こんにちは、みかんです。今日もとっても気持ちい青空、芝生に寝転んで読書でも・・・といきたいところですね。
みなさん、最近読んだ本はありますか?いくつかの新聞の書評で見かけた「現代アートビジネス」という本が気になり、先日手にとってみました。
著者の小山登美夫さんは、清澄、最近では新たに代官山でもギャラリーを経営する話題の人物。ご著書の中では、芸大在学中からのアーティストの卵たちとの接点や、ギャラリストの役目について、世界と日本のアートマーケットの比較など、小山さんご自身の経験をふくめて、非常にわかりやすく書かれています。
トランク一つを抱えて、まだ有名になる前の奈良美智さん*1の作品を海外のインディーズ・アートフェアへ持ち出したときの気持ち、国内ではまだ村上隆さんが評価されていなかった頃、海外のコレクターの反応に手ごたえを感じて、売り出していける!と感じたときの気持ち、そんな著者の心情が、ふと読んでいたわたしの目にとまりました。
たぶん、日本文化を海外に発信していくときの気概、のようなものを改めて意識したんじゃないかと思うんです。世界各地でジャパニメーションやJ-POP、伝統的な日本の食文化を紹介する、そんな様々な事業をわたしたちジャパンファウンデーションは日々行っています。そんなわたしたちにも通じる部分が「ビジネス」を舞台としている小山さんの本の中にもあちこちにあった気がしました。まだまだ新米のわたしにははっきり言葉にはできませんが・・・、そんなもどかしい気分でこの本を読みました。もし関心を持った方がいらっしゃったら、手にとってみてくださいね。
ところで美術館で働くスタッフが、よくお客さんに聞かれる3つの質問、というちょっと面白い話を聞いたことがあります。
皆さん、何だと思いますか?
答えは・・・
1.いちばん高い絵はどれですか?(いくらですか?)
2.美術/作品の見方が知りたい、教えて!
3.この絵はホンモノなんですか?
3はまあ、一時期ある作家の贋作や盗作が騒がれたのを反映していたり、お宝鑑定団のようなTV番組のヒットとも関係があるのかもしれません。(これについては、ギャラリーでも本物か?と尋ねる人がいる、と小山さんも触れています。)
いずれにしても、作品の値段、これって高いの?ホンモノなの?とみんなが聞きたがるわけですね。
「アートビジネス」に目をつけた本が今回出版されたのも、まさしく今の世の中のニーズに対応しているんだろう、と想像します。ビジネスというかたちはもちろんのこと、今世界ではどんな人たちが、どんな日本に注目しているのか、文化交流を行うジャパンファウンデーションも目が離せないところです。
ではでは、今日はこのへんで。
*1:現在、ジャパンファウンデーションが行っている展覧会「アジアへ発信!-日本の現代美術 KITA!! : Japanese Artists Meet Indonesia」でもYNG(奈良美智+graf) の作品をご紹介しています。現地での展示についてはまた近々ブログで紹介予定ですので、お楽しみに!
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