Friday, July 13, 2007

 パリ、セーヌ川沿いから



みなさん、こんにちは。今ごろ?って感じの梅雨空ですね。


このブログ「地球を、開けよう。」では、たびたび世界に広がるジャパンファウンデーション職員の声をお届けしていますが、今日は開館10周年を迎えたパリ日本文化会館レポートをお届けします。





来る7月21日(土)には、JFサポーターズクラブのイベントで、パリ日本文化会館から帰国したH職員が、国際文化交流最前線の舞台裏をお話するんですよ~!ご興味のある方は、今すぐこちらからお申し込みを!!21日のトークに先駆けて、今日はパリに長期滞在された職員の貴重なエピソードをご紹介します!








2000年11月、パリは雨の多い、寒く冷たい暗い季節でした。それから約5年半に及ぶ私のパリ日本文化会館での勤務はそこから始まったのでした….(3週間で引っ越しを終えくたくた状態で到着、アパートがなかなか見つからず1か月のホテル暮らし、娘-当時小学1年生-も病気になりいきなりピンチに陥ったこともあり、季節の暗さが印象深かった…でもパリはいいとこですヨ。)









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こちらはエッフェル塔から見えるパリ日本文化会館の写真!セーヌ川にかかる橋(ビラケイム橋)の左側、薄緑にみえるガラス張りの建物です。お分かりですか?


























パリ日本文化会館ってどんなところ?





パリ日本文化会館は日本から派遣されたスタッフ13名と、ローカルスタッフや業務委託(受付・警備員等々)のスタッフ、総勢30名以上で運営されています。なんと総面積7500平米(吹き抜け含む)、地下5階(地下4-5階は機械室など)、地上6階の大きな建物です。多くのスタッフが地下3階から地上6階までを館内携帯電話を手に動き回っている、アクティブな職場です。建物が縦に長いので、1日の労働時間中エレベーターに乗っている時間がやたら長い。最初に配属された事業部の事務所は4階(日本式5階)にあるのですが、大ホールのある地下3階との往復に、エレベーターの速度ののろさをうらめしく思いながら移動します。





実際はどんな仕事をしてるんですか?


事業準備がホールなどで行われているときには、事務所の机の前に座ることがほとんどできず、立ち仕事が多いです。フランス人はおしゃべりで、ひとつことを進めるにもことばによるコミュニケーションが欠かせず、(以心伝心は通じない!)一日中日本語・フランス語双方でしゃべりまくり、口周りの筋肉が疲れます。---(おしゃべりな人にお勧めの職場?)


事務仕事と異なり、物質的・物理的な制約が大変大きい職場です。それからお客様Publicと直接接するサービス業であります。





フランスと日本の間で働く立場、やっぱり大変・・・?





当然のように日仏の慣習・習慣の狭間でクッションのような役割を果たすことになり、またルーティーンにはまらない仕事で、過去にやったのと同じようなものとみくびっていると落とし穴にはまることもあり.....いつでも未知の事態、新しい問題が次から次へと生じるので、飽きることのない、どきどきの日々でした。それは文化事業を行う事業部門だけでなく、2002年に移った総務部門でも同じことでした。





総務のお仕事で大変だったことは?


セーヌ川が氾濫するといわれ対応を検討したり(会館の地下階はセーヌの川底より低い)、外壁ガラスに車が飛び込んできたり、突然の停電、雨漏りの発生、チケット売り切れのクレーム殺到、ゴミ箱がなくなったり、図書館の本の盗難現場を押さえたり....大きな問題から小さいけれども早急かつデリケートな処置が必要な問題まで。ありとあらゆるトラブル対応に追われてました。








国際文化交流は実は会館の中で始まっています。フランスで生まれ育ったスタッフ、日本人でもフランス生活が長いスタッフ、日本から数年の予定で派遣されるスタッフ、そしてそれぞれ個性豊かな人たちで、お互いの考え方を理解しながらコミュニケーションをとることが重要かつ大変です。事業を作り上げていく仕事は、スタッフ間の協力が欠かせず、「Complicité」共犯関係をいかに築くか。悪いことをするわけじゃありませんが、共に苦しむ覚悟をしないとできないこともたくさんあったように思います。


そういう共犯関係を築くことができ、一つの仕事をやり遂げたときの充実感や連帯感の醍醐味も味わいました。


一方、思い出したくない失敗もしたし、わくわくすることもありました。フランスについて、そして日本について新しい発見がたくさんありました。





うーん、海外ならでのハプニングも色々あるのですね。もっと詳しいお話を聞きたいという方は・・・








今私は会館スタッフとの共犯関係でできた事業や成果を懐かしく思いつつ、フランスに向けて日本文化を発信し続けている会館のこと、現在会館で働いている同僚の努力を少しでも多くの人たちに知ってもらいたいと思いまして、サポーターズクラブ会員向けイベントで会館の紹介をします!舞台芸術を5年担当し、帰ってきたばかりのS君といっしょに。


ぜひこの機会に、ジャパンファウンデーションへお越しください!










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