Friday, August 31, 2007

 米国の外国語学習はスペイン語がダントツ…でもそんなの関係ねぇ!!



はい、オッパピー。   潮風です。





みなさん………大変長らくお待たせしましたっ!!

『エリンが挑戦!にほんごできます。』DVD発売 です。*1


 


ヽ( ゚▽゚)ノ☆;:*:;☆;:*:;☆;:*:;☆;:*:;☆ ネ兄 ☆;:*:;☆;:*:;☆;:*:;☆;:*:;☆ヽ(゚▽゚ )/


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このDVDには、2006年10月~2007年3月までにNHK教育テレビで放映*2された第1課~第8課の内容が収録されているのと、





さらに!!!





テレビでは放映されなかった追加映像が含まれております!!((⊂((〃≧⊥≦〃))⊃))くぅ~!!たまらんっ





しかも潮風的には結構驚いたのですが、2520円と結構お手頃価格での販売☆


ハーイ、シツモーン! (/*・・)o  「で、どこで買える??」といいますと

このDVDは、日本語教材を取り扱う国内外の大手書店やインターネットで購入*3することができます。もちろん、JFICショップ・日本語国際センター凡人社売店・関西国際センター凡人社売店も売っていて、なんと定価1割引で購入可能です☆*4




ちなみにサスガ、世界展開を前提にしているエリンちゃん、5カ国語での字幕がついています*5





が。




実はエリンちゃん、既に一足早く米国デビューしちゃってました。*6


今日はDVD発売を記念して、ロサンゼルス事務所からそのエリンちゃん秘話をお届けします。 どうぞー。


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みなさん、こんにちは。ロサンゼルス事務所サブカル担当(自称)の磯鍋です。今回は、DVD教材『エリンが挑戦!にほんごできます。』の発売を記念して、米国の日本語教育事情をご紹介いたします。




現在米国では世界で4番目に大きな日本語学習者人口を抱え、約14万人が日本語を勉強していると言われています。*7その中でも特に高校生以下の学習者人口は約8万8千人。東京ドーム二杯分近くのアメリカ人中高生が日々カリカリと日本語学習に励んでいるのを想像すると、なんだか


      .。oO すげーっ!日本語、人気あんじゃん!


( ̄□ ̄;)


と思ってしまいません?私も、


「やったねっ!ヒホッ ・:*:・( ̄∀ ̄ )。・:*:・」

と自慢げに鼻を鳴らしていたのですが、よ~く調べてみると、なななーんと米国では400万人以上の高校生がスペイン語を勉強しているではありませんか!*8


(; ・`д・´) ナ、ナンダッテー !! (`・д´・ (`・д´・ ;)


しかも、スペイン語は他の言語に比して圧倒的に多すぎてしまい、外国語データの比較をする時にスペイン語をヨコニ\( ̄_\)(/_ ̄)/ オイトイテ、スペイン語抜きで話が進んでしまうこともあるくらいの殿堂入り的扱われぶり。こんな状況だから、比率で見ると高校生の日本語学習者数は米国の高校生全体の1パーセントにも満たないんですね。(´・ω・`)ショボーン


いやいや、1パーセント未満ってことは、99パーセント以上の畑が未開拓ということじゃ!まだまだ日本語学習の市場は広げられるぞ!もっと多くのアメリカ人に日本語学習の楽しさの種を蒔いて日米交流の花を咲かせるのじゃ!


ヤッタルゼッ (`・ω・´;) b ビシッ!!


と、志を高く持ってはいるものの、現実はまさに100万のペルシア軍と戦うスパルタ王レオニダスかはたまた四面楚歌の項羽かといった状況。日本の約25倍の面積という広大な米国。国内だけでも最長6時間の時差があり、米領グアムも入れた日にゃどないせぇっちゅうんじゃいっっっっ!


ヽ(`Д´)ノ ウ


.ヽ`Д´)  ワ


 (ヽ`Д)   ア


 (  ヽ`)    ァ


 (   ヽ     ァ


ヽ(   )ノ     ァ


.ヽ   )      ァ


 (ヽ  )       ァ


 (Д´ヽ)       ァ


 (`Д´ヽ        ァ


ヽ(`Д´)ノ        ン!!


と、いつもより多く回りながらブチ切れそうになった時に軽やかに舞い降りた守護天使、それがエリンちゃんでした。





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.。oO エリンどぇーすっ♪



                      


























続く




*1:えっ?!エリンちゃん誰だっけ?
そんな人は、まよわずこのブログの過去記事から復習してくださいっ!⇒http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/archive?word=%a5%a8%a5%ea%a5%f3)
そしてもちろんジャパンファウンデーションHPも⇒http://www.jpf.go.jp/j/urawa/j_rsorcs/erin.html


*2:2007年4月より再放送中!
教育テレビ 本放送: 金曜(木曜深夜) 午前0:00~0:20
再放送: 金曜 午前 5:10~ 5:30


*3:教材販売元の凡人社サイト(http://www.bonjinsha.com/)以外にも、潮風がググッたところ、ジュング堂やlivedoor BOOKSにもあるみたいですね。'-'


*4:JFICショップでの割引販売はサポーターズクラブ会員の方のみが対象です


*5:NTSC版では、日本語・英語・中国語・ハングル・ポルトガル語の5言語、PAL版では日本語・英語・中国語から字幕表示言語を選択できる仕様になってます。リージョンコードはフリーです。


*6:いや、正確にいうとNHKワールドでも番組が放送されていたので、とっくに世界デビューしているのですが、今回は「紙媒体で」ってことで、見逃してくださいっ (汗 


*7:2005, 国際交流基金,『海外の日本語教育の現状 日本語教育機関調査2003年』


*8:2002, American Council on the Teaching of Foreign Languages, Foreign Language Enrollments in Public Secondary Schools, Fall 2000





Thursday, August 30, 2007

速報 2007国際交流基金賞 源氏翻訳者タイラー氏に決定!






本日、2007年度度国際交流基金賞*1受賞者が発表となりました!!


本年度、国際交流基金賞に輝いたのは・・・





。+゚*。+゚☆ ロイヤル・タイラー氏 Royall TYLER (オーストラリア)☆゚+。*゚+。











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そのほかの受賞者とプロフィールは→→こちら*2








ねえねえ、ところでタイラーさんってどんな人なの?




日本人ならきっと一度は読んだことがある紫式部の『源氏物語』*3


これを原文に忠実かつ優れた英訳“The Tale of Genji”として世に広めたのがこちら、タイラー氏なのです。


ちなみにあの花散里はThe Lady of The Falling Flowers


ほほーぅ、たしかに。あらためて英語で読んだら、新しい源氏像が浮かぶかも!?





来る10月にはタイラー氏ご本人が来日され、基金賞受賞記念講演会が行われます。


翻訳者としても人気の柴田元幸氏、沼野充義氏もご登壇予定です♪





ところで写真にうつっている動物が、気になったあなた!なかなか優れた観察眼をお持ちです。


オーストラリア在住のタイラーさん、な、な、なーんとキャンベラ郊外にアルパカ牧場をお持ちなのだそう。


さすが、日本とはスケールが違います・・・。





引き続き10月3日の基金賞授賞式でも、受賞者たちの素顔をレポートしていきますので、お見逃しなく!!





。+゚*。+゚☆。+゚*。+。+゚*。+゚☆゚☆。+゚*。+゚☆。+゚。+゚*。+゚☆*。+゚☆。+゚*。+゚☆




*1:ジャパンファウンデーションでは、1973年年以来、学術・芸術など文化活動を通じて日本と海外の相互理解の促進に顕著な貢献のあった個人または団体に対し、「国際交流基金賞」・「国際交流奨励賞」を授賞しています。


*22005年はご存知、宮崎駿監督、2006年はジョー&悦子・プライスさんが受賞されました。


*3:実は来年、2008年は源氏ミレニアム、つまり物語が書かれた1008年からちょうど千年目の記念すべき年なのです。ジャパンファウンデーションでも、世界各地でこれにちなんだイベントを開催予定です。





Tuesday, August 28, 2007

「ものを書くこと」のススメ Part2






今日は引き続き、小川忠さんインタビューをお届けしましょう(Part1は、こちら)。


単なる日記やつぶやき、感想などを超えて、活字として発信していくということの意味は?---早速、どうぞ♪





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Q:何かに関心を持ったとしても、それを「本にする」というところまではなかなかたどりつかないですよね(・・;) 最近は、ブログやMixiなどのSNSで日記的に自分の感じたことをまとめている人などは、実は結構いると思うのですが、それを「出版する」となると一気にハードルが高くなるような・・・


A:入としては「ブログ」とか「SNS」とかを使って書いていく、というのでいいと思うんです。でも、それをより多くの人に発信したいと思えば、やっぱり「思いつき」を裏付けるための「調査」が必要になってくる。「加工」が必要なんですね。「本」にしていくということはつまり、自分の視点を相対化する試みです。大変な作業ですが、それもこれも「好きだから」こそできるんですよ。つまんなきゃやんないって(笑)。


                         (前列右端が小川さんです)


f:id:japanfoundation:20060822200819j:image:right国際交流を通じて相互理解を深めていくという行為は、人の「先入観」とか「偏見」をひっくり返す、ということだと思います。国際交流の世界で25年間働いてきて、経験則的に言えるのは、人は誰でも、無自覚のうちに偏見や先入観を持っていて、これを満たしてくれるものを書いたほうが喜ばれたりする。安心できるんでしょうね。逆に、その思いを満たしてくれないものは失望されることも多いのです。


でも、ちゃんと裏づけがあれば人は関心を持ってくれます。だから、自分が「おや?」と感じた瞬間をきっかけに「みんなこういってるけど本当にそうなのかな?」と調べまくる。それで、先入観や偏見をひっくり返すような議論が展開できれば、人は読んでくれますよ(笑)。






Q:それにしても小川さんは、若手の飲み会にも必ず参加されていますし(笑)、一体いつ、調べ物をしたり、書き物をしたりされているんだろう?と不思議に思うんですが・・・


A:はは。


片道40分の通勤電車が読書の時間になっています。40分×2×5で、一週間で6時間以上の時間が取れるわけでしょ。貴重ですよ。で、こうした「インプット」を2年間くらい続けてたまったものを、今度は週末を利用して一気に書き上げるスタイルです。書き始めると、大体3ヶ月くらいで書きあがる感じですね。





Q:す、すごい。


通勤時間の利用とかは、わかっちゃいるけど、なかなかできないですよね・・・。


さあ、いろいろお話を伺ってまいりましたが、最後の質問です。今後の野望というか、展望を教えてください!


A:後は、日本のこと、日本の原理主義のことをもう少し詰めて書いていきたいかな。あと、もっと多くの人に発信していこうとするとやっぱり言語の問題がありますよね。実は共著の本で英語のものがもう少しで出るのですが、それも含めて、今後英語での発信を心がけていきたい。





それから、ジャパンファウンデーションの活動分野である「国際交流」をもっと盛り上げていきたいですね。予算がどんどん減って、なかなか難しい時代ですが、こう、わくわくするような事業をやって盛り上げていきたい。そんな感じです。





最後に、これからJFの海外事務所に駐在していくであろう若い職員に伝えたいのですが、JFの海外事務所で働くということは、個人のみならず日本社会にとっても貴重な体験です。なぜなら赴任する国と、2年とか3年、文化を通じてじっくり向き合う機会を与えられるのだから。大使館やメディア特派員は政治、企業の方々は経済中心で、JF海外駐在のように文化を通じて駐在国と接するポストは多くない。文化だから見えてくるものもあるのです。公費で海外駐在しているJF職員は、そうした貴重な体験を、我々を送り出してくれた社会に還元していくべきじゃないかな。皆、がんばって筆をとってください。





(一同)小川さん、今日はどうもありがとうございました!



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<インタビューを終えて>





実はこのあと、ブログチームメンバーと小川さんとで飲みにいって、さらにいろいろとお話をしたわけですが(^^)v、いざ帰ろう、となったときにたまたま近くにあった小川さんのカバンを手渡そうと思ったオレペコそのあまりの重さ に驚いてしまいました・・・まるで中に大きな石がたくさん詰まっているかのよう。この重みが、小川さんにインプットされていく知識の重み、、、帰りは疲れちゃって軽い小説とかしか読んでいない自分がちょっと恥ずかしくなってしまいました(・・。)ゞ





今回、インタビューをしたほかのメンバーも、それぞれ感じるところがあったようです。


まずは、お笑い大好き、三富さん。






 ○印象に残った言葉


「(我々職員も含め)無自覚のなかで偏見や先入観を持っている。」という言葉が印象に残りました。


無自覚だからこそ、誰かに指摘されなくては気づかないことですが、国際交流を裏方で支える職員としては、いろんな情報源から情報や知識を吸収して、偏ったものの見方を正すよう日々努力しなくてはいけないな、と痛感しました。


 ○通勤時間の有効活用について


私の場合、片道1時間半くらいかかるので、年間750時間くらい通勤に費やしているんですよね。この時間も無駄にしてはいけないな、と感じました。(といいつつも、今日もつり革につかまりながらウトウトしてしまいましたが。)



潮風さんは、どうでしょう。



 ○印象に残った言葉


~日常生活の中で、「おや?」と思うことを見つけるのが大事。「本を書く」というのは、その気づきを書き留めて調べていく(学術的な裏づけを取る)ということ。~


人は無自覚の偏見、先入観をもっているが、それを打ち破ることの大切さを話していらっしゃいました。その偏見、先入観を打ち破るきっかけこそが「おや?」と感じることなのだと思いました。そして小川さんの場合は、執筆活動を通して、そのきっかけを多くの人と共有しているのだなぁと。


国際交流基金が行っている事業を始めとして、諸外国からのいろいろなインプットがある昨今。自分の「おや?」を探知できるように、アンテナに磨きをかけていきたいと思いました。





~好きだから。好きなことは苦痛じゃない。~


文章を書く、調べものをする等々について。自分の仕事、自分のやっていることを「好きだから」という理由で語れるオジサンは、かっこいいと素直に思う。(そんなオバサンになれるかな・・・)



最後は、みかんちゃん。新人さんだけに、スポンジのようにさまざまなことを吸収しつつある彼女は、思うところも多かったようです。






お話の中で印象的だったのは・・・ 「98年のインド赴任当時、インドを嫌いな日本人は多かった。でもニューデリーでの駐在経験を経て、インドの悪口は言いたくないと思うようになった。また相手を理解しようとする努力をした」という言葉でした。

今や誰でも海外に出かけるのが容易な時代。同じような気持ちになったことあるある!という方も多いのでは?必ずしも好きなわけではないけれど、インドを悪く言われると、思わず弁護したくなるような気持ち。ある国を知るとそう思うのはごく自然な気がします。

今まで全然知らなかった国も、たとえばひとりの友達に出会ったら「あっ、○○さんの国だ」と思わずTVのニュースが目に留まったりしますよね。ヽ(^^ヽ)最近では、実際に訪れたことがなくっても、シアトル⇒イチロー、ボストン⇒松坂、なーんてTVのおかげで急に異国の地が身近になったりもしました。

ジャパンファウンデーションの事業もそんな皆さんにとってのきっかけの一つになれば、と改めて思いました。偶然見た一本の映画、一冊の本、そんなちょっとした出会いによって、人の輪が世界に広がっていったら素敵ですよね。



うーん。


これだけいろんなことを考えるきっかけを作ってくださった小川さん、改めて、ありがとうございましたっ!