皆さん、こんにちは。
先々週日曜日の「情熱大陸」で東洋文化研究家のアレックス・カー氏*1が特集されていたのを見ながら、改めて日本の美しさを再認識すると同時に、保護・継承していく必要性を感じた三富です...(≧ω≦。)
内閣府による「美しい国づくりに関する特別世論調査」(7月5日付)によると、日本を「美しい国」と回答した人が53.3%*2。それに対し、「美しくない」と回答した人は43.0%*3。
また「日本の美しさとは何か」という質問に対しては、自然(80.0%)、匠の技(58.5%)、景観(52.8%)、伝統文化(50.8%)、気質・感性(33.8%)、食文化(33.7%)、行動様式(33.7%)、日本語(32.8%)、先端技術(17.2%)、若者文化(4.7%)と答えが続きます。
日本の美しさ。
私たちは日頃それほど意識することはありませんが、たとえば海外から日本を訪れる方々は、訪ずれる先々で色々な日本の美しさを発見しているのかもしれませんね。
ヘ(゚∀゚*)ノ*:.。..。.:*ヽ(*゚∀゚)ノ*:.。..。.:*ヘ(゚∀゚*)ノ*:.。..。.:*ヽ(*゚∀゚)ノ
国際交流基金では、海外での日本理解及び国内での国際理解の促進を目的に、世界各国の中学校や高校の教員、教育行政関係者を日本に招聘する「中学高校教員交流招へい事業」を30年以上も継続して実施していますが、この度6月21日(木)から7月4日(水)までの14日間、世界24カ国*4から71名の先生方が来日しました*5。
日本滞在中に、自然、伝統文化、食文化、先端技術、若者文化などなど日本の美しさを象徴する、さまざまな要素に触れた海外の先生方は、果たしてニッポンをどう感じたのか?
このブログでは御馴染みとなっているこの事業ですが*6、今回もこの地方都市滞在中の日程に随行した米山さんから、奈良県滞在中の様子について報告をいただきましたので、ご紹介します。
みなさま、突然ですがはじめまして!ブログチームのミカンちゃんと同期、ですが同期の中でも特に若僧で、この4月に基金に入社させていただいた、米山と申します。私の配属は総務部海外事務所課という課で、この3ヶ月間、主に基金の海外事務所の運営に関する業務に携わらせていただいておりますが、この度、先月末から今月あたまにかけて、「中学校高校教育交流(招聘)事業」の、奈良県への訪問に随行するという、貴重な機会をいただきました。
日本人からしてみると、一見「外国人」というひとつの言葉で括れてしまう錯覚にも陥ってしまいそうでもありますが、奈良県へは、24カ国から24名の教師や教育関係者の方の参加!参加者の方々は、国や個人の特徴を発揮しつつ、日本という未知の国と、その未知の国の文化や教育制度への好奇心を惜しげもなく顕わにし、限られた時間の中で、すごいスピードで日本での時間を吸収していく・・・。本当に様々な国から、多様な個性を持った方々が、このプログラムのもとに会した瞬間を、目の当たりにしました。
奈良では、日本人でも梅雨が明けたのではないかと思うほどの蒸し暑さの中、県や市の教育委員会の方、また、訪問先のすべての学校の方が、私達を本当に温かく迎えてくださいました。
日本や奈良の教育制度の特徴を説明してくださったり、歴史、英語、音楽、体育などなどの授業を見学させていただいただけに留まらず、教室で一緒に給食を食べる時間を設けていただいたり、また時には時間をオーバーして問いかける熱心な参加者たちの質問に対しても、ひとつひとつとても丁寧に答えてくださいました。
(左:旅館での様子、 右:うちわ作りの授業を見学する参加者の方々)
また、奈良での滞在中には、参加者の方々は一泊のホームステイも体験しました。前日までは、日本の家庭で何が無礼になるかということや、うまくコミュニケーションがとれるか、と不安にしていた参加者達も、翌日にはホストファミリーの方々とすっかり心を通わせ、笑顔の中に、別れの寂しさを含めた表情で戻ってきていました。
良くも悪くも、日常の中で意識さえしない当たり前のものを、私たちは「常識」と呼んだりしますが、この随行の機会に、日本に住み慣れた我々の中からは出ない視点や疑問を通して、私自身、日本の教育制度を客観的に見つめることができました。そして、参加者の方々は、今母国に帰り、日本を対象として自国の教育を見つめ、改めてご自分の教壇に立ったり、また日本という不思議な?魅力的な?オカシイ?国について生徒にお話しくださっていることだろうと思います。まさにこれぞ国際文化交流・・・!と、一随行者でありながら、私はいまだ興奮冷めやりません。
何よりも、教育委員会の皆様、訪問させていただいた学校の皆様、そしてホストファミリーの皆様、本当にありがとうございました。この場を借りて、御礼させていただきます。
米山さん、ありがとうございました。
今回参加したポルトガルの先生は、帰国後にお礼のメールに添えて、JAPANを構成するアルファベット5文字であいうえお作文(?)を披露してくださいました。
J Japan Foundation(国際交流基金)/Junior High School(中学校)/Joy(喜び)
A Adventure(冒険)/Accomplishment(教養)
P Politeness(礼儀)/ Punctuality(几帳面)/Professionalism(職人)/Perfection(完璧)
A Accuracy(精密さ)/ Attraction(魅力)
N Nature(自然)
来日前は経済大国、先端技術立国としての日本のイメージが強かったという海外の先生方*7。
冒頭の内閣府の調査結果のように、私たち日本人が認識する日本の魅力である「自然」や「匠の技」「気質・感性」といったものは、まだまだ海外の人々には認知されていないようですね。
今回実際に、自分の目で見て、触れて、「礼儀」「几帳面さ」「自然」などの日本の魅力を再発見した先生方には、帰国後は「美しい国ニッポン」の新たな魅力をより多くの人々に伝えてくださることを期待しています! v(。・c_,・。)v
*1:アレックス・カー氏のプロフィールについては、情熱大陸のウェブサイトをご参照ください。
*2:美しい-10.6%、どちらかというと美しくない-42.7%
*3:美しくない-11.2%、どちらかというと美しくない-31.8%
*4:モンゴル、東ティモール、マレーシア、ブルネイ、ミャンマー、ラオス、バングラデシュ、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルク、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、ルーマニア、サウジアラビア、シリア、パレスチナ、ヨルダン、レバノン、南アフリカ、マダガスカル、マラウィ、モザンビーク、ナイジェリア
*5:本事業では、23カ国から24名の参加者が新潟県を訪問いたしました。新潟県訪問に際しお世話になった方々をはじめ、この度の新潟県中越沖地震により被災された方々の1日も早い回復・復興を願っております。
*7:JFサポータークラブのウェブサイトでも、先生方の感想が紹介されていますので、ご参照ください。
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