Friday, September 22, 2006

◎インターン生特集◎その11 郡山さんの場合



立命館大学国際関係学部の郡山です。8月28日から9月9日まで、日中交流センターでお世話になりました。





大学生生活四年間、なんとも中国と縁のある日々である。


ちょうど大学に上る頃は、世間は中国の経済成長の躍進ぶりに目を奪われ、中国脅威論がまかり通っていた頃。そんなわけで、正直時流に流されるような形で第二外国語は中国語を選びました。ニィハオ。ウォシィリーベンレンの練習のスタートです。





初めて中国に渡ったのは、一回生の春休み。一回生から二回生へのスイッチの期間に、天津に約五週間南開大学で短期留学。二回目は、二回生の夏に北京で、一カ月間の日本語教師体験インターンシップ。なので、今夏のインターンシップは二回目になります。三回目は、正月に一人で神戸から上海までの船旅。立つと、見えない誰かに頭を激しく振られているような感覚になる船酔いを堪えての48時間の船旅でした。四回目は、去年の夏から今年の春までの香港での留学。大陸とはまったく違う空気が流れる何とも魅力的な街で、勉強に励むというよりも香港の魅力にとりつかれ、しょっちゅう街をフラフラしては写真を撮っていました。香港留学中は、台湾に一人旅したり、大陸を長距離列車で旅行したりと旅行三昧でした。





そんなこんなで、五回目の中国との縁は、大学の掲示板にひっそりと隠れていました。国際交流基金でのインターンシップ、再募集の告知です。基金にはまことに失礼ですが、関西・東京とも何故か二次募集まで手付かずの状態でおかれてたんですよね。今でも不思議です。何故まかりなりにも、「国際関係」と名のつく学部の学生が一次募集で応募しなかったのか!?ちなみに僕は、一次募集期間はまだ日本に帰っていなかったので、応募のしようがなかったからしょうがありません。





さて、帰国後は日本語教師に関心があり、今後の研究分野も日本文化論と決めていたので、国際交流基金はまさにうってつけのインターンシップ先でした。即断即決、他に応募者がいないことを願いつつ願書提出。希望配属先は日本語事業部、もしくは日本研究課でした。面接、そして採用。よかったよかったと喜んでいたら、配属先はなんと「日中交流センター」へ。香港留学の経験がり、中国語に達者そうであるから、という理由書きを見ておもわず噴出してしまいました。あぁ、やっぱり中国との「縁」は切れないのか、と。





正直田舎モノであるので、アーク森ビルの中に入るのすら最初は緊張してしまっていました。あぁ、何て場違いなところに来てしまったのだろうかと初日は廊下を歩くたびに思ったもんです。





インターンシップ期間中の日中交流センターは、「中国高校生長期招へい事業」で大忙し。大学生の留学生というのは、大勢日中間で行き来していますが、高校生となるとそうでもない。しかも今回は十一カ月もの長期間に32名の子どもたちが来日する。そんなことは今回が初めてのケースとのこと。





初日から最終日まで、各担当者の方のサポートに徹する日々。気分はまるで、最前線の戦場で駆け回る補給部隊のような感じでした。実習期間中にしたことといえば、高校生のプロフィールの翻訳と、データ入力、ファイリング、歓迎会の招待状の送付、出欠の確認と管理、受け入れ先学校への電話連絡などなど・・・朝机に向かって、気がつけばもう定時になっているという毎日を繰り返していたら、あっという間にインターン期間が終わってしまっていました。仕事は時に切羽詰って、てんてこ舞いになるときもありましたが、基本的に毎日の業務は楽しくやっていました。9月7日には無事高校生が日本に到着、9日には各学校へとみんなが旅立っていくところ見届けて、僕のインターンシップも終わりを迎えました。





「国際交流」と一言に言っても、その実態は9割がデスクワークと、各関係機関との連携。そういったごくごく当たり前のことを体で再確認する良い機会でした。「国際交流」という舞台で活躍する役者は、留学生・研究者・技術者など。日々デスクワークをこなし、裏から舞台を支える裏方の仕事を担当するのはスタッフ。過去に何度も、短期・長期の留学プログラムなどに参加してきましたが、今回は裏方に回りました。今回のインターンシップは、過去の中国との「縁」に対する恩返しであったと考えています。今までは、ただただ色んな人にお世話になって送り出してもらうばかりだったけれども、今回32名という日中双方にとっての、希望と可能性の塊を日本に招く仕事に微力ながら参加することができて、非常に光栄に思っています。一年後、彼らがどう成長しているかが楽しみです。





日中交流センターの皆さんからは、毎日いろんなことを勉強させてもらいました。今後も何かあれば是非お手伝いしたいと考えています。まだまだ僕と、永遠の隣人である中国との「縁」も続くようです。





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