みなさんこんにちは。
さて、今日は前回ご紹介しました、タイ人作家ウティットさんのインタビュー続きです。
それではどうぞ。
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-タイに戻ってから、何か日本について書くご予定はありますか?
-Bangkok International Book Fair 2010の主賓国が日本になっているんですが*1、そこで講演会をすることになっています。また、いくつかの雑誌が興味を示していて、15-20回のコラムとして今回の経験について連載する予定です。
-好きなタイ人作家はいますか?
私の人生の中で一番大切な作家は デーンアラン セントーン (แดนอรัญ แสงทอง)です。彼の作品は私に文学の新しい側面を開くきっかけを与えてくれました。実はタイでは読者が少ない作家なのですが、文学業界ではよく読まれています。
海外、特にヨーロッパではとても有名で人気があり、様々な言語に翻訳されています。フランスで賞を取ったこともあるんです。このほかにも好きな作家は沢山います。プラープダー ユーン(ปราบดา หยุ่น)さん*2の作品も好きで読んでいます。*3
-タイの人は文学を読まないと聞いたのですが、一方でタイ語に翻訳された外国文学が売れているというのは本当ですか?
-タイ人が文学を読まないという現状は本当ですが、私はこれから読む人が増えていくのではないかと期待しています。子どもの頃から読む習慣を育てることが必要ですね。
翻訳小説がよく売れている*4というのは本当で、今の流行は韓国の恋愛小説なのですが、それは本当の文学とはいいづらい面があります。
-最後に将来の夢について教えてください。
-一生懸命書くこと、ですね。自分を成長させ前進し、作品の内容の質を上げ、そして新しい世界を読者に提供していきたいと考えています。
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インタビュー後に撮影させていただきました。
日本は今回が初めてというウティットさん。お話される言葉や内容が既に短編小説のようで、こういう日のためにタイ語をもっとちゃんと勉強しておくのだった!と心から思いました。
このブログの内容にも赤を入れていただいたのですが、よく考えたら日本で芥川賞受賞作家にブログ添削してもらうようなもので、、いまさらながら冷や汗です。。。
15分くらいのインタビューで、上手にお話が聞けなかったのがとっても心残りでした。近い将来日本語でウティットさんの作品が読むるようになる日を心待ちにしたいと思います!
*1:日本側主催者の一つが国際交流基金。
*2:国際交流基金も過去に展覧会のキュレーターをお願いしたり、『をちこち』での対談をお願いしたり、日本に招へいしたり、とお世話になっています。
*3:この日ウティット氏はちょうど、日本滞在中のプラプダー氏とランチのお約束がありました。
*4:この件に関しては『をちこち』30号でちらっとご紹介しました。
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