Thursday, July 31, 2008

自らの内側に他者を育てる(翻訳通訳考)



こんにちは、くんしです。


今日で7月も終わりですね。明日から8月。夏休み本番の方もいらっしゃいますよね。


7月のブログでは、小説や日本語関連の書籍など、本をいくつかご紹介しました。

そこで、今回はジャパンファウンデーションの機関誌である『をちこち』第23号(2008年6月1日発行)の内容を少し振り返ってみたいと思います*1


特集のタイトルは、ズバリ「翻訳がつくる日本語」です。





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巻頭鼎談は、豊富な翻訳経験をお持ちで著書や訳書も多数出されている鹿島茂氏(明治大学国際日本学部教授)、亀山郁夫氏(東京外国語大学長)、鴻巣友季子氏(翻訳家)の3名によるものでした。





鼎談の中の小トピックを拾ってみると・・・



「作品のタイトルをどう訳し、どうつけるか」


「なぜいま新訳が見直されているのか」


「外国文学全集の翻訳で家が建った時代」


「こなれた翻訳を売りにしたプロの翻訳家が出てきた」


「語り手の「声」を意識した翻訳が増えてきた」


「昔の翻訳は息継ぎの仕方が今の人に合わなくなった」


「濁った翻訳の抵抗感によって想像力が高まることもある」


「下手な原文は下手に訳すべきか こなして訳すべきか」


「何でも原文の語順にそって訳すのは危険である」


「ハイになって、いくらでも訳せる瞬間」


「明治時代には登場人物の名前まで日本風にした」


「翻訳とは自らの内側に他者を育てることである」



と、これだけでも興味をそそられる魅力的な内容になっています。





特に印象深かったのは、「翻訳とは自らの内側に他者を育てることである」という内容でした。例えば、以下のやりとり。



(鹿島氏)要するに、翻訳は他者を自分の中に育てることですね。他者がないと自己肥大になってしまう。


(亀山氏)他者がいないと、カラオケを一人で歌っているにすぎない。他者を受け入れる苦しみはまさに翻訳です。



また、本を読むということについて、



(鹿島氏)T・S・エリオットが『読書論』で言っています。本を読んで、その中に没入することは、作者に自我を占領されてしまうことである。違う読書体験をすると、また占領される。この繰り返しによって、いろんな他者を育てていく。それが読書だということですね。



読み終えて私は、翻訳をするということは、外国の文化に精通し外国語の言葉を操りながら、「作者に自我を占領される」体験を通じ、しかし同時に完全に「対岸」に行ってしまうのではなく、つまり完全に他者と化してしまうのではなく、「他者を自分の中に育て」、「他者を受け入れる苦しみ」の中でもがき格闘しながら、言葉を紡ぎだしていくということなのではないかと感じました。





翻訳によって日本語が鍛えられる、翻訳が日本語をつくるという鼎談のテーマに、「なるほど!」と納得するものがありました!





『をちこち』第23号は、ジャパンファウンデーションのウェブサイトや全国主要書店で購入することができますので、ぜひお手に取ってみられてはいかがでしょうか。


そして、何と、明日8月1日『をちこち』第24号発売日です。


特集タイトルは「変わりゆくインドネシア」。こちらもまたご紹介しますので、お楽しみに~。








さて、話は変わりますが、最近私は米原万里著『心臓に毛が生えている理由』(角川学芸出版, 2008)を読みました。





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米原さんは名の知れたロシア語同時通訳家で、作家でもいらっしゃいました。


2006年5月にご逝去されてから2年後に当たる本年に、新聞や雑誌に掲載されたエッセイを一冊の本にまとめる形で出版されました。


ユーモアやウィットに富んだ軽快な米原節で、すいすいと読み進めることができます。





本の中で、米原さんは9歳から14歳の多感な時期にプラハに住み、50カ国くらいの生徒が通うソビエト学校に通っていらっしゃったとあります。


東欧がイデオロギー対立の中で揺れ動く中、ソビエト学校にいろいろな経緯で集まった国や民族の異なる子供たちは、否応なく国を背負わざるを得なかったとありました。


米原さんもつい日本という国を背負っていたと。





翻訳者と通訳者は似て非なる部分も多数あることと思われますが、私は、先の『をちこち』第23号の鼎談にあった「自分の内に他者を育てる」を思い返しました。


通訳家としての米原さんにとって「他者」があるとするならば、それは自分の中に育てられたものではなく、否応なく自分の中に入ってきたものだったと言えるかもしれません。その他者から自分を区別するための格闘があり、様々なご経験やご苦労を経られて、自分の中の他者とのちょうどよい関係を築かれたからこそ、今回のエッセイ集のような文化を俯瞰する余裕たっぷりで深みある文章があるように思われました。








ジャパンファウンデーションで仕事をしていても、文化と文化が単純につながるだけでなく、つながることで双方が豊かになると思う瞬間があります。翻訳者や通訳者という仲介者の方々によって、新たな日本語、新たな外国語、新たな文化が創り出される、それは豊かなことだと改めて思いました。




*1:毎日新聞(6/8朝刊)、日経新聞(7/3朝刊「春秋」欄)に紹介記事が掲載されました





Wednesday, July 30, 2008



夏真っ盛りですね。夏休みシーズン、みなさまはどこかへお出かけになられたでしょうか。


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暑い時には、甘いものが恋しくなりますが、国際交流基金ジャパンファンデーション 


クアラルンプール事務所より、おいしそうな和菓子の写真が届きました。 


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7月のはじめに、和菓子にまつわる講演会と作り方のデモンストレーション事業が


東南アジアのインドネシア、クアラルンプール、シンガポール、ブルネイ総計4カ国で開催されました。


これは、日本文化紹介事業という事業の一つで、日本文化を紹介するため、色んな分野の文化人・専門家を海外に派遣して、講演やデモンストレーション、ワークショップを行う事業です。


今回は、島根の和菓子職人による講演会とデモンストレーション実演をして、和菓子の紹介と、その創作過程に流れる日本人の心も紹介しました。 テーマは、和菓子の創作過程『煮る』 『焼く』 『蒸す』。





『煮る』は、あんこ 練りきりの菊(一番上の写真ですね)


『蒸し』は、蒸し饅頭です。


『焼く』が、桜餅。 




「え? 桜餅を焼く?」とびっくり意外に思いましたが、桜餅には関東風と関西風があって、関東風が(長命寺餅):小麦粉あるいは白玉粉の生地を焼いた皮で、餡をクレープ状に巻いたもの。*1どら焼きの皮のようなかんじなのです。桜餅にも色々とあるんですね~








中央右よりにいらっしゃるのが、今回派遣を受けてくださった専門家の方です。


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職人さんたちは、松江の老舗和菓子屋さんで何十年も和菓子一筋に生きてきた方々、現在は松江の和菓子専門学校の講師をされているとのこと。


最後に今回事業を担当された文化企画課のKさんにご感想を伺いました。





Q:今回の事業、無事終えられて各地で大変反響が高かったとお聞きしました、事業を担当されて、いかがでしたでしょうか。


A:和菓子職人さんからこんなお話を伺いました。


お茶文化と共に栄えた和菓子ですが、お茶の席ではホストがゲストに「人生で2度と来ないこの時間をこうして一緒にお茶を飲むことが出来るこの時間を大切に過ごしましょう」という気持ちで


ホストは精一杯のおもてなしを提供し、ゲストはそのサービスに心から感謝し、お菓子と共にお椀の抹茶を飲み干すのだそうです。


その為、和菓子は、その場に相応しいものでなければならないため、


1.華美でお茶室の雰囲気を壊してはいけない。2.季節を窺える品でなければならない。3.お茶の香りを邪魔しない匂いの薄いものでなければならない。と考えられてきたそうです。


また、和菓子を頂く際に5つの感覚で食べるというお話を聞きました。視覚、嗅覚、触覚、味覚、聴覚で食べるそうです。


見る、匂う、触れる、味わうは理解できますが、「耳で聞いて味わう」とは何だろう?と思いました。


和菓子にはそれぞれ季節を窺える名前を付けるのが普通ですが、花や鳥や四季の風景の名前の他にも風や水にも四季を感じられる名前を付けると伺いました。


東南アジアでは認知度が高い「日本食」と比較すると「和菓子」はまだまだ知られていないと想像します。今回和菓子を紹介出来た事が少しでも日本の文化や風土を紹介する事になれば良いな、と思っていましたが、空港に専門家一向を迎えに行き皆さんの笑顔を見た時に、和菓子一筋に生きてきた実直な職人さん達を紹介する事が何よりも日本文化紹介になったのかも知れないな、と思いました。






Tuesday, July 29, 2008

[日本語からの]突然目に飛び込んできた「日本語能力試験」






お暑うございます。久保田です。





さて今日は週末の「びっくり」についてです。


穏やかな日曜日の朝、


何気なく開いた紀伊国屋書店のウェブサイトを見ておどろきました。





「和書全店週間ベスト」の第1位になんと


日本語能力試験」の文字が!!(7月14日~7月20日付)


僕は思わず3回も画面を見直してしまいました。





1位になっていたのは、凡人社から発行されている


日本語能力試験受験案内(出願書類付)(2008)」。





一体何冊売れたら1位になれるのか、僕にはよくわかりませんが、

1位になるのは結構すごいことですよね、きっと*1








僕の職責は「日本語能力試験を海外で実施すること」で、


まさにこの試験の担当者なのですが、


それでも往々にして、この試験をめぐる状況にはびっくりさせられます。


そしてびっくりすると同時に、身が引き締まる思いがします。





例えば下の写真は、3月の北京出張時に撮らせて頂いた現地の書店の語学コーナーのもの。





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【棚1(全体)】





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【棚2】





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【棚3】





これらは全部、日本語能力試験関連の参考書や問題集なんです!





この光景を目にしたときも、話では繰り返し耳にしていた


中国における日本語能力試験への関心の高さを、

ひしひしと体感しなおすことになりました*2





これだけたくさんの方が試験に関心を持ってくださって、

実際に試験に応募し、試験を受けているんだということを身体で実感するからです*3





日本語能力試験の実施は、日本国内を(財)日本国際教育支援協会が、


海外を私たち国際交流基金(ジャパンファウンデーション)が担当しています


(台湾での実施は(財)交流協会の担当です)。




昨年度の全世界での応募者数は、なんと63万人超、受験者数は52万人を超えています*4


海外について言えば、今年度52か国144都市で行う予定のこの大規模な試験を

各地の実施機関、在外公館、ジャパンファウンデーションの海外事務所の協力を得て実施しています*5








今回ご紹介した『受験案内』は日本国内の受験者のためのものです。


海外で試験を受けたいという方は、各実施地の「実施機関」で『受験案内』


(国内のものとは別物ですよ!)を入手することになります。


応募者・受験者の方、日本語教育関係者の方々から見ると、


どこにコンタクトをとっていいか分かりにくいきらいがあるようですが、


基本的には「ご自分が受験する場所」を基準にしてくださいね。


詳細はつい先日リニューアルした日本語能力試験公式サイトでご確認を!





2008年度は12月7日(日)に世界一斉に行われます。


僕も試験実施に向けて全力で準備をしていきます!


受験者のみなさん、がんばってくださいね!




*1:今朝、再度ランキングを確認したところ、『ハリー・ポッター』が1位の座に!『受験案内』は2位でした。


*2:中国での07年度の受験者数はなんと20万人を超えています!


*3:この記事を書くにあたって、過去にこのブログで日本語能力試験について書かれた記事(例:)を読み返してみたのですが、いずれも試験への関心が伝わってくる内容で、また思いを新たにしました。


*4:応募者数ベースの国内・海外の内訳は、国内が10万3千人、海外が52万9千人です。


*5:このようなネットワークがあるからこそ、この規模の試験を安全裡に実施することができるのです!





Friday, July 25, 2008

茂山家狂言パリ公演レポート



はじめまして、パリ日本文化会館のOZです。





フランスのパリ日本文化会館からイベントの様子などをレポートしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!





さて、フランスがバカンス・シーズンに入る直前の7月1日から7月3日までの3日間にかけ、パリ日本文化会館では茂山家狂言の公演を行いました。


当館の事業の中では伝統芸能はいつも人気がありますが、今回も最終日にはチケットが売り切れとなる盛況振り。


大掛かりな広報活動をしなかったにも関わらず、フランス人の観客が大変多く、日本の伝統芸能が注目を集めている様子がよくわかりました。


茂山七五三氏、次男の逸平氏には以前にも当館で公演をしていただいており、歌舞伎や能に次いで、フランスでも狂言が知られてきているのだとすれば嬉しい限りです。








しかし、狂言を上演するには能舞台が必要なのでは?、とお思いになった方もいらっしゃるでしょう。





実は、パリ日本文化会館にも、幕や橋懸りなど、能楽堂以外の日本国内の一般的な劇場で上演するとき使用するような一通りの設備があるのです!


これだけでもはじめてみるフランス人は目を見張ります。


今回の曲目は「棒縛り」と「伯母が酒」。


中でも「棒縛り」は海外で上演されることの多い演目だそうです。








一般に伝統芸能の公演に共通して言えることと思いますが、日本で一度だけ茂山家の狂言を拝見したときには、お客さんの多くが常連さんでした。


つまり、お客さんはすでに何度か上演される曲を見ていることが多く、話の展開も笑う場面も心得た上で客席に座っています。


ですので、もちろん自然な笑いも起きるのですが、それと同時に役者さんたちを応援する温かさが伝わってきます。





それにひきかえ、こちらでの公演は初めて狂言を見る人がほとんどですから、役者さんたちにとってみれば文字通りアウェイなわけです。


また、当然せりふは全て日本語なので、フランス人の観客は、舞台上方に設置された字幕を頼りに舞台を追うことになります。


さてさて、観客の反応はどうなのか、私たちスタッフもそわそわしながら見守りました。








番が始まると、会場が大きな笑いに包まれているのがモニターを通じてもよくわかりました。


字幕を見て反応するので、ときどき舞台と客席との間に時間差があるのも海外公演ならではですね。


熟練した役者さんによって身振り手振りを加えて演じられる狂言は、それだけでも笑いを誘います。


まして、今回の曲目はどちらもお酒にまつわるお話。


ダメと言われると余計に何としてでも飲みたくなり、あらゆる策を講じる主人公の太郎冠者(かじゃ)には、あきれる反面、ワイン好きのフランス人なら誰しも愛着を覚えてしまったのではないのでしょうか。


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大きな拍手でカーテンコールが終わったあと、劇場を出る観客の晴れやかな顔


これぞコメディの効果です。


そして、たまたま居合わせた人と「何であそこはこうだったの?」、「あの動作にはどのような意味があるのだろう」などと自由に意見を交わし、さらにもう一笑いするあたりはさすがフランス人です。


また、現地の在留邦人の方々からは、日本国内でなかなか見る機会のない伝統芸能に、こうしてパリで触れることができて良かったというお声をたくさんいただきました。


舞台を降りてからも笑顔を絶やされることがなく、本当にあたたかい茂山家の皆様には、感銘しきりでした! 


近いうちにまた当館で公演をしていただくことを担当者よりお願いして、次の公演を控えるご一行をお見送りしました。








ユニバーサルな笑いの要素が散りばめられた狂言、まだ見たことがないという方はぜひ見に行ってみてください。


室町時代に作られたお話に大笑いしている自分に気づくはずですよ。





パリよりレポートでした。それではまた!





Thursday, July 24, 2008

JFICライブラリー、リニューアル・オープン!!~後編~






昨日に引き続きまして、今日はJFICライブラリーの2階部分をご案内します。


記事の最後には、今週末に開催されるイベントのお知らせもありますので、


ぜひぜひ最後までお付き合いくださいm(__)m





ではまずは1階から2階に上がる階段から。





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大きなオレンジ色のランタンがある閲覧スペース横から、


2階に向かって階段が伸びています。





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1番目の写真に写っていた案内に向かってズームすると、


そこにありますは「ホール[さくら]」と「スペース[けやき]」の文字。





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階段を登って、すぐ右手にあるのがホール[さくら]です。





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80人収容可能で、講演会など各種イベントに使います。


ちなみにホール[さくら]の入り口横には


国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の活動紹介パネルもあります。





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続きまして階段を登って左手奥のスペース[けやき]です。





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ここは各種イベントに加え、職員の打ち合わせスペースとしても使われます。


もちろん2階にも書架および閲覧スペースがありまして、





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こんな感じになっています。下の写真には、


以前のライブラリーにも置いてあった椅子の姿も見えますね。





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2階の書架には都道府県別の文化交流関連の資料、


国内や海外にあるジャパンファウンデーションオフィスが発行する


ニューズレター類や、フリーペーパーなどが収められています。

目を引いた資料を閲覧するとき、あなたはこんな感じ(?)*1





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活字を読んだりDVDやCDを視聴するのに疲れたら、小休止*2





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ジュースでも飲んで、リフレッシュ!





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そのあとはまた閲覧に戻るもよし、


お天気の日には新宿御苑方面にお散歩に行ってもよし、


はたまた荒木町へ飲みに行ってもよし。


穏やかで、楽しい時間が過ごせること請け合いのJFICライブラリーを


みなさま、どうぞよろしくお願いしますm(__)m





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それでは最後に、冒頭で予告しました今週末のイベントのお知らせです。





7月26日(土)の14時から、ジャパンファウンデーション移転記念イベント


「地球をつなぐ笛の音~篠笛とフラメンコギターのコンサート&トーク~」


が開催されます(JFサポーターズクラブのイベントです)。





ゲストは篠笛奏者の狩野泰一さんとギター奏者の柴田亮太郎さん、

おふたりの演奏とトークをお楽しみいただきます*3





土曜日の開催ですので、平日お仕事が忙しくて


なかなか時間が自由にならないという方もぜひお越しください!


申し込み締め切りは超ショートノーティスですみません(!)、


本日7月24日(木)までです。


この記事を読んでくださった皆様で興味のある方は即座に申し込んでください!!





たくさんの方のご来場をお待ちしています。




*1:背景に横浜トリエンナーレ2008のポスターが…。9月13日の開幕まであと少しです!


*2:JFICライブラリーには図書資料以外に、日本文化を紹介する映像資料や音声資料も揃っています(音声資料では小林秀雄さんの講演集がおもしろかったです。)わかっているつもりで、よくよく考えてみると知らないことが多い各種「文化」に改めて出会うのもまたおもしろいですよね。


*3:詳細はこちらを御覧ください!!サポーターズクラブへの入会も大歓迎です!





Wednesday, July 23, 2008

JFICライブラリー、リニューアル・オープン!!~前編~






ついにこの日がやってきました。




ついにJFICライブラリーが再オープンする7/22を迎えたのです*1




2008年4月末、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)本部は赤坂から四谷四丁目に移転しました*2


以来いままで(正確には移転の少し前から)、ライブラリーは一時閉館しておりましたが、


このたび満を持しての復活であります!





さっそく、JFICライブラリーを一通り巡ってみましょう!


案内人は私、久保田が務めさせていただきます。





スタートはジャパンファウンデーション本部に到着したところから。





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新しい本部の外観です。





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エントランス。自動ドアの先には…





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案内カウンター。


ここでライブリーの利用者の方は左に折れます。





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入り口を通ってまずは1階を見てみましょう。


新しいライブラリーのコンセプトは「情報の森」、


樹木に見立てられた書架が並んでいます。





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書架の一部をご紹介します。


まずは新刊図書の棚あり、





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ジャパンファウンデーションの出版物の棚あり





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真ん中に見える本は…





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『国際交流基金 30年のあゆみ』


ジャパンファウンデーションは1972年生まれで、今年36歳。


人間で言えば壮年期といったところでしょうか。





壁際には雑誌がズラリ。





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1階には主に、国際交流基金の出版物、国際交流に関する資料、


日本の文化や芸術について外国語で書かれた書物が並んでいます。


取材当日、案内をしてくださった司書の方のお話では、


新ライブラリーでは、スペースの制約もあり、開架図書の数は4分の1に減ったそうです。


だからと言って、蔵書量が減ったわけではありませんよ。


「あの本、前は本棚に並んでたのに、見当たらないなー」と思ったら、


検索して、カウンターで聞いてみてくださいね。

スタッフの方が地下の書庫から持ってきてくださいます*3





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ほかにコピーなどができるスペースがあって*4





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さらにはジャパンファウンデーションの出版物やグッズのコーナー*5





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もあるという塩梅になっております。さらにさらに。


ライブラリーに欠かせない閲覧コーナーが人目を引くデザインとなっております。





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円形のテーブルに、椅子に……、ん??


上のオレンジの物体はいったい…?





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大きな筒型のランタン、


暖かな文化の光」を象徴しているそうです。


今後は、「ジャパンファウンデーションのライブラリー? 

ああ、あのオレンジのランタンのね。」という感じになったらいいな、なんて*6





いやはや、ここまで駆け足で1階のスペースを見てまいりましたが、


実はまだ2階があるのです。当初、1日分の記事で駆け抜けるはずだったのですが、

ええい、ままよ*7、2階のご紹介はまた明日。







皆さんのご来訪を心よりお待ちしております*8




*1:復習1:JFICとは「Japan Foundation Information Center」の略で「ジェイフィック」と読みます。日本語名称は「情報センター」です。情報センターの所掌業務はこちら。このブログも情報センターの担当する活動の1つです。


*2:現在の所在地はこちらです。


*3:蔵書検索(OPAC)と蔵書横断検索の2種類のサーチエンジンで本部だけでなく、ジャパンファウンデーションのもつ専門施設である日本語国際センター、関西国際センター、さらには京都支部の図書館に収められている本の一括検索が可能です。


*4:コピーはセルフサービスで1枚10円です。


*5:ジャパンファウンデーションの雑誌『をちこち』、以前本ブログでもご紹介した、Tシャツ、マグカップ、手ぬぐいなどなど、質・バリエーションともに益々充実中です!


*6:内部設計はシーラカンスアンドアソシエイツによるものです。


*7:息切れして口調に乱れが…


*8:おっと、重要な告知をし忘れていました。開館スケジュールはこちらです。平日は19時までなので、学校や仕事が早く終わった日は、JFICライブラリーで読書も一興では?





Tuesday, July 22, 2008

中高教員交流事業(福岡)に随行したばい






みなさんはじめまして、今年度新入職員のティンスです。

この春から会計課でお世話になっております。

この度普段の業務とはちょっと離れて、6月25日から29日までの間、「中学高校教員交流事業」の福岡市訪問に随行するという機会をいただきました。




中学高校教員交流事業とは、世界各国の中等教育に携わる先生や教育行政官を日本にお招きし、学校や文化産業施設の視察やホームステイを実施することで、海外における日本理解及び日本国内における国際理解の促進を図るプログラムです。




はじめての?文化的業務への関わりで1ヶ月前から楽しみにしていた行事です。

会計課の皆様に温かく送り出され、いざ福岡へ!! *o(゚ー゚*o)(o*゚ー゚)o*







6月25日 AM

最初の行程は福岡市教育長表敬訪問。

大きな会議室で仰々しい様子に先生方は少し戸惑ったご様子でした。

しかし福岡市の教育委員会の方々は皆さん楽しく、優しい方ばかりで、徐々に雰囲気もなごみ、最後は皆さんで集合写真。




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6月25日 PM

福岡市立西陵高校訪問。

初めて触れる日本の学校教育に興奮気味。

学校見学ツアーでは柔道・剣道といった日本の武道を見る機会もあり、実際に体験させてもらった先生も何名かいました。




ホテルに戻って歓迎レセプションに参加。

日本流で「カンパーイ」ヽ(  ´  ∇  `  )ノ




福岡市が和太鼓の演奏で歓迎の意を表すと、訪問団からは、ウズベキスタンの先生の踊り、アイスランドの先生の歌、アイルランドの先生の詩の朗読など、それぞれの国の伝統文化を披露し感謝の意を表しました。







6月26日 AM 

この日の訪問先は愛宕浜小学校

この日はなんと地元のRKB毎日放送から報道関係者もいらしてました。

茶道体験に授業見学。休み時間には児童たちとコミュニケーションを楽しむ先生方。




「わたしはOOです。OOからきました。どーぞよろしく。」

笑顔絶えない異文化交流のひとときでした。

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6月26日 PM

午後は姪浜中学校を訪問。

学校説明レクチャーのあと学校見学ツアーへ。

音楽の授業見学では琴を体験。

名曲「さくら」の演奏体験。

日本の伝統楽器の音色に聴きいりました。(*´∇`*)

その後の意見交流会では教育環境をめぐって各国がそれぞれ抱える問題や、多くの国が共通して抱える諸問題に対し、真剣な議論がなされました。







6月26日 夜

そしてこの日はなんと日本旅館体験!!!

浴衣に着替え、夕食会場へ!




徐々に盛り上がり、各国の文化的な芸を披露し合う先生方。

歌ったり、踊ったり。




特に普段は控えめなスリランカの先生の激しい民族舞踊?ダンス?は大いに盛り上がりました。

温泉では湯船の中で教育問題はもちろん、国際情勢から趣味まで、様々な話題に話はふくらみ夜が更けて行きました。







6月27日 

旅館を後にし、今回最後の訪問校福岡市立福岡中央特別支援学校へ。




ここは小・中・高と一貫し、卒業後の就労までを見据えた教育を行う学校です。

優れた教育環境に多くの先生方が感銘を受け、様々な質問が飛び交っておりました。

中には感動のあまり涙する先生も。




そして一行は大宰府天満宮へ! 

みなさん学問の神様に何を願ったのでしょうか。

でも、お土産屋さんのほうが興味津々でした?







6月28日

さてさて、みなさんが一番楽しみにしていたイベント、ホームステイ☆

やさしいホストファミリーに迎えられみなさん笑顔です。




今回は福岡市教育委員会のみなさんのご尽力により、なんとみなさん教育関係者の方々に受け入れていただきました。

本当にありがとうございました。







6月29日

ホストファミリーにホテルまで送っていただきロビーでぎりぎりまで話し込むみなさん。

国境も文化の違いも越えた強いつながりができたようです。

空港へ行くバスの中も、帰り飛行機の中も、みなさんいつまでもホームステイの話が尽きませんでした。







このように様々な国の方々が打ち解けた雰囲気の中同じ教育という話題について語らうということは貴重で重要な機会だと感じました。

日本の教育の良いところ、悪いところ、それをそれぞれの国の教育状況に照らし合わせて率直に意見を交換しあう。

国境も文化も越えて同じ問題に向かう仲間を得た先生方はとても有意義な体験をされたのではないかと感じます。

今回の事業にあたりご尽力いただいた福岡市教育委員会、各学校関係者の方々、ホストファミリーの方々にあらためて御礼申し上げます。




Wednesday, July 16, 2008

[みなさんへの]片岡義男『日本語の外へ』を読んでいます






蒸し暑い日が続いていますね。みなさん、お元気ですか?久保田です。





最近話題の本というわけではないのですが、


ここ数週間、片岡義男さんの『日本語の外へ』という本を読んでいます。



日本語の外へ (角川文庫)

日本語の外へ (角川文庫)










総計600ページを越える大著で、僕はそのなかの第2部「日本語」の、


そのまた半分を読了したに過ぎないのですが、その達成があまりに見事で、


かつその内容は国際文化交流と切実に関係するものだったので、


何か書き留めておきたいと思い、筆を執りました。





とはいえ、この濃密な本の網羅的な紹介など望むだけ無理、

ぜひぜひ実際にご一読あれ、というしかないのですが*1


ここでは、本書の目次のなかから、(これだけではなんのこっちゃですが)


僕が読んだ部分の小標題をいくつか挙げてみます。






「頭のなかが日本語のままの英語」


「アメリカ国内文脈ではなく、世界文脈の英語を」


「人生のすべては母国語のなかにある」


「母国語は『いつのまにか自然に』身につくか」


「母国語の性能と戦後日本」






僕は仕事柄なのか、よく外国語のことを考えます。


また外国語を学んでいることもあってか僕の唯一の母国語である日本語のことも考えます。


ただ日常的に母国語と外国語を使うときには、


目の前のことで精一杯だったり、あまりに当然すぎて立ちどまって考えずにいたり、


そういう問題がたくさんありました。例えば、






・僕の話す(書く)外国語は、聞き手にどのように聞こ(見)えているのだろう?


・そもそも僕はどれほど外国語を読めて(聴けて)いるだろうか?


・それ以前に僕は母国語をきちんと使うことができているだろうか?


・外国語と母国語はどのように関係しているのだろう?


・(僕は中国語と英語を学んでいるのですが)イギリスの英語とアメリカの英語、


 あるいは中国の北京語と台湾の北京語、僕はそれらとどう付き合うべきなんだろうか?






そんな疑問は、日々浮かんでは消え、頭の片隅でくすぶっていました。


僕の勝手な思い込みかもしれませんが、このブログを読んでくださっている方々のなかにも


共感してくださる方が少なからずいらっしゃるのではないかと思ったんです。





このような疑問を考えるとき、本書は極めて参考になる1冊だと思います。





ここで、小説家・高橋源一郎さんによる本書の紹介の一部を引用してみます。


言語が元来持っている「歪み」「かたより」について言及された、とりわけ印象的な一節です。






すべての言語はそれぞれの美点と歪みを持つ。だから日本語の中で生きるぼくたちは、日本語という歪みを通してしか考えられない…(中略)…ぼくたちはその「歪み」から自由になることはないのだろうか。





そんなことはない、と作者(=片岡さん)はいう。「歪み」を知り、そのことを熟知した上で「歪み」を駆使しながら、日本語の外へ出ていくことによってのみ、ぼくたちは「歪み」から自由になることができる、と作者はいう。(『退屈な読書』178~179頁、朝日新聞社、1999年)






実り豊かな言葉の遣い方とコミュニケーション、


その境地に一歩でも近づきたいなと思うと同時に、


そのように遣われた言葉によるコミュニケーションが積み重なったとき、


国際文化交流も大切なブレークスルーを経験するのではないかと考えさせられました。




*1:現在、版元の出版社でも製造しておらず、普通の書店では入手が難しい状態が続いています。





Tuesday, July 15, 2008

ドラえもん大使、タイでお披露目☆☆☆






みなさんこんにちは、長らくご無沙汰しておりましたオレペコです!





ブログチーム引退からはや3ヶ月、、、な、な、なんと、オレペコ、今はジャパンファウンデーションバンコク日本文化センターで日々奮闘中でございます('-'*)。





f:id:japanfoundation:20080705132053j:image:w200:leftということで、早速、タイからの話題。

いきなり冒頭、「ドラえもん大使」と書きましたが、みなさん、ドラえもんが今年の3月に「アニメ文化大使」に就任していたのを、ご存知でしょうか*1




ニメ文化大使とは、「アニメを通じて世界の人々に日本文化を理解してもらう」という重要な役割を担う大使。初代大使として、世界の多くの国で愛されるドラえもんに、白羽の矢が立ったというわけです*2





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特に東南アジアでの人気は高く、知名度抜群。バンコク日本文化センターのとある日本語の先生によると、日本で留学生に日本語を教えていたとき、コンビニで「どら焼き」を見つけた東南アジアからの留学生が「小さいときからこれを食べるのが夢だったの!」と興奮した様子で語っているのを見て、ドラえもん人気の凄まじさに気づかされたとかw(゚o゚)w オオー!





さらに、オレペコがタイの北部、ルーイ県の小さな町のお祭りに出かけたとき、素焼きの人形に色を塗るコーナーがあって、子供たちが熱心に色塗り。ふと覗いてみると、ドラえもんに色を塗っている子供の多いこと。子供たちが自由に手にできる素焼きの並んだ棚を見てみると、ディズニーのキャラクターなど、世界中で子供たちに人気のキャラクターが並んでいる中で、ドラえもんが特に人気があったのは、新鮮な驚きでした。







f:id:japanfoundation:20080705132854j:image:leftそんなドラえもん、7月5日にバンコクのショッピングセンターでお披露目式に登場*3。子供たちの大歓声の中、”本物の”大使とともに(笑)、笑顔を振りまき、「たくさんのお友達と会えてとってもうれしいな」とタイ語で挨拶、最後はどら焼きまで配られて、子供たちも大喜び。


そしてそして、実はこちらのほうが地元タイの新聞には大きく取り上げられていたのですが、お披露目式翌日には、児童福祉施設などを訪問し、子供たちを勇気付けたのでした。。。





実は、ドラえもんのお披露目式*4は、インドネシアについで2カ国目でした*5。これからも、世界各国を飛び回って日本のポップカルチャーと、その根底に流れる日本文化を広める役割を担うドラえもん、、、その足取り、どうぞ注目してみてください。




*1:ご存知ない方は、外務省のHPをご覧ください!ほかに、たとえば この方や、きままなコメンテーターさんが記事を書いていらっしゃいます


*2:実は、ある国では、「のび太のような他力本願で自立していない人間は教育上よろしくない。」という理由で放送していない、と聞いたこともありますが、、、このあたりも、文化ですね.あ、たまたま芥川賞作家の平野啓一郎さんのブログを観ていたら、似たような話がかいてありました(こちら)。オレペコの記憶は正しかったようです(苦笑)


*3:写真は、子供たちにもみくちゃにされるドラえもん・・・。市村さんという方のブログにも登場!


*4:バンコク日本文化センターは、このお披露目式を後援しました。写真の左上のほうに、ちょうちょマーク、見えますかね・笑


*5:他地域では、たとえばドイツで6月21日にお披露目されてます!manekineko3793さんgidoさんも日記に取り上げてくださっていますね。また、インドネシアでのお披露目については、たとえばうさみさんが取り上げていらっしゃいます。





Monday, July 14, 2008

ハルタン研修:スリランカの日本語教師たち



こんにちは。日本語国際センターNCニコです。


今日は海外日本語教師研修プログラムの参加者を紹介したいと思います。以前にも19年度長期研修の参加者をご紹介しましたが(→カザフスタンのジュルドゥスさんドミニカ共和国のアリさん)、今日は春期短期研修(=通称「ハルタン研修」)に参加しているスリランカの皆さんにお話を聞きました。


ガーミニさん、こんにちは。ガーミニさんはスリランカのコロンボで日本語を教えていらっしゃいますが、どんな学校ですか



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私がいるのはポルワッタ寺という、お寺の中にある学校です。生徒はお坊さんも多いですが、一般の中学・高校生社会人もいます。





お寺の名前「ポルワッタ(Polwatta)というのは、“ココ椰子の庭”という意味で、お寺ができる前、ココナッツの木がたくさん生えた庭園のようだったからつけられた前です。



“ココ椰子のお寺”ってとても素敵なネーミングですね(^-^)


スリランカでは日本語はどれくらい人気があるのでしょうか



日本語はスリランカでは一番人気があります。あ、英語は国際語ですので別格ですが、英語以外では、フランス語、タイ語、ヒンディー語などに比べて日本語の学習者はずっと多いです。





まず、私が教えているお寺で学習するお坊さんは、スリランカと日本のお寺どうしのつながりがありますので、日本語を学びたいと思うようです。一般の人々については、スリランカにも日系企業がありますので、仕事のために日本語を勉強したいという人が多いですし、日本への留学を考えている学生もいます。また、親戚や友人が日本にいるのでいつか行きたい、という声もよく聞きます。






学校での授業は週に何クラスくらい受け持っているのですか?



学校での授業は週に2日だけです。その他の日は、自宅を開放して教えたり地方に行って教えたりしています。コロンボ以外の地方に行くと、日本語教師がほとんどいない状況があるのです。





スリランカでは国を24の地域に分けて数えるのですが、私の認識では現在、5つの地域にしか日本語教師がいません。私は日本語教師になってから5年ほどたちますが、これまでも頻繁にバスに乗ってコロンボからバスで50~100kmほど離れた地方に行って日本語を教えるということをやってきました。





今回、日本語国際センターでの研修で日本語も、日本語の教え方もより慣れることができたと感じているので国に帰ったら、地方に教えに行くという活動にもっと力を入れることを目標に頑張っていくつもりです






すばらしいですね。スリランカと日本で、生活の違いについて感じたことはありますか?






日本とは生活が全然違います。





スリランカは今、政情が不安定で、1~2週間に1度はバスや人の多いところでの爆破テロが起こっている状況です。私の働いているお寺のあるところは比較的安全ですが、普段、学校に行って家に帰るまでは常に安心できません。そんな状況なので、人々はあまり都会に出てきたがりません。また、物価上昇が激しいので生活は苦しく、とても大変です。



・・・ここで、ガーミニさんと同じくスリランカから研修に参加しているチャミラさんとジーワさんが「お散歩に行こう」とガーミニさんを誘いにきたので、インタビューに加わってもらいました。





日本語国際センターでの研修中、平日の授業後の時間や週末はどうしていますか?お散歩以外にも、都内など、電車でどこかに遊びに行ったりもしますか?






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チャミラ


いえ…日本は電車賃がとても高いので、友達と約束があるなど特別な場合以外は、歩ける範囲のところにしか行きません。センターの周り、北浦和のまわりのお散歩は毎日のようにしています。日本は物価が高いので交通費以外も大変ですが、スリランカにいる家族や友達へのおみやげは、100円ショップでたくさん買いました!






確かに日本は交通費なんか、高いですよね。・・・さっきまでガーミニさんに、スリランカでの生活について伺っていたのですが、やはり日本とは環境が違いますか?



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ジーワ


はい。日本語国際センターでの研修で、いわゆる「教科書」以外の様々な教材を使った授業の仕方をたくさん習いました。これまで自分は教室でいわゆる教科書以外の教材を使ったことはほとんどなくて、「井の中の蛙」だったと感じました。スリランカに戻ったら、みんなの教材サイトDVD教材「エリンが挑戦! にほんごできます。」、レアリア・生教材CD-ROMブックなど使って授業をしたいと思っています。





ただ、私が教えている学校では、パソコンどころか黒板すらないところで教えることもよくありますし、教室すら使えず、木の下で教えることも多いのです。そもそも教科書を使って授業をしようにも、たとえば27人の私のクラスで、教科書をもっているのは10人くらいだという状況もあります。





でも、環境が違ってもセンターで習ったアイディアを使ってもっと楽しい授業をすることはできると思うので、いろいろ工夫していきたい、と思っているところです。






3人はとても仲良しですが、今回研修に来る前から知り合いだったのですか?



ガーミニ


スリランカの日本語教師会にみんな所属していますので、お互いの顔は知っていましたが、今回センターでの研修にくるまではこんなに仲良くありませんでした(笑)。





今後はスリランカに戻ってからも、友人どうしとして連絡を取り合いながらやっていきたいと思いますo(^ー^)o



スリランカの日本語教師会はどんな組織なんですか?



ジーワ


会員は今60人くらいいます。満月の日を“ポーヤデー”と呼ぶのですが、ポーヤデーの日に毎回、日本語教師会が開かれます。毎回、30人から40人くらいは出席しています。コロンボ周辺から集まってくる人がほとんどですが、中には少数ですが、地方から来る人もいます。





ジャパンファウンデーションの先生(日本語教育派遣専門家)やJICA、大学の先生たちが中心になって毎回のプログラム内容を決めて、会議や講義をするのですが、いつも面白い内容です。教師会の教師たちは日本に行ったことがない人も多いので、とても勉強になります。






満月の日の教師会、ってロマンティックですね。ご帰国なさってからも、スリランカでの様子など、センターにメールなどで教えてくださいね。


最後に、今回の春短研修の文化体験プログラムの中で、特に楽しかったものについて教えてください。



チャミラ


茶道華道も良かったのですが、私は個人的には相撲観戦が一番面白かったです。相撲についてはテレビで見たことも、話を聞いたこともありましたが、実際に見たのは初めてでした。特に良かったと思うのは、ただ相撲を見に行くだけではなくて、見に行く前にセンターの先生から詳しい講義があって、いろいろな儀礼の意味やルール、歴史などについてしっかり理解をしてから国技館に出かけたことです。


ジーワ


それは歌舞伎も同じですよ。歌舞伎鑑賞に出かけるのは明日ですが、こないだ講義があったので、今から楽しみです。私は前に一度、歌舞伎は見に行ったことがあるのですが、そのときは全然意味が分からなくて大変でしたから。



それは実は日本人も同じだったりしますよ(笑)。ただ体験するだけでももちろん悪くはないのですが、意味が分かった上で体験した方がより鮮明な記憶が残りますよね。


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ガーミニさん、ジーワさん、チャミラさん、どうもありがとうございました。お散歩に行くところを引き止めてしまってごめんなさい。本当に笑顔のまぶしい、スリランカの3人でした!





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このインタビューは6月にしたものですが、先日6月25日、春短研修の修了式が行われました。10ヶ国30名、2ヶ月間の研修を終えてそれぞれの国に帰ってからも、日本語国際センターでの研修成果を生かしてますます活躍されることを心から願っております!





Thursday, July 10, 2008

平和と文化交流(2)



こんにちは。くんしです。


ここ数日文学シリーズが続きましたが、楽しんでいただけましたか?





さて、前回、文化庁で開催された青木長官とジャパンファウンデーションの小倉理事長の対談を聴講してきたことを、ちょっとお伝えしました。


今回は、その対談を振り返りつつ、改めて文化交流の大切さを考えたいと思います。





文化庁では、「霞ヶ関から元気プロジェクト」の一環として長官みずからが各界から多彩なゲストを招いての対談「カフェ・アオキ」を開催しています。


誰でも聞きにいけるようですので、機会がありましたらみなさんも参加されてはいかがでしょうか?





6月上旬の「カフェ・アオキ」のゲストジャパンファウンデーションの小倉理事長だったのです。


会場のキャパは80席ぐらいでしょうか。ほぼ、満席でみなさん熱心に耳を傾けていたようです。


お二人の対談で一番印象に残った対話が、「『発信』という言葉がさまざまなところで聞かれるようだけれども、いくら発信しても「受信」する装置がないと意味がない」ということ。


すなわち、文化交流も同様に発信だけでなく、外国での日本文化の受信能力を高めておくことが大事だということなのです。








「なるほど」、です。


JFでは、多くの日本語教師の先生方に海外に赴いていただく支援をしたり、海外で日本研究をしている外国人の方に自分の研究を深めていただく支援などもしていますが、日本語学習者の数を増やす、日本研究を支援するという日々の地道な活動が「受信」を高めることにつながり、日本文化の発信そのものを支えているのだと実感した夜でした。








以上、ミニレポートでした。





Tuesday, July 8, 2008

 余華さんのこと






みなさま、こんにちは、久保田です。


昨日に引き続き、小説に関する話題をとりあげます。





先々週はじめ、文藝春秋のウェブサイトのトップページで


余華さんの『兄弟』が紹介されているのを発見しました。






兄弟 上 《文革篇》

兄弟 上 《文革篇》











兄弟 下 《開放経済篇》

兄弟 下 《開放経済篇》













余華(Yu Hua)さんは、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の


文化人招へい事業」で2006年8月に来日された中国の小説家です。


現状、日本で最も有名な氏の著作といえばやはり


チャン・イーモウ(張芸謀)監督の手で映画化された


『活きる』(原題:活着)でしょうか。





当時、私はまだ入社前でしたが、いろいろなご縁があって、


ジャパンファウンデーションで開催されたイベント

「現代中国を“活きる”作家~余華さんに聞く」*1にも参加していました。





数時間のイベントでしたが、余華さんのお人柄や考え方に魅かれた私は、

それ以来、機会あるごとに、余華さんの作品やインタビュー記事*2を読んできました。





そのイベントやインタビューでも話題に挙がっていた『兄弟』。


発売日の6月25日、さっそく本屋さんに買いに行ったら、平積みになっていました!


そして、あとがきを読んで思わず呻ってしまいました。






…これは二つの時代が出会って生まれた小説である。





前者(文革編―引用者補)は文革中の物語で、狂気じみた、


本能が抑圧された痛ましい運命の時代、


ヨーロッパにおける中世にあたる話である。





後者(改革開放編―引用者補)は現在の物語で、論理が覆され、今日のヨーロッパよりも


はるかに極端な欲望のままに浮ついた、生きとし生けるものたちの時代の話である。


西洋人が400年かけて経験してきた天と地ほどの差のあるふたつの時代を、


中国人はたった40年で経験してしまった。


400年間の動揺と変化が40年間の中に濃縮された、非常に貴重な経験である。


この二つの時代を結ぶ紐帯はふたりの兄弟である。





彼らの生活は引き裂かれ、喜びと悲しみが爆発し、その運命は


二つの時代と同じように天地がひっくり返るほどの大騒ぎに翻弄され、


最終的に彼らは恩と仇がからみあった自分の行いの報いを受けることになる。






いろいろな意味でドキドキするあとがきだと思いませんか?


僕は現時点で前編まで読み終えたのですが、冒頭からしてすごかったです!


もしご興味のある方は、手にとってみては如何でしょうか?





先々週、余華さんはプロモーションのため約2年ぶりに来日されていました。


翻訳者の泉京鹿(いずみ きょうか)さんに伺ったところ、


余華さんはジャパンファウンデーションのことを覚えていてくださって、


しかも招聘時のことをいまでも感謝してくださっているそうです!


お互いを思う気持ちが活き続けているんだなと思って、


なんというか、暖かい気持ちになりました。




*1:余華さんに関するプロフィールはこちら。またイベントに参加された早稲田大学の木下先生からのご寄稿もぜひご覧ください。Vol.1 Vol.2 また、余華さんは『をちこち』No.14No.16へもご登場頂いています。


*2:『中国語ジャーナル』2007年2月号に掲載されています。スピードはけっこう速いですが、すごく聴き取りやすい中国語で内容も豊かです。中国語を勉強されている方は、ぜひ聴いてみては如何でしょう?





Monday, July 7, 2008

「オルハン・パムクとの対話」と小説『雪』






みなさま、こんにちは。


1ヶ月以上も時間があいてしまいましたが、


今日は以前このブログでも告知をした


イベント『オルハン・パムクとの対話』

参加報告をしたいと思います*1





イベント終了後、かなり早いタイミングで、


クロカル超人さんがご自身のブログでこのイベントについて


好意的に取り上げてくださっていました!


楽しんで頂いたようで何よりです。





今日は、イベントで感じた生身のオルハンさんについて、


そして氏の著作『雪』について感想を書いてみたいと思います。





オルハンさんの「ことば」





イベント全体を通して感じたのは


オルハンさんの話す英語のわかりやすさでした。


確かにノンネイティブが話す、難解な表現や構文のない英語でしたが、


だからといって決して浅い内容ではありませんでした。


お話がスーッと、英語力不足の自分の中に入ってくるのを不思議に思いつつ


イベントは進んでいきましたが、話が『雪』に及んだとき、ふと気づきました。


オルハンさんは、実感のこもった言葉を意識的に遣う人なんだな、と。





言葉のもつ概念を整理し、実感に即するところまでパラフレーズする。


誰かの質問を受けるときでも相手の言うことを理解できるまで聞く。





イベント中、「イスラーム」とか「トルコ(人)」といったあいまいな言葉が出てきたとき、


オルハンさんが何度か次のような言い回しを使われたのが印象的でした。





Let me clarify the concept.(そのことばの概念を明確にしましょう。)





何かを指しているようで、実際のところ何も指していないに等しいようなことばは極力避ける。


そんな言葉の遣い方ゆえにオルハンさんの言葉は聴衆に届くのではないかな、などと思った次第です。








小説『雪』について





生のオルハンさんと向き合ったときの印象は、


小説『雪』の印象とも通じているように思います。






雪










登場人物たちはトルコ人にカテゴライズされる人々が主ですが、


それぞれに異なる信仰、信条、思想を持っています。





この作品を読み進めていくと、


「トルコ人」は決して一枚岩でないこと、そして更には


自分たちと全く異なるひとたちではないことが


わかるような気がしてきます。





しかし。





一口に「トルコ人」といっても、いろんな人がいるんだな


というような教訓だけで終るのかと思われたこの作品は


それだけでは終りませんでした。





小説の最後、登場人物の1人のこんな言葉が印象的に出てきます。






俺たちについてあんた(≒オルハンさん)が話したことを


読者に信じてほしくないと言いたい。






この小説に書かれていることを簡単に信じるな、なんて


普通はあまり言わないですよね。同じ1冊の本のなかでなら尚更です。





言葉を大切に遣う作家。コミュニケーションを大切にする作家。


読者に思考し続けることを求める作家。


オルハンさんは本当にすごいひとでした。




*1:イベントの報告はJFサポーターズクラブ(JFSC)通信上で行われました。JFSC通信は、サポーターズクラブ会員宛に送付しているニュースレターです。イベントのレポートや海外で行った事業などを盛りだくさんにご紹介しています。





Friday, July 4, 2008

外国人による日本語弁論大会が行われました!



こんにちは、日本語国際センターのNCニコです。


5月30日の日記でもご紹介していますが、6月14日(土)に川越市で「外国人による日本語弁論大会」が開かれました。この弁論大会は1960年に始まり、今年で49回目を迎えました。





第39回大会まではずっと東京で開かれていましたが、国際交流基金が主催団体のひとつに加わった10年前から、岐阜→福岡→長崎→上越市→大阪→札幌→高知→米子→下関→泉佐野市、と日本各地をめぐってきました。そして今回、10年ぶりに首都圏に戻ってきて、小江戸・川越での開催になったのです。


主催団体の川越市はもちろんのこと、埼玉県のご協力もいただきましたが、国際交流基金としては、日本語国際センター(さいたま市)の設立20周年記念事業として埼玉県での実施となりました。





前置きが長くなりましたが、当日の様子をお伝えしたいと思いますが、今回、弁論大会の担当として入社直後の大仕事に奮闘したフレッシュマン・ズッキーに聞きたいと思います(→フレッシュマン紹介はこちら)。





ズッキー、お疲れ様でした!本選出場者12名のスピーチ、タイムキーパーをしながら聞いていて、どうでしたか?



どれもメッセージが伝わってくる、すてきなスピーチでした!それにしても、みんな緊張していましたね。私は、出場者ケアの担当だったので、出場者の皆さんとは前日の夜から、当日朝のリハーサルや、大会の休憩時間など、ずっと一緒にいたのですが・・・そのときはワイワイ話していても、壇上に上がると違うものですね!






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開会式、みんな緊張しています。








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受賞者は、外務大臣賞と会場賞がスリランカのサミーラ・グナワラデナさん(「若者・馬鹿者・よそ者」)、文部科学大臣奨励賞がイランのフェレシテ・ナジミさん(「あなたは『大変』ですか」)、主催団体特別賞が台湾のコウ・ケイシさん(「正直、私の日本語は上手ですか」)でした。出場者はみんなそれぞれに小道具や衣装で個性を出していたので、受賞したしないに関わらず、みなさんすばらしかったです!





当日の会場内の様子はどうでしたか?






出場者の応援団が横断幕を持って応援に来てくれていたり、にぎやかな雰囲気でした!笑いを誘うようなスピーチも多く、会場から笑い声が聞こえてくるとても楽しい雰囲気の大会でした。会場が笑ってくれると、スピーチする側も安心してほぐれていくのが、下から見ていてもわかりました!






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「はがきいろい」という日本語を例に、日本語のイントネーションについてスピーチしたズンさん



























特別公演は、高校生がお琴を弾いてくれたり、川越まつり囃子の中では獅子舞が見られたりと、普段はあまり目にすることも少ない日本の伝統文化に触れ、とても勉強になりました。出場者も、獅子舞にはすごく驚いていました!






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弁論大会の当日は、日本語国際センターからも海外日本語教師研修プログラムに参加中のノンネイティブの日本語教師たちが80名、見に来てくれました。ちょっと感想などご紹介したいと思います。午後の授業を終えてリラックスしているところをつかまえてお話しました。








皆さん、川越はどうでしたか?


ニラさん(JENESYSアセアン研修にインドネシアから参加中):


初めて行きました。古い街ですが、きれいでした。





アブさん、ジョハンさん(春短研修にマレーシアから参加中)、どのスピーチが面白かったですか?


アブさん:ベトナムのレー・チュン・ズンさんの『はがきいろい』が僕は一番面白かったんですが、残念ながら賞は取れませんでしたね。。


ジョハンさん:僕は台湾のコウケイシさんの『正直、私の日本語は上手ですか』が良いと思いました。難しい単語がたくさん出てきて難しいスピーチもありましたが、楽しかったです。





こういうスピーチコンテストには参加したことがありますか?


アブジョハン


いえいえ。大勢の前で話すのは緊張しますよね(笑)。








ズッキー、来年の第50回大会は・・・函館なんですよね?






記念すべき50回大会は北海道函館市で開催されます。きれいな夜景においしい海鮮・・・観光で遊びに行くのもいいですが、さらに弁論大会も見られるとなったら、一度で二度おいしい!!みなさん、来年の函館大会は要チェックです☆



函館大会は平成21年5月30日(土)です。ズッキー、来年もがんばってね。


川越で行われた今回の大会の模様は、8月3日(日)22:00~23:30NHK教育テレビで放映されます!!