Wednesday, July 22, 2009

日本発、パリ・ローマポップカルチャーフェスティバル報告その3



7月3日(金) 午後


17時より、パリ日本文化会館地下3階大ホールにて、アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」TVシリーズ第1話と第2話の上映。平日の午後で、それもJAPAN EXPOと日程が同じ日ということもありましたが、それでも40人前後の観客が集まりました。BONESの南雅彦プロデューサーの解説に、観客の皆さんは真剣に耳を傾けていました。また、TVアニメ番組の映像を、映画館と同じ大画面で見るのはかなりの迫力がありました!観客の反応も上々。皆さん、本当に日本のアニメが好きで驚かされます。


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アニメ製作の現状を、興味深く聞くフランス人と、観客からの質問に答える南雅彦プロデューサー


19時30分からは、劇場版「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」の京田知己監督と、南雅彦プロデューサーによる映画上演前の講演、映画上映後には観客とのQ&Aが行われ、そこでも活発な質疑応答ありました。予想通りTVアニメ版と劇場版との違いや、登場人物やストーリーに関することなど、技術的なことにまで突っ込んだ質問があり、エウレカセブンに対するフランスでの関心の高さが伺えました。


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 櫻井孝昌氏の司会によるトークショーの最後に、カワイイ大使から花束を受け取る京田知己監督と、南雅彦プロデューサー。








7月4日(土) 午後


16時からは、誰もが知るあのマクロスシリーズの総監督、河森正治ビジョンクリエイターとフランスの若者との交流会が会館内の会議室において開かれました。パリのアニメーター養成学校の生徒を中心に11名の聴講者が参加、若いクリエイターたちは(私も含め!)河森氏の学生時代の苦労話や、アニメ製作の世界に新しい流れを吹き込むチャレンジ精神など貴重な体験談に感嘆しながら聞き入っていました。


アニメという限られた世界を超え、また人種・国籍の壁をも超えて、誰の心にもしみいる人生訓に、フランス人の生徒たちも真剣に聞き入っていました(傍にいた私まで、その話に飲み込まれてしまい1時間半という予定時間が瞬く間にワープし、交流会の後は誰もが別の次元にたどり着いた様な感覚に!!)。この時間の流れ、人間の本質に近づこうとするあくなき探究心と、未来宇宙的な世界観が狭い教室に充満し、一瞬、まるで彼の作り出すSFの世界が経ち現れたような錯覚にとらわれたところで、時間オーバーとなり、交流会は終了。普段ではめったに聞くことのできない貴重な話に、教室内の全員が本当に満足した様子でした。


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河森氏との交流会風景





19時からは会館の地下3階大ホールにて、河森正治プロジェクト・ディレクターによる一般観客向けの講演と「バスカッシュ!」TVシリーズ第1話、第2話のフランスにおける初上演。続いて来場者とのQ&Aが行われました。


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櫻井孝昌氏の司会による河森正治プロジェクト・ディレクター(右)講演会風景





このアニメシリーズは、フランス人のロマン・トマ氏が原作、メカ・コンセプトデザイン/美術監督を務めたこともあり、来場者の皆さんもかなり興味を持っていたようです。講演の途中からは、日本に約1年間滞在して「バスカッシュ!」の製作スタッフに加わったフランス人クリエイターの男性が壇上に上がり、日本での生活体験やアニメ製作の現場について説明する場面も。


講演後に、河森氏を取り囲んだフランス人アニメファンが色紙にサインをお願いする風景にも、これまた圧倒されました。





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ファンにサインをする河森氏。


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河森氏のサインをもらって、本当にうれしそうでした。


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カワイイ大使から河森氏への花束贈呈





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