Friday, February 22, 2008

[世界からの]割り込み乗車は常識!?世界の電車マナー



皆さん、こんにちは。満員電車での通勤に今日もヘトヘトの三富です。




先日オリコンが電車やバスでの通勤中、イラッとくる他人の行動について1都6県に住む20代~40代の働く男女に対して行ったアンケート調査では、65.2%の人が乗車時にちゃんと並ばず、割り込んで乗車することを挙げているそうです*1


その他、上位には、携帯電話で話している(57.1%)、足を広げて座席に座っている(52.9%)、化粧をしている(32.4%)などがありました。




上位にランキングされているものに限らず、驚くべきマナー違反を目にすることが度々ありますが*2、それでも日本を訪れる外国の方々からは、車内がきれいであることや電車が時間通りに運行することのみならず、「日本人の乗車マナーは素晴らしい!」といった話を聞くことがあります。





最近車内や改札口周辺で乗車マナーを啓発するポスターをよく目にするように、日本においてもモラルの低下が叫ばれていますが、それでもなお「日本人の乗車マナーは素晴らしい」と海外の人々に言わしめるのには、理由があるはず!!





海外での電車・バスの乗車マナーはいったいどうなっているのか、国際交流基金の海外事務所の方々に、現地の事情を聞いてみました。





まずは、ニューヨークから。



ニューヨークでは、混んでいる電車や閉まりかけのドアに無理して乗り込んだりする光景はあまり目にしません。さっさと諦めておとなしく次の電車を待つことが多いようです(エレベーターなどでも同じです)。


時間に余裕がある(時間にルーズ?)から為せる業でしょうか。





日本ほど「他人の目」を気にするお国柄ではないので、我々から見ると車内の雰囲気も自由。現地の人に聞いても、そもそも「車内マナー」に相当する単語がない様子。


駅の構内ではアーティストのパフォーマンスも頻繁で、それが車内で行われることもあれば、演説をする人、物乞いなども出没します。





ニューヨークの地下鉄は24時間走っているので便利な一方、時刻表というものがないため、時間が読めずに困ります。ホームの端に立って、電車の来る方向をじぃーっと眺めている人を多く見かけます。





また曜日や時間によって、電車が止まらなかったりホームが違ったりということもよくあります。降りたい駅を通過してしまったり、待っても待っても乗りたい電車が来なかったり・・・。そうした車内放送が聞き取りにくいのも特徴でしょうか。





また地下鉄は道路のすぐ下を通っているため、夏の暑い時期など地表の熱がそのまま伝わってきて、駅はとても蒸し暑くなります。






つづいてジャカルタから。



「整列乗車って何ですか???」



ヾ(;´Д`●)ノぁゎゎ





そしてサンパウロ



ブラジルでは、(予想に反し?)乗車前の整列は習慣として定着しているようです。


しかし!ドアが開いた途端、一人も降ろさせない勢いで車内に雪崩れ込みます(これは予想通りでした・・・)。このアンバランスな感覚に、規律正しい日本人は、初めはなかなか馴染めないようです。





携帯電話は、話したくとも、メトロの多くの駅で改札からホームに降りた時点で電波が入りません。この辺りはインフラの要改善点とも思いますが、おかげで、携帯で大声で話す乗客は見当たりません。その代わり通常のおしゃべりが異様に大声というオチはありますが、ご愛嬌です。





整列や携帯電話以外のマナーに関しては、可もなく不可もなくといったところです。メトロ内に設置されたTVでマナー講座のようなCMも見受けられるのは、感心します。





また、メトロでなくバスでの習慣ですが、料金は前払い制で、車掌にお金を渡すと奥へ通してくれます。高齢者や幼児、身体の不自由な方などは、料金なしで車掌席の手前にある数席に座ることができます。微笑ましい光景です。


しかし幾度か車掌ウォッチングを続けた結果、車掌によっては、高齢者から料金を徴収している人も・・・!


本当にブラジルは、ルールがあるのかないのか分からないところが奥深いです。






最後にカイロからは、電車やバスではなく、タクシーについて興味深い情報が寄せられました。



先日、とあるホテルで食事をして、ホテルのゲートからドアマンにタクシーを呼んでもらったところ、やってきたのが何の変哲もない普通の乗用車。通勤帰りの中年サラリーマンという風情で、どこがタクシー??どうやら、カイロでは副業として私用車をタクシーにして小金を稼いでいる人たちがいて、特にホテルなどに寄生することによって、見た目にはタクシーとわからなくとも問題なく営業できているのです。






(~ヘ~;) 所変われば、乗車マナーや交通事情もさまざまです。外国の方々からは、まだまだ評価されている(らしい)日本の乗車マナーですが、将来日本を訪れる外国の方々に眉をひそめられることのないよう、これからも乗車マナーの改善に努めていかねばなりませんね。





さらに、サンパウロからは日伯交流年に関する追加情報が!!


ちなみに本年は日伯交流年で、本ブログでも話題に取り上げられましたが*3、メトロ運営機関同士でも交流が行われます。





まず東京のメトロ。本年4月23日(水)に、皇族、両国外務大臣・首脳などによる政府公式記念行事が予定されています。





同日程に合わせ、東京メトロが交流年の宣伝を企画しているようです。


次にサンパウロのメトロですが、こちらは本年6月(移民船笠戸丸が100年前にサントス港に入港した月)に、駅および車内で交流年の宣伝広告が実施されます。



東京メトロの日伯交流年に関する宣伝企画とはどんなものなのか?ちょっと楽しみですね。都内にお住まいの方、またこの期間中東京にご旅行・ご出張の予定のある方。東京メトロの宣伝広告に注目してみてください。




*1:詳細は、こちら。ちなみに、(社)日本民営鉄道協会も「駅と電車内の迷惑行為ランキング」を発表しています。こちらでは、3年連続「座席の座り方」が迷惑行為のNo.1として挙げられています。


*2:この間は、朝の混雑する通勤電車内で、アンメルツヨコヨコをおもむろに鞄から取り出し、首筋に塗りたくる人を目撃しました。オイオイ・・ (;´д`)ノ 微香タイプだったのが唯一の救いでしたが・・・。


*3日本とブラジル、新しい100年がいま・・・





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