Wednesday, January 31, 2007

満員御礼、多文化共生フォーラム(後編)






こんにちは。再び風邪気味の三富です。


( ~д~)ハ・・・ハ・・ (o>Д<)o・'.::・ハックショォンッ!!





1月27日にお届けした「満員御礼、多文化共生フォーラム(前編)」につづき、後編をお送りしまーす。





オーストラリアから来日した、ステパン・カーキャシャリアンさん(NSW州多文化地域社会関係委員会委員長)、リチャード・エイチソンさん(NSW州多文化地域社会関係委員会地域社会関係サービス部長)、ヴァイオレット・ルメリオティスさん(カンタベリー・バンクスタウン移住者資料センターマネージャー)、ジハード・ディブさん(NSW州高校副校長)の4名。





今回の事業は、



文化共生の分野で活動する日本の専門家との交流を通じて日豪の関係者間のネットワークが構築・拡大されること、また一般公開のフォーラムを行い、広く一般の方々にもオーストラリアにおける多文化共生の実情についての理解を深めていただくこと、それによってひいては日本とオーストラリア間で多文化共生についての相互理解が促進されること



を目的として実施されました。





彼らは約2週間日本に滞在していたわけですが、「一般公開のフォーラムに出席する他に、いったい彼らは日本で何をしているのか?」


今回は、知られざる(?)彼らの訪日中の姿を追いました!





1月20日に東京で行われたフォーラム「オーストラリアの多文化共生社会を考える」に出席した後・・・


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1月22日には都内の小学校を訪問。


日本の教育現場における多文化共生の取り組みを視察しました。


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校庭では、児童に交じってドッジボールに興じる場面も ソーレ!!ヾ(*゚▽゚)ノ"   (((●





また平成18年度地球市民賞を受賞された多文化共生センター東京では、関係者の方々と意見交換もおこないました。





そして、一行は一路”杜の都”仙台へ ピューッ!≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ


仙台では、財団法人仙台国際交流協会のご協力のもと、多くのブラジル人の子どもたちが通う学校の視察や、行政・NGO関係者の方々との意見交換会を実施しました。





そしてそして、今度は名古屋へ。

愛知県は、都道府県別人口に占める外国人人口の割合が日本で第1位(総務省統計局平成17年国勢調査より)であり、行政・市民レベルで多文化共生に対する取り組みが積極的に行われています。*1


そんな名古屋では、ブラジル人をはじめ南米系住民が多く居住することで有名な、豊田市の保見団地や、愛知県在住の外国人の生活支援を行うNGO、学校等を視察。





1月27日(土)には名古屋国際センターにて国際シンポジウム「多文化共生・オーストラリアから学ぶ」がおこなわれ、こちらも200名を越す方々にご来場いただき大変な盛り上がりをみせました!!


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2週間にわたる充実の日本滞在を終え、1月30日(火)に一行は帰路につきました。


(*^ー^)ノ~~☆:.





外国人受け入れの歴史が長く経験も豊富で、多文化共生社会が進んだ国として理解されているオーストラリア。そのオーストラリアでより良い多文化共生社会の実現を目指して最前線で活動する彼らの今回の日本訪問で、私たちが学んだことも多いはず。また、彼らにとっても、有意義な訪日となったことを願っています!!




*1:そういえば、名古屋駅発着の地下鉄の車内アナウンスが英語とポルトガル語でおこなわれていますよね。ちなみに、昨年の愛知万博開催の時期には、英語・ポルトガル語に加えて中国語、韓国語でもアナウンスがあり、走行中ずっと車内アナウンス、という非常に落ち着かない状態でした。





Tuesday, January 30, 2007

『どろろ』の監督に会える?!     ~Evolving Japanese Cinema~



こんにちは、オレペコです。


今日は、 外国人のお友達 がいらっしゃる方「必見」の情報が舞い込んできました! 早速お届けします!!! ワクワク♪o(^o^o)(o^o^)oワクワク♪



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皆さん、こんにちは。映像交流事業を担当している鈴木です。


今日は今週末に都内で開催される映画上映会のご案内です。





日本映画の「今」を語るときに欠かせない、大活躍中の監督6人をピックアップし、さらに


その監督達が大きく注目されるきっかけとなった6作品を紹介します。





例えば北野武監督。名実共に日本を代表する映画監督の一人ですが、皆さんはこの監督のデビュー作を観たことがありますか?


何年か前に映画館で『その男、凶暴につき』を観た時、いくら長年カメラの前に立ってきた役者さんで、これまでにも数々の映画を観てきた蓄積のある人だといっても、初の監督作でこんなにすごい作品を撮ってしまうんだ・・・とひたすら驚いたことを思い出します。





2月2日(金)~4日(日)に上映する6つの映画は、それぞれ全く違う肌ざわりの作品ですが、


どの作品にも「足を運んで観に来て良かった!」と思わせる力があります。





DVDで映画を観るのはとても便利だけれど、上映会場の暗い空間で、作品と向き合って映画を観ることには特別な楽しさがあります。友達から電話がかかってきたり、家族から食事に呼ばれたり、といった邪魔が入らないだけでなく、知らない大勢の観客と同じところで笑ったり、自分が怖い!と思った瞬間に隣の人が息をのむのがわかって親近感を覚えたり…




なかなか映画館で観る機会のない作品なので、このチャンスにぜひ会場のOAGホールに来てみてください。各回入替制で、料金は600円とお徳です。詳細情報はこちらです*1





機会がないと言えば、日本に滞在中のノン・ジャパニーズの方から、よく


  「日本語はできないけれど、日本映画を観てみたい。でもどこに行ったらいいの?」


という質問を受けます。普通の映画館でかかっている映画には字幕などないし、売られている日本映画のDVDの中でも、英語字幕が付いているものは少ないし… 


今回の上映会は  全ての作品に英語字幕  ヽ(*'0'*)ツ ワァオォ!! がついているので、日本語は話さないけれど映画は観てみたいという方にもぴったりです。ノン・ジャパニーズのお知り合いがいらっしゃる方は、ぜひ


  「こんな字幕付きの日本映画上映イベントがあるみたいだよ」


と声をかけてみてください。


英語版の詳細情報はこちらです。




そして、今回の映画上映会には特別イベントもあるのです。上映する6作品のうちの一つ、『害虫』の監督で、最近最新作の『どろろ』が公開になったばかりの塩田明彦監督が2月4日(日)に会場にお越しくださいます。監督自らが作品について語る場面に立ち会う機会は貴重なので、本当に楽しみです。皆さんもぜひ、塩田明彦監督の講演にいらしてください。講演は15:15からで入場無料です。日本語–英語の通訳もつきます*2





会場で皆さんをお迎えするのを楽しみにしています。





*1:※東京でしか字幕付きの上映会はないの?と思った方、関西でも上映会があります。大阪国際交流センターを会場に、2月9日と3月9日にそれぞれ1作品ずつの上映会があります。上映作品などの詳細は、こちらをご覧下さい


*2:早速ご自身のブログで触れてくださっているid:marginalism°さん、TBありがとうございます!!!また、canakanacomさん、ぜひいらしてください!





Saturday, January 27, 2007

満員御礼、多文化共生フォーラム(前編)






G'Day mate!! 三富です。





先日お知らせしたフォーラム「オーストラリアの多文化共生社会を考える」が、去る1月20日(土)に国際会議場で開催されました。





会場は満員御礼の大盛況!ご来場いただいた皆さま、どうもありがとうございました。


゚☆,。・:*:・゚★o(´▽`*)/♪Thanks♪\(*´▽`)o゚★,。・:*:・☆゚


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それでは、お待ちかね、写真とともに当日の様子をライブ感たっぷりに(?)お伝えいたします!




まずは、司会を務めていただいた関根政美先生(慶応義塾大学メディア・コミュニケーション研究所所長・法学部教授)の基調講演から。オーストラリア学会の会長を務められ、「オーストラリアの多文化主義」といえば、まず関根先生のお名前があがるほど*1


今回は、オーストラリアにおける多文化主義の概論をご説明いただきました。


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冒頭から、「なぜ、今、オーストラリアの多文化共生社会について勉強することが重要なのか?」という疑問に対して、





 日本の外国人人口も増加傾向にある。外国人人口が全体の24%を占める、多文化共生社会の先輩オーストラリアから学ぶことは多い。そして、オーストラリアのサッカーに勝ちたい*2






と、とてもわかりやすく、そして面白い解説にぐいぐいひき込まれて、、、





そして、私も含めて、フォーラムに出席された皆さんの多くが最も関心をもったであろう、多文化社会における「共生」と「競生」という視点。





オレペコさんの「多文化共生」フォーラムについての反応をありがとうございます!」にもありますが、この多文化社会における「共生」と「競生」という視点は、これから常に心に留めておくべきことなのかもしれませんね。





さて、関根先生のお話で頭もほぐれたところで、、、


つづいてオーストラリラ・ニューサウスウェールズ州における多文化共生の取り組みについて、行政、NGO、学校、それぞれ立場からパネリストの方々のプレゼンテーションがありました。





まずは、ステパノ・カーキャシャリアン氏(ニューサウスウェールズ州多文化地域社会関係委員会委員長)から。


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オーストラリアが多文化主義に移行していった歴史的経緯について、熱弁を振るうカーキャシャリアン委員長。





その後、リチャード・ジョン・エイチソン氏(ニューサウスウェールズ州多文化地域社会関係委員会地域社会関係サービス部長)より、オーストラリアの移民政策について、ヴァイオレット・ルメリオティス氏(ニューサウスウェールズ州キャンタベリー・バンクスタウン移住者資料センターマネージャー)から自身のNGOが行う移住者支援事業について、最後にジハード・ディブ氏(ニューサウスウェールズ州高校副校長)より、在校生の98%(!)が英語を母語としない生徒である勤務校の教育事情についてご説明いただきました。


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概論→歴史的背景→政策・法律→ケーススタディ(NGO、学校)と、オーストラリア多文化主義の変遷を見つめ、そして現場で携わる方々からのお話を聞くことができたのは、大変貴重な経験でした。





おっと、今日はここまで。





パネリストの4名は、その後東京都内の学校を視察し、仙台、名古屋で日本における多文化共生の現状を視察します。1月27日(土)は、名古屋でシンポジウムを行う予定。その様子は、後編でお伝えいたします!


お楽しみにー!!




*1:私も、学生時代には関根先生の著書に大変お世話になりました。基金の隔月刊紙『遠近(第11号)』「特集多文化を生きる オーストラリア」にもご寄稿いただいています。


*2:ワールドカップ・ドイツ大会でのジーコジャパン、対オーストラリア戦敗戦も記憶に新しいですが、オーストラリア代表選手はマーク・ヴィドゥカ、トニー・ポポビッチ(いずれもクロアチア系)やジェリコ・カラッツ(ユーゴスラビア系)など、多文化パワーに溢れています。