こんにちは、松岡です。
本日(12/16金)の読売新聞朝刊の24-25面に、「シンポジウム アラブとの対話 -英知の共有を求めて」(ジャパンファウンデーションと読売新聞との共催事業)に関する記事が出ています。
11月25日の記事でもご紹介した、シンポジウムの報告です。
以下は、今回のシンポを担当した欧中ア課*1の佐藤からの、みなさんへのメッセージです。
今回のシンポジウムでは、つねづね日本人にとって遠い存在であるように感じられてしまう中東・アラブ世界というものが、グローバリゼーションとそれに伴う国際政治の変動のなかで、想像以上に私たちと利害関係をもった地域になりつつあることを、多くの方々にしっていただくということを目指しました。
政治・外交を討議する第1セッションでは、
-現在の中東をとりまく社会情勢を概観
-イラクへの自衛隊派遣、中東和平に向けた日本の協力のあり方等、近年の日本の中東外交を評価する。
-日本の対中東外交における立ち位置の変化を中東・アラブの有識者・世論はどう受け止めているか。
-対米関係において中東が日本に期待することとは何か。
などの論点での議論を行なっていただき、特にアラブを代表する国際政治学者であるアブデル・モネイムさんに大変わかりやすく現在のアラブ世界の状況とその捉え方を解説いただけたことは有益でした。
文化・メディアを討議する第2セッションでは、
-アラブ文化の魅力~詩・アラビア語・音楽・人間関係
-日本人の一般的対アラブイメージに思うこと
-日本とアラブの文化交流への期待、何が伝えられ、何が語り合われるべきか。
などの論点でご議論いただきました。
基調講演いただいた師岡カリーマ・エルサムニーさんはエジプト人と日本人のダブルで、アラブと日本、両方の気持ちやものの見方をもった方として、大変興味深いお話しをされ、主催者としていろいろなことに注意を払わねばならないにもかかわらず、ついつい聞き惚れてしまったものです。特に、カリーマさんがアラビア語で詠む詩の響きの美しいこと。彼女はNHKテレビのアラビア語会話でも活躍されていて、次のプログラムが来年4月からはじまりますので、是非、ご視聴ください。
文化交流は、わたしたちジャパン・ファンデーションの仕事でもあり、今回の議論から出てきた具体的なご提案を大事に形にしていきたいと思っています。
読売新聞では、前後半あわせて3時間に及ぶ議論のエッセンスを、とても丁寧に2面にまとめ、且つとても美しい写真とともに紹介くださっています。当日の議論の内容ばかりか雰囲気までも伝わってくる内容になっており、わたしたちがシンポジウムを通してみなさんにお伝えしたかったことが映し出されていると思います。
ぜひぜひ、ご一読いただき、感想などお寄せください。今後の励みにしたいと思います。
ということで、今回のシンポに参加された方や、新聞の記事を読まれた方など、ぜひともご意見をトラックバックください。
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