Wednesday, October 31, 2007

NC研修事業めじろ押し(前編)






f:id:japanfoundation:20070305075556j:image:w250:leftこんにちは、NCニコですv( ̄∇ ̄)v


日本語国際センター(通称「NC」Nihongo Kokusai Center)は、9月からたくさんの研修プログラムが開始されて、今、とても多くの研修参加者たちで賑わっています。9月12日からはじまった長期研修、9月19日からは中国日本語教師研修(大学コース)、そして9月27日からは日本語教育指導者養成プログラム(修士コース)と、三つのプログラムが同時並行で行われています。総勢100名以上の研修参加者がいらっしゃるため、昼休み中の食堂の混雑はすごいものがありますよ。まさに長蛇の列で、私たちスタッフが食事に入り込む余地はないくらいです。





f:id:japanfoundation:20071019164058j:image:right さて、8月23日の日記でNCの研修プログラムにおける「日本文化紹介バージョンアップ企画」第1弾をご紹介しましたが、先日、その第2弾として、邦楽コンサート「現代邦楽の夕べ」を実施しました。




演奏していただいたミュージシャンは杉沼左千雄*1さんという尺八奏者と、AKI&KUNIKO*2という、筝とアコースティック・ギターのユニットです。このお三方はNCニコがジャパンファウンデーション本部の舞台芸術課にいた際にカリブ・中米ツアーを企画し、キューバ、コスタリカ、ドミニカ共和国の3カ国で演奏していただいた演奏家の方々で、その後もアメリカ(ニューヨーク、シカゴ)等で演奏されていますが、今回のNCでの企画は、国内にいながらにして約30ヶ国からなる聴衆を前に演奏していただくかたちとなりました。


f:id:japanfoundation:20070322084243j:image:w250:left1時間半のコンサートは即興演奏を含む3人での演奏に加えて3人それぞれのソロコーナーも設けました。研修参加者からは大変好評で、演奏終了後も、1時間以上にわたって写真撮影大会、演奏者への質問攻め、楽器を実際に触らせてもらってのワークショップ状態が続きました。








NCの研修参加者の方々は世界各国で日本語の先生をしている人たちなので、一般の外国の方々に比べたらはるかに日本や日本文化についての知識をもっている方が多いのですが、それでもコンサートホールに入った瞬間、「あの楽器はなんですか?」という質問がたくさん飛び交いました。「お琴です」「尺八です」と説明すると、楽器の名前は知っている人が多いようで、「ああ、あれがお琴ですかぁ」とおっしゃるのですが、やはり知識としてはあっても、「生を見る」機会はなかなかないのですね。





f:id:japanfoundation:20070322082843j:image:w250:rightまた、中国からの研修参加者の中からは、「お琴は中国の昔の楽器にとても似ているように思うのですが…」という質問があったので、コンサート中にお琴の帯名久仁子さんに伺ってみました。すると、


お琴はもともとはシルクロードを伝わって中東の方から中国に伝わったものですが、日本には奈良時代に伝来しました。その後、中国のお琴は独自の発展を遂げたので当時の姿とはだいぶ変わったかたちになっているのですが、日本では中国から伝来して以来、ほぼそのままのかたちを保って現在に至るのです。」


というご説明がありました。なるほど、中国の参加者がおっしゃったのはまさにそのとおり、中国の古楽器≒日本のお琴、というのは大当たりだったんですね。





゜・。゜・。゜・。゜・。゜・。゜・。


コンサートの感想も含めて、研修参加者にインタビューをしましたので、研修の様子などをお伝えしたいと思います。今日ご紹介するのは、カザフスタンのカザフ国際関係外国語大学からいらっしゃった、アリプバエヴァ・ジュルドゥスさんです。



NCニコ(以下、「NC」):ジュルドゥスさんはいつから日本語の勉強を始めたのですか?





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ジュルドゥス(以下、「ジュル」):1999年からです。カザフスタンのアル・ファラビ名称カザフ民族大学の東洋学部日本語学科で5年間勉強し、2004年から教師の仕事を始めました。今年で3年目になります。





NC:カザフスタンでは、外国語としてはどの言語を勉強するのがもっともポピュラーなのですか?日本語を勉強する人はそう多くなさそうな気がしますが・・・。


ジュル:一番人気があるのは中国語、次がトルコ語、そして韓国語ですね。最近、韓国の企業がカザフスタンに進出することが多くて、韓国語の人気が高まっているんです。





NC:あれ?ロシア語はどうして入っていないんですか?一番人気かと予想していました。


ジュル:ああ。カザフスタンでは、ロシア語はカザフスタン語と同じく、話せるのが当たり前なんです。テレビ局はカザフ語のものとロシア語と両方ありますが、国営放送はロシア語ですし、国会の答弁などもロシア語で行われます。都会で生まれ育った人の中には、ロシア語しか話せないという人もいるくらいなのが現状ですが、90年代以降、カザフ語の教育が熱心に行われるようになり、今ではカザフ語ができないと就職ができない、と言われるようになりました。





NC:なるほど、ロシア語は外国語ではない、という事情があるんですね。不勉強で失礼しました。ジュルさんがあえて、カザフスタンではマイナーな日本語を選んだのはどうしてですか?


ジュル:両親が教師をしているので、子供の頃から、将来は教師になりたいと思っていました。日本語を選んだのは、高校生のときに、世界各国に留学して帰ってきた学生たちが書いた記事の載っている新聞を読んだのがきっかけでした。その中に、日本に留学してきた学生の書いた文章があり、掲載されていた奈良の東大寺の写真などに魅了され、自分も日本に行ってみたい、と思うようになりました。偶然ですが、その記事を書いた学生が、私が大学に入った際の日本語の最初の先生になりました。しかもその先生は、かつてNCで研修したこともある人です。





NC:日本の伝統文化に興味をひかれて日本語の世界に入られて、カザフの日本語学習者の密接なネットワークの中にいらっしゃるわけですね。しかもそのネットワークにNCも絡んでいるようで、嬉しい限りです。大学では日本語のほか、日本について何か専門的な勉強をなさったのですか?


ジュル:私の専門は、語学のほかは歴史です。もともとは領土問題などの日露関係について調べたいと思っていたのですが、先生との相談の結果、福沢諭吉について卒論を書きました。300年もの間、鎖国をしていた日本が、明治時代にヨーロッパ式の文化をどのように取り入れ、考えていったかということをテーマにしました。カザフスタンでは一般的には福沢諭吉は有名ではないですが、日本語を勉強した人ならみんな知っています。日本の歴史や文化・伝統などについて勉強もしますので。





NC:伝統文化といえば、先日、日本文化体験の特別企画で「現代邦楽の夕べ」という邦楽のコンサートを実施しましたが、どうでしたか?


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ジュル:あのコンサートは、日本式の伝統的なものと西欧式なものが共存していて、とても面白かったです。日本の楽器を使ってあのような演奏をするミュージシャンがいるんですね。





NC:楽しんでいただけてよかったです。今回の研修の間に、日本語や日本語教授法を学んだりする以外に、特に身につけたいと思っているようなことはありますか?


ジュル:大学での勉強をまだ続けたいと思っていますので、日本滞在中に、次の研究テーマを見つけたいと思っています。カザフスタンの大学で教授職を得るためには、修士号や博士号をもっていることが必要だからです。そんな目的もあって、センターで授業のない週末は、できるだけ都内などいろいろなところに出かけるようにしています。これまで、六本木や新宿、大宮などに出かけました。





NC:ジュルさんの参加している研修は長期研修ですから、まだまだ時間がたっぷりありますね。


ジュル:3月までとはいっても、もう11月なんですよ!!「時間がある」とは決して言えません。ただでさえ、来月は期末テストがあり、毎日授業の課題をこなすだけでも大変なのに、6ヶ月なんてあっという間に終わってしまう気がします。。。





NC:私たちスタッフが思っている以上に、研修生活はハードなんですね。くれぐれも健康に気をつけてすごしてください。日本での生活で面白い点、不思議に思ったことなどあれば、教えてください。もしかしたら、日本人である私にとっても新たな発見になるかもしれません。日本に留学しているカザフスタンの学生たちの集まる会も東京都内で定期的に開かれているようですので、ご紹介したいと思います。お時間があったら、私の住んでいる東京下町ツアーにお連れすることもできますよ♪


ジュル:是非、お願いします!



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ジュルさん、授業後のお疲れのところ、お時間いただきありがとうございました。ちなみに「ジュルドゥス」というのはカザフ語で「星」という意味なのだそうです。素敵なお名前ですね☆☆カザフスタンという国について、もっといろいろなことを知りたくなりました。





今回の長期研修プログラムには、世界28ヶ国から68人の日本語教師の方々が参加しています。今後も、このブログやNCウェブサイト等いろいろな機会を捉えて、研修参加者の方々の声を紹介させていただきたいと思います。 「NC研修事業めじろ押しの秋」後編は、11月2日に掲載の予定です。日本文化紹介特別企画第3弾(空手デモンストレーション)と、研修参加者インタビュー(ドミニカ共和国出身)をお届けする予定です。お楽しみになさってくださいませ~(*"ー"*)(*"ー"*)♪




*1:・杉沼左千雄(尺八)/ 琴古流尺八を故・山口五郎氏(人間国宝)に師事し、古典の世界で研鑽を積んだ後、1980年頃より新しい尺八の表現を求めて、九孔尺八(穴が9つあいた尺八)を使用し始める。即興演奏、作曲活動等に力を注ぐ。公式HP:http://www.sachio.info


*2:AKI(ギター)と帯名久仁子(筝)によるユニット。公式HP:http://www.hayamamoonstudio.com AKI(ギター):1998年にドイツのギタリストPeter Fingerに認められた後、日本国内でアコースティック・ギタリストとしてデビュー。2001年に伝統邦楽界の帯名久仁子とともにAKI&KUNIKOを結成。 帯名久仁子(筝、和胡弓):3歳より筝の演奏を始める。東京藝術大学邦楽科卒業、同大学院音楽研究科修了。宮城会に所属し邦楽家としての活動を続けつつ、2001年以来、AKI&KUNIKOとしての演奏を主に活躍している。





Monday, October 29, 2007

 「ニイハオ…さよなら…日本に恋した中国留学生達の四季」



みなさんこんにちは、オレペコです!


今日は、今晩放送予定の、ある番組をご紹介したくて急遽筆を取りました。


その名は・・・



 「ニイハオ…さよなら…日本に恋した中国留学生達の四季」   


   放送日時:10月29日(月) 23:59~24:25


   番組名: 「NEWS 23」特集枠“マンデープラス”(TBS)


※テレビ局側の都合により、放送時間等が変更になる可能性があります


このブログでも一度簡単にご紹介したことがあるんですけど、ジャパンファウンデーションでは、日中交流センターが中心となり、中国の高校生を日本に招へいし、日本の高校等での留学生活を送る機会を提供する事業を実施しています。「心連心」という専用サイトで、留学生日記なども公開しているので、ご覧になったかたも多いかもしれませんね*1





で、今回は、長期招へいプログラムの記念すべき第一期生の来日から帰国まで(2006年8月~2007年7月)が、特集番組として放送されるんですO(≧▽≦)O


多感な思春期に、日本という異国で暮らすことになった彼らの表情が、一年かけてどんな風に変わっていくのか。担当者にちらっとみどころを聞いてみました。






今の高校生といえば、「一人っ子政策」などの影響を受けて、大事に大事に育てられた子どもたち。


事業を始める前は、中国の人たちからすら「小皇帝を相手にするのは大変ですよ!」と心配されることが多かったこの事業ですが、確かに日本人とは異なる自己表現、マイペースもありつつ、でも期待以上に彼らは自分の役割を理解し周囲に溶け込もうと努力してくれて帰る頃には日本人からも中国人からも日本人と間違えられることが多かったという事実が、たった一年間といえども成長盛りの彼らが吸収したものがどれほど大きかったかを物語っていると思います。





体が大きくなったのは勿論、心の成長が顔つきにも表れていました。





それから彼らは「友達」という言葉では置き換えられない「仲間」という日本語がもつ意味を学びました。日本では同級生や家族と共同作業することが多かったようです。中国では勉強一筋の高校生活。学園祭や合唱大会、スポーツ大会など、皆で作り上げる日本での経験が新鮮かつ感動的だったようです。日本の卒業式に感動していましたから、彼ら自身の卒業式を日本で経験させてあげられなかったのが残念。






オレペコの世代から見ると、日本の今の中・高生ですら、昔に比べると「仲間」と共同で取り組む行事が減っているように思っていましたが、それでも、中国から来た彼らからすると「新鮮」に感じられるほど日本の学校にはそういう要素が多く残っているんですね!彼らの目、彼らの感想を通して、われわれが普段気づかない「大切なもの」を再認識するきっかけになるかもしれません。


ぜひ、ご覧ください!!!


    


  




*1:この「心連心」というサイト、留学生日記のほかにもおもしろいコンテンツが目白押し!たとえばQuiz de Manzaiは一度三富さんが紹介していましたよね!こちら





Thursday, October 25, 2007

 体当たりで、日本文化を紹介してみませんか?~日米センターJOIプログラムのご案内~




f:id:japanfoundation:20060521031922j:image:right


――得意の英語を生かして、海外で日本文化を紹介するボランティアをやってみたいなあ。


――海外の方々と直接触れ合える仕事がしたいなあ。


――海外でのボランティアには興味あるけど、しっかりしたサポートがないと心配だなあ。 



こんな思いを抱いている方に、ぜひご紹介したいプログラムがあります。


それは、日米センターが実施している、




      JOI(Japan Outreach Initiative)プログラム*1


<(゜-^*)σ 日本語では日米草の根交流コーディネーター派遣プログラムといいます>





なぜオレペコが今これをおススメするかといいますと・・・


先日、2年間の活動を終えて帰国したコーディネーターのお2人の帰国報告会に参加して、「これぞ現場!」、「これぞ国際交流の原点!!」と感じたから。


なんと今、全国6都市にて、来年から二年間活動していただくコーディネーターの募集説明会を開催中だからっ! 






f:id:japanfoundation:20061130002721j:image:right――ちょっとそれ、気になる!


――「草の根交流コーディネーター」ってなんだかとってもかっこいい名前だけど、具体的にはどんな仕事をするの?


――説明会に行けば、実際のコーディネーターさんたちと話ができたりするのかしら??


σ(゚・゚*)・・・



↑↑↑


こんな気持ちになったあなた:


説明会の案内ページはこちらです。≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ





f:id:japanfoundation:20071013160049j:image:left東京は残念ながら終了してしまいましたが、今後、大阪、福岡、札幌、名古屋と回って、最後は横浜に戻ってきます(なんだか、人気歌手のドームツアーみたい?!)。





外国でのボランティアのお仕事というのは、実際のところ、主催団体のフォローはどの程度あるのかとか、生活費はどれくらいサポートしてもらえるのかとか、実際行ってみると孤立しちゃうなんてことはないだろうかとか、、、気になることがたくさんあると思います。説明会では、過去のコーディネーターも体験談を紹介しますので、そういった素朴な疑問をぶつける絶好の機会です。ぜひ足を運んでみてください。





ここまでの説明を読んでも、「おもしろそうだけど、実際に行こうかどうか迷っている」あなた: 


もう少し具体的なイメージが湧く資料をご紹介しましょう。


こちらのページで、これまでのコーディネーターさんたちの渾身の(!)活動報告がご覧になれます。


また、つい今夏帰国したばかりの第4期コーディネーターのお2人は、日米センター発行の『コラムス』第6号にも寄稿してくださっています(こちら)。 





゜・。゜・。゜・。゜・。゜・。゜・。


JOIプログラムは、米国の南部地域等、「日本との交流の機会が比較的少ない地域の人々に、日本に対する関心を高めてもらうこと」を目的としているので、派遣されるサイトによっては、現地の担当者と協力しながら交流活動を一から切り開いていかなければならない場合もあります。一方、これまである程度日本文化紹介がなされている場所でも、未だに着物、サムライ、、、といったレベルにとどまっている場合も少なくないので、伝統とともに「現在(=いま)」の日本を伝えていくための改良を要する場合があります。





先日帰国報告をしてくださった第4期コーディネーターの村田有紀子さんが "Each Sight is Different(=派遣先はそれぞれ異なる)"という点を強調されていましたが、その土地その土地の状況に向き合いつつ、どういう交流の形がふさわしいのだろうか、というところから考え、取り組める醍醐味が、このプログラムにはあります。





最後に、先日報告をしてくださったもう一人のコーディネーター、安藤良子さんの活動終了報告から、印象深い言葉を。






文化紹介活動はとても責任のある仕事であり、子どもたちにとって初めて会う日本人が自分であること、彼らがこの先大人になるまで、私の与える印象が日本人全体の印象として続くことを思うと、JOIプログラムの活動一つ一つが、自分だけでなく周囲にとっても貴重な出来事であったと再認識させられます。



どうですか?


なんだかワクワクしませんか??





みなさんのご参加・ご応募をお待ちいたしております (゚∇^*)ノ⌒




*1:ちなみに読み方は、「ジョイ」。個人的には、JOY(=喜び、満足など)と同じ音なのが気に入っています。この仕事を通じてJOYが得られる?!





Wednesday, October 24, 2007

名古屋にゾマホンがやって来る??



10月27日(土)、28日(日)と二日間、ジャパンファウンデーションが名古屋に参ります!





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毎年、名古屋のオアシス21、久屋大通公園「もちの木広場」で行われるワールド・コラボ・フェスタに今年もジャパンファウンデーションが参加します。楽しいステージ*1あり、おいしい出店あり、世界が集まる国際交流のお祭。ご家族で、お友達と、遊びに来ませんか?





さてさて、今年のジャパンファウンデーションは一体何するの・・・?








↑↑こちらは日比谷公園での今年のフェスティバルの様子








1.海外での日本語教育事情をお伝えします。


ジャパンファウンデーションがベトナムへ派遣した日本語教育の専門家にお越し頂き、セミナーを開催します。日本語教師を目指したきっかけ、現地での中学校でのエピソードや、実際の授業の様子など、興味深い体験談が聞けること間違いありません!日本の中学校で教える先生方にも、海外の中等教育について興味を持っていただけたらなぁ、と思います。なんと今年9月に帰国ほやほやの方ですよ(^O^)


日時:10月27日(土)13:00@名古屋市・栄、オアシス21のセミナースペース


もちろんどなたでも参加OK入場無料です。





2.ジャパンファウンデーションの活動を紹介するブースを出展します。


国際交流基金(ジャパンファウンデーション)ってどんなことしているの?


わたしたちが日々行っている日本と海外をつなぐ仕事、その一端を紹介します。


“どんな国と交流をしてるのかな。”


“えっっ、NYで落語をやったんだって?”


“海外で日本語を教えてみたい・・・!”








3.国際交流の仕事に興味があるんです!という就職活動中のあなたにもおすすめ。


ジャパンファウンデーションからは、東京の本部はもちろんのこと、附属機関である関西国際センター(大阪府)日本語国際センター(埼玉県)からも職員が会場に向かいます。みなさんのご質問に直接お答えしますので、国際文化交流の現場で働く生の声を聞きたい!という方も気軽に立ち寄ってくださいね。








それでは、皆さん、お待ちしてまーす(^o^)/




*1:そうそう、このフェスタには、あのTV番組「ここがヘンだよ日本人」に出演していたゾマホンさんも登場します。日本で出版した本の印税を使って『たけし小学校』『明治小学校』『江戸小学校』の3つの学校を母国ベナン共和国に建設されたのだそうですよ。





Friday, October 19, 2007

国際交流基金は『TOKKO-特攻-』にも助成しています。






みなさんこんにちは、オレペコです。


おとといの日記で、三富さんが映画『ミリキタニの猫』について触れていましたが、便乗して(笑)もうひとつ、ジャパンファウンデーションが助成した話題の映画をご紹介しましょう。




それが、『TOKKO-特攻- *1.


特攻隊の生存者、及び彼らと戦ったアメリカ人の退役軍人の双方から貴重な証言を引き出していること、しかもこのドキュメンタリーを撮ったのが若手の日系アメリカ人監督であることもあって注目を集め、日本でも各種メディアで取り上げられたので、知っている方も多いと思います。





で、ジャパンファウンデーションはどのような形で協力したのでしょうか???


その一端を垣間見られるエピソードが、NY事務所職員から届いたのでご紹介しましょう。






監督のリサさんは、TOKKO-特攻-が完成したときに、映画の中でインタビューをした退役軍人の方たちを招き、試写会を行いました。そのときにはじめて、彼らは


「自分たちは同じ人間なのだ」


「過去に別れを告げて、未来に向かって進める」


と感じ、そして、





 「特攻隊の人たちにぜひ会いたい」 





と熱いを思いを告げたそうです。





その熱い思いを、リサさんとプロデューサーのリンダさんから聞いた私たち、ニューヨーク事務所のスタッフは、頭を抱えました。かつて敵同士だった人も、お互いの存在を認め理解しあえる、この企画には気持ちが動きます。しかも、このタイミングを失えば、彼らの夢をかなえることはできないかもしれない。できるだけのお手伝いをしたいのに、それをかなえる資金がない。





そこで、思い切って、全日空のニューヨーク支店にご相談にいったところ、ご協力をいただけることになったのです!!映画自体のすばらしさ、リサさんとリンダさんの人柄、そして、今回の企画自体の魅力があったからこそ、なのですが、こうやって資金だけではなくて、「人と人をつなげる」協力をすることにこそ、私たち国際交流基金の存在意義があるのかな、との思いを新しくしました。






そうなのです。


何か良い作品をつくりたい、あるいは良い作品を海外で紹介したい・・・だけど資金がない、そういう方たちのプロジェクトを支えるため、資金的にお手伝いをさせていただくのも大切な仕事です。でも、このエピソードが語るように、私たちがこれまで蓄積して来たネットワークを利用して、「人と人とをつなぐ」、そして「不可能を可能にする」、これも重要なジャパンファウンデーションの仕事なのです! (゚ー゚)(。_。)ウンウン





思い起こせば、今年はこのTOKKO以外にも『硫黄島からの手紙』や、『TOKKO』と同じく日系アメリカ人監督の手による『ヒロシマナガサキ』など、戦争を題材とした映画が注目を集めました。近い将来、戦争の体験を「生」で語れる人々がいなくなってしまう。その前に、こうして歴史を振り返るのはとっても重要なことだと思います。





その意味でも、印象に残った感想をピックアップしてみました。






製作者が中間的立場にいる人物であり、アメリカ的な教育を受けているため、特攻隊員たちに自分の疑問を遠慮なくぶつける。それに対し元特攻隊員たちも、恐らく他の人たちから聞かれた時よりも素直に、自分の気持ちを述べる。その結果、この作品は非常に貴重な記録となり、アメリカ人の「特攻」に対する認識を覆すものとなった。


(中略)


敗戦というあまりに大きな出来事が、歴史に対する日本人の認識をねじ曲げたし、そういう意味で我々も当事者なのだとつくづく思う。


自分の親や祖父母が、アメリカと戦争したことさえ知らないような若者は、世界の人々から対等に見てもらうためにも、こういう作品を見ておくべきだろう。その辺にいる一見さえないおじいさんだって、戦争から生還した人にほかならず、それゆえ今自分が存在していることに気付くはずだ。


colkid プチ日記







日本史でも世界史でも、教科書に記述されている内容は勝者の歴史であることが多い。何故ならば、敗者は記録を残したくはないので、どうしても後世に残る記録は勝者側からのものが中心となる。そうすると戦争のさまざまな側面で、本当の姿が隠されてしまい、誤解されているテーマが多いことに気がつく。





そのような誤解を解く作品がアメリカで作られていることには興味がある。「ヒロシマナガサキ」に続いて、この作品も米国でのものであるが、日本の特攻隊についてどのようにアメリカ人が捉えていたかについて知ることができる。





米国ではカミカゼ特攻隊について、近年の自爆テロリストに通じる狂信者の集団と見ている。また日本では自分の命を捧げた戦争の犠牲者として美化する傾向がある。はたしてその真実の姿はどうなのか。日系アメリカ人女性の日本でのインタビューや特攻隊に攻撃された艦隊の生存者にも会見は及んでいく。





ある女子大講師






まだまだ全国各地で上映しています(劇場情報はこちら→)ので、興味をもたれた方はぜひ足を運んでみてください!それでは、良い週末を~~~ (^▽^)/




*1:映画の内容詳細については、ジャパンファウンデーションのサポーターズ・クラブサイトでもご紹介しています。こちら()からどうぞ。





Wednesday, October 17, 2007

国際交流基金は「ミリキタニの猫」に助成しています。



こんにちは、三富です。


今日は、ただただ、1人でも多くの皆さんと共有したい素晴らしい映画をご紹介します。





「ミリキタニの猫 The Cats of Mirikitani」


製作・監督:リンダ・ハッテンドーフ


http://www.uplink.co.jp/thecatsofmirikitani/






D





ブログ上には、ミリキタニのパワーに感銘を受けた方々の感想が溢れています。






決して、幸せではなかった収容所で過ごした青年時代、そして今に至る迄、一貫して「アーティスト」を自負する彼の強烈な個性は単なるドキュメンタリー映画以上の印象を観客に見せつけ、そのパワーに圧倒される。


(中略)


世界中の街角には大勢の人達、多すぎて只、通り過ぎるのみ、しかし、その一人一人の人生には「ドラマ」は確固として存在する。それを証明した映画だと感じた。


Be in the depth of despair







ドキュメンタリーというと、対象にある距離を置いて、作家は記録者に徹することが多いが、ここでは監督自身が積極的にミリキタニ老人にかかわり、それにより彼の気持ちが伝わり、変化を遂げていく過程が映されていく。あるものを撮る、というだけではなく、被写体に積極的にかかわっていくというのは「阿賀に生きる」もそうだったけれども、観客をたんなる傍観者にはせず、より被写体の人物の内面を描くことに近づく。それは諸刃の剣であり、ある種の危険性もはらんではいるのだが、優れたドキュメンタリーは作家の意識をはっきりと描き出すものであり、この作品も見事に仕上がっているのだ。


Tomo’sシネマ







映画は、本人が毎日淡々と画を描く姿をとらえ、彼の言葉を記録するだけで、意図的な告発はないが、だからこそ自然にそのメッセージが見るものに伝わってくる。


鑑賞?観照?感想?







逆境が かならずしも 人を絶望の淵に追い落とさない、と。


ひとっことも 声高に叫んでなどいないけれど


しみじみとそんな思いを感じさせてくれるドキュメンタリー。


MIWOのレタスなLOGBOOK







いやぁ、よかった。


普段、ドキュメンタリーものの映画は好きではないんだけれど、


これはなかなかよかった。


自分の知らない歴史があったこと、そして自分の知らない世界があったこと・・・


いろんなことが発見できてすごくよかった。


寄り道







生き方やものの価値の測り方を


あらためて考えさせられるような映画。


MAPP BLOG






さて、すでに映画をご覧になった方は、エンドロールを見て、はたまたパンフレットを見てお気づきになった方も多いはず(と信じています)。





Major Funding was provided by "The Japan Foundation"の文字が!!





タイトルにもあるとおり、私たち国際交流基金は、この「ミリキタニの猫」に助成しています。といった、JFの宣伝も絡めつつ・・・





まだご覧になっていない方は、まだまだ全国各地で上映されていますので、是非映画館に足を運んでみてください!


























地域劇場上映期間
東京ユーロスペース9月8日(土)~
北海道シアターキノ未定
宮城桜井薬局セントラルホール12月1日(土)(予定)~
新潟新潟シネ・ウインド10月13日(土)~19日(金)
群馬シネマテークたかさき12月8日(土)~21日(金)(予定)
静岡静岡シネギャラリー11月10日(土)~23日(金)
静岡浜松東映11月29日(水)・29日(木)
石川シネモンド10月27日(土)(予定)
大阪シネヌーヴォ10月20日(土)~
神戸神戸アートビレッジセンター12月7日(金)(予定)~
京都京都みなみ会館11月6日(火)(予定)~
岡山シネマ・クレール近日公開(未定)
愛媛松山シネマルナティック1年19日(土)~25日(金)
福岡KBCシネマ11月10日(土)~
大分大分シネマ512月15日(土)~12月28日(金)
熊本熊本Denkikan11月10日(土)~11月22日(木)
沖縄桜坂劇場11月10日(土)(予定)~




Tuesday, October 16, 2007

武道の精神展、ご紹介します。



みなさん、こんにちは。深まりゆく秋に今日はちょこっとアートな話題をお届けします。


このたびジャパンファウンデーションでは、


「武道の精神」 


The Spirit of Budo – The History of Japan’s Martial Arts

という巡回展*1を新たに企画いたしました。





この展覧会の企画から携わり、その記念すべきオープニングを見届けるべく、会場のロサンゼルスへと飛んだT氏より、本展覧会の魅力をご紹介します♪









「武道の精神―日本の武道の歴史」と題したユニークな海外巡回展が、9月より始まっています。


この展覧会の構想のきっかけは、筆者の所属する造形美術課で3年前に実施したアンケートでした。全世界の在外公館と国際交流基金事務所を対象に実施したそのアンケートのテーマは、「海外の日本の芸術・文化を紹介する展覧会のための新たなテーマとは何か」。その結果、この「武道」というテーマが最も人気を集めたのです。





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確かに、「武道」は日本を容易に連想させるテーマでありながら、展覧会として見せるとなるとどうしても、古美術品としての武器・武具の展示が中心になってしまい、「武道」としての歴史やそのメンタリティそのものについてはどうしても、これまでテーマとしてカバーしにくいものであったようです。





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当方の意図が伝わる展示セットとなったかどうか。観客の皆様のご判断に委ねたいと思いますが、内容構成にあたっては財団法人日本武道館の全面的なご協力をいただいたほか、現代の各武道団体のご協力、また要所で専門家の方々の意見もお聞きしました。現在では数も少なくなってきている甲冑師さんのところでは、興味深いお話を伺ったこともありました。








第1会場となった米国・ロサンゼルスの日米文化会館(JACCC)は、本展を始めるにあたって理想的な場所でした。現地で展示の陣頭指揮をとった同館アーティスティック・ディレクターの小阪博一さんは、みずからも古式の弓道を実践する方で、私も楽しく展示作業をお手伝いすることができました。


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ロサンゼルスでの展覧会は11月10日までで、同月よりカナダのトロント日本文化センターへ巡回します。その後、数年をかけて世界中を巡回していく予定です。この展覧会で、世界の観客の皆様がどのように日本を新しい角度で理解してくださるのか、期待したいと思います。





















なるほど・・・単なる甲冑の強さ、美しさだけじゃなく、その精神性に注目した展覧会なのですね。日本人の私たちにとっても興味深い!!





海外のミュージアムでは、東洋美術セクションの中でも特に人気なのが鎧や刀なのだとか。ぜひ世界の皆様に、楽しんでいただけたらと思います。





もしロサンゼルスでご覧になった方がいたら、ぜひぜひ感想を聞かせてくださいね。


このJFブログにもトラックバックを打っていただけるとうれしいです。




*1:ジャパンファウンデーションでは、さまざまな種類の展覧会セットを制作し、世界を巡回する巡回展事業を行なっています。展覧会セットは、陶芸・工芸・郷土玩具など日本の伝統を紹介する展覧会から、現代美術・写真・建築・デザインなど現代の日本を伝える展覧会まで多岐にわたっています。





Friday, October 12, 2007

 カイロに13カ国が大集合!『中東日本語教育セミナー』



みなさん、こんにちは。潮風です。

今日はカイロ事務所の日本語教育アドバイザー、Y先生から届いている中東日本語教育セミナーについての報告をお届けします☆

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8月29日と30日、エジプト・カイロで中東日本語教育セミナーが開催されました。今年で7回目の開催となったセミナーには中東諸国を中心に各地から日本語教師が集まりました。ちなみに今回の参加国はアラブ首長国連邦、イエメン、エジプト、カタール、クウェート、サウジアラビア、シリア、トルコ、モロッコ、ヨルダン、ケニア、セネガル、日本の13か国。回を重ねるごとに参加国が増えてきており、日本語教育の広がりを感じます。




 中東日本語教育セミナーとは、主催者の謳い文句的には↓


中東各国の日本語教師が年に一度エジプトに集まり、日本語教育の知識を深め、教授法のスキルアップを図り、それぞれの現場が抱えている課題や取り組みについて意見交換・情報交換をし、ときには愚痴をこぼしあってリフレッシュする、そんな機会を提供するのが中東日本語教育セミナーです。


 とまあこんな具合になりますが、平たく言えば「一年間の垢を落としてリフレッシュし、また一年頑張ろう!」という日本語教師応援イベントです。ファイトーー!( ゚ロ゚)乂(゚ロ゚ )イッパーーツ!!




セミナーでは、毎年日本から講師の先生をお招きしてワークショップを行なっていただいているのですが、今年は広島大学大学院教授の迫田久美子先生にお越しいただきました。大学「教授」なんていうと、いつも眉間にシワを寄せて思索に耽っていそうな、なんとなく怖そうなイメージですが(って私だけ?)、とっても気さくな先生で(しかも美人!)終始和やかな雰囲気のセミナーとなりました。

ワークショップはこんな感じで始まりました。

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S先生「アンニョンハセヨ!」

参加者「ん? アンニョンハ…セ…ヨ…」

S先生
「ネー、イゴスンヨンピルイムニダ」
参加者「イゴスン、ヨ…… イム、ニダ?」・・・(゚_゚i)タラー・・




S先生の口から飛び出したのは流暢な韓国語、一瞬戸惑う参加者もそこは現役の日本語教師、頑張ってS先生の韓国語についていきます。でも、悲しいかな(私)中年教師、思うように口が回りません、

イゴ、イゴシン、イゴスィン…( ̄Д ̄;;

ここ数年で一番の集中力を発揮して、何とか最後までついていきましたが、続いてS先生がおもむろに取り出したカードには、なんとハングル文字が…。もうわたしの脳味噌も限界です (___ ___ ;)尸マイリマシタ・・・。心の中で悲鳴をあげつつ、じーっとハングルを眺めていると、不思議なことが起こりました。あれっ、いや待てよ、あの赤ん坊がベッドに寝ているみたいに見えるのがヨンピル(鉛筆)で、平べったい郵便ポストみたいなのがモジャ(帽子)で…。




 小半時ほどで韓国語のデモ授業は終わりました。ホッと一息ついて、周りを見渡すと、みんな満足気な表情です。(すごいなあ~)

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 ほんの短い時間でしたが、デモ授業を通していろいろな気づきがありました。外国人が日本語を勉強するときどんな学習ストレスを感じるのか、彼らにとって仮名や漢字はどんなふうに映るのか、わからないときの不安と、それがわかる・できるに変わったときの達成感や喜び…。普段は教える側にいる日本語教師ですが、学ぶ立場に立ってみることで、学生の気持ちがよ~くわかりました。




 その後、S先生の講演、参加者による実践報告などがあり、一日目のセミナーが幕を閉じました。ひさしぶりに脳味噌を活性化して、ちょっぴり疲れましたが、なんだか心地よい疲労感に包まれています。(*゚‐゚)・・セミナー参加者もまだ興奮冷めやらぬように、三々五々連れだって、喧騒のカイロの街へ消えていくのでした・・・☆★☆★

 みんな、また一年、頑張ろうね(o^∇^o)ノ




Thursday, October 11, 2007

インターン特集最終回!






インターンによる座談会も今回がいよいよ最終回!今回も大いに盛り上がりました。*1






司会:皆さん、今日はお集まりいただき、ありがとうございます。インターン生によるブログ座談会は今回で3回目、そしてこれが最終回となりますが、以前の記事は読んでいただけましたか?


この座談会は、インターンの皆さんの情報共有・意見交換の場として、またこれまでのご自身の実習の振り返りとして、さらには、私たち職員もインターンの皆さんから客観的な立場で基金に対する率直なご意見をお伺いしたいと思い実施しているものです。


ちなみに、就職試験とは全く関係ないので、ゴマすりは不要ですよ~。それでは、早速1人ずつ自己紹介からお願いします。







f:id:japanfoundation:20070926105401j:image:w100:left 桑野です。現在、企画調整・米州課(以下、企米課)で実習をしています。企米課では、特に日本研究機関支援プログラムに応募のあった申請書のデータベース入力作業を中心に行っています。英語で書かれた申請書を読み、内容を要約してデータベースに入力するのですが、学術用語などが含まれていることが多く、苦労しています。






f:id:japanfoundation:20070926105400j:image:w100:left 許と申します。私は9月3日~11日まで日中交流センターで高校生招へい事業のお手伝いをし、現在は人事課で実習をしています。日中交流センターでは、「高校生長期招へい事業」第二期生の来日にあたって、講義に同席したり、訪問先に同行したり、通訳をしたりしていました。








f:id:japanfoundation:20070926105353j:image:w100:left 三尾です。事業開発戦略室にいます。中国における日系企業のCSR事業に関する調査の報告書のチェックや、送付先企業のリストアップなどをやっています。また、Tシャツにつづく次の基金グッズの資料作成にも取り掛かっています。





f:id:japanfoundation:20070926105323j:image:w70:left 情報センターの菅野です。情報センターでは、「をちこち」のゲラ確認や、10月にある国際交流基金賞・奨励賞に関連する業務を行っています。








f:id:japanfoundation:20070926105342j:image:w100:left 企画調整課の金です。交換留学で1年間日本の大学に来ています。私は中国の大学の日本語学習者と教師に対して実施したアンケート結果のとりまとめ作業を主になっています。また、韓国の日本語学習者について調査・発表するという業務を与えられ、準備をしています。






司会:皆さんそれぞれ色々な業務をなさっているのですね。ところで、そもそも国際交流基金のインターンシップに応募された動機はなんですか?それから、基金を知ったきっかけについても教えてください。






菅野:大学院のプログラムで、夏休み中に1週間の訪問研修とインターンシップを行うというものに参加し、幾つかあったインターン先候補のうち、国際交流政策に関心があったので国際交流基金を選びました。





:私も菅野さんと同じ大学院なので、先生の推薦があったのと、自身が留学生であるので国際的な機関で働きたいと思い、基金でのインターンを決めました。基金を知ったきっかけは、日本語能力試験です。





桑野:大学院でインターンシップが単位認定されるので、夏休み中にインターンをやろうと決めていました。最初はJICAの方に応募していたのですが、残念ながら採用されず、先生に紹介していただいた基金でのインターンを決めました。でも、最初は国際交流基金をIMFと勘違いしていました。






司会:あはははは・・・よくあります(汗)。国際交流基金でのインターンは満足していただけましたか?






桑野:予想もしなかった気づきがたくさんあり、インターンにきてよかったと心底確信しています。






司会:さて、自分の所属部署で割り当てられた業務を行うほかにも、インターンの皆さんは、所属部署以外の主催事業のお手伝いをされたり、職員によるレクチャーを受講されたりと、さまざまな経験をされていることと思います。


まずは、先週の日米センターのシンポジウムや日中交流センターの高校生歓迎レセプションの舞台裏を実際に見て、どんなことを感じましたか?






菅野:今回来日した中国からの高校生の中には、私の出身高校(日本)で受入予定の子がいました。自分の高校時代にもこういうプログラムがあったらよかったのに、と思いました。





:私は1年間の交換留学生として日本に来て、このインターンが終わったら帰国することになっています。彼らの姿を見て、私が1年前に来日した時のことを思い出し、懐かしくなりました。





桑野:僕は、シンポジウムと高校生の歓迎レセプションの両方のお手伝いをさえていただきましたが、どちらもすごく地道な作業の積み重ねでした。1つ1つは小さな仕事でも、積み重なって大きな事業が成立するということを、骨身にしみて感じることができました。また、こうした日々の業務や1つ1つの事業が、「国際交流を通じて世界に貢献する」という基金の理念につながっていることを実感することができ、すばらしい経験となりました。





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司会:皆さん共通して企画評価の仕事に関するレクチャーを受講されたようですが、どうでしたか?






三尾:自分の研究テーマと共通していたので、すごく興味深くお話を聞かせていただきました。この研究テーマについては、少し自分の中でいきづまっていたところだったのですが、最新の報告が聞け、また今まで目に見えなかったものが見えてきたようで、とても良い刺激になりました。


菅野:国のお金を運用しているので、評価を実施し、その結果を人々に伝えることの重要性を感じました。


:韓国での日本に対するイメージ調査についての説明があったのですが、「日本は信頼できる国か?」という質問に対するYESの回答の少なさに、驚きました。この結果を覆すために国際交流基金として何をすべきか、残りのインターン期間中に職員の方々にお話を伺いたいと思っています。






司会:最後に、第2回座談会での「基金を色に例えると?」につづき、基金のイメージ調査に関する質問です。基金を漢字一文字に例えると何でしょう?






・・・・(全員無言でうつむく)






司会:・・・というのは難しいので、これまでの実習の感想を教えてください。






:特に日中交流センターの事業に関わっていて、日本は対中国事業に積極的なのに対して、中国側の取り組みはまだ日本ほどではないと感じました。近い将来日本と中国との交流が、日本から中国への一方通行ではなく、双方向のものに発展することを期待していますし、そうなるべきだと思います。





菅野:基金には以前は「堅い」イメージがありました。インターンとして実習をしていく中で、全く堅くないわけではないのですが、それでもここ(基金)でつくられたことが、世界に影響を与えているということを実感できました。ただ、まだまだ情報発信力が弱いように思いますので、もっとみんなが基金のことについて知ってくれればいいなぁとも思います。





三尾:地方で基金の事業について、入手できる情報が限られていると感じます。国際交流に関心が高く、またそれに関する情報や国際交流に携わるためのきっかけを求める学生は多いので、基金は積極的に地方でも活動していくべきだと思いました。









司会:そうですね。まだまだ国際交流基金自体を知らない方がたくさんいらっしゃいますし、皆さんのこういったご意見を聞くと、積極的に地方の国際交流協会との連携を進め、各地の国際交流フェスティバルに出展したりといった昨今の基金の努力も、まだまだであると痛感します。


皆さんには、このインターンシップ中に実際の職場で見て、聞いて、感じて、学んだ基金についての情報を、是非周囲の方々と共有していただければと思います。本日はどうもありがとうございました。







Wednesday, October 10, 2007

 日系アメリカ人の方々から見た「変わりゆく日本のイメージ」とは・・・






みなさんこんにちは!


先日は、アジア4ヵ国の演出家による共同演劇をご案内しましたが、今日はオレペコも大注目のシンポジウムのご案内です♪そのシンポジウムとは、ずばり、





変わりゆく日本のイメージ?-米メディア界で活躍する日系人の見方- ('-'*)チュウモク!





なぜこれが注目かというと、



最近、映画『TOKKO』や『ミリキタニの猫』で、日系人映画監督や日系人の生き方そのものが以前にも増して注目を集めている

パネリストには、これまた最近話題となった『硫黄島からの手紙』の脚本家であるアイリス・ヤマシタさん*1や元CNNニュース・アンカーのサチ・コトさん、それから、元CNNニュース特派員で現在ロサンゼルスKTLAテレビのニュース・アンカーとして活躍するフランク・バックレーさん・・・と、メディア界で大活躍している日系アメリカ人3名が集結!



さらに、基調講演でお話くださるダニエル・イノウエ上院議員は、第二次世界大戦中に戦闘で右腕を失いながらも数々の勲章を受章し、日系アメリカ人社会の枠を超え、アメリカ陸軍からも英雄として称えられている方です。アメリカで初めて日系人として議員となり(上下両院で議員となったのも日系人では初めて)現在も第一線で活躍していらっしゃる氏が語る「日米関係はどう変わってきたか」と題する講演は、日系アメリカ人の方々の思いを知る上でも必聴(!)です。





このシンポを担当している職員にもチェキポイント(笑)について聞いてみました。


(゜-^*)σ ここ近年、アメリカにおける世論調査で、日本を「信頼できる同盟国」と考える人の割合は高い水準を保っていますし*2、日米関係が良好と考える人の割合も非常に高いんです*3。その理由を考えるとき、テレビや新聞、雑誌などのメディアの影響は見過ごすわけにはいきません。日本の「イメージ」に与える「メディア」の力。そのあたりに注目して聞いていただけるとおもしろいと思います!



ちなみに、具体的にはどのようなお話を聞けるのでしょうか?



(゜-^*)σ たとえばコトさんは、16年にわたるCNN勤務のうちに見た、日本の文化・政治・経済などについての肯定的・否定的な報道振りを紹介します。さらに、現在はコミュニケーション関連のコンサルタント会社を経営する立場から、日本がアメリカでどのようなメディア戦略を展開すべきかについても語っていただきます!


また、バックレーさんは、阪神大震災のライブ中継をはじめ、広島の被爆者の声を紹介する番組制作にかかわるなど、貴重な体験の数々を映像とともに語ってくださいます。


さらに、ヤマシタさんは、日本の正しい姿を映画に投影させるに際しての苦労や、ハリウッドでの日本の捉えられ方について話してくださいます。



なるほど!!!

臨場感たっぷりのお話が聞けそうですね*4





知っているようで、実はよく知らない日系アメリカ人の方たちのこと。

彼らが歩んできた道、背負ってきた歴史・・・ジャパンファウンデーション日米センターでは、日本人の日系アメリカ人コミュニティーに対する理解、また、日系アメリカ人の日本理解を深めるべく、訪日プログラム、シンポジウム、調査・出版事業など、幅広く事業を展開してきました*5。今回は、社会情勢を鋭く切り取るプロであるメディア界の方々のお話ですので、予備知識のない方でも分かりやすく聞いていただけると思います。





実はこの事業、ホームページなどでは昨日(9日)申し込み締め切りとしていたのですが、まだ席に若干余裕がありますので、本日のお申し込みも受け付けさせていただきます。申し込み方法はこちら()の通りですので、奮ってご応募ください!!! イソゲー≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ



◆問合わせ先


国際交流基金日米センター 知的交流課 


「CGP-JANM共催 日米シンポジウム(10/11)係」。


(Tel:03-5562-3542、Fax:03-5562-3504  )






*1:皆さんご存知のように、『硫黄島からの手紙』はアメリカ側の視点から描いた『父親たちの星条旗』と対になる作品ですが、監督のクリント・イーストウッドとポール・ハギスが、硫黄島の戦いを日本の視点で執筆できる脚本家を探しているときに見出されたのがアイリスさんの脚本なんだそうです。


*2:2007年6月に実施された調査では、一般人の74%、有識者の91%がそのように答えています。


*3:同調査で、一般人の67%、有識者の86%がそのように答えています。


*4:シンポジウムの報告が、日米センターのサイトに掲載されました(11/8)。当日会場に足を運べなかった方々、ぜひどうぞ→


*5:これまでの実績については、こちら。シンポジウムの報告もあります。また、2006年7月にロサンゼルスで実施されたシンポジウム「日米関係の新しい展望:ポップ・カルチャー、メディアおよびスポーツ分野で」の様子は動画でご覧いただけます。こちらからどうぞ





Friday, October 5, 2007

[みなさんへの]「をちこち」マンガ特集号発売!






『をちこち』編集部の西納です。今週10月1日、『をちこち』第19号が発売となりました。今号の特集テーマは、「マンガからMANGAへ」。夏目房之介さん(マンガ評論家)×山田奨治さん(国際日本文化研究センター準教授)の対談で幕を開けて、世界7カ国から寄せられた最新マンガ事情レポートを掲載しています。詳しい目次、またご購読のご案内については、こちらをご覧ください。





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米国からは、成熟したマンガ市場の現状と出版現場の声の紹介、フランスからは、日本のマンガの出版形態が国内の出版形態にも変革をもたらしているという話、タイからは、日本マンガが「芸術」という言葉にこれまでと異なった意味をもたらしつつあるという分析・・等々興味深いレポートが続きます。





また、特別対談として、麻生太郎さん(元外務大臣)×呉智英さん(マンガ学会会長)も掲載されています。米国留学時代には毎週船便でマンガ誌を取り寄せたという麻生さん。日本のマンガの魅力、外務大臣として外国を訪問したときに実感した日本の大衆文化の存在感、今年新設された国際漫画賞まで、呉さんと語り合ってくださいました。




日本の政府や公的機関が、マンガの外国での受容を奨励したり、評価しようとしたりすること自体には、賛否両方の意見があります。今回の『をちこち』ではマンガの海外進出バンザイと叫ぶだけではなく、それぞれの執筆者はマンガを愛しながらも、鋭い視点で問題点も指摘していただいています。ぜひじっくりお読み下さい*1





また、今号から一年間リレーエッセイの「をちこち散歩」コーナーに、束芋さん、五十嵐太郎さん、テッサ・モーリス-スズキさんの3名に寄稿いただくことになりました。短くても芯のある、読み応えあるエッセイが巻頭に収められていますので、そちらもお読み逃しなく!





先週末、代々木公園で行われた「ナマステ・インディア2007」に国際交流基金として出展し、『をちこち』(前回第18号の「インドを解く」を中心に)を販売しました。ナマステ・インディアは国内最大級のインド関連イベントで、バラタ・ナーティヤム等のステージあり、サモサや各種カレーの料理あり、格安(!)布製品やアクセサリー等の物産あり、の賑やかなイベントです。




あいにく2日間とも雨降りの天気となり、私はチャイを片手に震えながら店当番をしていましたが、想像を遙かに上回る数の方が国際交流基金のブースを訪れてくださいました。『をちこち』を手に取って、じっくり立ち読みして去って行かれる方…が少し、そして実際にお求めくださる方がたくさんいらっしゃいました。*2





文字校正や〆切に追われる編集部の普段の仕事はジミ~なものですが、そのように興味を示してくださる方の存在に励まされて、次号もがんばりたいと思います。




*1cooljapanさんのように、ご自身のブログで『をちこち』について語ってくださっている方の感想もぜひ参考にしてみてくださいっ♪


*2:今週末、日比谷公園にて開催されるグローバルフェスタJAPANでも「をちこち」を販売いたします!みなさん、基金のブースまでぜひ遊びに来てくださいね。





Thursday, October 4, 2007

ウズベキスタン、イラン、インド・・・一度に3つの空気を感じてみませんか?: 「演じる女たち3部作~ギリシャ悲劇からの断章~」のご案内






f:id:japanfoundation:20071003105538j:image:rightみなさんこんにちは、オレペコです。 

今日は「芸術の秋」にぴったりの話題を。



以前このブログでもご紹介した*1、「アジア4カ国共同演劇:演じる女たち3部作~ギリシャ悲劇からの断章~」の日本公演がいよいよ今週末に迫ってきたのです(10/6(金)~/Bunkamuraシアターコクーンにて)!!!ちなみに今回は、なななんと、韓国ツアーもやっちゃいます!


■チケット入手方法、公演概要、演出家紹介等の詳細はこちら→http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/news/0612/12-09.html イソゲー≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ




f:id:japanfoundation:20071003110502j:image:left本作は、ウズベキスタン、イラン、インドの精鋭演出家たちが、「ギリシャ悲劇の女性」を題材に現代を鋭く切り取る3部作。これだけでもなかなか目にすることのできない組み合わせ&意欲的取り組みなのに、今回はさらに、インドでの初演(2007年1月)後の新たな展開として、3部それぞれをつなぐインターリュード部分に大注目の日本人アーティスト、国広和毅氏を迎え、さらに発展した作品を見ることができるのです*2!!!




そういえば前回、この企画をプロデュースした畠さんにインタビューしたとき、


「インドでの初演後、大ミーティングをやって問題点を洗い出しました。これから10月までにそれぞれが課題を持ち帰って熟成させていくので、日本での公演はもっとおもしろいものになりますよ


ってキラキラした表情:*:・゚☆で語ってくれました。いよいよそのときが来たんですね!!!




実はすでに各国の関係者が来日し、連日の合同リハーサルを通じて最終調整を行っています。そのリハーサルを見に行った別の担当者は、


「ギリシャ悲劇に登場する3人の女性に素材をとっていますが、プロジェクトの目的はギリシャ悲劇そのものを上演することではなく、ギリシャ悲劇を解体・再構築することで、今日の世界を考えることにあります。しかも3カ国の演出家がそれぞれに違った作風で、おもしろいですよ。3部から成るオムニバス形式ですが、3本の独立した舞台を続けて見るような「お徳感」があります。」


と興奮した様子で語ってくれました。




f:id:japanfoundation:20071003111331j:image:leftうーん、待ちきれない!!!(>▽<)

今週末は三連休ですし、みなさんもぜひ、劇場に足を運んでみてください。今まで触れたことがないような世界に浸れること間違いなしです。オレペコももちろん、観にいきます!




ちなみに、1月の初演時の模様は こちらのサイトで(6分間だけですが)見ることができます。各作品ともここからさらに大きな発展を遂げているので、劇場で実際の作品の仕上がり具合を確かめてみるのもおもしろいかもしれません。また、シアターガイド11月号には、国広さんのインタビュー記事が掲載されていますので、こちらもご覧になってみてくださいね。

※注:写真はすべてインドでの初演時のものです。



*1:この共同演劇をプロデュースした畠職員に、インタビューし、舞台裏をいろいろと教えていただきました。実際に見に行かれる前に、ぜひ一読されることをおススメします!前編はこちら、後編はこちら

*2:国広氏のサイトでは、今回演奏される曲ではありませんが、氏のいくつかの歌を視聴できますよ。オレペコも聴いてみましたが、ゆるゆる系かと思いきや、力強さもある不思議世界が広がっています。こちらでどうぞ。




Wednesday, October 3, 2007

2007年度国際交流基金賞






アルパカ×越後妻有×星条旗×寅次郎・・・注目の今年度受賞者の顔ぶれは?!





本日、2007年度国際交流基金賞および国際交流奨励賞の授賞式が行われます。





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本年度の基金賞は・・・・・





源氏物語の翻訳で知られる


ロイヤル・タイラー(ROYALL TYLER)氏が受賞されます。




















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各分野での活躍を称える国際交流奨励賞は、


【芸術交流賞】


数々の先駆的な展覧会、アートプロジェクトを成功させている


北川フラム氏、














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【日本語賞】


「万葉集」の優れた英訳や、


日本語による小説の執筆活動で知られる


リービ英雄氏、


(写真提供 朝日新聞社)








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【日本研究賞】


トルコと日本の学術・知的交流を推進してきた


アイシェ・セルチュク・エセンベル氏です。











各受賞者のプロフィールはこちら。











受賞を記念して、タイラー教授とエセンベル教授の講演会が東京と京都で開催されます。


゚☆。+゚*。+みなさまのご来場をお待ちしております。+゚*。+゚☆





2007年10月5日 金曜日 16時から17時30分 (開場15時30分) 東京大学本郷キャンパス


ロイヤル・タイラー教授: 「源氏物語」とThe Tale of Genji~英語圏での受容について~





2007年10月5日 金曜日 14時40分から16時10分 立命館大学衣笠キャンパス


アイシェ・セルチュク・エセンベル教授: 世界史から見た日本とトルコの関係


2007年10月9日 火曜日 16時00分から17時30分 法政大学市ヶ谷キャンパス


アイシェ・セルチュク・エセンベル教授: アジアのムスリム・ネットワークと日本





※講演会の詳細とお申込方法は、リンク先をクリックしてお進み下さい。


※満員の場合、入場をお断りする場合がございます。予めご了承下さい。





Tuesday, October 2, 2007

そろそろ就活シーズン開幕・・・?



電車ではリクルートスーツの大学生をチラホラ見かける季節となりました。そんな就職活動中の皆さんにも読んでいただきたい「インターン座談会」パート2*1



“学生の目から見たジャパンファウンデーションって、どうなの?”


某日、わいわいと行われたインターン皆さんの声をお届けします。


それではさっそく、自己紹介から~~^O^





小林日米センター)です。大学院で公共政策、文化経済学を勉強しています。横浜トリエンナーレや映画祭のイベントで国際交流基金を知りました。


中川(文化企画課)です。マネージメント学部というところで、国際文化交流を勉強しています。私は大学の授業の中で国際交流基金の名前を聞きました。


奥村(情報センター)です。法学部法学科です。高校のときにアメリカに行ったことがきっかけで、日本に興味を持ち、日本を紹介したいと思うようになりました。私と加藤さんは同じ大学の授業の一環でインターンに参りました。


加藤(総務課)です。国際関係企業法学科で学んでいます。国際交流基金を知ったのは、高円宮杯という英語の弁論大会に遡ります。中学校3年のときに大会に参加した際、高円宮殿下が基金の職員だったことを知りました。その後、この弁論大会の運営にも携わるようになりました。

中村(日米センター)です。国際教養学部というところに所属しています。私は中学、高校とタイで過ごしました。タイのYMCAでボランティアをしたとき、現地の人たちから日本語教育を行っている「バンコク日本文化センター」*2という場所があると聞いたんです。そのとき初めて、海外の地で自分の国、日本が好きだ!と言ってくれる人に出会ったことがとても嬉しかったのを覚えています。





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司会:皆さん、それぞれの関心からジャパンファウンデーションでのインターンを志望くださったのですね。ところで、インターンに来る前と今では、思い描いていたことと違うこともあったのではないでしょうか?イメージと実際のギャップはありませんでしたか?



加藤:国際交流基金というくらいなので、英語の電話がたくさんかかってきて・・・というイメージがありましたが、そうでもなかったです。「国際交流」というと、とても華やかなイメージがあると思うのですが、実際には地道な仕事の上に成り立っているのだな、と感じました。






司会:そうですね。海外の事務所ではたしかに色々な舞台公演をやったり、展覧会をやったり、おそらく皆さんが思い描くような事業の現場がありますが、特に加藤さんがおられる総務課などは、いわゆる縁の下の力持ちのような存在ですよね。



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奥村:私は女性が多い職場で驚きました。今インターンをしている情報センターは、部長さんも次長さんも女性です。きっと女性にとっても働きやすい職場なのではないかな、と思いました。


加藤:そういえば、このインターン座談会でも“黒一点”ですね(笑








小林:私も女性が多いことに驚きました。インターンをする前は、官僚的、公務員的な…「県庁の星」(!)みたいなイメージがあったのですが、実際は違いました。私が今いるのは日米センターというところなのですが、皆さんがすごくフランクに誘ってくださったりして、嬉しいです。他の企業でインターンしている友人に、事前に様子を聞いてみたら、「自分から主張しないととダメ」とか「社員の人とあまり交流ないよ」とか聞いていたけれど、そんなことはありませんでした。また、同行させていただいたレセプションでは、皆さん基本的に英語がペラペラで、やっぱり英語はマストだな、と感じました。






司会:インターン期間中に職員によるいくつかのレクチャーに参加いただいていますよね。特に面白かった話や印象に残っていることはありますか?



加藤事業開発戦略室の富岡室長のお話が面白かったです。日本人としての心配りや気づかいについて話してくださいました。「国際交流」というと、なにかすごく大きなヴィジョンのように響きますが、実際にはそのような基礎的な部分、あるいは自分の中にあるものが大事だということに気づかされました。


奥村:外に出て初めてわかる日本、ってあると思います。例えば、外国のファーストフード店に行ったら、無愛想な大きなおばさんの店員にムスッとした応対をされたことがあります。それに比べると、日本のサービス精神は素晴らしいですよね。世界に誇れる、発信できるものだと感じます。


レクチャーの中では、CSRの話が印象に残りました。ジャパンファウンデーションと企業が連携していることを知ることができました。


中川:私はレクチャーも難しくて内容を理解するのでいっぱいだったのですが、自分では入り込むのに難しい分野に入るきっかけを与えていただいたように思います。もっと新聞を読めば理解できるようになるんじゃないか、と感じたり・・・新しい世界が開けた気がします。


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中村:日米センター事務局長の小川さんの話が興味深かったです。私は、大学での課外活動として、留学生とのイベントやお祭りを企画しています。これまで考えていた国際交流は、たとえば留学生と「一緒に踊らない?」とか「桜を見に行こう!」というサークルレベル、個人レベルのものだったのですが、インターンをしてみて、政策として、あるいは国レベルでの国際交流に気づかされました。日米関係に関する会議に連れて行っていただいたときも、通常では会えないような方々が沢山いらっしゃっていました。






司会:中村さんが携わっているような、「草の根」レベルの交流もとてもとても大切ですが、ジャパンファウンデーションという組織だからこそ、できることもたくさんありますね。また、個人レベルではお話することなどできないような各界のトップレベルの方たちの出会いは、職員にとっても非常に刺激的です。


さて、実は最後に、ブログチームから皆さんに、ぜひ聞いてみたい質問があるんです。・・・あ、怖がらず、気軽に応えて下さいね。


「JFを色にたとえるとしたら何色でしょうか??」






中川:はじめはロゴマークに使われている紫が浮かびましたが・・・でも色に染まらないような気がします。パレット的な感じ。


中村:私もはじめに紫を考えました。次に青かなと思ったんです。青は空や海の色で、世界とつながっているものだから。それか虹色かな、一色だったら緑かもしれません。あたたかいイメージがあるんです。は森や木の色で、自然はすごく安心するものです。森は昔から神様が宿っている場所だったり、人が集まってくるような場所だったりしますよね。だから緑かな。


加藤:私も暖色系だなと思いました。オレンジとか黄色とか・・・。北海道の花畑みたいなイメージです。もしくは花束かもしれません。花には束ねられた根、つまり基礎になる土台がありますよね。それがあって初めて、色とりどりの国際交流が花開く、そんな感じです。


小林:私も寒色系ではないと思います。白でもなく・・・シャボン玉みたいなイメージでしょうか。






司会:なんだか、すごくイマジネーションにあふれる回答ですね!お答えから、インターンの皆さんが、短い間にも関わらず、それぞれ違った刺激を受けている様子が伝わってきました。


人と人との触れ合いあっての国際交流ですから、ジャパンファウンデーションも、インターンの皆さんが感じたような色とりどりのイメージ、温かいイメージを発展させていけたらと思います!





さて、次回は第3弾。いよいよインターン特集も大詰めですので、お楽しみに!





*1前回の記事もぜひご覧くださいませ。


*2:世界18ヵ国に広がるジャパンファウンデーションの海外ネットワークについては、こちらのポータルサイトでご覧いただけます。





Monday, October 1, 2007

~ハリケーン・カトリーナの災害から2年を経て~



こんにっちは(^o^) みかんです。


日に日に寒くなってきましたが、皆さん風邪などひいていませんか。


さてさて秋といえば食欲の秋、スポーツの秋・・・国際交流の秋?!


10月6、7日は日比谷公園で会いましょう(^_^)


著名なタレントさんも登場する日本最大の国際交流フェスタ、グローバルフェスタJAPAN2007が開催されます。


ジャパンファウンデーションも昨年に続き、ブースを出展します。皆さん、遊びにぜひ来てください♪


注目は、6日15:30よりJFが主催するワークショップ『災害の経験と未来への教訓~ハリケーン・カトリーナ被災地における神戸の語り部たち』です。





人間の安全保障ってなに?


ボランティアで海外と関わるようなことできないかなぁ…。


国際交流の現場で活躍する人の話が聞いてみたい!

そんなあなたに是非ともおすすめ。今回のワークショップでご紹介するプロジェクトを、昨年より舞台裏で支えるKさんに、語っていただきました*1


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ハリケーン・カトリーナ。それは2年前の8月にアメリカのルイジアナ州を襲い、ジャズ発祥の美しい町ニューオリンズ市を浸水させ、大きな爪あとを残した恐ろしい自然災害です。昨年10月、日米センターでは、ニューオリンズの復興関係者8名を日本に招き、阪神・淡路大震災を経験した神戸市の復興の過程をその目で見ていただきました。日本の市民、専門家との対話を通じて、ニューオリンズの復興に活かしてもらいたい、との思いからでした。





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プロジェクト終了後、日米双方の参加者から「このまま終わらせてしまうのはもったいない。防災、災害復興分野の交流を継続してほしい」との要望を頂きました。そして、プロジェクトの発案者でもあった在ニューオリンズ日本総領事館から、再び新しいアイデアが寄せられました。神戸の関係者が行っている「災害の語り継ぎ」とその意義をニューオリンズ市民に広く知ってもらうとともに、国際的な「災害の語り継ぎ」ネットワークの確立を模索してはどうか、と。早速、神戸の語り部の方々をニューオリンズに派遣することになりました。





「災害の語り継ぎ」は、災害の記憶を風化させることなく、次の世代、離れた地域の人々に継承していくために欠かせない取組みです。でも、それだけではありません。災害復興の歩みは長く、重いのです。住まいが再建され職場が再開しようと、人々の心には、苦難の記憶、親しい人との別離の痛み、失われたものへの悔いが澱のように残ります。被災者自らが悲惨な記憶を語り継ぎ、心の痛手を癒していく。語り部自身の精神的な傷を癒す「心の復興」も災害復興には欠かせません。そこで、ニューオリンズの市民に日本の災害語り継ぎのための取組み事例を紹介し、被災者が自身の体験と教訓を語り継ぐことの意義や効果等を伝えたいと思いました。





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今回、9月5日から10日まで、神戸の語り部ら5人をニューオリンズに派遣しました。派遣団の団長は、神戸山手大学の小林郁雄先生にお願いしました。小林先生は、阪神・淡路大震災の際に復興市民まちづくりのためのネットワークを立ち上げるなど活躍され、現在は「世界災害語り継ぎネットワーク」TeLL-Netの事務局長も務めておられます。子供の視点から震災体験を語れる方にもメンバーに加わってほしいという希望を伝えると、ぴったりの大学生を推薦くださるなど、あっという間に派遣団5名が決まりました。準備の過程を通じて、震災からの復興の源であった、関係者のネットワークと「人」のパワーを私たちも実感することができました。





10月6日、日比谷公園でのグローバルフェスタには、小林郁雄団長と荒井勣さんのお二人に登場していただきます。小林先生にはニューオリンズでの市民団体との交流や語り継ぎをテーマに実施したシンポジウムの模様を報告いただくとともに、今後のネットワーク形成についての展望を語っていただきます。荒井さんは、阪神・淡路大震災記念-人と防災未来センターの語り部のお一人です。ひまわりおじさんの愛称で知られ、災害で被災された方たちを元気づけるために、「良いボランティアは先手、先手と打たなければならない」と考え、今も全国各地でボランティア活動を続けています。荒井さんには、ニューオリンズの人々にも披露した阪神・淡路大震災の語り継ぎをしていただきます。





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国際交流基金に日米センターが設立されてから16年が経過しました。国際情勢が大きく変化する中、日米センターならではの取組みとは何か、模索しています。その一つが「人間の安全保障」です。人間の安全保障は、飢餓、疾病、抑圧など、恒常的な脅威からの安全の確保と、日常生活から突然断絶されることからの保護を主な内容とするものですが、地震やハリケーンなどの大規模災害も、対象とすべき脅威の一つです。文化的なアプローチにより「人間の安全保障」に貢献しようとしたのが今回の交流事業でした。


グローバルフェスタで、この日米センターの新しい取組みについて是非聞いていただきたく思います。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。




*1:日米センターのホームページには、語り部の団長を務められた小林郁雄氏の報告レポートを掲載しています。ごらんください→こちら