Thursday, December 24, 2009

日本のメリークリスマス☆



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★★Merry Christmas!!★★




晴れが続いて元気なおひさまです。皆さまお久しぶり…*1





クリスマス自体は明日25日ですが、日本では専ら今日24日のイブ(の夜)が重要視されてますよね~。天気予報でも「イブの夜のお天気は・・・、北海道はホワイトクリスマスになりそう・・・」なんて言っていて、もう枕元にサンタさんは来ないと分かっていても、なんだかワクワク・そわそわしてしまいます。


さてこのブログ、これまで世界各地のクリスマス風景を紹介してきました。ちょっと振り返ってみると…



☆アメリカ(ニューヨーク)、その後日談


☆ハンガリー


☆イギリス(ロンドン)


☆オーストリア(ウィーン)


☆メキシコ(その1その2


☆ドイツ(クリスマスマーケット)


☆オーストラリア(シドニー)


☆エジプト(カイロ)


☆フランス(パリ)


☆ドイツ・オーストリア・ハンガリー


☆フィリピン


☆マレーシア



ε=( ̄。 ̄;A フゥ… やれやれ

全部振り返るのは大変なくらい*2、もしかして、特集しすぎ?!





でも、、だって、、、クリスマスだもん!


ツリーが見たい!

イルミネーションが見たい!*3


不況の日本だって負けてないんだぞー!! ・・・ということで(なんのこっちゃ)海外にいる皆さんに、日本のクリスマスをお届けします キャー ヾ(≧∇≦*)〃ヾ(*≧∇≦)〃 キャー





冒頭の、青空をバックに映えるのは恵比寿ガーデンプレイスのツリー。


↓こちらはクリスマスデートの定番(?)、横浜みなとみらい。


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そういえばイルミネーションもあちこちで「LED電球を使用して省エネ!」とか「グリーン電力を利用!」とか「会場ではリサイクルにご協力を!」とかアピールが見られるの、『エコ』ブームの日本っぽいです。写真↑のキャンドルも、カップは全てリサイクルするみたい。




「Japan Outreach Initiative」の説明会*4で行った、名古屋も素敵でした。駅ビルに毎年凝った電飾がかかるんです。今年は季節の移り変わりがテーマだったようで、春・夏・秋ときて↓写真は冬の場面。


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赤い服のサンタクロースが広まったのは、コカ●ーラの宣伝のおかげという俗説もあるくらい、商業化の影響もありますよね。教会で厳粛なミサもやってるけど、それよりローストチキンやクリスマスケーキを食べて、プレゼントをもらうことが重要になっちゃってる感じもします。

↓某チキン屋さんに並ぶイブの夜。*5


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そうそうそれから、クリスマスが終わったらすぐにお正月。クリスマス商戦の隣で、同じようにごった返す年賀状関連グッズが見られるのも、日本の風景なのかもしれませんね。





最後の写真は表参道ヒルズから。


皆様、素敵なイブが過ごせますように ゚☆。.:*:゚★゚'*ヽ(⌒ー⌒)ノ:*'゚★゚':*.::'゚☆。


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*1:す、すみません。実は1ヶ月以上登場してませんでした


*2:一個一個クリックした皆さん、ありがとうございます!これでクリスマススピリット満タンですね☆


*3:あ、ちなみにクリスマス“イルミネーション”というのは和製英語みたいです。アメリカ人には全く通じず、私の「iLLUmination」のLの発音が悪いのかと必死に説明した結果、単純に「lights」と言うことが判明(苦笑)でも何となくイルミネーションの方が豪華な感じがするのは私だけ?


*4:説明会は終わっちゃいましたが、応募締切は1月7日ですよ~郵送必着なのでお早めに!


*5:数年前の写真です。行列を作るのも日本文化?^^;





Wednesday, December 16, 2009

インタビュー3 「若い人が本を読めなくならないように力を尽くしていきたい」 by 渡邊直樹 (『をちこち』編集長)



こんにちは、Mです。

さて、今日は渡邊直樹編集長インタビュー最終回。(その1その2はこちら)




基金と電子媒体の話(続き)、これからの夢など語っていただきました!




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しつこく・・・似たようなアングルですが。編集長です。





編集長:民放で外国人にインタビューするっていう番組あるじゃない。ああいうの面白いよね。日本好きの人は着実に増えているんだし、そういうものへの目配りも忘れないでやらないと。テレビのいいところは、サービス精神があるところ。





M: 私もニュース23で基金事業を特集してもらって、内容に感動して泣いたことあります・・・。よく考えたら自分がいつもやってる普通の仕事なんですが。基金の仕事には感動が一杯落ちてるのに、確かにもったいない。 あと、デジタル化することの問題として私が感じているのは「文章の推敲の甘さ」と「時間が経つとアクセスしにくくなるところ」そのあたりはどうでしょうか。





編集長:検索、だよね。グーグルでもトップ10とか20に居ないと結局アクセスしないという現実があるよね。基金のHPもあんまり情報を深くに置くと読まないから、早くアクセスできるような構造にしないと。





Oさん:今年度中にやります。計画中です。





編集長:何が読みたいのか、内部だけじゃなくて読む人のコンセンサスもとった上で選んで、アクセスしやすい場所に置くのは大切。





Oさん:ちょうど昨日の会議で、基金のHP上で熱い議論ができる仕組みを作ったら面白いという話になりました。例えば、インターネットと紙媒体はこれからどうなるか、とか、日本語は滅びるのかとか、基金らしい議題を出すっていう・・。

編集長:議論よりも、論争に近くなるテーマ設定ができるかどうか、そして読む人も食いつきやすいものをね。対立軸を作るってことが大切。




M:基金のネットワークの強みは、海外。そこで外国人を論争に巻き込めるというのは、面白いかもしれないですね。





編集長:今、日本のマスコミは限られた人にしか頼まなくなっていて、このテーマだったらこの人のこの意見とかいう具合に、同じことしか言わないんだよね。新しい書き手、新しい発言者を求めるってことをしなくなってる。『をちこち』をやってて面白かったのは、基金にはリソースがあって、日本人に限らず基金スタッフはちゃんと、新しい声を探してきて連れてきてくれる。これは面白かった。





M:ところで、今回はブログ企画インタビューですが、ブログについてどうお考えですか。





編集長:うーん。ブログはあんまり読まない。個人的に知ってる人とか本を読んで知ってる人のをいくつか決めてたまに読む程度。





Oさん:でも、まあ、就職活動中の人とかには面白いんじゃないのかな?





編集長:基金にきてみて、海外事務所にも行って見て、直接触れ合うことで基金の人の魅力とか、変な人がいるなとかが分かるのが面白い。外からみたらそれが分からないけど、ブログっていうのはそれが分かる、肉声のようなものが伝わる手段ではあるよね。あと、写真があるのはいいと思います。





M:では、最後に。これからの夢を教えてください。








編集長:えー。『をちこち』編集後記にも書いたけど、美智子皇后のために貢献できる仕事がしたい。

  あと、最近若者の読解力、読書力が衰えているのが気になります。メディアや情報の媒体が増えるのはいいことだけれども、本というのは、考える力とか想像力を必要とするものなので、若い人が本を読めなくならないように力を尽くしていきたいと思っています。その上で、本が作れる人を育てて生きたいなと思って大学でも教えているところです。





M: そういえば最近、本、あんまり読んでないです。

編集長:本は積んどくだけでもいいらしいけどね。

M: (安堵)

(終)










 皆さんは最近、どんな本を読みましたか?
 振り返って自分を考えると、いい本はたくさんあるのに最近本を読んでいない私。 実は、詩集が売れないと聞いて、細々「詩集を買うキャンペーン」*1を行っているMですが、

「本は積んどくだけでもいいらしい。」by 渡邊直樹  に従って、さらなる出版業界活性化のために、もっと本を読みたいと思います。





 『国際交流』『遠近』『をちこち』と36年間ありがとうございました。

『をちこち』、実はファンでした。やめないで。渡邊編集長大好きです。等、お便りお待ちしています。↓

送付先:新宿区四谷4-4-1 国際交流基金情報センター 『をちこち』編集部








  

  



*1:これ以外にも「バーでおおいに政治を語るキャンペーン」「故郷大阪の経済を活性化させるキャンペーン」のあわせて3大キャンペーンを細々行っています。




インタビュー2 「十把一からげにされたくない。 横並びではなく独自性を」 by 渡邊直樹 (『をちこち』編集長)



こんにちはMです。


本日は渡邊直樹編集長インタビュー第2弾。この間の続き(第1弾はこちら)を掲載します。





では、どうぞ。





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再び・・・編集長。




休刊を惜しむ声*1があるのですが、それについては?






編集長:残念です。僕自身、大学の仕事なども忙しくなってきてますが、もうちょっとやってみたかったな、と思います。年に6冊出してきましたが、並べてみるとちゃんと傾向があるよね。地域ものとテーマものを交互にやってきました。



M:編集長の第1号の特集は「酒は地球を回る」でしたね。






編集長:うん、そう。これまでのイメージを何か変えたいと思って、やっぱり表紙がこれまでは弱かったので、強いインパクトのものにしたし、タイトルも『遠近』だと「えんきん」って読む人もいて読めない、せっかくいい名前なのに、ということでひらがなで『をちこち』にしました。



M: 編集長の昔の講演録に、デジタル化する世界の中で出版がどう変わっていくか、という内容のものがありまして・・・・






編集長:何それ、どこにあったの???






M: いや、ちょっと。筑波大学付属高校で講演されたものですが。基金は今後デジタル媒体をどう使っていくべきだと思われますか?









編集長:基金職員もそう思ってると思うけど、今「独法、独法」っていわれて、十把一からげにされたくないわけだよね。せっかく文化を通した交流を仕事にしているんだから、デジタル化っていうのは世界の趨勢でこれは意識しないといけないけど、何も横並びにする必要はないと思うんだよね。


そうではなくて、基金の仕事はどうして存在するかとかいう、中身とか内容を考えて独自性を出したほうが、いいと思う。発信の仕方はもっと考えたほうがいい。










 自主的にきちんと基金の活動をサポートしたい、おもしろそう、って思ってくれる人たちに対して、自分たちのやっていることの面白さや熱気が伝わるようなものを自信をもって発信してもらいたいと思います。






M:たぶん、新人の頃に仕事向けの文章を書く訓練をしたので、硬くなるというか、面白くなくなりがち、、、


Oさん: 自分たちでこれはいいよ、と書こうとすると、どうしても文章がおとなしくなるかも。






編集長: 感情を抑えて書くからいけない。時にはそういう言語も必要だけど、基金の仕事は人の心を動かすものなんだから、二つの言語を使い分けなければいけないんだよね。組織の中で自分が大切と思うことにウエイトを持って来ても、発信する時には伝わらない。いいイベントをたくさんやってるのに感情が伝わらないのはもったいないし、外の人がそれを知るのはいつも間際なんだよね。もったいないよね。






Oさん:そこはもっと努力だよね。








(さらに、続きます・・・




*1:2009年12月11日(金)東京新聞夕刊の「大波小波」でも「意図は真面目だがユーモアが忘れないメディアがまた一つ消えていくかと思うと心が痛む」と取り上げていただきました。





Tuesday, December 15, 2009

インタビュー1  「あしたのジョーのように白く燃え尽きた」(笑) by 渡邊直樹? (『をちこち』編集長)



こんにちは。Mです。


先日お知らせいたしました、わが国際交流基金の雑誌『をちこち』の休刊。前身の『国際交流』(1973年創刊)から続く36年あまりの歴史に一旦幕が閉じられます。




そこで、をちこち編集長の渡邊直樹*1氏にインタビュー!





写真で皆様もお分かりの通り、知的でダンディ。とっても素敵な方です!!


その編集長に、(をちこち担当のO職員も飛び入りして)、基金との出会い、「をちこち」を編集した感想、そして、未来の夢まで、色々語っていただきました。





では、どうぞ!








M:そもそも、基金のこと、ご存知でしたか?そして「をちこち」編集長の依頼を受けたときどう思われましたか?





渡邊編集長(以下「編集長」): 基金のことは昔から知っていて『国際交流』も読んだことがありました。溜池にあったホール*2に舞踏を見に行ったこともあったよ。初めて基金のオフィス*3に足を踏み入れたのは、雑誌『婦人公論』の編集長をしていた時。高円宮殿下に写真と文章の連載をお願いしたのですが、そのときが最初。


 その後、『国際交流』を『遠近(をちこち)に変えるというときに意見を求められたこともあったので、話が来たときは「面白そうだな」と思いました。



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17号と32号を手にしながらインタビューに答える編集長。




M:就任時に読売新聞*4に記事が掲載されましたよね。その時におっしゃっていた「スピードを競うのではなく、読者に行間から何かを考えてもらえる雑誌にしたい」「目先のことばかり考えた企画とは逆を目指す」について、今改めてどう感じていらっしゃいますか?






編集長:昔は、出版社でもそんなにたくさんは売れないけれども長期的視野で制作し、クオリティの高いものを出版するということができたんだけど、今はそれができない世の中になっています。『遠近』は正直見せ方のサービスが足りない雑誌だと思ったので、まず最初に、質は落とさずに、分かりやすく見せることに取り組みました。


 そこの部分は毎号、毎号手ごたえがあって、作っていて面白かった。思うようにできたと思います。基金が今まで培ってきたネットワークや仕事の力と自分なりに30年やってきた編集のやり方やネットワークがうまくミックスした形で、内容は面白いものができたよね。一方で、この雑誌は最初から、広告が入らないとか部数が出ないという問題点があって、これは版元の書店営業力にも関わるので難しい点だったかな。



M:一番最新の32号、表紙は白ですね。






編集長:これは「あしたのジョーのように白く燃え尽きた」ということで(笑)。


僕は全共闘世代ではありませんが。エンボス加工、気づいた?









M:気づきました。いいですね。


編集長:最後だからね。


続きます・




*1:大正大学文学部教授、『をちこち』編集長。平凡社『太陽』編集部、『DoLiVe 月刊ドリブ』編集長、『SPA!』『PANJA』『週刊アスキー』創刊、編集長を歴任。『婦人公論』編集長を経て現職。


*2:国際交流基金フォーラム


*3:当時は赤坂


*4:2007年2月24日夕刊





Friday, December 11, 2009

日メコン交流年企画展:TWIST AND SHOUT の入場者数が1万人を超えました!



うれしい悲鳴です!


Twist and Shout 展の入場者数が、約2週間で1万人超え。カタログも入手希望者が続出、まもなく品切れとなってしまうほどの人気です。





今日は11月19日に行われたオープニングの様子をご報告。


まずは、記者会見。沢山のメディア関係者を前に、展覧会のコンセプトなどをキュレーターさんが紹介。


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奥に見えている観覧車が気になるあなた、そう、展覧会場で最初にお客様を迎え入れてくれるのは、ヤノベケンジさんのキュート(且つシュール)な作品たち。ちなみに入り口はこんな感じ↓。もう、これだけでワクワクしませんか(ちょび髭のトラやんのポーズがたまりません)?ちなみにタイ人の間では、このトラやんの隣に並び、指差しをしあって、懐かしののETのようなポーズで写真を撮るのが流行です 


♪(*'ー')/\('ー'*)♪


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オレンジのトゥクトゥクで会場に乗り込み(!)、大きな羽に見立てた赤と黄色の布を広げ「フレー!フレー!タイランド」と応援をささげるパフォーマンスを行った遠藤一郎さん。鮮やかな色遣いと「未来へ」の文字が、元気いっぱい。最後は観客の皆さんと一緒にパチリ


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会期中、好きなメッセージをどんどん書きこんでいけます。オープニングの日だけでもこの人気だったので、今はもう、書く隙間さえないほど。


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そのほか、街を疾走するバイクの二人乗りのカップルたちの表情を収めた志賀理江子さんの作品がこんな風に並んでいたり


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のびアニキのお部屋では、怪しげな人影があって、思わずシャウトしたり(笑)。


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とにかく盛りだくさん!!!


そんなオープニングの様子、ちょこっとですが、ここから動画で見られます。



D





ところで、展覧会って「開会したら終わり」ではないんです。今回のように作品数が多いと、日々「あのモニターの画像が繰り返し設定になってなくて止まっちゃってる」とか「部屋の中のランプがひとつおかしい」とか「バルーンの空気は次第に抜けてくるから、数日に一回空気を入れないといけない」とか、常にベストの状態でお客様に楽しんでいただくための日々のメンテナンスもまた重要なお仕事。それに加えて、開会した途端に、今度は撤収の手順などを何度も何度も関係者間で話をする、これまた担当者の大事なお仕事なのです!





ともあれ、足を運びたくなった皆さん、こんどのお休みは、ぜひタイへ!!!


来年1月10日(日)までやってますよ~(^^)v (ただし、年末年始の12月28日から1月4日まではお休みです。)





会期半ばを待たずして1万人ということは、最終的には2万人突破か?!と夢を膨らませるオレペコでした!





Wednesday, December 9, 2009

インドネシア・ジャカルタ発 「街でみかけたNIPPON」



休刊してしまった『をちこち』を担当していたOです。


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今日は、ジャカルタのYさんから届いた、当地の「屋台」事情をお伝えします。


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インドネシアは、東南アジア諸国の中でも、最も親日的な国の一つといえるでしょう。


街に溢れる日本製の車、電化製品はもとより、インドネシアの家庭で根強い人気を誇る「味の素」など、インドネシア人の生活のあちこちで「日本」の姿を垣間見ることができます。


また、文化面でも然り。J-ポップ、J-ロックや漫画、アニメ、果てはコスプレ、原宿ファッションまで、日本文化は若者の憧れYYの一つです。「日本」の持つ高い信頼性のイメージから、日本語をもじった、怪しいネーミングの製品もかなり多く見受けられます。





面白いものはたくさんあるのですが、今回は屋台についてレポート!!





インドネシアの夜を彩るものは、怪しいネオンの世界ではなく、ずばりワルンと呼ばれる「屋台」です。


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冬の無いインドネシアでは、オープンエアの屋台は年中無休。夕方になると、道のそこかしこで、インドネシア各地方の名物料理を出す屋台がずらり勢ぞろいします。今でこそ、こぎれいなファーストフード店風のインドネシア料理レストランが増えたものの、庶民が愛用するのは、やはり屋台。


有名な屋台には、お金持ちの人も車を乗り付けて食べに行くくらい、インドネシア人と屋台は切っても切れない関係です。





星の数ほど屋台が乱立するジャカルタで、生き残るのはなかなかの至難の業。味にこだわるのか、オーナーのキャラクターで売るのか、屋台の差別化も難しいところです。そこで、ひときわ異彩を放っているのが、たまに街角で見かける日本食屋台です。日本食といえば、やはり「高い」というイメージですが、それが屋台で食べれるとは画期的。とうとう日本食もそこまでポピュラーになったのか。。。


早速、日本食屋台「ROKU-ROKU」へ行ってみました。


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日本食屋台「ROKU-ROKU」





場所は、ジャカルタ中心部と南部の住宅街を結ぶファトマワティ通り沿い。なんでもこの屋台、90年代に日本食レストランのシェフが独立して作ったとのことで、日本食屋台の草分け!ともいえる存在。偶然、オーナーのハルディ氏にお会いしたので、詳しくお話を伺いました。





ハルディ氏はジャカルタの日本食レストランで、日本人シェフの下で5年間働いた後に、この場所で屋台を1995年に開店。一時は日本食ブームに乗って、ジャカルタ市内に8店舗を展開し、従業員が40人を超えたこともあったとのこと。現在は、経済危機の影響もあり、2店舗9人のスタッフで運営しているそうです。この屋台から独立したスタッフは、別な場所で新たに日本食屋台を展開しています。


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オーナーのハルディ氏とスタッフ





気になるメニューですが、TERIYAKI、 KATSU、 YAKINIKU、 TEMPURA、 KARAAGEなど、インドネシア人にもすっかりお馴染みとなった揚げ物、炒め物メニューが中心。YASAI ITAME、NIKU JAGA、 KATSU TOJIなど、なかなか興味をそそるメニューが満載。そこで、悩んだ末、MAKUNOCHIとNIKU DOFUをオーダーしてみました。


そして、出てきたのがこれです!!f:id:japanfoundation:20090831100159j:image


手前が「MAKUNOCHI」 奥が「NIKU DOFU」





「幕の内」がなぜか、ビーフとチキンの照り焼きとイカから揚げのコンビ。「肉豆腐」がなんと、揚げ豆腐とビーフの炒めものでした。ここで「なぜ~、こうなるの??」とつっこみたくなるのを抑え、食してみると、なるほどかなりインドネシア風。厨房を覗くと、「醤油」の姿は見えず、ローカルの調味料「ケチャップ・アシン」が。。。





ハルディ氏いわく、「日本の調味料は高いからね。ローカルのものを使っているんだ。その方が、地元の人の味覚に合うしね。」確かに、「幕の内」が約200円、「肉豆腐」が約150円というお手ごろな価格帯をキープするには、致し方ないですね。むしろ、一度も日本へ行ったことのない彼らが、一生懸命「日本料理」に挑戦している、というその心意気を買ってあげるべきでしょう。


しかし。。。厨房スタッフいわく、「ここのテンプラも、日本食レストランのテンプラも、味は同じだよ!ただ、向こうの方がキレイで、値段が高いだけだよ!」そ、そうですか。。。本場のサクサクッのジャパニーズ・テンプラを、食べさせてあげたい!と心から感じるのは私だけではないでしょう。


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慣れた手つきでテンプラを揚げるスタッフ





最後に気になる店名の「ROKU-ROKU」について、ハルディ氏の出身校が「第66国立高校」だったからとのこと。「同級生が遊びに来てくれるんだよね。」たまに、同窓会になることもあるとか。お酒が入らないと盛り上がりにくい日本人としては、アルコール無しの屋台では物足りないかもしれませんが、ここはイスラム国。甘~いお茶で、何時間も盛り上がれるお国柄。そうやって気の置けない仲間達と楽しく語り合いながら、インドネシアの屋台の夜はふけていくのでした。。。





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『をちこち』バックナンバーにも、海外の現場で活躍するスタッフからのオモシロ現地事情報告『をちこちWatch』を掲載しています。ぜひ、ご覧ください☆☆





Friday, December 4, 2009

パリの写真展「出発―6人のアーティストによる旅」ができるまで。



こんちわ。造形美術担当のケロヨンです。


みなさんは「旅」と聞いて何を思い浮かべますか? 旅と言えば、中央線の電車で西荻窪から四ッ谷に移動するぐらいしかやっていない僕ですが、なんと「旅」をテーマとした展覧会を担当することになりました。しかも設営のためにパリまで出張することに。





展覧会名は"Voyages:regards de photographes japonais sur le monde"





今回の展覧会は6人のアーティストの写真を紹介。


それぞれが旅をテーマに、日本の離島の旅、富士山の旅、日本の地方都市の風景、リスボンの徘徊、人気ないインド、そして想像の旅を表現します。参加アーティストは尾仲浩二、百瀬俊哉、石川直樹、百々武、内藤さゆり、そしてさわひらき。





尾仲 浩二 福岡県直方2009.6. 


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直方は福岡県北部、北九州市に隣接する静かな町です。ちょっとひなびた空気感です。ちなみに僕は福岡出身ですが、実家は南部にあるけん行ったことないったい。





内藤さゆり 4月25日橋 


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内藤さゆりさんはリスボンの徘徊を写真に収めました。





そして10月13日、内覧会開幕


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日本人写真家のとらえた日本、世界の風景をみなさん注意深く鑑賞しています。


展覧会の詳しいないようはこちら


(仏文)


(和文)





そして、





同じ展覧会が12月19日より「出発―6人のアーティストによる旅」というタイトルで東京都写真美術館で開幕します。


同じ展覧会が日本でも見られますので、お楽しみに!





Wednesday, December 2, 2009

「をちこち」32号は12月1日発売です。



こんにちは。編集担当のOです。


特集は


海外で活躍している日本人が、ここにもいる


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日本は内向きになっていると言われていますが、イチローや松井のようなスーパースターだけではなく、世界各国で、さまざまなジャンルで、ときに華やかに、あるいは地道に活躍している人たちがたくさん。そんな彼らの姿を紹介します。


まず、ベルリンフィルのコンサートマスターに内定した樫本大進さんのインタビューYY


アメリカ、ドイツでの暮らしが長い樫本さんに、音楽家になるための道のりや、日本への思いをじっくり伺いました。


インタビュアーをお願いした、日経新聞ベルリン支局長の赤川さんもドイツ語が堪能、とのことで、お二人の会話はすべてドイツ語(!!)だったとか。





ドイツ語の著作も多い作家の多和田葉子さんには、「多言語世界の一角で」というエッセイをご寄稿いただきました。



「2週間くらい日本にいると、落ち着かなくなってくる。そんな時、ドイツ語を話す人に会うとほっとする。ドイツ語で話す内容を日本語で言えないわけではない。でもドイツ語の響きにあわせて呼吸すると、たちまち独特の色彩が心に浮かんでくる。それはちょうど画家のパレットの上の絵の具のように、画家によって選び方も並び方も違っていて、それが違うと周りの人に感じる好感も反感も風景の見え方も気持ちの浮き沈みも違ってくる。」



続きは「をちこち」本誌にて。





30歳でインドネシアに向かった鈴木伸幸さんは、舞台や映画で俳優として活躍中。


映画「選挙」や「精神」で注目を集めるNY在住・映画作家の想田和弘さん。スウェーデンを中心に、パイプオルガンの製作や復元に携わる横田宗隆さん。大虐殺後のルワンダで、和解や共生の歩みを支援する佐々木和之さん、アフガニスタンの魅力にはまったジャーナリストの安井浩美さん。(まだまだリストは続きますY。)








社会起業に挑戦する若者たちについて執筆いただいたのは、井上英之さん。


「今、この日本に立っている自分が、出会ってしまった関心をなんとかしたい。その自然な連続として、世界とのつながりがある。展開がある」


井上英之さんご自身も、そんな「何か」に出会ってしまった一人。世界と日本をとびまわってます。








自分を突き動かす「何か」に出会ったひとたちが、軽やかに国境を越えて活躍していく。そんな彼らに、ちょっと、勇気をもらってみませんか?





残念ながら、「をちこち」は今回で休刊です。


これまで、ありがとうございました。


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