こんにちは。クンシです。
皆さんは、「交流年」という言葉を聞かれたことがありますか?
例えば、最近では、日英交流150周年(2008)、日インドネシア国交樹立50周年(2008)、日タイ修好120周年(2007)などなどが、交流年に当たります。
国交樹立●周年など、国同士の記念に当たる年には、政府間で交流年を設定することがあり*1、交流年に合わせて各種様々な文化イベントが催されます。ジャパンファウンデーションも、日本の文化交流年には中核機関として多くの文化事業を行います。
さて今年2009年は、というと、日本ドナウ交流年2009、日メコン交流年という、ドナウ川の流域4カ国(オーストリア、ハンガリー、ブルガリア、ルーマニア)、メコン川の流域5カ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム)*2との交流年にあたっているんです。
国ではなく、「川」の流域で記念の年を設けることもあるのですね・・・、クンシも初めて知りました・・・(勉強不足、、汗)。
ちなみに、昨年2008年は、日仏交流150周年記念*3でもあったのですが、たまたま2008年11月に出張でパリを訪れたクンシは、イベントの一部を見ることができました。思った以上に各地で日本にまつわるイベントが用意されていて、びっくりしました。夜の空いた時間やフライト待ち時間を使って見て回ったのですが、日本の地域文化、生活用品、現代プロダクト(商品)など、いずれも日本に対する着眼点のユニークなもので、非常に驚きつつ、勉強になりました。
例えば、こんなイベント↓。
●ケ・ブランリ美術館「日本民芸の精神― 手工芸からデザインまで)」展●
日本の民芸運動を率いた哲学者である柳宗悦、その息子で工業デザイナーの柳宗理親子を軸に、日本の民芸を紹介する展覧会。日本民藝館(目黒区)から多くの所蔵品(陶磁器、漆器、織物、染物、木工品等)が出展されていたほか、栃木、神奈川、福井、岐阜、京都、岡山、島根、沖縄といった日本の地方都道府県の歴史博物館から、地域特有の民芸品が多数出展。
日本にいても、地元や旅行先以外で、その地域の伝統工芸品を知る機会って、あまりないですよね。パリで、一度にこのような日本の地域文化を知ることになるとは・・・(´・ω・`;)。親日家が多いと聞きますが、改めて感銘を受けました。
さて、「伝統的な」生活用品に対して、「現代的な」プロダクトに焦点を当てたのが、ジャパンファウンデーションが海外拠点のパリ日本文化会館で行ったこちらの展示↓。
●パリ日本文化会館「WA-現代日本のデザインと調和の精神」展●
日本のすぐれたプロダクトデザインに焦点を当てて、生活に根ざした品々を、食器/水まわり/家電/情報/遊具/文具/雑貨/ウェア/包みとバッグ/乗り物/家具/あかりといった12カテゴリーに分けて展示。現代のものが中心。
一見ショールームのようにも見えたのですが、利用者の使いやすさを徹底的に追求する日本の商品の背景にある精神性は、まさにそれ自体日本文化なのだと気付きました(*o*)。
交流年のイベントの着眼点は、おそらく、日本とその国/地域との交流の歴史や深度によっても変わってくるのでしょう。交流年に合わせて、海外の国や地域を旅行してみると、面白い発見があるのかもしれませんね!(もちろん、日本側では、逆にその国や地域を紹介するイベントが開催されますので、そちらを見てみるのもよいと思います。)
*2: 近年、政治、経済、文化、青少年、観光等幅広い分野で関係が急速に深まっている日本とメコン地域諸国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム)との間で、更なる交流の拡大を実現するため、2008年1月に東京で開催された日メコン外相会議において、2009年を「日メコン交流年」とすることが合意されました。
*3:在仏日本大使館のウェブサイトはこちら。在日フランス大使館のウェブサイトはこちら。