『をちこち』編集部の西納です。今週10月1日、『をちこち』第19号が発売となりました。今号の特集テーマは、「マンガからMANGAへ」。夏目房之介さん(マンガ評論家)×山田奨治さん(国際日本文化研究センター準教授)の対談で幕を開けて、世界7カ国から寄せられた最新マンガ事情レポートを掲載しています。詳しい目次、またご購読のご案内については、こちらをご覧ください。
米国からは、成熟したマンガ市場の現状と出版現場の声の紹介、フランスからは、日本のマンガの出版形態が国内の出版形態にも変革をもたらしているという話、タイからは、日本マンガが「芸術」という言葉にこれまでと異なった意味をもたらしつつあるという分析・・等々興味深いレポートが続きます。
また、特別対談として、麻生太郎さん(元外務大臣)×呉智英さん(マンガ学会会長)も掲載されています。米国留学時代には毎週船便でマンガ誌を取り寄せたという麻生さん。日本のマンガの魅力、外務大臣として外国を訪問したときに実感した日本の大衆文化の存在感、今年新設された国際漫画賞まで、呉さんと語り合ってくださいました。
日本の政府や公的機関が、マンガの外国での受容を奨励したり、評価しようとしたりすること自体には、賛否両方の意見があります。今回の『をちこち』ではマンガの海外進出バンザイと叫ぶだけではなく、それぞれの執筆者はマンガを愛しながらも、鋭い視点で問題点も指摘していただいています。ぜひじっくりお読み下さい*1。
また、今号から一年間リレーエッセイの「をちこち散歩」コーナーに、束芋さん、五十嵐太郎さん、テッサ・モーリス-スズキさんの3名に寄稿いただくことになりました。短くても芯のある、読み応えあるエッセイが巻頭に収められていますので、そちらもお読み逃しなく!
先週末、代々木公園で行われた「ナマステ・インディア2007」に国際交流基金として出展し、『をちこち』(前回第18号の「インドを解く」を中心に)を販売しました。ナマステ・インディアは国内最大級のインド関連イベントで、バラタ・ナーティヤム等のステージあり、サモサや各種カレーの料理あり、格安(!)布製品やアクセサリー等の物産あり、の賑やかなイベントです。
あいにく2日間とも雨降りの天気となり、私はチャイを片手に震えながら店当番をしていましたが、想像を遙かに上回る数の方が国際交流基金のブースを訪れてくださいました。『をちこち』を手に取って、じっくり立ち読みして去って行かれる方…が少し、そして実際にお求めくださる方がたくさんいらっしゃいました。*2
文字校正や〆切に追われる編集部の普段の仕事はジミ~なものですが、そのように興味を示してくださる方の存在に励まされて、次号もがんばりたいと思います。
*1:cooljapanさんのように、ご自身のブログで『をちこち』について語ってくださっている方の感想もぜひ参考にしてみてくださいっ♪
*2:今週末、日比谷公園にて開催されるグローバルフェスタJAPANでも「をちこち」を販売いたします!みなさん、基金のブースまでぜひ遊びに来てくださいね。
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