皆さんこんにちは、松岡です*1。
以前このブログでも告知しましたが(6/7付記事)、武蔵野市国際交流協会が主催する、教員向けのワークショップに参加してきました*2。
そういえば昔、1/20付の記事でも関連記事を書いてました*3。このときの集まりも、今回の「教員ワークショップ」の実行委員会でした。
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今回僕たちが参加したのは*4、3日間あるプログラムのうち、最終日のプログラムでした。
1日目、2日目は既に様々な授業実践をしてきている先生方の報告を聞いたり、ワークショップ手法を体験したり、専門家のお話を聞いたりしてきた先生方が、最終日の3日目では、具体的なリソースと出会って実践できる授業案を考えました。
その3日目にジャパンファウンデーションは、
「アジア漫画展」
という素材を持って乗り込んだわけです。
アジア漫画展に関して、詳しくはこちらをご覧下さい。これまで10回やってきている歴史のある展覧会でして、毎回テーマを決めて漫画(カトゥーン)を展示しています。こちらのページでは毎回の様子がわかりますので、ぜひご覧下さい。
さて、私たちとしましては、「アジアの多様な文化の豊かさを伝えたい(えっ、そんな見方もあるんだっ!!)」とか、「写真や文章ではなく、カトゥーンだからこそ広がる想像性があるのではないか?」といった想いから、この展覧会の作品を素材として活用できないだろうかと考えました。実際、カトゥーンであれば何らかのメッセージを発するときに、多少部分を強調したり、あるいは省いたり、そういったことができますよね。
リアルな写真とか文章とは違って、こうしたカトゥーンの場合は
見た人によってどんどん想像が膨らんでいきます。
これは今回のワークショップでも感じました。
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例えば皆さん、このカトゥーンをみてください。
さて、この人たちは何をしてますか??
ここはどこですか?
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「何か食べてる?」
「なんか辛そうな顔してない・・??」
「いや、この子は楽しそうだよー」
「女の子は働いていて、男の子は遊んでるね。」
「いやいや、男の子も食料を採ってるじゃん。働いてるよー」
などなど・・・。
カトゥーンを通じてコミュニケーションが生まれ、なるほどそういう見方もあるか、という発見があったりもしました。
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当日は3人の留学生も参加してくれて、そこに先生4名が加わり、僕と大島さんも参加しました。
参加した人の数だけ、カトゥーンからのメッセージの受け取り方があって、「国際理解」という切り口から入っておきながら、気づいたら「他人理解・人間理解」になっていましたね。まさにこれこそが狙い、でもあったりして。
ある参加者は、
「カトゥーンを通じて参加者の皆さんと対話ができたのが楽しかった」
と感想をくれました。
確かに「国際理解」といったときに、そのスタート地点というか根底にあるのは「他人を理解すること」であるわけですねー。
また、今回は国際理解という切り口からこの企画に関わり始めましたが、特にそこにこだわることが重要ではないということも学びました。
今回のワークショップに、同じく素材提供側として参加していたACTIONというNGOの代表である横田さんがおっしゃってましたが、NGOとしてもっている様々なリソースを学校の現場で活用して行く際に、別に「総合学習」とか「国際理解」という授業で無ければならないことはなくて、それこそ国語の授業の一部であったり、社会の授業の一部であったり、何でもいいんです、と(だいたいそんな感じのことを言ってた気がします)。これには僕も深くうなずきました。
別に「国際」交流基金だかといって、国際にこだわる必要は無いわけですからね。
当日、実際にワークショップのファシリテーションをやった大島からもコメントをもらいました。
皆さま、はじめまして。
4月に基金職員となりました大島 幸と申します。
松岡も触れていましたが、私はこの3月まで、4年間高校教師をしていました。
昨年の今頃は、3年生担任として、進路指導に文化祭のステージ準備に走り回っていたものです...(しみじみ)。
現在は総務部総務課に所属し、組織の管理(の一端)に携わっています。
そんな私ですが、周囲の方々の理解と協力を得て、6月より「基金のリソースを教育現場でどう生かせるか?」プロジェクトに加わることとなりました。
微力ながら、学校現場での経験を生かせれば、と思っています。
さて。
今回の教員ワークショップですが、まず午前中に、基金の分科会に参加してくださった先生方&留学生へ「こんな風に漫画作品を提示したらどうでしょう?」というデモンストレーション、午後は「学習指導案を作ってみましょう!」活動のファシリテーターをしてきました。
参加された方が本当に積極的に活動に関わってくださり、最終的には小学校・中学校・高等学校での学習指導案作成にまで至りました。また教材を通して、お互いに大いにコミュニケーションを取る活動となりました。私自身が参加者の方へ伝えること以上に、「こういう使い方もあるなぁ」「こういう導入の仕方もできるのか」と多くの発見をいただきました。また、教員経験者ということで、先生方から温かい応援・お言葉を頂いたことも大きな財産となりました。
学校現場にいた者として、基金のリソースを教材化する時に思うのは、それぞれの学校で実現可能なものにしたいということです。学校の置かれた状況、レベル、教科・科目でそれぞれに異なるニーズに対応できるよう、皆さまとコミュニケーションを取りながら進めることが出来たらと思っています。
そのためにも!興味をお持ちの先生・生徒の皆さんからのお声をお待ちしています!
もうすこし詳しい当日の模様は、近日中にうちのホームページかどこかでお伝えしようと思ってますので、どうぞお楽しみに。
*1:すいません、今回は若干長文です、が中身もつまってますんで・・・
*2:なぜトリエンナーレ準備室に異動になった僕が、このワークショップに参加しているのか?ここがまた自分で言うのもなんなのですが、ジャパンファウンデーションの組織の小回りが聞くところなんです(組織の程よいサイズのおかげですね)。以前にもどこかで触れたかもしれませんが、既存の事業には無い先駆性・創造性のある事業コンペのようなものが内部でありまして、そこに「ジャパンファウンデーションの持っている国際文化交流事業に関する様々なリソース(人、絵画、音楽、映像などなど・・・)を未来を担う子供達の教育現場に生かせないだろうか??」という想いをぶつけてみたのです。結果的にはその企画が運良く通りまして、昨年から内部にどんなリソースがあるのかリサーチしたり、関係者に話を聞いたりしていたのですよね。そうした成果を踏まえて挑んだ、自分達にとってはある種、中間発表会のようなイベントでした
*3:ワークショップの実行委員の先生がこの記事を見てくれていて、びっくり&感激でした。
*4:ジャパンファウンデーションからは松岡のほかに大島という新入職員も参加しました。彼女はなんと、元教師。総合学習のような授業の経験も豊富です。こういう「素材」もジャパンファウンデーションにはゴロゴロいます。
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