<前回までのあらすじ>
就職活動シーズンを迎えて、ブログチームからも少し違った角度から職員紹介を試みようと、若者4名に集まってもらいました。
彼らさまざまなバックグラウンドを経て基金へやってきました。大学で勉強してきた分野も、関心のある地域も異なるのですが、唯一の共通点がありました。
それは、「入って早々に管理部門に配属された」ということ。
今回は、「そもそも管理部門って何するところ?」とか、「そこで具体的に何やってるの?」などといったことを聞きながら、彼らの人柄に迫りたいと思います。
(前回の記事はこちらをご覧ください。)
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松岡:
大豆さんはずっと体育会でサッカーをやってたとのことなのですが、基金では体育会系出身の人はかなりレアですよね。
大豆
そうみたいですね。やはり文化交流というくらいだからあまりいませんよね。ただ、基金の仕事を見ているとサッカーで経験してきたことがまったく関係ないとは思わないんですよね。
M:
へー、例えば?
大豆
基金の仕事って、自分ひとりで目的を達成できる仕事ってほとんど無いと思うんです。外部の専門家と一緒に組んだり、外国の研究機関と共同で何かをやったり。一つの目的のために複数の関係者が協力して初めて目的が達成できるというのは、サッカーのゲームと似てる気がします。みんながいっせいにゴールを入れようとしたら点が入らないじゃないですか*1。
それぞれ役割を果たしゲームを作るから、勝つことができるように、基金の仕事でも日本と世界に貢献するという大きな目標があって、そこにつながる仕事がしたいと思っているます。
松岡:
なるほど。
じゃあ、例えば大豆さんはいま会計課にいますけど・・・
大豆
はい、会計課と聞くと事業を実際にやる部署ではないのでモチベーションが下がるのではないかとかよく言われるんですけど、自分の場合は先ほど言ったような考え方で仕事してるので、あまりそういうのはありませんね。
M:
基金の職員は、原則誰もが海外事務所勤務を経験しますけど*2、そこでは自分ひとりで会計処理や備品の管理や広報などもしないといけませんからね。実際にいま経験してる業務というのは、確実に役立ちますし必要ですよ。
青汁
僕も入ってすぐに経理部に配置されたのは良かったと思ってます。
自分はゆくゆくは事業の分野でアーティストであったり研究者、専門家を支えたいと思っていますが、そもそも実務面の能力を身につけてないと支えられる人になれないし、それでは役に立たない。
特に今はお金周りの仕事をしているので、事業で使われているお金がどういうお金であり、それが組織全体でどのように使われているかというのを経験できているのは、自分としては正しいのではないかなと思ってます。
コラーゲン
自分の場合、管理部門で働いていく中で組織の置かれているきびしい状況とか、入る前には見えない側面も色々と見ることができました。例えば、先ほど大豆さんも言ってましたが、チームでやっている文化交流の仕事を一般の市民だけではなくて、監督官庁である外務省や時には国会議員にもきちんと説明していく必要があったりします。そういう仕事は外からみてても見えにくいものではありますが、組織全体を支える上では非常に重要な仕事だと思ってますし、自分にこそできる仕事だとも思い、やりがいを感じてます。
松岡:
皆さん、入っていきなり管理部門に配属されたことに関して、思ったよりポジティブな意見が多くて意外なんですが・・・(笑)
黒酢さん、何かないですか??
黒酢
私の場合は、国際交流の舞台をつくりあげる、そういった枠組みを設定する、そのための裏方になりたいと思って入りました。ただ、入って最初にやってた仕事が、やれ●階のトイレの水が出ないとか、▲階の空調が動かないとか・・。自分がイメージしていた国際交流の仕事に直接つながらないように感じ、つらいなーと思ったことは正直ありました。うまく修理したとしても、直接事業とは関係ないしとか…。
松岡:
僕も以前、事業の実績管理*3をしていたときに感じたんだけど、こういった管理業務は出来て当たり前と思われるのもつらいですよね。何か問題があると呼ばれるけど、何も無ければ呼ばれないだけで。だから、何か不具合があったときに文句を言われることはあっても、「何も問題ない、すばらしい!」とか言われて褒められるってのは、普通無いですしね。
このつらさをどうやって乗り越えました?あるいはまだ乗り越え中?
黒酢
1年経って、自分の仕事が基金の中でどうどのように必要とされているのかがわかってきました。うまく簡単には言えないのですが、事業をやるための環境を整え、うまくみんなが通り抜けることができるようにすることが、みんなのいい仕事につながるんだなと思えるようになってきましたね。これもまた先ほどのチームプレイの話につながるかもしれません。
M:
国際文化交流という分野を専門に扱う組織の職員ですから、地域であったり分野であったり言語であったり、それぞれの職員がそれぞれの専門性をもつことの必要性はあると思いますが、他方チームプレイで仕事をするときに、ときにはフォワードになったり、時にはディフェンスに入ったりそういったさまざまなポジションをこなせる人ででないといけないということですよね。
松岡:
皆さんの話を聞いていると、ハイ・パフォーマンスな職員になるためにも、まずは国内でしっかりと力をつけることも大事なんだなというのを再認識しますね。
コラーゲン
若いうちに組織を俯瞰して眺められるというのは強みだと思ってます。うちは日本語事業から日本研究・知的交流事業、文化事業等多種多様な事業を展開してますが、個々の事業がどういうプロセスで行われているかが見れるので、今後自分が事業をする側のなったときも役に立ちますし、何よりも個々の事業が組織全体でどういう位置づけにあるのかとか、そのあたりがわかるのは大きいと思います。
青汁
基金職員としての業務で事務作業のない仕事は無いですからね。こればかりはどこかで経験を重ねる必要がありますし、そうやって積み重ねる時期は絶対必要だと思います。
黒酢
総務部という仕事がら、各部署の作成した企画書や内部文書をしょっちゅう見てるんですが、いい事業を実施するには、事業内容もさることながら守るべき内外のルールや会計上の手続きをきちんとクリアしないと、事業が成り立たないことが良くわかって勉強になります。改めて、事務などの実務面での能力も、企画を立案して実行するという事業に必要なんだなと感じてます。
大豆
基金内に知り合いがたくさんできるので(笑)、いろんな人に覚えてもらって顔を知っているから色々頼みやすいというのもあります。
また、俯瞰できるというのは、後ろからゲームを組み立てて効率よくゴールできるかどうか見るということだと思う。管理部門を経験してることで得られる視点があって、有利なゲームの進め方が分かるんじゃないかと思うんですよね。
これは、どこかの高校サッカーの監督が言ってた言葉なんですが、「表に出るのが仕事じゃない。表に出すのが仕事なんだ。」というのが印象に残ってます。まさに基金の仕事のことじゃないかと。
松岡:
なるほど。なんとなく日本人の美意識にもつながる気がしますね。
M:
ところで皆さん、休みの日は何してるの?
大豆
走ってます。
あとスペイン語をやってましたが今はやめてしまいました。
青汁
青汁:今のうちに会計の勉強をしたいと思っていて、資格も取りました。現場にいったら時間がなくなるから今のうちに身につけられることはやっておきたいと思っています
コラーゲン
私は文化芸術関係の知識があまり無いので、舞踏、能、コンサートなどを積極的に見るようにしたりしてますね。
黒酢
最近は基金でやってるフットサルにはまってます。楽しいですよ。
松岡:
はい、じゃあこのへんで。
皆さんありがとうございましたー。
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インタビューはこれで終わりですが、次回はインタビューをやってみた感想と、ちょっとしたお知らせをお届けしますー。
お楽しみに。
*1:彼は大学4年間、ずっとサッカーをやってた生粋の体育会出身です。そんな人もいるんです。やはり組織の強みは人材の多様性ということでしょうか。
*2:人事ローテーション上、職員は国内の経験をつんだ後、皆さん海外事務所も経験します。赴任期間は人にもよると思いますが平均3年くらいでしょうか。
*3:過去の事業実績をまとめて統計作ったり・・
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