日本語国際センターのNCニコです。久しぶりの登場になってしまいました。
昨日、日本語国際センターの研修参加者があるテレビ番組で紹介されました。それが、NHK教育テレビで今週から始まった新番組 『シャキーン!』 。「通学前の小学生たちをターゲットにした、朝のお目覚めエンターテインメント番組」で、去年、単発で2回放映した際の反響がよかったので、このたび番組のデイリー化が実現したのだそうです。
その『シャキーン!』の中に「ヒジョウシキノジョウシキ」という新しいトークコーナーがあり
“世界のいろんなことばで動物の鳴き声はどういうの?”
というのが一回目のテーマなんだそうです。ジャパンファウンデーションの抱える命題「海外における日本語教育」と直接的にリンクするわけではないのですが、NHK教育テレビさんとは映像教材『エリンが挑戦! にほんごできます。』の制作でもお付き合いがあり、そのご縁で外国の方々がたくさんいる施設、ということでNCを覚えていてくださり、取材依頼を受けることになりました。
今年1月末、取材に先立って『海外日本語教師長期研修プログラム』の研修参加者27カ国67名を対象に、いろいろな動物の鳴き声を各国でどのように表現するのか、アンケートをとりました。そしてその結果をもとに番組のディレクターさんがインタビュー対象者を決めて撮影に至ったわけなのですが、アンケート結果のバラエティの豊富さに期待を募らせつつも、ディレクターの方は「でも実際に発音してもらったら日本語と変わらなかったらどうしよう」と心配なさっていました。
確かに、カタカナにすると全然違うけど発音するとそっくり、ということもありえますよね。犬が国によって異なる言語を話すわけではないですから(・・・たぶん)。でも、実際に発音してもらってみると、非常に興味深い撮影となりました。
(゜-^*)σ 突然ですが、ここでクイズです。
Q:「何の鳴き声でしょうか?」(ちなみに、1)と2)、3)と4)はそれぞれ同じ動物ですよ!)
1) ウエボ ウエボ
2) ワーガ ワーガ
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3) アウプ アウプ
4) ゴゴ ゴゴ
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5) クカレクークー クカレクークー
6) イゴゴ
7) ツヴィリン ツヴィリン
8) エンベー エンベー
9) ジャーウ ジャーウ
???c(゚.゚*)エート。。。
。。。
。。。。
A.答え:
1) ブラジルの蛙
2) モンゴルの蛙
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3) カザフスタンの犬
4) ヴェトナムの犬
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5) キルギスの鶏
6) ロシアの馬
7) ウクライナの雀
8) インドネシアの山羊
9) スリランカの猫
鳴き声の表現が日本とは大きく違っているだけでなく、こんなやりとりもありました。
Wさん 「何時頃のニワトリでしょうか?」
ディレクター「時間によって違うんですか?」
Wさん 「はい、夕方4時頃のニワトリは○★○☆★と鳴きますが、朝6時半頃のニワトリは◎◎×◎☆☆と鳴きます」
ディレクター「すごいな・・・。ではカメラの前で、朝6時半のニワトリをお願いします!」
ニワトリの鳴き声を時間帯まで指定したのはさすがにケニアのWさんだけでしたが
(^▽^;)、多くの国の方々が「雄・雌どちらですか?」と聞いていました。私はオンドリとメンドリの鳴き声を区別して意識したことがなかったですが、日本語の感覚の方がもしかしたら少数派なのかもしれません。
20ヶ国以上×何匹・何頭分も動物の鳴き声が集まると、なかなか圧巻でした。国や言語によって、ある音のどの部分をどう文字化するか、というところが脳内で違ってくるのですね。そこには文化的なもの(ex:ケニアの生活では、朝のニワトリと夕方のニワトリを区別する必要がある)と語感的なもの(ex:日本語を話している人の耳には「ブーブー」と聞こえる豚の鳴き声が、ロシア語を話す人には「フリュフリュ」と聞こえる)が複合的に作用し合っていて・・・などなどと考えると、この“世界のいろんなことばで動物の鳴き声はどういうの?”というのは、決して子供だけが楽しむテーマではないように思えました。
ちなみに、今回の撮影に協力してくれた「長期研修プログラム」の研修生のみなさんは、3月5日に、6ヶ月の研修期間を修了しました。笑いと涙の修了式スピーチもどうぞ!!!
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