Wednesday, June 13, 2007

ニッポンコネクションとは?






こんにちは。三富です。


今週土曜日に行われるJFサポーターズクラブのイベント「『最新日本映画、欧州で人気の秘密は?』フランクフルトNIPPON CONNECTION参加ゲストによる報告」。皆さん申し込みは済まされましたか?





映画研究者の平沢剛さんをおむかえして行われるこのイベント。フランクフルトで毎年開催されているNIPPON CONNECTION(最新の日本映画を中心に日本の映像作品を紹介する映画祭)の模様を、映像資料を交えて報告していただくものですが、そもそもNIPPON CONNECTIONとはどんなものなのか?


事前に皆さんにお伝えすべく、今回はケルン日本文化会館のkys4649さんにレポートをお願いいたしました!








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皆さまこんにちは、kys4649です。





ドイツ最大の、いや、今や世界最大の日本映画フェスティバルといえば、今年7回目を迎えたNIPPON CONNECTIONでしょう。2001年から毎年4月、フランクフルト大学内にある会場は、5日間に亘って上映される数多くの日本映画を観に来る人たちの熱気に包まれます。その数は年々増え続けて、昨年は16,000人を超えたとか!kys4649もほぼ毎年参加してきましたが、この映画祭、いつも爽やかな最高の天候に恵まれるのです。スタッフの日頃の行いでしょうか?そのスタッフとは、2000年当時学生だった創立メンバー7人を含む全員が有志のボランティア(30名くらい)。バラエティ豊かな各種プログラムの企画運営・広報活動から、毎年日本から来る数々のゲストのホスピタリティに至るまでの全て、仕事や学業の合間を縫ってオーガナイズしているのです。その熱意とエネルギーは毎回、凄く伝わってきます。


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(会場の様子)





さてそのNIPPON CONNECTION、約150本の映画が一挙に紹介されるので、観るほうも選ぶのが大変です。映画は大きく分けて3部門から成っており、「ニッポン・シネマ」部門では最新作や話題の劇映画が勢ぞろいで、その多くがヨーロッパ初公開です。去年からNIPPON CINEMA AWARDという賞が設けられ、今年は犬童一心監督の『メゾン・ド・ヒミコ』が栄えある賞に輝きました。「ニッポン・デジタル」部門では、デジタルフォーマットで撮られたアニメーションや短編映画、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品を上映し、ドイツ映画博物館と共催の「ニッポン・レトロ」では、主に60~70年代の作品をテーマ・監督別に紹介しています。この部門ではJFドイツ支部のケルン日本文化会館も関わり、これまでに寺山修司監督や鈴木清順監督のレトロ、早期アニメーション映画特集などを実施してきました。





NIPPON CONNECTIONのもう一つの特徴は、映画に限らず、日本の文化、ポップカルチャーが花咲くフェスティバルであるという点です。この「ニッポン・カルチャー」部門ではコンサート、DJのいるパーティー、マンガ・折り紙・生け花・書道・俳句・座禅・剣道・指圧などのワークショップからフランクフルト総領事や館員による日本料理の実演に至るまで、選り取り見取りのプログラムが用意されてます。会場となっている建物が1階から3階まで、映画館、カフェバー、寿司カウンター、日本のキャラクターグッズや駄菓子のお店、ゲームセンターと化するのです。





またアカデミックな催し、例えば「文学の家」やフランクフルト大学と共催で行う日本の映画や監督等についての講演やシンポジウムも魅力的です。今年2007年は更に、ヨーロッパで初めて「キネマ倶楽部」会議がNIPPON CONNECTIONと並行して行われました。平沢剛さんや四方田犬彦さんなどを含む、世界各地の日本映画専門家約40名が一堂に会してシンポジウム形式で発表・意見交換を行い、そうそうたるメンバーによる密度の濃い議論が展開されました。





そして巡回上映。NIPPON CONNECTIONがセレクトしドイツへ持ってきた映画の上映を希望する箇所も年々増えてきて、旧東独のライプチヒ、南ドイツのニュルンベルク、そして近年はオランダやスペインなど近隣諸国にとどまらず、なんと海を越えてニューヨークや南米にまで波及しているのです!





ジャパンファウンデーションもNIPPON CONNECTION誕生以来、その飛躍ぶりを、感嘆をもって見守りサポートして来ました。今後、日本映画の国際的なプラットフォームとして、ますます重要性を増してゆくことと思います。


ドイツへお越しになる方は、ぜひ4月の、NIPPON CONNECTIONの時期にいらしてください。よいお天気で、エキサイティングな体験が出来ることは間違いなしです!





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↑主催者(左から、マリオン・クロムファス、アレックス・ツァールテン、ホルガー・ツィーグラー)






NIPPON CONNECTION 2007


2007年4月18日~22日


www.NipponConnection.de






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会場内のT-シャツ&DVDスタンド(2004年)





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