Wednesday, December 14, 2005

世界のクリスマス特集☆ ~Vol.4 ロンドンの場合~



今日はロンドン事務所の町村さんから、クリスマスのお話をお伝えします。






日本なら忘年会シーズンのこの時期、イギリスではクリスマスパーティがあちこちで開催されています。パブもレストランもこぞって「クリスマスメニュー」を打ち出します。私の職場でも来週、ボウリング&インド料理というクリスマスパーティが。このパーティに欠かせないのが、クラッカー。日本のコーン型のものと違い、こちらのものはもっと円筒状になっていて、「パーン!」とやると中からは、紙製の冠、おもちゃ(おまけ?)、つまらないクイズが書かれた紙とが出てきます。冠をかぶり、クイズのつまらなさを一通り笑って、後は普段の飲み会のように(またはそれ以上に)盛り上がる。これがイギリスの忘年会風景です。ちなみにおもちゃのグレードによってクラッカーの値段も変わってきます。高いものではティファニーのクラッカーもあって、中には宝石が入っているらしいですよ。





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ロンドンの街角のイルミネーションはなかなか華やかでよろしいのですが、まったくもって垢抜けていません。写真はロンドンでも指折りの目抜き通り、リージェント通りのイルミネーション。電気ピカピカのアーチいっぱいにマンモスやら恐竜のイラストがついているのがおわかりになるでしょうか。目抜き通りでこれですから。去年は、アニメ映画の主人公である泥棒一家がテーマで、これがまた見た目がちっともかわいくなかったです。クリスマスは、日頃からわかってはいるけれども改めてイギリス人のセンスをつきつけられ、「涙」する時期でもあります。





そんなイルミネーションの下を行き交う、紙袋をいくつも提げたクリスマスショッピング中の人々。しかし、このクリスマスショッピング、間近で見るとちっとも優雅ではありません。ここイギリスでは、他の欧米諸国同様、クリスマスは家族揃って過ごさなければならないイベントです。普段はロンドンで働く人も、地方の実家に帰ります。そしてそこにはクリスマスプレゼントを用意してゆかなければなりません。家族を迎える側は料理の仕込みが一大事です。つまりクリスマスショッピングとは、恋人と一緒に高級宝石店に行って群れをなすカップルの輪に加わることではなく、町を駆け回って、親や祖父母や兄弟のプレゼントにするものを買い漁り、食材を買い込む、殺気立ったイベントのことだったのです。そのような人々に囲まれると、暖かい気持ちになるというよりは、自分も何か買わないといけないのではないかという強迫観念すら感じてしまうのです(私だけ?)。





ヒリヒリするほどの買い物熱は、24日の夕方で終わりを告げます。そして迎える25日。町は静まり返ります。翌日も祝日となっているため、この2日間、お店はすべて閉まり、電車もほとんどが運休となります。前日までの騒乱がうそのように、今度はゴーストタウン状態になります。皆、家の中にいて、家族との時間をゆっくり楽しく過ごすのです。文字通り人っ子ひとり車1台もない通り。車道を歩いてみたり、道のど真ん中に立って写真を撮るなど、普段は絶対できないようなことをするのも、なかなか乙なものですよ!?



日本とは違った意味での、「クリスマス・ショッピング熱」とでも言うのでしょうか。

何か買わなければいけないと思わされてしまう強迫観念、というのが面白いですね*1





それにしても、





ティファニーのクラッカー





って見てみたいな。どんなにゴージャスなんだろうか。




*1:といいながら、外国の方からみれば、日本のクリスマス商戦も面白い光景なのかもしれませんね・・・





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