Tuesday, December 11, 2007

 米国NPOの活動事例を、日本のNPO活動に生かす試み:日米センターNPOフェローシッププログラムより~前編~






みなさんこんにちは、オレペコです!


最近、みるみる日が短くなってきましたね。4時半ごろにはもう真っ暗なので、家路を急ぎたくなる今日この頃です(笑)。





さて、今日は日米センターのNPOフェローシッププログラムの話題です。


以前このブログで、”日本文化を紹介するボランティアを、アメリカの、これまで日本との交流が少なかった地域に派遣するJOIプログラム(=日米草の根交流コーディネーター派遣プログラム)”をご紹介したことがあるんですが、このNPOフェローシップもまた、市民交流、草の根交流を支援するプログラム。





・・・とはいえ。





「草の根」とか「NPO」いう言葉は、最近新聞などでもよく取り上げられるので見たことはあるものの、実際どういった活動をしているのかわからないなあ、という方も少なくないと思います。そこで、 「NPOフェローシップって何?」 、  「実際このプログラムで渡米した人たちはどんなことを学んできたの?」 という疑問にお答えすべく、イベント報告も兼ねた記事を二日間の連載でお送りしますね!NPOで働く皆様、また、NPOの活動に関心がある皆様、アメリカで学んできたフェローと直接、日本のNPOの将来について議論することのできるイベント、題して米国NPOの知見を地域に紹介するシンポジウムは今後も3都市をめぐります。以下もご参考に、ぜひぜひご応募くださいませー! ε=ε=ε=(ノ^^)ノ






。°。°。°。°。。°。°。°。°。。°。°。°。°。。°。°。°。°。





みなさん、こんにちは。


日米センターでNPOフェローシップ・プログラムを担当している今井です。このプログラムは、






日本のNPOなど非営利セクターで活躍している中堅スタッフにアメリカのNPOで研修を行ってもらい、帰国後、日本のNPOの強化のために、その成果を日本のNPO関係者に還元・共有してもらうことを目的とするプログラム


です。1998年に開始してから、今年まで延べ37名のフェローを派遣してきました*1




今回、アメリカでの研修成果を日本での活動にどのように生かしていけるのかを共に考えてみよう!ということで、12月1日(土)に茨城県つくば市で、NPOフェローをパネリストにしたシンポジウムを開催しましたので、その様子をお届けしたいと思います*2




今回のパネリストは、NPO法人ニンジンの槇ひさ恵さん、NPO法人ETIC.の井上英之さん、CSOネットワークの黒田かをりさんの3名で、午前中は、それぞれのアメリカでの研修内容についてご報告いただきました*3





f:id:japanfoundation:20071210181943j:image:right(゜-^*槇ひさ恵さんには、ワシントンDCにある、MOSAICAというNPO支援センターでの研修について発表していただきました。MOSAICAは主にコミュニティ・レベルで移民や難民が組織するNPOへのコンサルティング・サービスをしています。例えば新しくNPOの理事になった人を対象に、理事会の役割は何か、どのようにしてコミュニティ・リーダーを集めるべきか、助成金の申請書をどうやって書けば説得力のあるものになるのか、などに関するトレーニングを実施しています。




f:id:japanfoundation:20071210182358j:image:left(゜-^*黒田かをりさん*4は、ニューヨークにあるSocial Accountability International (SAI)での研修について発表してくださいました。SAIは、1997年に作成された民間の国際労働規格SA8000の認証を通じて、世界のあらゆる職場で働く人の人権の増進に努めている団体です。ちなみに、SA8000が作られた背景としては、1990年代以降、途上国で安いコストで製品を製造するために、児童労働・強制労働が行われ、貧富の格差や環境問題が発生したことがあげられます*5





(゜-^*井上英之さんからは、シアトルのSocial Venture Partners(SVP)で学んだ、ソーシャル・ベンチャーのコンセプトをご紹介いただきました。SVPでは、ベンチャー・キャピタル・ビジネスの手法を社会的起業に応用したモデルを作り、NPOに「寄付する」というよりも、「投資する」という考え方をします。また、資金の提供者(パートナー)が、それぞれ自分の持っている専門的スキルを投資先のNPOの経営支援に応用するなど、現場に直接関わって、時間も提供する「スーパーおせっかいファンド」(?)です。パートナーが投資先のNPOに「思いっきりかかわる!(エンゲージメントする)」ことにより、「社会が変わり、パートナー自身も変わる」という「リターン」を目指します。





これらの報告を受け、午後には参加者全員が3つの分科会に分かれ、活発な議論を繰り広げました!


その模様は明日、お知らせしますっ(^▽^)/




*1:過去のフェローリストや研修報告などはこちらで見られます。


*2:茨城NPOセンター・コモンズとの共催で実施しました。当日のプログラム等詳細は、こちら


*3:CHIMAKOさんが、日米センター(CGP)の紹介も含めて当日の様子を報告してくださっています。詳しく知りたい方は、こちら!CHIMAKOさん、ありがとうございます!!!


*4:黒田かをりさんの活動について、ジャーナリストの吉田鈴香さんがご自身のブログにて詳細に紹介されています。ぜひご一読ください→こちら


*5:現在は64ヶ国で1,373団体がSA8000を取得していて日本でも研修を行っていますよ





No comments:

Post a Comment