アクィルさんとアンナさんはCIS学生日本語弁論大会の
2008年の優勝者と準優勝者です。*1
副賞の2週間の訪日研修で、アクィルさんは
キルギスの首都ビシュケクから、アンナさんは
ロシアのノヴォシビルスクから、日本へ
いらっしゃいました。
3/12に来日し、東京、京都を満喫されたお二人。
24日には国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
本部を来訪されました。
基金の日本語事業についてご紹介したあとは
歓談のひと時。訪日の印象、弁論大会のこと、
普段の日本語学習から将来の目標まで、
おもしろいお話を聞くことができましたので
一部始終をご紹介したいと思います。
アンナさん(左)とアクィルさん(右)
まずは自己紹介をお願いします。
キルギスから来ましたアクィルです。
ビシュケク人文大学の5年生です。
日本語を勉強しはじめてから5年になります。
JLPT(日本語能力試験)は今度2級に挑戦
するつもりです。今回がはじめての来日です。
ではアンナさん、お願いします。
ノヴォシビルスク国立総合大学のアンナです。
研究テーマは「日本の高齢者コミュニティー」です。
今回は、研究のための情報収集もしています。
日本に来たのは2回目で、1回目は5年前に
札幌で3週間のホームステイをしました。
次にアクィルさん、日本語を始めた
きっかけを聞かせていただけませんか?
いろんな国のことを知りたいと思って、
英語よりも日本語を選びました。
特に第二次世界大戦後50年間の
経済発展に興味があります。
日本(の経済)が今の水準に来たのは
年代的に上のひとたちのおかげだと
思います。若い人たちにとって将来は
難しいのではないでしょうか。
若い世代にとってこれからを考えることは
難しい。僕も最近、つとにそう思います…
さてアンナさん、今回の旅行で印象深かった
ことは何ですか?
関西に行ったことが印象に残りました。
関西の人々は東京の人々に比べて笑顔で
もっとリラックスしている気がしました。
東京は文明の中心で、京都は歴史の街、
お互いでバランスが取れている感じがしました。
アクィルさんはいかがですか?
日本に来る前、東京は高層ビルが
立ち並ぶ近代的な都市だと思っていました。
しかし明治神宮に行ってびっくりしました。
伝統的な神社に驚いたのです。
また神戸に行ったとき、山を散歩したのですが、
緑を大切にしている人たちを見ました。
自然を大切にしている面もあるんですね。
一方で、東京都庁から観た景色はとても
印象的でした。どこまで遠くを見ても
終わりがないんです。お台場の様子からも
東京が都市なんだということが分かりました。
なるほど。たくさん見聞された旅でしたね。
そう、印象的といえば、アンナさんの弁論の題目は
「世界は劇場で男も女も役者に過ぎぬ」
とすごく個性的に思えます。どんな内容なんですか?
日本人は「本音」と「建前」を使い分けると
いわれます。一方、ロシア人は正直さが特徴
だと思います。その2つを対比させて、3つ目
の道について考えたものです。
僕もいつも、場面ごとに自分を使い分けて
いるなと思うことがあります。
ぜひ発表を聞いてみたくなりました!!
最後に将来の目標をお聞かせ願えますか?
アクィルさん、いかがでしょう?
将来、日本に留学したいと思っています。
帯広畜産大学で、新しい技術やノウハウを
学んで、キルギスに還元したいです。
アンナさんは?
まだ具体的には決まっていませんが
まずはいい仕事に就きたいです。
大学院に進学して研究者になることも
考えています。
前途が本当に楽しみなお二人。
次回は留学生として、あるいは研究者として
再会できる日を心待ちにしています!!
*1:1年前ほど前には潮風さんが2007年の優勝者にインタビューをしていましたね。CISとは?この大会ってどんな大会?といった情報は潮風さんの記事をご参照ください。いま、潮風さんはロサンゼルス駐在中です。潮風さーん、お元気ですか?
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