Friday, April 23, 2010

 twitter始めました



こんにちは、松岡です。


既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、実は我々ジャパンファウンデーション、twitterもやってます。


(そしてこのブログを運営しているチームが、あちらでもツイートしています)








http://twitter.com/japanfoundation


@japanfoundation


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twitterはやってて面白いのが、結構いろんな方がやってるんですよね。


個人であったり、また某美術館さんであったり、それでも組織の中の誰かが意欲的に情報発信をされてるんだなーということを感じました。





現時点では、ブログ上では個々の事業を少し掘り下げたり、裏側を紹介しつつ、このtwitterはそこへの入り口になればなと思ってます。


またtwitterが多言語で受け入れられているのも利用して、できるだけ多言語で、世界中で行われてるジャパンファウンデーションの事業の案内をしたいなと思ってますので、皆様フォローしてみてください。








世界のどこかで、ジャパンファウンデーションの事業を見たり、参加したりしたかた、ぜひ一言つぶやいてみてくださいませ。





Wednesday, April 21, 2010

【その4】ベトナムの芸術界をリードする 若手精鋭10名が初来日。 



今日はベトナム4回目です。


何しろ10名いらっしゃったので、長くなってしまいましたが、あと少しの予定です。いましばらくお付き合い下さい。








♥♥♥♥♥





(今回の登場人物)






「チーさん」  チュオン ドゥック チー (Đức Trí)


プロデューサー/作曲家


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(c)Kenichi Aikawa


中学生の頃から音楽の才能を発揮し、ホーチミン市音楽院に進学。学生時代からロックバンドのメンバーとして活躍。多くのフェスティバルでの受賞歴がある。その後プロデューサーとして成功するも、アメリカ留学を決意。仕事を中断しバークリー音楽院にて作曲を学ぶ。帰国後引き続き作曲家・プロデューサーとして活躍中。












 -今回初来日とお伺いしています。感想はいかがでしたか?





 チー: 私は日本の映画も見ていましたし、日本人の友達もいるので、日本の文化のことをもっと知っていると思っていたんです。でも実際にきてみたら、実は知らなかったことのほうが多くて、少しショックを受けました。








 ベトナムはどちらかというとトップダウンで物事が進む国なんですが、日本は下から上へ、ベトナムとは逆方向で物事が進む国だなとか。








 今回の旅ではいろんな人と会って暖かく迎えてもらいました。そのどれもが作り物の気持ちではなくて、心の底からの気持ちだということが分かって、本当にハッピーです。





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 -アメリカにいらっしゃったんですよね。日本にはこれまで来ることがなかった理由ってありますか。








 チー: 機会がなかったということなんですが、ベトナム人は言葉の問題でどうしても英語が通じるアメリカに行くということがあるかもしれません。日本語が外国人にとってのバリアになっていることは確かですね。








 アメリカに居て考えたことなんですが、私たちは自分たちのルーツは変えられないけれど、西洋的なところ、例えば現実的なところとか、率直で寛大なところなんかはもっと学んで、逆にアジア的なところ、家族やコミュニティが中心になるようなところは大切にするというようにして進んでいけばいいんじゃないかなと思っています。











-最近の日本はそのアジア的な良い点がなくなっているのも事実です。大家族も少なくなっているし、隣近所コミュニティのつながりは減っていますが。





 チー: 伝統というのは厳格に守らなくても、それを知っていれば良い、というものもあります。都市で住む人が昔のようなコミュニティのつながりの中で大家族で住むなんてこと、住宅事情を考えると現実的ではないですよね。でも、例えば、両親とは離れて暮らしていても、ちゃんと感謝の気持ちを持っておくこと、そういうことが大事なんじゃないでしょうか。





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 -今回の訪日がお仕事に与える影響はありますか?



 チー: 今後作曲などをする際にすぐに何か新しいものが思い浮かぶか、というと、そういうことにはならないと思いますが、自分の内面や考え方には変化があったように思っています。これから、この経験をどう還元していくか考えていきたいと思っています。





 訪問先で会った日本の芸術分野の人々から、大変刺激を受けました。直接は仕事に関係ないかもしれないんですが、今後の自分のキャリアに影響を与えることは間違いないと思います。





♥♥♥♥♥




















 





Monday, April 19, 2010

【その3】ベトナムの芸術界をリードする 若手精鋭10名が初来日。 



こんにちはMです。


さて、ベトナムインタビュー。まだまだ続きます。。。


(今日の登場人物)






「リン」さん ファム カイン リン (Phạm Khánh Linh)


歌手


母親は歌手、父親は一弦琴奏者、兄は作曲家という音楽一家の中で育つ。15歳のとき歌手デビュー。その後国立音楽院声楽科を卒業。多くのドラマの主題歌や国家的な歌謡祭で歌っている実力派人気歌手。





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(c)Kenichi Aikawa










「ズン」さん 


「フイ」さん 


「サム」さん


 【その1】


 【その2】をご参照下さい。


 



 








  リン:


 今回の日本訪問では、文学や美術に本当に感動しました。伝統を大切にしながら発展した国の良い例を見せてもらったと思います。





 日本は、歴史的な遺産の保存方法が進んでいることに感心しました。ベトナムもこれから伝統を大切にしながら現代的な発展を進めていくところですが、日本をお手本にして、遺跡保存方法などを学ぶべきだと思います。日本との交流、特にベトナムの若い人材の育成に資するような交流が進めばいいなあと思いました。





 ベトナムには職人文化が日本ほどはないんです。日本から刺激を受けて若い人が育つとうれしいです。








 -具体的に、ベトナムに戻ってからの活動の計画ってありますか?








 リン:

 私はもともとオペラ歌手出身なんです。今はポップスも歌いますし*1、ジャンルとしては「セミクラッシック」といわれていて、一定のファンがいるんです。まず、今年はハノイ建都1000年記念の年で、アルバムを出すことになっているんですけど、今回の訪日で得たアイデアを加えて、「伝統的なポップス」ということについて考えたいと思ってます。





 -ズンさんは何か計画ありますか?








 ズン:


 リンさんのように具体的な計画はないんですが、今回の訪日は、だんだん自分の中にしみこんできてそのうち作品ができるんじゃないか、そう思ってます。


 ヨーロッパを理解したい、と思うと歴史をよく知らないと理解できないんですが、日本はそういうことなしに、すんなり自分の中に入ってきたんですよ。ベトナムにいると、いろんな企業や財団から、助成するから映画を作らないか、って言われることがあるんですけど、自分は助けてもらう前に自分自身でなんとかするのが筋だと考えてます。





 日本という国は地震があったり、戦争中に自分たちがよその国で起こしたこととか、負のイメージも持ってるんだけど、そこを乗り越えて今の日本のイメージを作ってる。それを見たときに、ベトナムも過去の痛みから立ち直って、自力で何とかするっていことが大事だと痛感しました。





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(c)Kenichi Aikawa





  -ベトナムの歴史をざっくり見ると、1000年くらいは中国の支配があって、100年はフランスの植民地、そしてそのあと分断されて、統一して今がある、そんな段階ですよね。





  ズン:


 ベトナムが、文化や芸術を促進するのは、誰かの援助があるからではなくて、そうしたい、という気持ちで外に対して門戸を開いているかどうか、そして文化的なベースを歴史的に持っていることを自分たちが認識しているのかどうか、ベトナム自身が発展したいとおもっているのかどうか、そこが大事だなと。





 日本の発展っていうのは日本人自身の「発展したい」というニーズがあって、その欲求を満たす道を捜し求めた、その結果が今の日本なんじゃないでしょうか。元々日本に来る前から思ってたことなんですが、それが間違いないと確信させるきっかけを今回の訪日は与えてくれたと思います。




 実は自分でも近々来ようと思っていたので、今回呼んでもらえたのはタイミングよかったです*2(笑)。








  -同世代の同じ国の芸術家とグループで旅行できたことはどうでしたか?別れるの寂しいんじゃないですか?(笑)








  フイ:


 もともとお互い知ってる人や仕事したことがある人もいましたけど、一緒に遊んだり、お酒飲んだりってことはしたことなかったんです。なので、こういうネットワークができたことは、本当によかったと思います。


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(c)Kenichi Aikawa


  サム:


 大学ではフイさんの作品について授業で教えたりしてたんですけど、「大御所」って印象だったんです。でも実際会って見たら、芸術家肌で若くて楽しい人で作品に対する見方も、本人を知ってからでは変わると思います。今度大学にきて貰って、学生と意見交換してもらえたらなんて話してるんです。





おお。これからも皆さんの交流は続くのですね。。このインタビューもさらに続きます・・・。




*1:このインタビューをした会合のときはベトナムの伝統的な歌を歌ってくださいました。


*2:ちょうど映画を撮り終えたところで奇跡的にバカンスが取れたとのお話でした。





Wednesday, April 14, 2010

 【その2】ベトナムの芸術界をリードする 若手精鋭10名が初来日。



こんにちは。Mです。


さて、先日ベトナム文化人招へいのインタビュー一部をご紹介しましたが、今回はその続きです。。





♥♥♥♥♥





本日登場する方はこちら。






グエン クワン ズン (Nguyễn Quang Dũng)


映画監督/脚本家/舞台音楽監督


制作してきた4作品中、3つがベトナム映画史上売り上げNo.1記録を持つ、「観衆を映画館に呼ぶ男」と評される売れっ子若手映画監督。大学卒業後、映画『The Cock(原題:Con Ga Trong)』の監督および作曲で大ヒットを飛ばす。その 後映画監督、作曲家、舞台音楽監督として活躍し現在に至る。


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(c)Kenichi Aikawa















-ズンさんは、日本の印象はいかがでしょうか?








 (ズン)今回いろんなところに連れて行ってもらいましたが、色々な地域の景色をみて、この景色がそこに住んでいる日本人にとって、どんな影響を与えているんだろうか、ということを考えながら旅をしました。





-さすが。視点が映画監督。





 (ズン)歌舞伎や寺やあるいは建物を見ていて、日本人というのは細部にこだわる国民性があるように感じました。


 日本に来る前は、日本というのは現代的な先進的な国なんだろうな、という漠としたイメージを持っていたんですが、実際に来てみて、先進的だからこそ、伝統に回帰するところがあるんじゃないかなと感じてます。


 


 それと、日本には、その伝統とか古い文化を守りながらも確信的に打ち破る、というところがあるんじゃないかというのも強く思いました。












実はズンさんとは来日すぐの時期に四ツ谷のバーでお話を聞く機会があり、日本映画をどうご覧になっているか聞いてみたんですが、日本映画の特徴である、暴力などの描写の極端さ、というのはベトナムではちょっと難しいかなー、でもそこがヨーロッパには受けるのでしょうね、というお話をされていました。





ズンさんはベトナムで娯楽大衆映画を多く監督されているのですが、これも、ベトナム人が映画館に足を運ぶという習慣ができて、映画業界に多くのお金が流れるようになれば、芸術性の高い映画や実験的な映画を製作するお金もできるんじゃないかという考えからなんだそうです。映画というのは、時間も越えて多くの聴衆に見てもらうことができ、そこが舞台芸術と違って自分が面白いと思う点だ、ともおっしゃっていました。









-日本滞在もあと1日ですが。







 (ズン)父親*1はいつも一番美しくて、豪華なものも見せてくれたけど、同時に一番底辺のものも見なさいと教えてくれたんです。日本では綺麗なものばかり見たので、あと少しの期間でそういった底辺のもの、が見られるかどうか(笑)。


 


 日本の普通の人たちが、どんなふうにモノを考えているかとか、あと少しですけど発見できたらなと思っています。あ、そうそう、映画も見ようと思っています。











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(c)Kenichi Aikawa





さらに続きます・・・。




*1:後からほかの方から聞いたのですが、作家のNguyen Quang Sangの息子さんなのだそうです。お父さんの作品は日本語にも出版されており、読むことができます。





Tuesday, April 13, 2010

【その1】ベトナムの芸術界をリードする 若手精鋭10名が初来日。 



 こんにちは。Mです。


 さて、国際交流基金では、設立当初より世界中の文化人を日本に招へいするというプログラムを実施しています。





 で、今回はなんと!!!

 ベトナムから若手の芸術関係者10名を一度に招へいする*1、という豪華プログラム。





写真は、3331 Arts Chiyodaで中村政人氏を訪れたときの様子。10名もいると、集って話すだけでも圧巻!


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(c)Kenichi Aikawa





  信濃町のとあるレストランでお別れパーティがあり、途中で詩を詠む人あり、歌を歌う人あり、なぞかけ(後でご紹介します)あり、とってもリラックスした会でいろんなお話を伺うことができましたので、その一部をご紹介します。





ちなみに全員のプロフィールは、こちらのプレスリリースから見ていただけます。


 


♡♡♡♡♡♡


(今回登場するお二人)






「フイさん」  グエン ニュー フイ(Nguyễn Như Huy)


キュレーター/詩人/芸術評論家


1997年にホーチミン市芸術大学を卒業後アーティストとして活動を開始。現在はホーチミン市を中心に海外においても若手芸術家によるグループ展やプロジェクトを企画。海外に向けてのベトナム現代アートの批評の発信のみならず、現代アートに関する海外批評の書籍をベトナム語に翻訳するなど精力的に活動している。また、ドクメンタ12マガジンプロジェクトの公式ベトナムオンラインマガジンである、 文学芸術専門サイトtalawas.org  http://www.talawas.org/ でもコラム執筆中。


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(c)Kenichi Aikawa










「サムさん」 チャン フエン サム(Trần Huyền Sâm)


文芸評論家/研究者


古都フエ市を中心に多くの大学で教鞭をとる傍ら、文芸評論を行っている。研究分野は詩法、ノンフィクション文学など。2003年にはフエ作家協会の「詩人の声」賞を受賞。2008年にはSong Huong誌で優秀若手研究者賞を受賞。


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(c)Kenichi Aikawa






-フィさん、日本で一番印象に残ったことについて教えてください。








(フイ)広島が一番印象に残りました。広島平和記念資料館や被爆者の方の話が、言葉にすることが出来ないくらい印象に残っています。もちろん、原爆は世界的にも有名で知識としては知っていましたが、直接訪れることができていろいろと再確認できました。








これまでは単に戦争の悲劇としか捉えていなくて、第三者的な視点で眺めているところがあったと思うんですが、今回訪問して、これには自分も含まれている、これは人類共通の悲劇だ、自分自身のことだ、と体で感じることができたんです。








Mさんは、広島に行ったことがありますか?どんな印象でしたか?








-12歳くらいのときに初めて行きました。当時すごくインパクトを受けたことを覚えています。慰霊碑にかかれた言葉はご覧になりましたでしょうか?「過ちを繰り返さない」という言葉に論争が当時あったと聞いたことがありますが、人類共通の悲劇を繰り返さないという思いは、私もですが日本人の平和に対する考え方に影響を与えていると思います。








(フイ)そして、もしかすると芸術のことを、ここで語るのは違うのかもしれないんですが、同時に、公園や資料館は戦争の悲劇を伝えるだけでなく、美しいものへ人を導くように作られているように思ったんです。広島で私は芸術の原点を見つけたようにも感じました。1945年以降の日本の戦後のアートの潮流を考えたときに、日本の芸術家は意識していたかどうかわかりませんが、広島の体験が心理的な影響を与えて、芸術的なムーブメントの原点になっていたんじゃないか、そんなことも考えました。








-被爆者の方のお話も聞かれたんですよね?最近は皆さん高齢化が進んで語る方も少なくなっていると聞いたことがありますが・・・。








(フイ)それは問題ですね。今回日本の色々なところを訪問して、どこも綺麗だったんですけど、なんとなく自分との距離を意識せざるを得なかったんです。綺麗なんだけど、直接触れることができないというか踏み込むことが許されないような感覚というか。一方で被爆者の方のお話は、まったく距離を感じず、直接心に響き本当に感動しました。広島での感動について語るには一日では足りないくらいです。これから体験を直接伝える人が少なくなっていくなかで、どうやって後世に伝えていくかはこれからの課題になるのでしょうね。











-サムさんはいかがですか?











 (サム)私は距離感、というところは特に感じなかったです。例えば、日本のお寺などの建築物はとても立派ですが、ヨーロッパの建物に比べると天井も低くて、逆に身近に感じました。


桜がとっても綺麗で印象に残りましたが、フィさんの言った「距離」というのは、信仰に近い気持ちなんじゃないかと、私は思います。それに触ると失礼に当たるんじゃないかというようなそんな気持ちでしょうか。京都の白川で桜のライトアップを見たのですが、私は心が浄化されるというか、カタルシスを感じたといいますか・・・。











-桜ように自然に対して信仰に似た気持ちを感じるというのは、日本人的感覚に近いかもしれないですね。





まだまだ、まだまだ続きます・・・・。




*1:■来日期間 2010年 3月 28日(日)~ 4月 7日(水)





Monday, April 12, 2010

恋愛も、運転も初心忘るるべからず



情報センターのOです。


今日の午後、外勤(*)から帰る途中、こんな標識をみました。


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恋愛も、運転も初心忘るるべからず


(有名な標識だったら、ごめんなさい。)





あまりの衝撃に、一緒に外勤(*) をしていた、理事長と先輩のKさん(女性)に報告したところ





理事長:「恋愛ではなく、結婚じゃないか?恋愛の間は、相手が変わる可能性もあるだろう。ただ、結婚したら、初心を忘れちゃいかん。そもそも、恋愛のときは、いろいろ悩んだりするだろう。」





Kさん:(そうですねぇ、と)うなずきつつ「恋愛で悩むのはわかるんですが、運転の最中に悩まれると困ります。運転は決断です!」








(運転における決断力が欠如している私。。。)








とりあえず、初心にもどって、仕事をがんばろうと思います。











ちなみに、今回の外勤ですが、各界の有識者に、文化交流の現在、未来について話を伺おうというもの。せっかくの面白い・刺激的なお話なので、ウェブサイト上に公開することにしました。


コーナー名は『文化交流の未来地図:各界リーダーからの提言


第一弾は4月1日に公開。


『「休学のすゝめ」大学を1年間休学して、外国へ行こう 』


 対談相手:黒川清 政策研究大学院大学教授/東京大学名誉教授


http://www.jpf.go.jp/j/about/president/conversation/index.html


これからも、月に2回のペースでアップしていきます。どうぞお楽しみに!











(*) 基金用語なのでしょうか。外出してのお仕事のことです。





Thursday, April 8, 2010

 なぜここにこんなものが? 「びびっと!ジャパン / VIVID JAPAN」 中学生・高校生向け日本語・日本紹介キット



こんにちは。Mです。

さて、先日4階にある「さくらネットワークチーム」に相談があって降りていったのですが・・・。*1





なんじゃこりゃー








箱やら


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学校かばんやら





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なにやら山盛り。

















近づいて開けてみると・・・

















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およ





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およよ





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たのしげなものが色々入ってます。


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実はこれ、フィリピンのマニラで、日本語教育を行う高校に送る、日本語・日本理解のためのグッズなんです!!





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実際に日本のものを見て触れることで、日本語も楽しみながら勉強できるし、日本の現代文化にもちょこっとですが触れてもらえるし、一石二鳥。








ひとつひとつスタッフが中身を考えて手作業でセットを作ったようなんですが、実はこういう作業って意外に楽しかったりします♪








日本語を学習する生徒や先生たちが喜んでくれる姿を想像すると、それだけでなんだかウキウキですね♪




*1:Mの席は7階にあります。





Tuesday, April 6, 2010

 タイ人若手作家 ウティット ヘーマムーン อุทิศ เหมะมูล 氏 インタビューその2 です。



 みなさんこんにちは。


 さて、今日は前回ご紹介しました、タイ人作家ウティットさんのインタビュー続きです。


 それではどうぞ。





☆☆☆





-タイに戻ってから、何か日本について書くご予定はありますか?







Bangkok International Book Fair 2010の主賓国が日本になっているんですが*1、そこで講演会をすることになっています。また、いくつかの雑誌が興味を示していて、15-20回のコラムとして今回の経験について連載する予定です。





-好きなタイ人作家はいますか?








 私の人生の中で一番大切な作家は デーンアラン セントーン (แดนอรัญ แสงทอง)です。彼の作品は私に文学の新しい側面を開くきっかけを与えてくれました。実はタイでは読者が少ない作家なのですが、文学業界ではよく読まれています。

 海外、特にヨーロッパではとても有名で人気があり、様々な言語に翻訳されています。フランスで賞を取ったこともあるんです。このほかにも好きな作家は沢山います。プラープダー ユーン(ปราบดา หยุ่น)さん*2の作品も好きで読んでいます。*3





-タイの人は文学を読まないと聞いたのですが、一方でタイ語に翻訳された外国文学が売れているというのは本当ですか?








-タイ人が文学を読まないという現状は本当ですが、私はこれから読む人が増えていくのではないかと期待しています。子どもの頃から読む習慣を育てることが必要ですね。

 翻訳小説がよく売れている*4というのは本当で、今の流行は韓国の恋愛小説なのですが、それは本当の文学とはいいづらい面があります。








-最後に将来の夢について教えてください。











-一生懸命書くこと、ですね。自分を成長させ前進し、作品の内容の質を上げ、そして新しい世界を読者に提供していきたいと考えています。














☆☆☆








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 インタビュー後に撮影させていただきました。








 日本は今回が初めてというウティットさん。お話される言葉や内容が既に短編小説のようで、こういう日のためにタイ語をもっとちゃんと勉強しておくのだった!と心から思いました。


 このブログの内容にも赤を入れていただいたのですが、よく考えたら日本で芥川賞受賞作家にブログ添削してもらうようなもので、、いまさらながら冷や汗です。。。


 15分くらいのインタビューで、上手にお話が聞けなかったのがとっても心残りでした。近い将来日本語でウティットさんの作品が読むるようになる日を心待ちにしたいと思います!




*1:日本側主催者の一つが国際交流基金。


*2:国際交流基金も過去に展覧会のキュレーターをお願いしたり、『をちこち』での対談をお願いしたり、日本に招へいしたり、とお世話になっています。


*3:この日ウティット氏はちょうど、日本滞在中のプラプダー氏とランチのお約束がありました。


*4:この件に関しては『をちこち』30号でちらっとご紹介しました。





Monday, April 5, 2010

 タイ人若手作家 ウティット ヘーマムーン อุทิศ เหมะมูล 氏 インタビューその1です。



 こんにちは。Mです。

 さて、先日本ブログでも紹介しました、ウティット・ヘーマムーン*1開高健記念講演会、私も参加してきました。


 東京での講演会では、主にご自身の生い立ちと作家になるまでの過程についてのお話がありました。周囲が手のつけられないほど悪戯のひどい子どもだったというウティットさんが絵と出会うことで、心の静寂と平穏を取り戻し、お父さんとの衝突を経て進学、苦学し、葛藤し悩みながらここに至った、というお話はウティットさんの作品テーマを理解する上で大きな助けになるお話だったナと私は思いました。








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 奥がウティット氏。手前はコーディネーターの東京外国語大学 宇戸清治先生です。





 さて、講演の忙しい合間に、ウティットさんにインタビューすることができましたので、その内容を2回に分けてお届けします!







 国際交流基金では、開高健記念アジア作家講演会シリーズとして、1989年に亡くなられた開高健氏のご遺族から寄せられたお志をもとに、毎年、日本ではまだあまり紹介されていないアジア作家の方々をお招きし、講演会を実施しています。 実は2001年に招聘した、チャート・コープチッティ(ชาติ กอบจิตติ)氏が日本での講演会の後タイに戻って開高健の『夏の闇』をタイ語に翻訳するよう尽力したのですが、ウティット氏はその本を読み、深く感銘を受け作品にも影響しているのだそうです。*2


 


☆☆☆





-日本の印象はいかがですか?





-前から来たいと思っていたので、胸が一杯です。とてもエキサイティングで、一日24時間では足りないと思うくらいです。毎日新しいものに出会い、それでもまだ全然見足りないという感じがします。


 今回色々な場所を訪れ、好きな場所は沢山あります。桂離宮とか、奈良とか・・・。古都京都は静かで美しい街でした。






 講演会でも、日本に来る前と来た後で印象が変わりましたか?という質問に対して、「子どもの頃から日本のアニメには慣れ親しんでいたし、期待通りです。良い印象が増えています。」と回答していらっしゃいました。






-タイ社会の変化は、ご自身の作品にどんな影響を与えているのでしょうか?





-タイ社会の様々な変化については、作家としていつも観察しています。考えさせられることも多くあります。


 私は、タイの変化を否定はしませんが、物事の広い面のみではなく、深い部分もまた知るべきだと思っています。現代社会は一般的に、社会現象であれ、技術であれ、人間関係であれ、物事の表面だけをとらえようとする傾向があるように思います。


 作家は物事の全体像を深く理解するように努力し、作品を通して読者それを伝えなければいけないと考えています。








-作品を読ませていただいて、家族が重要なテーマになっているものが多いと思ったのですが。





-家族や人間関係というのは自分にとって最も興味のあるテーマです。15歳のときに家を出て、家族から離れたという自己の経験があるので、より家族や人間関係について知りたいと思う気持ちが強いのだと思います。






ウティット氏は進路を巡って父親と衝突し、15歳のときタイの東北部コラートの職業専門学校を受験し、猛反対する父親を尻目に家を出た、という経験があります。その後シラパコーン大学(芸術大学)に進学しますが、父親には芸術を学ぶことについては認めてもらえず、そうこうするうちに大学3年生のときに突然の交通事故で父親を失います。


 子どもの頃のある日。父親の自画像を描いていて友達と話をしようと動いた父親に「動かないで!」と自分が命令したとき、父親が素直に従ったことで、自分が力を持ったように感じた、という講演会で話されたエピソードが印象的でした。


 ウティットさんの中では、父親の存在は本当に大きくて、自分の成功を一番認めてもらいたい人を突然失ったことが、ウティット氏が挑戦し続けていくことの原動力になっているのだな、と思いました。



つづきます・・・




*1:1975年タイ中央部サラブリー県に生まれ。絵を描くことが好きで、芸術大学に進学し絵画を勉強する。1999年の卒業後は、映画作りと音楽制作に没頭し、各地の教育機関で上映活動。さらに、マノップ・ウドムデート総監督の映画『銃口の花』で芸術部門監督を務める。2000年、雑誌に映画批評を掲載し始める傍ら、短編小説を執筆し始め、2009年、3作目となる長編小説『ラップレー、ケンコーイ』で東南アジア文学賞とセブン・ブック賞を受賞した気鋭の若手作家。


*2:今回その同じ作家講演会で同氏が招へいされたということにご縁を感じました。国際交流の仕事はいつどこでどうつながるか分からないところも面白いです。





Thursday, April 1, 2010

満開の桜とともに新年度です♡



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こんにちは!一応任期は昨日で終わったけど*1しつこく登場のおひさまです。





4月1日、新年度ですね!今日から新社会人の皆さん、おめでとうございます!!


(*゚▽゚)/゚・:*【祝】*:・゚\(゚▽゚*)

基金も5名(+1名前年度早期入社)の方を新しくお迎えしました。新入職員入社式を終えると、人事課職員と一緒にぐるっと各部署へ挨拶にまわります。*2自分のときは13人と大人数採用だったので、挨拶の順番を待つ間もずっとドキドキしていた記憶があって、なんだか懐かしく思い出すと同時に、気持ちを新たにしました。春はそんな時期ですね♪





さて、冒頭の写真はそんな新社会人をお祝いするかのように満開に咲いている桜@新宿御苑入口です。基金本部が赤坂から四谷に移転してから2回目の春。お昼休みにお花見ができるのって贅沢だな~と思いつつ、入口まで行ってきました。カメラ・三脚やお弁当を持った人たちでいっぱい!団体バスでいらっしゃっている方もいました。風は強かったですが、明るい春の光で素敵な午後になったのではと思います。


どうぞ2010年度も、基金&ブログをよろしくお願いします!!\(^▽^)/


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☆おまけ☆昨年、新宿御苑の中で撮った写真です。今年もこれくらい咲いてるかな?




*1:ブログチームのメンバーは、毎年度任命されています。


*2:これってお役所流儀らしいですが、皆さんの会社ではどうですか?