Friday, March 28, 2008

The Japan Foundation Library Worldwide



皆さん、こんにちは。三富です。


世界18ヵ国にある国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の海外拠点!その殆どに、日本語教材や日本関連の書籍が配架された図書館が併設されています。





今回は、そんな各国の図書館を訪問された方々の感想を集めてみましたので、ご紹介します!





まずは、韓国・ソウルから。



それから、地下鉄に1駅乗って、国際交流基金の図書館へ。


教科書や本・論文の品揃えはまだまだといったところですが、


静かな環境の中で専門書に囲まれて、


アカデミックな気分に浸れるのがイイ。


のすたるじ庵☆こりあ・たのし







昨日は、久しぶりにカンファムン(光化門)にある


国際交流基金ソウル日本文化センターへ行ってきました。


ここには図書館があって、日本の雑誌も読めるし便利。


いろいろな犬-韓国モンモン日記






つづいて、中国・北京






今日は午後から、国際交流基金北京事務所の日本語図書館に行ってみた。


(中略)


中に入ると、うわ~、きれ~い!


明るくて、静かで、落ち着いてて、本を読むには最高の環境。


日本語の新聞、雑誌などもいろいろ揃ってて、いずれも本国オリジナルだ。やったー!


日本語の外国旅行ガイドブックがないかなー、と思って図書館にやってきたつばめ、でも、つい足が向くのは日本語教材コーナー。


うわー、すごい。ほしい教材がなんでも揃ってる。


教材がずらーっと並ぶ本棚を目で追いながら、「北京の日本語教師はなんて恵まれてるんだー!!」と心の中で10回以上叫んでしまった。


ニーハオ中国







国際交流基金会には、図書館が開設されています。


仕事上つながりが多いのでしょっちゅう行くのですが、


ずらっと揃った書籍にDVD。


何度見ても、木を基調とした空間に落ち着きます。


Emmy Broad “Band” Cast 本日の北京






日伯交流年に沸く、ブラジル・サンパウロは、






先日、サンパウロ市のAv.Paulista(パウリスタ通り)の国際交流基金内にある『サンパウロ日本文化センター図書館』に行ってきました。


1994年7月に開館した図書館で、日本文化、日本語教育に関する専門図書館。ノンフィクション小説や著名な文学作品のほか、百科事典、年鑑、日本語教育資料、貴重な博士論文まで揃っています。


海外特派員BLOG サンパウロ特派員






最後に、ハンガリー・ブタペストから。






日本の書物を借りたり、読んだりできるのは、日本人学校2階と、こちら(国際交流基金)。


(蔵書について、)幅広い内容の雑誌があり、学生さんから、おじ様まで、楽しめます。


Szia@ハンガリー(ハンガリー情報ブログ)



f:id:japanfoundation:20080328105306j:image


(ブタペスト事務所の図書館の様子)





ジャパンファウンデーションの海外拠点がある国にお住まいの皆さん、ぜひぜひ基金の図書館を活用してみてください!日本に関心のある現地の方と知り合うチャンスもあるかもしれませんよ。





Monday, March 24, 2008

 裁判員制度開始を前に・・・






みなさんこんにちは、オレペコです。





いきなりですが、先日、ある事件の被告の精神鑑定について「検察側と弁護側の鑑定が一致:異例の事態」といった文字が新聞で踊っていましたね。これまで、精神鑑定は公判を数ヶ月中断して行われていたのが、今回は公判の進行と並行して実施された上に、結果を2名の医師が法廷に並んで口頭で説明するという異例の手法が使われたそうなのですが、それもこれも、2009年から始まる「裁判員制度」をにらんで、結果を分かりやすく伝えることを狙ったものだとか。





まだ先だと思っていた裁判員制度。


それでちょっと思い出したのですが、今年度の日本の映画賞を席巻した『それでもボクはやってない』が昨秋、ニューヨークで公開されたときに、ジャパンファウンデーションは周防監督の渡航費等を支援しました。





ジャパンファウンデーションでは、海外で日本映画祭を共催で実施するだけでなく、上映にあわせて監督を派遣することもしています。特にこの作品のように「日本の司法制度」といった難しいテーマが取り上げられている場合、監督と直接対話ができるというのは現地の人々にとってはまたとないチャンス!!!ということで活発な議論が繰り広げられたのだそうです。今日はNYから、その報告をお届けします!





::***::***::***





2007年10月9日と10日の二日間、周防正行監督の新作『それでもボクはやってない』がニューヨーク国際映画祭で公開された。またこの作品は10日、全日空(ANA)が主催する“Nippon Eiga” シリーズの一環としても上映された。

これに際し、国際交流基金ニューヨーク事務所はANAと提携して周防監督のニューヨークへの渡航費を補った*1





f:id:japanfoundation:20080321164743j:image:right前作『Shall We ダンス?』が日本国内外と大反響を呼び、アメリカ版リメイクも作られただけあって、この作品は大きな期待と注目の中で公開された。





ニューヨーク国際映画祭の会場はTime Warner Building内に去年オープンしたJazz at Lincoln CenterのメインであるFrederick P. Rose Hall。華やかな雰囲気の中、1200人以上を収容するこの巨大なホールに両日とも多くの観客が訪れた。





痴漢冤罪を取り扱った社会派の映画のため、観客は固唾を呑んで映画の展開を見守ったが、全体を通して周防監督独特のユーモアが含まれており、会場にはしばしば笑い声が漏れた。





この作品は周防監督が5年前に新聞で読んだ痴漢冤罪の記事が基となっている。この事件に興味を持った監督は、日本の司法制度を徹底調査し、200回もの裁判を傍聴した。また無実を訴えている人、彼らの擁護団も取材し、無罪だと主張しながらも殆どの人が有罪判決を受けている現状を知った。理不尽で一方的な日本の司法システムをより多くの人に知ってもらいたい、また自身が調査した中で感じた驚き、不満を観客にも感じてもらいたい、という願いから今回の映画を作るに至った。





毎日どこかで起こっている故、誰でも容疑者に間違えられる可能性がある痴漢。実際に訴えられるのは中年のサラリーマンが多いが、家族や社会的立場を考えて裁判を起こさないケースが殆どだ。そのため、この映画では26歳のフリーターを主人公にしたことで敢えて家族や社会責任の要因を省き、観客が日本の裁判システムの現状に集中できるようにした





上映後、会場には大きな拍手が沸き起った。続くQ&Aでは、観客から日本とアメリカの司法制度の違い、裁判官を裁けるか否か、また何故交通システムを見直さないのか(なぜ鉄道会社を訴えないのか)といったアメリカならではの質問が多く寄せられた。監督はそれらの質問に対して、官僚主義的な日本の裁判システム、裁判官の現実、人事異動の問題、東京高裁の実態などに触れつつ、つぶさに応答した。





このように監督を上映に招き、Q&Aを行ったことは極めて貴重であり、映画上映のみだと難解かもしれない日本の裁判システムを監督が丁寧に解きほぐして説明するという良い機会となった。また多くの現場を見てきた監督の率直で辛辣な意見は非常に面白く、日本の実情を垣間見た観客は非常に満足していた様子である。





f:id:japanfoundation:20080321165240j:image:left一方ANA “Nippon Eiga” シリーズの上映会はアジア映画を専門に上映する映画館Imagin Asianで行われた。 大勢の人が押しかけ、会場はほぼ満席状態。上映前に周防監督が舞台挨拶をし、痴漢の実態と日本の裁判システムについて簡単に述べた。監督は最後に「(映画を)楽しめるかどうかわかりません。覚悟してください」と観客に内容のリアルさと深刻さを警告した。





2009年からは一般人が裁判に参加する裁判員制度が日本に導入される。ますますこの映画から目が離せないようだ。


::***::***::***





日本の司法システムについてじっくりと思いをめぐらす良いきっかけになりそうですね。


まだ見ていないそこのあなた、裁判員として呼ばれる前に、ぜひ!!!




*1:関連記事もあります。こちら





Wednesday, March 19, 2008

小江戸でスピーチしませんか?



みなさん、こんにちは。潮風です。


今朝は電車で何人か、袴姿の女子学生を見かけました。卒業式だったのでしょうか?午後の東京は生憎な天気だったようですが、卒業生のみなさま、おめでとうございまーす☆




さてさて、今日はただいま出場者募集中第49回外国人による日本語弁論大会について。このイベントは毎年、一般応募から選ばれた10~12名の外国人の方々が、そりゃーもう流暢な日本語で、すばらしいスピーチを披露してくださる大会*1です。外国人の方々が感じている日本/日本人のフシギを改めて指摘されたり、いいところを褒められたり、逆に耳が痛い点を指摘されたり…。潮風もここ2年間担当としてこの大会に参加していますが、大口を開けて笑う話もあれば、目頭を熱くする話もあり、とても濃ぃぃ時間をすごしているのです。*2しかもこの大会はなんと今年で49回目。外国人のスピーチコンテストでは間違いなくかなり歴史のある大会ですし、毎年その模様はNHKでも放映されているんです。





さぁ、そこの外国人のあなた!!


もしくは日本語がめっちゃうまい外国人の友人がいるあなた!!ぜひぜひ大会にふるってご応募を。締切は4月15日です。詳しくはコチラのページの下のリンクからどうぞ。


f:id:japanfoundation:20070526103630j:image:w300


↑2007年の大会で受賞者に授与されたトロフィーたち。今年はどんなスピーチに送られるのでしょうか・・・?





第49回は日本の国際観光都市☆小江戸・川越市で6月14日(土)に開催です。


ちなみにブログ運営員、我らがみかんちゃんのふるさとであります。そこでさっきサクッと「川越の魅力は?」と聞いたところ「川越まつり!」と威勢のいいお返事。そのほかにも喜多院蔵造りの町並み芋芋芋…と出るわ出るわ。潮風はまだ業務の打合せに行くばかりで、残念ながらゆっくり観光をしたことはないのですが、地元の人からも愛されるこの街で開催されるこの大会、どうぞよろしくおねがいしま~~す。




*1:今までもこのブログで紹介したことはありますね⇒コチラ


*2:過去の大会の様子は実績一覧から見られます。スピーチ原稿もありますよ~





Friday, March 14, 2008

 「新」日系人の全米代表、アメリカ人の演歌歌手・・・日米関係の新たな潮流の中で。






f:id:japanfoundation:20040124023144j:image:right


みなさんお元気ですか、オレペコです。





最近、人の移動、交流という意味でも日米関係が新たなステージに入っているなーと思った出来事がふたつ。





ひとつは、フィギュアスケート(女子)の全米代表、長洲未来さんの存在。


先日の世界Jr.選手権では、惜しくも3位でしたが、両親共に日本人で、インタビューにも流暢な日本語で答えられる人が、全米代表っていうのがなんだかとても新鮮でした。この間、日系人のシンポジウムについてご紹介したときにもちょっと取り上げた、「新」日系人、ですね。





それから皆さんご存知、アメリカ出身の黒人演歌歌手、ジェロ(JERO)さん。おばあちゃまが日本人という彼の歌声に驚いた方も多いのでは。 (¨*)(・・*)ウンウン





そんな、新たなフェーズに入りつつある日米関係。


なんとなく一歩を踏み出してしまう前に、一度、日米の150年の歴史を振り返ってみませんか?というシンポジウムが近々開かれます。






***公開シンポジウム


「150年の日米関係~その歴史的展開と同盟の将来~」


日時: 2008年3月30日 日曜日 14時から18時


会場: 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)国際会議場 (アーク森ビル20階)


共催: 日米関係史研究会(五百旗頭 真代表)、国際交流基金日米センター(CGP)、米日財団


後援: 読売新聞東京本社   


※詳細はこちら







国際政治学を専門とする研究者25名が2005年から2年にわたり、日米関係150年の歴史について研究してきた成果が、このたび有斐閣から『日米関係史』(2008年)として出版されることになりました。今回は、それを記念した公開シンポジウムです。




今年は11月にアメリカの大統領選挙*1を控え、日米関係を取り巻く環境にも変化が予想されます。日米関係史を振り返りつつ、21世紀を迎えて成熟しつつある日米同盟の現在と今後の行方について一緒に考えてみませんか?





申し込み締め切りは明日3月15日(土)ですので、みなさんお早めに、どうぞ。


(※座席に余裕があれば、締切日を過ぎてもお申し込みを受け付ける場合もありますが、どうぞお急ぎくださいませ!)





さて、最後に歴史の勉強をば。


2008年から150年前といえば、1858年。この年に起こった、日米関係にとって重要な事柄とは・・・








そうです。








日米修好通商条約の締結。








ちなみにオレペコ、ペリー来航と開国については、小学生のときに、






●いや降参(1853)、ペリーの黒船来航*2


●ひと箱よこせ(1854)、ペリーさん(日米和親条約締結)




なんて語呂あわせで覚えていた記憶があるのですが(苦笑)、1858年はどういう語呂だったか忘れてしまいました・・・


そんな私(・・;)も、150年の日米間の交流に思いをはせてみたいと思っています!


みなさんのご参加をお待ちしています。




*1:大統領選挙については、NY事務所のスタッフからの報告記事を以前、ブログでも掲載しました。こちらをご覧ください!


*2:オレペコの同僚曰く、彼は1853年を「いやー(18)、ペリーでござ(53)います」と覚えていたらしい(笑)。





Wednesday, March 12, 2008

国際交流の舞台裏~Vol.1 :会計課松尾さんの場合~



こんにちは、みかんです。日に日に暖かくなるのは嬉しいけれど...花粉症にはつらいシーズンですね(;;)就活中の皆さんも、大丈夫ですか?





そんな頑張っている皆さんに向けて、当ブログからの応援歌“国際交流の舞台裏”を今年もお届けします。


今日も国際会議場では熱気あふれた会社説明会が開催されました。


地方なので参加できなかった!というあなたも、間に合わなかったよ!というあなたにも、ご心配なく。ジャパンファウンデーションではどんな職員が働いているのか、ご紹介しちゃいます↓↓





Q. まずは入社から現在までのお仕事について、教えてください!


1998年       基金入社


1998年~2000年 関西国際センター総務課


2000年~2004年 メキシコ事務所


2004年~2006年 日本語国際センター研修事業課


2006年~現在    経理部会計課





Q.入社していきなり関西センターに配属になったのですか?


A.はい。入社した次の日に人事課長に呼び出され、関西国際センターに配属になったからと言われました。関西国際センターは1997年に完成した海外の日本語学習者の研修施設なのですが、入社した当時はそうした機関があったことすら知らず、なんの前触れもなくいきなりそのようなことを言われ、一瞬呆然として持っていた傘を落としてしまいました。何がなんだかわからず、職員宿舎の地図と関西国際センターのパンフレットを持って出てきたのを今でもよく覚えています。





Q.いきなり予期せぬ展開になってびっくりですね。何かあったのでしょうか?


A.人事上の都合でそうなったようでした。その後も毎日新人研修でいろいろな課の説明があったのですが、僕の場合はそのような形で配属先が決まっていたので、むしろ関西国際センターでどんな仕事が待っているのか、夢を膨らませていました。





f:id:japanfoundation:20080306151520j:image:right



Q.関西国際センターではどのような仕事をしていたのですか?


A.総務課に配属になり、施設管理や会計事務、センターで働いている職員や日本語教師の福利厚生などの仕事を担当しました。関西国際センターでは全世界から日本語学習者が来日し、それぞれの職務や研究に役立つ専門の日本語研修を受ける施設なのですが、そうした研修生の福利厚生面での業務も担当しました。研修生が自転車に乗っていて転んで怪我をしてしまい、救急車で運ばれたことがあったのですが、その現場までとぼとぼ歩いていき、ぽつんと残った自転車を拾って乗って帰るなど、裏方仕事全般を担当しました。全世界から外交官や公務員、研究者や大学院生など様々な身分の方が研修に来るため、いろいろな国の人と触れ合うことができたことはとても楽しい思い出です。特に印象深かったのは研修生の週末のバスツアーで、奈良県の吉野に桜を見に行くツアーに随行したのですが、とにかく桜がきれいで研修生がとても喜んでいたのが印象的です。最初に関西国際センターに配属になったときはショックだったのですが、現在働いている忙しい本部に比べるととても自由な雰囲気の職場で、正直なところ今は最初の配属先が関西センターでよかったなと思っています。





Q.関西国際センターの勤務の後はメキシコ事務所に赴任になりましたね。海外事務所での仕事は、いかがでしたか?


A.大学、大学院とスペイン語やラテンアメリカ関係の勉強をしていたこともあり、その関係で赴任することになりました。メキシコには学生のときに両国の交換留学生制度で1年間留学していたことがあり、言葉や文化の違いなどはそんなに違和感はありませんでした。ただ留学して得た知識と実際の業務では違いますので、業務に慣れるまではいろいろと苦労はありましたね。でもその中から、円滑に業務をするコツというか、そういったものを学んだと思います。たとえば口座の名義変更申請をしたことがあったのですが、あらかじめ言われた必要な書類を銀行に持っていっても、担当者からあの書類がない、この書類がないと言われ、その足りない書類を同じ担当者に持っていってもまた断られるということがありました。埒が明かず困っていたのですが、連休前の給料日であれば担当者の機嫌もいいだろうと思い、その日に申請に行ってみたところ、今度はすんなり申請が受け入れられ、帰り際に「良い週末を!」と激励の言葉までもらいました。偶然だったのかもしれませんが、いつになく上機嫌だったその時の銀行の担当者を思い出すと、あらかじめ吉日をねらったのが功を奏したのではと思わざるをえません。








Q.国によってもずいぶん違うのですね。でも、そんな違いを肌で感じるのも文化交流の現場ならではかもしれません!


A. 問題はいろいろとありましたが事務所の仕事自体はとてもやりがいがあり、おもしろいことも多かったです。展覧会や公演、映画や日本語教育など様々な分野での事業を通じて様々な人で出会い、幅広い知識を得たことは大きな収穫でした。





Q.次に配属になった日本語国際センターの研修事業課ではどのような業務でしたか。


A.関西国際センターが日本語学習者の研修施設であるのに対し、日本語国際センターは海外の日本語教師に対する日本語及び日本語教授法の研修施設です。若手日本語教師を対象とした6ヶ月の長期研修や2ヶ月の短期研修などを担当しました。日本語の授業は日本語専任講師が担当するのですが、研修生の日本文化体験プログラムのアレンジ、研修旅行などは職員が担当します。研修生の生活を支える裏方として走り回りました。






f:id:japanfoundation:20080306151528j:image:left





←日本語国際センター七夕祭りで、メキシコのソンブレロという帽子をかぶりながら司会進行をしました。スペイン語でつばのある帽子のことをソンブレロといいます。





Q.現在は経理部会計課で勤務していますね。


A.初めての本部勤務で決算の仕事をしています。国際交流基金は2003年10月にそれまでの特殊法人から独立行政法人という新しい組織体系に生まれ変わり、事業の事後評価や財務諸表などの決算書類は、もちろんこれまでも重要でしたが、独立行政法人になったことでより一層重点が置かれるようになりました。普段は数字と向き合う地道な作業ですが、決算書の作成にあたっては監査法人の公認会計士の監査を受け、完成した財務諸表を財務省や外務省に出向いて説明し、承認をもらいます。研修生の放置自転車を取りに行ったりしていた新人のときと比べて格段に責任のある仕事を任されるようになり、決算作業を通じて会計や監査に関する様々な専門知識を身につけることができ、また政治経済や法律にも詳しくなりました。国際交流とは直接関係はないのですが、今後の実務を進めていく上での裾野を広げることができたと思っています。





会計課での一日の例






朝    出勤、メールや文書の確認


午前中  財務諸表に関する外務省からの作業依頼に対する資料作成


     期中監査に関する公認会計士との事前打ち合わせ


昼食   


午後   税務署への税務資料提出


     会計検査院に提出する計算証明書の作成


夜    支払伝票の作成・仕訳の確認



********************





国内、海外、ジャパンファウンデーションにはそれぞれの現場でそれぞれの役割、仕事があるのですね!


決して華やかな部分だけではない国際交流・・・日々の地道な業務あってこそ、今日も世界のあちこちで文化交流が花開いています。


次週も引き続き職員からの生の声をお届けしたいと思いますので、どうぞお楽しみに♪





Friday, March 7, 2008

舞台を創るという仕事、それを支援するという仕事 ~シンポジウムから見えたもの~ Part2



皆さん、こんにちは。三富です。


先日の前編に続き、「舞台を創るという仕事、それぞ支援するという仕事 ~シンポジウムから見えたもの~」の後編をお届けします。


第2部のディスカッションでは、各国の助成制度から、アーツカウンシル、そして社会における演劇の役割などに話題はおよび、パネリストもヒートアップ。予定時間をオーバーし、22時まで熱のこもった話し合いがつづきました。





■ 第2部<ディスカッション>


=========================


パネリスト


第1部のパネリストに加えて、


ナルモン・タマプルックサー(タイ/演出家・俳優・ライター・パフォーマー)


ハーバート・ゴー(通称:バービー)(フィリピン/演出家・俳優/前タンハーラン・フィリピーノ芸術監督)


ホセ・エストリーリャ(フィリピン/演出家/デュラアン・UP・シアター・カンパニー芸術監督)


松井憲太郎(世田谷パブリックシアター プログラムディレクター)


=========================





久野ではまず、各国の支援体制について教えてください。






ロディ:フィリピンでは、大きく分けて政府(National Commission for Culture and Arts: NCCA)や民間企業、国際交流基金マニラ事務所やゲーテ・インスティテュート、アリアンス・フランセーズといった海外の団体や大使館による支援があります。また、マニラの文化センターでは、会場提供や研修の機会の提供といった支援を行っています。


さらに、ロックフェラー財団では、メコン地域や中国南部のプロジェクトについて、ジェンダーやセクシュアリティというテーマに限定して助成事業を行っています。





助成を受けることで、助成する側のアジェンダにのっとって作品を創造する、またはフェスティバルを実施することが求められる場合もあり、苦労します。また、申請する側にとっては、助成する側のアジェンダや意図がどこにあるのか探る必要もあり、過去には複数のバリエーションのプロポーザルを用意し、助成する側とのミーティングに臨むこともありました。







ハービー:その他にも、フィリピンの政治体制に特徴的なことですが、政治家や市長などの権力者とコネクションをもっていれば、彼らから寄付を引き出すこともできます。







ナルモン:タイでは、企業のスポンサーや、広告代理店の協力、国際交流基金やゲーテ・インスティテュート、ブリティッシュ・カウンシルなどの小額助成プログラムを利用することができます。





ただし、タイの場合は演劇だけで生計を立てる人は少なく、照明や印刷会社を経営するなど副業をもつ演劇人が少なくありません。そのため、副業を活用し、例えば舞台の照明を経営する自らの会社で舞台照明を行うなどして経費の節減に努めています。







トゥア:私たちは、”try not to rely on those who support us”(支援する人に依存しない)ように努めています。自立し、持続可能な体制を自らつくっていくことが重要です。


ですから、例えばバンコク・シアター・フェスティバルでは、参加する劇団からはフェスティバルの参加料を徴収しています。また、私自身大学で講義を持ち(実はあまり好きなことではないのですが)、大学関係者や学生らとコネクションを持つことで、彼らにボランティアとして働いてもらったり、大学側に無償で会場提供してもらったりしています。






久野:最近、シンガポールのアーツカウンシルをモデルに日本でも東京・大阪・横浜などにアールカウンシルをつくろうという動きがあります。シンガポールのアーティストとして、この動きをどう思いますか?






ハレーシュ:シンガポールのアーツカウンシルは、1990年に香港やイギリスのアールカウンシルをモデルに設立されました。私自身、政府の団体にも関わらず、アーティストとの話し合いにも非常に積極的であるカウンシルは、比較的効果的に機能していると思います。難点を挙げれば、アーツカウンシルの予算の配分と複雑な助成システムです。



f:id:japanfoundation:20080228182924j:image f:id:japanfoundation:20080228182850j:image


(ハレーシュさんが芸術監督を務める、M1 FRINGE Festivalのパンフレット)





久野:ローハン・ジャーニーのプロジェクトに関して、世田谷パブリックシアターでは国際交流基金から助成を獲得することに成功したわけですが、その辺りの経験談をお聞かせいただけますか?






松井: 国際交流基金の場合は、以前の助成プログラムは、日本の専門家を現地に派遣してワークショップを実施するなど、演劇の技術供与的な側面が強かったのですが、担当者との話し合いを通じて、共同制作の意義を共有することができ、結果としてそういったプロジェクトにも支援してもらえるようになりました。







横道:助成団体の意図が固定化してしまうと、時代の情勢を反映せずに自分たちの考えを押し付けることになって非常に危険だと考えています。国際交流基金のプロジェクトベースの支援というのは、申請団体の実績等だけに拠らず、本当に意義のあるプロジェクトであると認められれば支援するという柔軟性を備えているといます。世田谷パブリックシアターへの助成も、関係者の方々と話し合う中で、このプロジェクトの意義を理解し、またそれに共感することができたために決定したものです。







ロディ:以前、PETA(フィリピン教育演劇協会)で活動していた際に、どうすれば助成団体を説得できるかを考えたことがあります。ただ、アーティストの視点から考えるのは非常に難しい。一方で、あまりに助成団体の意図を汲み取りすぎると、自分たちの方向性がどの団体から助成を獲得するか、によって決まってしまう恐れがあります。






久野:支援する側もされる側も顔の見えるディスカッションが非常に重要となってくるわけですね。第1部で、ロディから、ウィッシュリストの提案がありました。これについて、国際交流基金としてどんな支援が可能でしょうか。






横道: 国際交流基金では、アジア地域における青年交流を促進しようという外交上の動きを反映し、近く若手アーティストの招へいプログラムが立ち上がる予定です。照明や音響などの技術面の研修に加え、日本の団体とのコラボレーションにも波及するようなプログラムとしたいと考えています。






久野:第1部で、横道さんから、日本の演劇には社会問題を扱うものが少ないとの指摘がありました。皆さんの作品では、常に社会問題をテーマとしていますが、演劇が社会問題にコミットする意義はどこにあるとお考えでしょうか。






ホセ:”Theater is a very powerful media for social change.” 大学時代に、教官から、舞台を演出する時は、自分が観客に伝えたいことがなくてはならないという指導を受けました。







バービー:フィリピンでは、観客の99%が学生です。ですから、私たち演じる側は、彼らにマスメディアで垂れ流される意味のない情報とは違い、彼らを開眼させ、別の世界を見せなくてはならないと強い責任を感じています。







トゥア: 演劇は昔から、社会を動かす「手段」として活用されてきました。ただ、今日の私たち演劇人は漫然とその「手段」を使うだけでなく、もっと違った演劇の役割について考え、実践する必要があると強く感じています。






久野: 最後に松井さん、ホテル・グランド・アジア後の5年間のローハン・ジャーニーを振り返って、ローハン・ジャーニーを通じて得たもの、また将来のビジョンについて教えてください。






松井: 「演劇を社会的な文脈において、道具として活用する」ということが、ローハン・ジャーニーの出発点での目標でした。そして、これまでとは違った社会における演劇の役割を発見したいとも考えていました。つまり、「より良い社会を実現するために、演劇がより力強い、影響力のある手段となるためには、どうしたらよいか」ということです。


そのためには、1つに土台やネットワークづくりが必要です。さらに、その土台を維持する団体(例えば、国際交流基金やセゾン文化財団のような)がなくなったとき、自立するためにはどうしたらよいか、についても継続的に考えていかなくてはなりません。


ローハン・ジャーニーを通じて、土台やネットワークづくりは進んできています。今私たちは、ようやくスタートラインに立ったのではないでしょうか。


そして、これからがチャレンジングであり、また重要な時期であると考えています。






舞台を創る側の強いメッセージがこめられた、社会を動かす手段としての演劇は、さらにコラボレーションを通じて形成される演劇人のネットワークを活用し、一層の力強さをもって、社会に働きかけています。





一方で、演劇を取り巻く環境はアジアにおいて(もしかしたら他の地域においても)、まだまだ発展途上にあり、ロディさんのあげるウィッシュ・リストや個々の演劇人がもつ夢の実現には、舞台を創る側の努力だけではなく、周囲の支援が必要不可欠です。


舞台を創る側と、それを支援する側が演劇の力に共感し、それをさらに発展させるという目標を共有し、コラボレーションがなされることで、実現してきたローハン・ジャーニーのプロジェクト。


両者の協働の中に見えるのは、まさに、ハレーシュさんがおっしゃるように、スポンサーとしてではなく、一緒に闘う支援団体の姿ではないでしょうか。





土台やネットワークづくりが進むローハン・ジャーニーにあって、「自立すること」についても意識化されています。これからのローハン・ジャーニーの活動の進展と並行して、私たち支援をする側も常に“時代の情勢を反映した”支援のあり方について考えていかなくてはならないことを実感しました。





Thursday, March 6, 2008

舞台を創るという仕事、それを支援するという仕事 ~シンポジウムから見えたもの~ Part1






こんにちは。三富です。


東京で春一番の吹き荒ぶ2月23日(土)の夕方、シアタートラムで開かれたシンポジウム「新たな演劇を生み出す環境-ネットワーク化と支援体制を考える」(主催:国際交流基金、早稲田大学グローバルCOE「演劇・映像の国際的教育研究拠点」、財団法人せたがや文化財団)に行ってきました。





このシンポジウムは、2003年世田谷パブリックシアターと国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の呼びかけに応じて、東南アジアを中心に世界7ヶ国の現代演劇から集まった16名のアーティストによって始められた「ローハン・ジャーニー Lohan Journey」プロジェクトのメンバーが、プロジェクトの成果として2005年に発表した劇作品「ホテル・グランド・アジア」の後も、さまざまなコラボレーション作品の創造を通じ、構築・強化しているアジアの演劇人のネットワークについて、今後どのように、展開・発展させていくべきか、また演劇人としてどのように関わっていくべきかについて報告するものです。また、環境整備を担う日本の機関が、こうしたネットワークの動きに対して、どのような役割を果たすべきなのか、支援を行う立場からの提案もありました。




今回は、「舞台を創るという仕事、それを支援するという仕事」と題し、舞台を創る演劇人と、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)などの彼らを支援する立場にある側、両者の報告・ディスカッションの様子を、2回にわたってお届けします*1





■ 第1部 <今後の展望について>


=========================


パネリスト


久野敦子(セゾン文化財団 プログラムディレクター) *モデレーター


プラディット・プラサートーン(通称:トゥア)(タイ/演出家・俳優/マカンポンシアター芸術監督/バンコク・シアターフェスティバル芸術監督)


ロディ・ヴェラ(フィリピン/演出家・劇作家・俳優)


ハレーシュ・シャーマ(シンガポール/ネセサリー・ステージ常任劇作家/M1 フリンジフェスティバル共同芸術監督)


横道文司(国際交流基金 舞台芸術課長)


=========================






久野: 今回のシンポジウムでは、3名のローハン・ジャーニーのメンバーから、(1)コラボレーションの成果と課題、そして(2)コラボレーションの将来像をテーマに、コラボレーションやネットワーキングに関する自らの経験と今後の計画について報告していただきます。






まずは、フィリピンのロディさんからの報告。






ロディ: コラボレーションを実現するにあたって、1つの考えをコラボレーションに参加する皆が共有し、それに意義や重要性を見出すことが必要だと思います。意義や重要性を共有することが、将来の活動につながっていくのではないでしょうか。ローハン・ジャーニーのメンバーも、『ホテル・グランド・アジア』の後、メンバー同士で小さなプロジェクトを作り、ローハン・ジャーニーで培ったネットワークを活かしながら活動をつづけています。個別のプロジェクトによっては、新たな人が参加することでネットワークが広がったり、逆にプロジェクトの意義に共感できない人は、ネットワークに関わることを止めたりといった、ネットワークに関わる人の移動も多くあります。そういった意味で、ローハン・ジャーニーは今分岐点にあるように思います。





また、私個人としては、今後取り組みたい活動のウィッシュ・リストがあります。





1.フェスティバルの開催:


現代演劇フェスティバルは、無限の可能性を秘めた活動です。特に演劇人が技術や情報を共有する有効な方法と思います。私自身は、ハーバート・ゴーと一緒に、マニラで劇作家を育てることを目的としたVirgin Labo Fest(バージン・ラボ・フェスト)を主催しています。また、シンガポールやバンコクでも、ハレーシュやトゥアが主催するフェスティバルがあります。


2.ネットワークの構築:


技術スタッフや脚本の交流を通じ、小規模な協働作業の可能性も模索しています。


3.データベース交流、教育的交流


4.演劇の批評について、美的伝統を作り上げること:  


演劇を育てるためには、助成(資金面)による支援と、批評による支援の2つが必要です。フィリピンの現代演劇の批評のスタンダードは、まだまだ西洋の価値観にもとづいており、フィリピン独自のスタンダードを確立することが重要です。


5.アジアの現代演劇のための学校を設立





このように夢はどんどん広がるけれど、これらを実現するためには資金的問題、時間的制約など多くの課題を1つ1つクリアしていく必要があります。






そして、シンガポールでM1 FRINGE Festivalの共同芸術監督を務める、ハレーシュさん。






ハレーシュ: 今後のローハン・ジャーニーは「どうしていくのか?どういう協力ができるのか?どうやって資金獲得ができるのか?」という課題に直面することになるでしょう。

しかし、”Dream is worth fighting for.”です。また、夢を実現するために、久野さんのようなスポンサーとしてだけでなく、Fighterとして私たちと一緒に闘うことのできる人たちと巡りあっていきたいです*2





タイのトゥアさんからは、バンコク・シアターフェスティバル*3の開催にあたって、日本やフィリピン、シンガポールなどアジア各国の演劇人とのコラボレーション実現の様子について、ご報告いただきました。





「ホテル・グランド・アジア」の後もどんどんと広がりをみせる、ローハン・ジャーニーのプロジェクト。シンポジウムの冒頭で、モデレーターの久野さんが、「6人の友人・知人を介在すれば世界中の人と間接的につながることができる」という「6次の隔たり」(Six Degrees of Separation)という理論に言及されていましたが、ローハン・ジャーニーを通じた演劇人のネットワークも将来はアジアだけにとどまらず、世界に向けて広がっていくことになるのでしょうか。





さて、広がる演劇人のネットワークに対して、日本の支援機関はどんな役割を果たしていくべきなのか、後編ではパネリストのディスカッションの様子をお届けします。




*1:不覚にも、カメラを持参するのをうっかり忘れたため、今回は写真なしの報告です。長文で読みにくいかもしれませんが、ご容赦ください。


*2:セゾン文化財団は、The Necessary Stage Ltd.の『Mobile-アジアの移住者プロジェクト』に2005年、2006年と助成しています。『Mobile』は、2006年6月にシンガポール・アーツ・フェスティバルで初演した後、マレーシア公演(7月)を経て、2007年3月にシアタートラム(三軒茶屋)で上演されました。また『Mobile』の日本公演にあわせて、国際交流基金と世田谷パブリックシアターの共催で、「アジア現代演劇プロジェクト」として、シンポジウムを実施しています。詳細は、こちら→http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/news/0702/02-06.html#peform


*3:ウェブサイト(タイ語):http://www.lakorn.org/home.htm#





Wednesday, March 5, 2008

 春です。求人の季節です。その2:インターン生が見た、会社説明会!






みなさんこんにちは、オレペコです。


まだまだ肌寒い日が続きますが、気がつけば既に桃の節句も過ぎ去り・・・春ですね。





f:id:japanfoundation:20080226150722j:image:leftさて、春といえば、就職活動。


先日このブログでもご紹介しましたが、ジャパンファウンデーションでも、2月中旬より数回にわたって会社説明会を実施しました。




で。今日は、 「ううう。興味あったのに、既に一杯だった!」とか、 「いきたかったけど遠いんだもん・・・」という方々に朗報*1。インターン生から見た「生の」会社説明会情報をお届けします。学生さんの目には基金職員はどんな風に映ったのでしょうか、、、





・゜゜・。・゜゜・。・゜゜・。・゜゜・。・゜゜・。・゜゜・。





f:id:japanfoundation:20080226164230j:image:right


みなさん、こんにちは


国際交流基金人事課で2週間インターンをさせていただいた、青山学院大学2年の坂本絵梨加です。





私は主に、平成21年度職員採用会社説明会の準備をお手伝いしました。毎朝多くの社会人で混み合う電車でオフィスに向かい、入館証カードを首から下げ、なんだか気分はプチ社会人!もう少しで楽しい学生生活が終わり仕事の日々がやってくる…と、社会人になることを嫌がっていた私でしたが、このインターンを通して「『社会人』って楽しいかも!」と思うことが出来ました(*^^*)





このインターンで私にとって一番刺激になったことは、会社説明会で設けられた先輩職員による座談会を聞けたことだと思います。


ところで、「文化」って何だと思いますか? *2



これはインターン実施前に、大学の先生から問われた質問です。インターンを通して、その答えが見つけられたらいいなと思っていたからこそ、座談会で先輩たちの個々の考えを聞けたことが一番の収穫だったと思います。





日本文化というと歌舞伎やお能などが思い浮かびますが、伝統文化だけが日本文化なのではない。日本企業や日本製品、日本人が持つ思いやり精神などもまた日本文化であるのだと改めて実感させられました。伝統文化からだけではなく、企業文化からの国際交流もあるのだという新たな発見もありました。「国際交流」の目的は、相手のことを知ると同時に、日本を知ってもらうことです。日本人である私自身が、もっと幅広い視野の中で日本文化を理解していかなくてはならないのだと痛感しました。





f:id:japanfoundation:20080223151250j:image:left


基金は今年、会社説明会の一環として東京国際フォーラムで行われた「マイナビ転職セミナー」に参加しました(写真)。日本語能力試験を実施している試験課や舞台芸術課から貸していただいたポスターなど、多くのポスターに囲まれた国際交流基金ブース。基金っていったいどんな事業をしているのか不思議になるようなブースでした。





その影響からか、多くの会社が参加していたにも関わらず基金ブースには常に多くの参加者であふれかえり大盛況!国際交流に関わる仕事がしたいという人の多さに圧倒されました。同時にブースに来られた方々の熱心なまなざしから、自分がやりがいと感じる仕事に就くことの大切さを教わったような気がします。就職を来年にひかえた私にとって、自分がやりがいと感じる道はどこなのかを改めて考える良い機会となりました。





ところで、私の国際交流基金の第一印象は


「個性豊かな、笑顔の多い職場」 =*^-^*=


です。


インターン初日ものすごく緊張していた私でしたが、基金のアットホームな雰囲気に助けられたような気がします。会社説明会の場でブレイクダンスを披露してくださる方もいれば、基金就職以前にドラマ「ごくせん」のような高校教師をしていた方など、基金職員は多種多様。文化って、その国が持つ個性そのもの。だからこそ、日本文化に関わるこの職場には「個性豊かな人たち」が集まってくるのかもしれません。そしてどの先輩も皆、やりがいや誇りを持ちながら仕事をしている。そこもまた国際交流基金の魅力だと感じました。自分の興味があることを仕事にするってほんとうに素敵なことです!





実際に国際交流の場で働く方々のお話から多くの刺激を受け、とても充実した楽しい2週間となりました。至らない点が多かったと思いますが、本当にお世話になりました。この場をお借りしてお礼申しあげます。





・゜゜・。・゜゜・。・゜゜・。・゜゜・。・゜゜・。・゜゜・。


これを見て興味をもったそこのあなた!!!


実はまだ、説明会参加のチャンスが。詳しくは脚注1 ↓↓↓をご参照ください。




*1:実は、3月中旬にも東京で2回、追加開催予定です。詳細は決定次第公表されますが、まずは、こちらで登録を!⇒


*2:はっ。これは、オレペコが基金の入社試験の最終面接で聞かれたことと同じ!!!思わず言葉につまった記憶が・・・(^▽^;)ウウッ





Monday, March 3, 2008

アムロ、中国にいきまーす!






皆さん、こんにちは。三富です *´ω`)ノ コンニチヮ―♪





「ん!赤い色のモビルスーツ。シャアじゃないのか?」




冒頭、いきなりガンダム・ネタを引っ張りましたが、実は昨年12月13日に中国・成都のふれあいの場*1において、「声優・古谷徹氏 講演会が開催されました。





古谷徹さんといえば、「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイや「巨人の星」の星飛雄馬などの声優をつとめる、超がつくほど有名な声優さんです(注:若井おさむさんではありません)。





今回は、そんな古谷さんの中国での講演会に随行するという、非常に重要な任務を任された日中交流センターの山崎さんに、現地での様子を報告していただきます。






どうも、古谷徹さんに随行させていただいた山崎です。


初めての随行ということもあって緊張しきりでしたが、古谷さんの圧倒的な人気とその気さくなお人柄のおかげで、イベントは成功に終わりました。





外国で放映される日本のアニメといったら吹き替えだろうから、日本の声優さんが海外で有名なはずはないだろう、と多くの人が考えると思います。私もそうでした。古谷さんご自身もその人気に当初はとても驚かれたそうです。今回成都では空港に到着すると、ファンが花束を持って登場し、「熱烈歓迎」を示しました。





実際中国では日本で著名な声優にはファンがしっかりついていて、「成都ふれあいの場」で開催されたサイン会でも、ファン代表は「15年待ちました」と言って古谷さんを歓迎してくれたほどです。f:id:japanfoundation:20080228183715j:image:leftというのも、アニメファンにとっては、吹き替え版ではなくオリジナルを見てこそ本当のファンという自負があるのか、アニメのために日本語を勉強している人がとても多いのです。最近では若手の声優さんも人気上昇中で、最新の情報がすぐに中国に入ってくるとのこと。





サイン会は大盛況。現地の日本人教師の方々もバッチリガンダム世代だったようで、サインを手に喜びを語ってくれました。もちろん、中国のファンも負けてはいません。ガンダムの大型プラモデルを持ってきて、本体にサインをねだるファンもいました。f:id:japanfoundation:20080228183718j:image:right





中国でガンダムより人気なのは、そう、聖闘士星矢です。その人気は、イベントを報じた中国のほとんどのメディアが「星矢、成都にてペガサス流星拳を放つ」など、記事のタイトルを星矢にしていたことからも伺い知れます。古谷さんも、「ペガサス流星拳」を中国語で覚え、イベント時には流星拳を炸裂させながら登場して下さいました。会場につめかけた約200のファン全員がサインを手にすることができ、それぞれ胸が一杯な様子でした。





その日の夜開催された講演会では、古谷さんが演じたキャラクターの人気投票を行い、その名ゼリフの再現をしていただきました。アムロの「殴ったね!親父にもぶたれたことないのに」や、ヤムチャの狼牙風風拳が出ると、約350名で埋め尽くされた会場はものすごい熱気に包まれ、主催者側にもその反響のすごさが伝わり感無量でした。f:id:japanfoundation:20080228183712j:image:left


ここでもファンとの交流の一環として、古谷さんからアフレコの実演をしていただきました。選ばれたファンはガチガチに緊張しながらも、流暢な日本語でシャアの役を演じ、拍手喝采を浴びました。最後は古谷さんのキャラクターに関係したグッズを抽選でプレゼント。当選者からの質問にも気さくに答えて下さった古谷さんは、本当にみんなの素敵な兄貴といったお人柄で、僕も改めてファンになってしまいました。北京、成都、武漢と開催して、上海のファンが今か今かと待ち受けているようですので、近いうちに実現できればと最後に語ってくださいました。






中国のファンの方たちの熱気と感動が伝わってきます。


また、当日の様子は、日中交流センターのウェブサイト「心連心」の心連心テレビでご覧いただけますよ~。




*1:ふれあいの場についてブログで触れて下さっている方もいますよー、たとえば、sararinパパさん