Thursday, October 13, 2005

審査って



三たび登場、後藤愛です。


私の所属する日米センター知的交流課のお話もそろそろしたいと思います。


9月には、年に2回の「一般公募助成事業」の審査会議がありました。


「審査」って聞くと皆さんは何を想像されますか?

私が入金*1したときは、「審査」と聞いて思い浮かんだのは、銀行のローンの審査や、生命保険会社の加入の審査くらいでした。

この「審査」は、ジャパンファウンデーションでは、よく職員同士の会話で、「どう、最近、忙しい?」「うん、けっこう大変」「審査なの?」という具合に登場します。*2

日米センターでは7月と12月の1日が助成金申請受け付けの締切日です。そこから2カ月かけて複数の外部専門家に各申請に対する評価コメントを求め、予備審査を経て、9月(12月受付分は2月)に、最終的な採否案を決定する会議を行ないます。*3この一連のプロセスが「審査」と呼ばれているわけです。申請は「審査会議」にかけられ、担当者による見解、外部評価者からの評価のサマリー、課内の全員からのコメント、課長・部長のコメント、さらには申請によっては追加で提出された資料や情報など、すべてが会議場に書面と口頭で出されます。この会議では、アメリカからの申請も扱うので、毎回、ニューヨークにある日米センターのオフィス*4からの代表も参加しています。(ニューヨークでも事前に上記と同じ作業が行なわれています。)


全員が納得するまで議論をし尽くしたあとで、最終的な結論に至ります。いつか本で読んで、これだ!と思ったのですが、これは「グループデシジョンメイキング」と呼ばれ、皆の見解が一致するまでとことん話し合います。こうすることで、主観や印象に基づいて判断を下すことを防いでいるわけです。皆さんが真剣に提出された申請の採否を決めるわけですから、一日の終わりには、一同が知力も体力も消耗しています。


スタッフにとっては、審査は重要な業務のひとつであると同時に、かけがえのない学びの場です。国際交流事業の理念・目的といったところから、具体的な実施の手法、成果普及の方法までが詰まった申請書の山は、まさにナレッジ(知識)の宝庫です。審査を通じて、私のような若手職員は、将来自分が手がける事業のパターンを吸収していると言えるかもしれません。


これだけ重要な業務でありながら、内容の秘密性から、これまであまり語られてきていませんでしたので、今回ブログという場で皆さんに紹介させていただきました。今度ジャパンファウンデーション職員の誰かに会う機会がありましたら、「審査ってどう?」と聞いてみてください。それぞれが、それぞれの審査に対する思いを語りはじめると思います。


*今回ここで紹介したのは、あくまでも日米センター知的交流課での審査のようすですので、他の部署では異なる方式になることもあります。ご了承ください。(了)




*1:以前のブログでも触れられていましたが、「国際交流基金」なので「入金」と言われます


*2:ただし、配属が総務部や経理部だったりすると違う会話になります。ちなみに松岡くん(情報センター)も中島くん(人事課)も、「審査」には関わったことがないはずです。残念!!


*3:利害関係をもたない外部専門家に評価をお願いするのは「ピア・レビュー」と呼ばれ、アメリカの財団などでは広く取り入れられている方式です。最近は文部科学省の科研費でも同じ形式がとられるようになったこともあり、日本でも研究者の間でもよく知られています。


*4:日米センターは東京とニューヨークの2ヵ所にオフィスがあります。いつかニューヨークに駐在する日を夢見ています。。。





Friday, October 7, 2005

国際交流基金賞授賞式



初登場します!このブログの主役、M君・N君の同期で西納由紀といいます。どうぞよろしくお願いします。現在は日米センター市民交流課という部署で、いわゆる草の根レベルの日米間交流の促進のために取り組んでいます。


さて今日は、昨晩おこなわれました国際交流基金賞・国際交流奨励賞授与式について、簡単にご報告しようと思い筆をとりました。ホテルオークラ東京内の会場は、400名以上の方で満場となりました。受賞者のスピーチや賞の授与を大きな拍手で包みながら、式は円滑に進みました。基金賞や受賞者のマジメな紹介については、先の二人が書いてくれた9月13日のブログや、各種報道に譲らせていただくとして‥


○国際交流基金賞・国際交流奨励賞受賞者についてはこちら


http://www.jpf.go.jp/j/info_j/award/05/index.html


今年の国際交流基金賞は宮崎駿監督に送られました。最初に「となりのトトロ」を見たとき、私はまだ「メイ」と「サツキ」の間の年齢だったように思います。宮崎監督の作品を見て育った私たち世代も大きくなって、今や監督の表彰式のお手伝いをさせていただけるとは、感動ひとしおです。(T∀T)

宮崎監督の受賞スピーチは、次なる作品の紹介がメインでした。「擬態語」がキーワードとなっていて、アニメーションの中に「擬態語」そのものが登場するという、少し変わった作風のものになるそうです。まだまだ続く宮崎ワールド、一ファンとして楽しみです*1


今回、私は授与の際に理事長のところまで表彰状及び賞金を運ぶ役(侍立)を務めさせていただきました。舞台に華をそえる(?)ということで、母から継いだ振袖にしばらくぶりに腕を通しました。


最後に、国際交流基金賞・国際交流奨励賞授与式はまさにジャパン・ファウンデーションにとって、一年で最大のイベントです。各部・各課から職員が動員されて、役割分担し、皆で支えています。身内のことながら、特に情報センターのコア・メンバーの方の昼夜を徹したお仕事振りには、本当に頭が下がります。無事終わってよかったね!


それではまた来年。(^^)/~




*1:ちなみにこの映画はジブリ美術館で放映される予定で制作されているとのことでした by M





Tuesday, October 4, 2005

「東ティモール交流記~劇団風の子がいく~」がテレビ放映されます(by LaLa TV)



週末は、日比谷公園で店番してました(グローバルフェスタJAPAN2005に出展してました)。最近肌寒い日が続いてましたが、この週末の土日は見事な快晴でしたね。300人近くの方が、JFブースに来てくださいました!!どうもありがとうございます。


さて、今日はテレビ番組のお話しです。


ジャパンファウンデーションは、今年3月、東ティモールに「劇団風の子」を派遣しました。東ティモールは皆さんもご存知の通りインドネシア東部に位置し、2002年に独立を果たした国です。独立への道は平坦なものではありませんでした。独立を巡る争いの中では多くの子どもが犠牲となり、未だに心に傷を負っている子どもも少なくありません。そうした子どもたちに笑顔と元気を届けようと東ティモールにやってきたのが、「劇団風の子」でした。


番組は以下の日程で放映されます。


10/3(月)  18:30~19:00


10/5(水)  17:30~18:00


10/8(土)  14:30~15:00


10/17(月) 14:30~15:00


10/21(金) 23:30~24:00


10/22(土) 14:30~15:00


10/24(月) 16:30~17:00


10/27(木) 08:00~08:30


10/29(土) 14:30~15:00


10/30(日) 15:30~16:00


また、10/29-30にパシフィコ横浜で開催されます「横浜国際フェスタ」では、特別にこの番組をジャパンファウンデーションのブースで上映します。お近くの方、ご関心のある方はぜひお越しください(このイベントでは他にもいろいろと企画しておりますので、詳細はまた後日・・・)!!


この時期は横浜トリエンナーレもやっておりますし、横浜がかなり熱いですね。