こんにちは、日本語国際センターのNCニコです。3月28日に国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の海外事務所の図書館が紹介されていましたが、
図書館ならば、浦和の日本語国際センターも負けてはおられませんo(`ε´)===〇
…ということで、日本語国際センター図書館の専任司書・加藤久枝さんに紹介してもらいます。
日本語国際センター図書館の特徴は、なんといっても
「いろいろな国・地域の日本語教材が揃っている、(たぶん)世界唯一の図書館」
であるということです。
蔵書は約43,000点あり、うち日本語教育関係資料は約15,000点ですが、語学教材にはテキストのほかに音声教材(CD、カセットテープ)や映像教材(DVD、ビデオ)等がたくさんあります。図書と映像・音声資料等を分けて配架する一般的な図書館と違って、テキストとCD等のセット教材はシールを付けて一緒に配架するなど、利用しやすいように工夫しています。
日本語教育関係資料が15,000点置かれている図書館はそうそうないのではないかと思います。
ひとことに「日本語教育関係の資料」といっても、いわゆる総合教科書から、作文・会話・聴解・文字など分野別の教科書、日本語教授法、授業シラバス、教室での活動集、各国語の日本語辞書、日本語教育に関する雑誌など多岐にわたっています。日本語国際センターの制作教材はモチロン全て揃っていますo( ̄ー ̄)○☆
・・・年間にどれくらいの方々が利用されているのでしょうか?
19年度の入館者数は20,000人を超えました★。.:*:・"☆★
貸し出し件数は個人が13,580件、他図書館が177件でした。
うち、日本語国際センターで行われる日本語教師研修の参加者への貸し出しは7,649件で全体の約56%、約30%がセンター外の日本語教育関係者でした。
図書館利用は一般公開(どなたでもOK)ですが、貸し出しサービスについては、日本語教師や研究者等の日本語教育関係者のみとさせていただいています。
閲覧と貸し出し以外には、文献複写サービスもしていて、かなり活用していただいています。
( ̄ー ̄?).....??
どんな文献の複写依頼が多いのでしょうか?
日本語教材だけでなく、日本語教育に関する日本国内の大学紀要*1や、日本語教育関係の学会の予稿集*2なども揃っていますので論文の複写依頼が多いです。19年度は842件の複写サービスを行いましたが、国内だけでなく、海外からの依頼が687件と飛びぬけて多かったです。海外で日本の文献を入手するのはまだまだ難しいようです。
海外にお住まいの方が複写サービスをご利用になる場合は、国際交流基金の海外事務所、あるいは所属機関の図書館や近くの公共図書館を通して手続きしていただいていています。
次に、実際に図書館を利用している方々の声を聞いてみました。
まずは、日本語国際センターの日本言語文化プログラム(博士課程)で研修中のインド・デリー大学のパンダさんです。パンダさんはふだん、日本語国際センター図書館はよく利用しますか?
はい。よく利用する図書館は、国立国語研究所と、日本語国際センター図書館の2つです。私は「インドの中等教育における外国語教育」を研究課題にしています。どちらの図書館にも参考になる資料がたくさんありますが、国立国語研究所の方は“国語としての日本語の教育”に関する書籍が揃えられている一方、センターの図書館は“外国語としての日本語教育”についての資料が豊富にありますので、私の研究分野にとって日本語国際センター図書館は不可欠です。
私はセンターの外で研究活動を行う機会も多いのですが、センター図書館には週に2回は必ず行きます。そこで別の研修プログラムに参加している各国の人たちや、他の大学などで日本語教育を研究している方々に会うことがよくあります。
つい一昨日も、去年の夏の短期研修に参加したカナダの方が日本に戻ってセンター図書館で資料を探しているところにばったり出会い、うれしかったです。・:*:・゚★,。・:*:・゚☆ 勉強したり資料を探したりする以外に、日本語教育に関わる人たちのネットワークづくりの場にもなっていますね。もちろん図書館内では静かにしていますが(笑)。
パンダさんの研究内容などのご紹介ページは→→こちらをどうぞ!
こちらの後ろ姿は中国・山西省の宋愛文さんです。宋さんは埼玉県海外技術研修員として来日しましたが、日本語国際センターの研修にも数年前に参加した卒業生でもあります。図書館内の視聴覚コーナーでDVD教材を見たりして、実際の授業で使う素材を探しています。この教材は、『エリンが挑戦! にほんごできます。』のようです:)
,。・:*:・゚☆ みなさま、ぜひ一度、日本語国際センター図書館にお越しください★,。・:*:゚☆
開館時間は平日の12:00から19:00までです!
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