みなさん、こんにちは。三富です。
チュートリアルの優勝で無事に第6回M-1グランプリも幕を閉じ、今日はクリスマス本番!
皆さんはどんなクリスマスをお過ごしでしょうか?
ちなみに、基金本部のある赤坂アークヒルズはこんな感じ↓
さて、12月22日からお届けしている世界のクリスマス特集ですが、ドイツ→オーストラリアに続き、今回はエジプト(カイロ)の様子をお伝えします!
イスラム教徒が国民の大半を占めるエジプトでは、この時期はどんな様子なのでしょうか?カイロ事務所Mさんからの報告です。
エジプトは人口の9割強がイスラム教徒というお国柄ですし、12月になってもクリスマスデコレーションがそこかしこに輝き、商店街からクリスマスソングが流れ出すような、街中がクリスマスという雰囲気はもちろんありません。不思議な事にカイロでは、クリスマスは新年のお祝いと一緒くたにされて、広告などにも「Merry Christmas and Happy New year」と一緒にかかれています。 1月1日がクリスマスだと思っている人も決して少なくないようで、1月1日に「メリークリスマス!!」といわれることすらあります。
エジプトの人口の1割弱はコプト教と呼ばれる東方教会系キリスト教の一派ですので、彼らはクリスマスを祝います。ただ、コプト教のクリスマスは1月7日ですし、人口の1割弱ということで、国を挙げてのお祭りという雰囲気にはなりません(国民の祝日にはなっています)。もしかしたら12月25日のクリスマス、1月1日の新年、1月7日のコプト教のクリスマスがごちゃごちゃになって、1月1日に「メリークリスマス!」となったのかもしれません。 因みに今年はイスラム教の犠牲祭*1も年末年始と重なるため、いろいろなおめでたい挨拶の言葉が街中を飛び交いそうです。
とはいえ、観光客の多い欧米資本のホテルやレストランなどは、派手なクリスマスデコレーションを施しています。最近では、街の商店でもクリスマスデコレーションを見かける頻度も増え、特に外国人が多く住む地区では、道端でサンタクロースが被っている赤と白の帽子を売っていたりもしています。そんな最近の様子を見ていると、宗教的にクリスマスを祝うという事は無くても、エジプト人も日本人のように宗教に関係のない「イベントとしてのクリスマス」を楽しむようになってきているのではないかとも思ってしまいます。
今回、このブログの執筆を頼まれたことを機に、日頃の疑問を晴らす意味もあり、エジプトを代表する名門大学のカイロ大学、アインシャムス大学で日本語を学ぶ学生達(イスラム教徒のみ)に、クリスマスに関する簡単な質問をしてみました。 その結果は次のとおり*2。
Q:クリスマスを知っていますか。
A:もちろん知っています。
(まあ、このくらいは大学生ですし、あたりまえですね。)
Q:クリスマスは何の日ですか。
A:キリストの生まれた日です。
(うむむ。そうです。日本でも知らない人はいたりして。)
Q:クリスマスを祝いますか。
A:いいえ、祝いません。
(まあ、そうですね。イスラム教徒ですし、そこまでは期待していません。)
Q:プレゼントを贈ったり、パーティをしたりしますか。 また、クリスマスを楽しむことをどう思いますか。
A:自分はしません。もしする人がいても構いませんが、自分はしたくありません。
(意外とストイックな回答が多く、やりたい人がするのは構わないというところは寛容でしたが、中にはイスラム教徒はしてはいけないという意見もありました。)
Q:カイロの街のクリスマスデコレーションをどう思いますか。
A:飾りは綺麗だから構わない。マーケティング戦略としてはいいアイデアだと思う。
(うーん。飾りは綺麗だからいいとは言うものの、自分達は関わるつもりもないのにマーケティング戦略としてはいいっていうのも、矛盾がある気がするのですが・・・。)
と、なんだか誰もクリスマスなんてお祝いもしなければ、おいしいものを食べたり、友達とパーティなんてものもやらないような雰囲気。じゃあ、あの街のデコレーションは一体なんなんだろうと思ってしまいます。 まあ、宗教的な要素が入る質問には、イスラム教徒として優等生の回答をする傾向があることは否めませんし、特に外国人からそういうことを尋ねられたらなおさらなのかもしれませんので、多少のぶれはあると思います。でもこれほど皆さん頑なにイスラム教徒であることを意識している様子をみると、エジプトで日本のようなクリスマスパーティが繰り広げられるようなことは当分の間はなさそうです。
そして、カイロでは年の瀬の忙しい時期にまぎれ、気付かないうちに12月25日も過ぎ、いつのまにか新しい年を迎えていそうです。
最後に、カイロ大学の竹山先生、アインシャムス大学の森田先生、学生への質問にご協力頂き本当にありがとうございました。
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