Thursday, May 15, 2008

舞台を創るという仕事、それを支援するという仕事 ~担当者の目から見えるもの~Part1






こんにちは。三富です。


3月でブログチームを引退したにも関わらず、懲りずに登場します。




さて、以前全2回にわたってお届けした、「舞台を創るという仕事、それを支援するという仕事 ~シンポジウムから見えたもの~」*1。国際交流基金として、「舞台を創る」ことにどのように関わって(支援して)いるのか、また今後どう関わっていったらよいのか、シンポジウムでの報告の内容を踏まえてご紹介しました。





今回は、「舞台を創るという仕事、それを支援するという仕事 ~担当者の目から見えるもの~」と題し、実際に現場の職員がどのように「舞台を創る」ことに関わっているのかについて、1つのプロジェクトを例にご紹介します。





何度かブログにもご登場いただいている大島さんに、舞台芸術課での仕事ぶりを教えていただきました 


(*`・_っ・´)ノヨロシクッ☆彡






皆さま、こんにちは 舞台芸術課の大島です。


日本の舞台芸術を海外に派遣する「海外公演主催事業」、海外公演を行う団体へのサポートを行う「助成事業」、演劇フェスティバルや国際シンポジウム等を主催・資金面でのサポートを行う「舞台芸術情報交流事業」などにたずさわっています。





これまで担当している事業では、


日本の伝統楽器「箏」のアーティストにメキシコ・ドミニカ共和国・チリを巡回してもらう現代邦楽ツアー


7月末に沖縄で行った「児童青少年演劇フェスティバル」での国際シンポジウム

日本ブラジル交流年の開幕を飾る事業「江戸糸操り人形『結城座』公演」*2





などがあります。





一般的に“舞台”というと、きっとアーティストと仲良くなり、コンサートや舞台をつくっていく楽しい・華やかな仕事だなぁ・・・という印象をお持ちかもしれません。


でも1つの舞台を作るためには、何が必要か、考えたことはありますか?アーティストと公演内容について議論することは勿論大切ですが、会場確保、機材の調達、機材輸送の手配、航空券・ビザの手配・・・一つの海外公演を実現するには、地味な細かな仕事がたくさんあります。また、公演が行われる現地の担当者にも細かな点まで動いていただくことになります。“産みの苦しみ”が大きな分、公演が無事に成功したときは、本当にほっとします。




さて、2008年は日伯交流年(日本人ブラジル移民100周年)*3。基金も主催・助成と様々に支援しています。詳しくはこちら





 今回は、日伯交流年事業のうち、現在準備真っ只中!の現代舞踊公演(8月ブラジル巡回)について、これまでの動きについて、国内を中心に、ご案内しましょう。





“現代舞踊公演”とは、欧州でも高い評価を受けている舞踊家・加藤みや子氏、及び同氏の主宰するカンパニー「加藤みや子ダンススペース」を派遣し、ブラジル国内5都市の巡回公演を実施するもの。伊藤キム・笠井叡・加藤みや子による作品『SAND TOPOS』、加藤みや子ソロ作品『NIKKI』といった日本人ダンサーによる公演に加え、ブラジル人ダンサーとの共同制作による新作『笑う土』を上演します。





特に、新作『笑う土』については、2007年5月の岩手県岩泉町安家・盛岡市でのワークショップを出発点に創作を開始し、11月東京にて日本版を初演、12月盛岡公演、ブラジルでのダンサー選出・ワークショップを経て、2008年8月、ブラジル版を完成させる長期的プロジェクトなのです!





創作は、2007年5月、岩手県岩泉町安家で始まりました。


盛岡市からレンタカーに乗って約3時間・・・






私たち国際交流基金の職員の仕事は、「地道な」作業の積み重ね。


さてさて、気になる昨年5月の岩手ワークショップの様子は後編で。


お楽しみに~。




*1Part1Part2


*2:結城座の公演については、5月のJF便りでも紹介しています。


*3:日伯交流年については、こちら





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