Thursday, March 9, 2006

開高健記念アジア作家講演会があります



こんにちは、松岡です。

今日は、市民青少年交流課の平野さんより、開高健記念アジア作家講演会*1に関してメッセージを頂きましたので、そちらを皆様にぜひ。





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こんにちは平野です。


多分、生きているうちに、行こうとも行くとも思っていなかったバングラデシュに、昨年の9月に講演会のコーディネーターの方と準備出張に行って来ました。


 そもそも、タイより向こうには行ったことがない(職員としてはちょっと恥じ入るべきかもしれませんが)、南の方にはあまり行かない(これも・・・)私としては、「バングラデシュを知るための60章」なぞ図書館からお借りし、JICAの赴任情報やらをパラパラとめくりつつ、「こりゃあ(私的には)大変なところに行こうとしているかも知れん・・・」とビクビクしつつ、バンコクから飛行機に乗ったのでした。


 空港に着いてみたら、長蛇の列の割には簡単な審査に拍子抜けし、空港出口の柵に群がる人達にちょっとびびり、でも大変ご親切にしていただいた大使館の方のお陰で、無事、元誰かの豪邸風のホテルに到着。期待?に反し、雨期が終わっていないにも関わらず、雨が全く降らず(ホテルで見た天気予報の衛星画像では、焼けたお餅がぷぅーと膨らんだ形を逆にしたように、ダッカ周辺だけが雲がないという不思議な絵でした)、順調に作家・詩人の方々5名のインタビューを終える(実はインタビューはベンガル語で進んだので、私は何を話しているのかさっぱりわからず、最初の方と最後の方でちょっと質問をしていた位なのですが)ことができました。


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お話を伺った作家や詩人の方々は皆さん親切で、「おもてなしの心」を持った人達なのだな、と強く感じました(決してその都度出される数々のお菓子やお茶がおいしかったから、という訳ではありません・・・)。


インタビューについてはこちらをどうぞ。


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強い日差しの下での男女の鮮やかな色の服装や、逞しい村の若者達の姿等、貧しさ・洪水などという、バングラデシュに対して一般的に持つようなイメージとは相容れないものも多く、多面的に捉えることの大切さ、難しさを改めて知りました。特にイスラム教国というと中東(それも具体的にどこのことか、と言われると危ういのですが)のモスクのイメージをすぐに思い浮かべるような私としては、ここでもまとまらないイメージの束に囲まれるような、でもちょっとうれしいような感じがしたのを覚えています。


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もちろん、バングラデシュでイスラムは大きなイシューであることが前掲のインタビューからもわかりますが、今回お招きしたイムダドゥル・ホク・ミロンさんの講演原稿(まだ微調整中です)からも、その苦悩が伺えます。南アジアのイスラム国の現状を知ることは、いろいろなものの狭間に日々を生きる私たちにとって、訴える力が強くあると思います。


その辺の解説はパンフレットにあります(こちらあります)。


短篇の翻訳もできました。(これはうちのウェブサイトには載りません。見本はあります)。


今回は部数を絞ったので、会場にお出でいただければお渡しできるかと思います。ちょっと覗いてみたい、という方はぜひご連絡ください。


余談ですが、1971年のパキスタンとの独立戦争は誰しもが鮮明に記憶しています。湾岸戦争のようなテレビゲーム型でなかった戦争ですから(戦争記念館の展示からも、叫び声が聞こえてきそうな、おどろおどろしい印象を持ちました。広島・長崎に対して強い共感を持っていただいているのは、そのせいかもしれません)。





お忙しいとは思いますが、是非お運びください。


担当者一同、手間暇かけて作った事業です。


お待ちしております。




*1:毎年、アジアの国を1つ選んで、作家や詩人等を日本にお招きして日本各地で講演会をしていただくのが開高健記念アジア作家講演会シリーズです。昨年度は韓国、来年度はシンガポールからお招きします。





Wednesday, March 8, 2006

現代アラブ音楽界の至宝 ロトフィ・ブシュナーク日本公演



こんにちは、松岡です。


3月2日のブログでご紹介した「アラブ映画祭2006」ですが、以前この場にも登場しましたインターン生が観てきたとのこと。


「すごーく感動した」


というメールをもらったので、どのあたりが??と突っ込んで聞いてみました・・・・






イスマエル・フェルーキ監督のモロッコ・フランス映画「長い旅」を見てきました。


お客さんの年齢層はとても幅広く、人数もなかなかの大入りでした。


これは、南フランスに住むモロッコ移民の父子が、車でメッカ大巡礼に行く道中を描いた物語です。熱心なムスリムの父に無理やり連れてこられた、あまりそういうことに興味のない若者の息子。この二人の価値観の違いは、旅の中で幾度となくいさかいを起します。そんな旅の中で、だんだんと二人は心を通わせていくが・・


というようなお話なのですが、シンプルな内容の中に、宗教とは、移民のアイデンティティとは、親子とは・・と、様々なテーマが盛り込まれているように感じました。


価値観の違いでいさかいを起す現代社会を、小さな車内に凝縮して表そうとしているようにも見えました。ラストはとても衝撃的で、私なんかは泣いてしまったりしたのですが・・


とにかく、全体を通して、色々考えさせられる内容で、同時に心が温かくなるような場面も多く、とても心に響くお話でした。


なかなか目にすることのできないアラブの映画は、あまりなじみのない風景や習慣を目にすることができるのも大きな魅力だと思います。「長い旅」は今回のアラブ映画祭ではもう上映されないようですが、他の作品も見てみたいと思いました。


本の中ではわからないような、生きているアラブ世界を見ることができる機会は、貴重だと思います!!



確かに読書には読書の魅力がありますが、同様に映画でなければ感じることができない魅力がありますよね。最近ではレンタルDVDがすぐ出たりするのでそれを観たりしていることも多々ありますが、むしょうに映画が観たくなる瞬間ってありますよね。


西川さんが泣いてしまうほどの衝撃のラストが凄く気になりました。








また、同時期にこちらも普段はなかなか見ることができないアラブ音楽を紹介するプロジェクトもあります。地中海アラブ音楽シリーズ第2回「ロトフィ・ブシュナーク日本公演」です。


昨年から始まりました地中海アラブ音楽シリーズ、第1回の昨年はイラクよりナスィール・シャンマさんをお招きし、東京・広島・長崎と公演を実施、各方面から様々な反響を頂きました。2回目の今回はチュニジアの歌手ロトフィ・ブシュナークさんをお招きして、東京・岐阜・京都・大阪の4都市でコンサートを行ないます。


アラブ音楽と聞いても、普段から関心を持っている人で無いとすぐ何かをイメージするのはちょっと難しいですよね。僕もパッと何かをイメージすることはできないのですが、昨年やったナスィール・シャンマの公演を聞いたときには、彼の奏でるウード(oud)とそれを取り巻くバイオリンとかチェロ等のほかの楽器から生まれる音と、さらに背後の光(かすかな記憶なのですが、光の演出もあったような気が・・・・)とが合わさって、非日常的な雰囲気がホール内に充満していたのを記憶しております。





日本でこのような音楽公演を聞く機会はなかなか無いのではないかと思いますが、ぜひ皆様も「非日常」を味わいにロトフィ・ブシュナークの音楽を聞きに行きませんか??





Tuesday, March 7, 2006

マニラ2日目から



こんにちは、中島です。


この記事はマニラ・クアラルンプール・バンコクを経て、出張の最終目的地・ジャカルタへ向かっている飛行機の機内で書きました。


海外出張シリーズ第2弾、2日目以降についてお送りしますね。


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2月18日、マニラのショッピングモールで行われた「日本語フィエスタ」。

ショッピングモールの開店と同時に、日本の文化についてのワークショップやプレゼンテーションが行われ*1、お昼過ぎからメインイベントである日本語スピーチコンテストが始まりました。f:id:japanfoundation:20060218150503j:image




日本語スピーチコンテストはその名の通り、日本語によるスピーチのコンテスト*2。ビギナーズ部門と、オープン部門の2部門があり、フィリピンで日本語を学ぶ学生や社会人から70件以上の応募があり、そのうちビギナーズ5名、オープン7名が今回の舞台に上ることになったのです。


そして、会場である映画館の600席以上が超満員!さらに、会場に入りきらなかった100名以上の方々にはスタッフも泣く泣くお引取りいただかざるを得なかった・・・という予想以上の盛況振り!!


ビギナーズ部門はスピーチの発表のみ、オープン部門は発表のあとに、審査員からスピーチの内容について質問をされ、その受け答えも審査の対象となります。その内容は、フィリピンと日本の関係の持ついろんな側面や歴史、日常生活の中で感じる日本的な感覚など、聞く側も考えさせられるようなものが多く、興味深かったのです。




スピーチが終わり、審査の集計が行われるまでの間は、第2部として日本とフィリピンの音楽に合わせてのモダンダンスや日本舞踊・伝統舞踊が演じられたり、日本語の音楽でののど自慢コンテスト、日本のアニメに関するコスプレの披露やクイズ大会*3が行われたのでした。





そして、審査の集計が終わり、再度ショッピングモール2Fの吹き抜けに作られたステージへ移動。ここで結果が発表されるのです。各部門の優勝者は日本での1週間の研修旅行が贈られます。f:id:japanfoundation:20060218193230j:image




これを機会に、コンテスト参加者のみなさんには日本文化や日本語をより深く学んでいただき、観客の方々にとっても「へー、日本語や日本文化も面白いやん」と感じてもらい、フィリピンと日本の関係がよりよくなるといいですよね。ああ、私もまずは英語から・・・*4。


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翌19日フィリピン国立文化センター(CCP)の小ホール*5へミュージカル「Zsa Zsa Zaturnah」を観に。オカマ*6のスーパーマンのお話。


オカマの美容師Adaは、とある薬を飲むことで、女性のスーパーマンZsa Zsa Zaturnahに変身することができるようになり、街に突然現れた怪人や怪獣と戦い、一躍街のヒロイン(間違いではない)*7に。しかし、戦いの途中で元の男性の姿に戻ってしまうことも。そんな中、彼女(彼)に嫉妬するグループとの戦いに巻き込まれてゆく・・・



というもの。何をやっても観客にはバカ受けだし、俳優の技量は高いし、観ているだけで面白いんだけれど・・・フィリピン語(タガログ語)が分かるともっと面白いんだろうなあー。




ちなみに、この作品を1時間に縮めたバージョンのものを、日本の舞台照明家がフィリピンで行う劇場技術ワークショップ*8で、例題(? 練習用の具体的な題材)として用いるんだそうです。


加えて、今回出演した俳優のうち何人かは、3月下旬に日本で上演される、燐光群の「フィリピンベッドタイムストーリーズ2」にも出演するんだとか。うーん、世界は狭いというか、広いというか。





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20日(月)の夕方から夜にかけて、マニラを後にして、クアラルンプールへ約4時間。フィリピンとマレーシアの時差は無く、日本とは1時間の時差。




翌朝、クアラルンプール日本文化センターの島田さんと合流して、郊外にあるスパスティックセンター*9へ。今日から劇団態変のメソッドを用いたワークショップが行われるのです。


このワークショップの様子は既に態変のブログにも書かれていますが、今回見に行ったのがワークショップの一回目。以前、態変の金満里さんらから指導を受けたコーディネイターと5名のパフォーマー黒子が再度集まって、来年度の公演を目指しているのだそうです。


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今回のワークショップは、今回初参加のパフォーマーを交えていることもあり、身体のリラックスと可動域を探る練習の途中で終わってしまいましたが、真剣な、特に以前に指導を受けた5名の様子には心惹かれるところがありました。それに触発されて「私も身体を動かそうかなー」とは思うのですが、ちゃんと見届けてお知らせすることも仕事ですから・・・とガマン。


f:id:japanfoundation:20060306225329j:image(態変のブログに載っている写真を撮っている島田職員)





その後、お昼から夜まではクアラルンプール日本文化センターに戻ってお仕事です。


クアラルンプール日本文化センターはPutraLRTという列車に乗ってAmpangPark駅で下車してから、徒歩で数分行ったビルの30階にあります。


受付f:id:japanfoundation:20060221145828j:imageから右手の方には日本語教育用の教室と、その奥には図書館。f:id:japanfoundation:20060306225143j:image(と、ちらりと写る歳森職員。)


受付すぐの左手には和室f:id:japanfoundation:20060221145824j:imageがあって、その奥に事務スペース。f:id:japanfoundation:20060306230034j:image





夜からはマレーシア国立文化センターにて、ミュージカル「Puteri Gunung Ledang」を観劇。

1,200人以上が入るホール、3週間にわたる公演期間と、マレーシアでは異例な規模であるにも関わらずすべてのチケットが完売してしまっているというくらい破格の大人気ミュージカルなのだそうです。*10



ジャワのお姫様Puteriと、マラッカの王様は政略結婚をする予定があり、王様はマラッカで一番の戦士Hang Tuahをジャワへ迎えに行かせます。しかし、Hang TuahとPuteriは一目惚れしてしまい、Hang Tuahの心はPuteriへの恋心と王様への忠誠心の間で揺れ動いて・・・



というこの作品のストーリーは「トゥーランドット」や「竹取物語」、ギリシャ神話のカッサンドラのようなものだし、よくある神話や伝説じゃない?と切り捨ててしまうことも出来るかもしれません。英語の字幕はあるし、パンフレットには大まかなストーリーが載っています。

しかし、マレー語のセリフを歌へと転化することで雰囲気やある種の甘美さが劇場内に広がっていて、マレーシアで前例が無いくらい大人気だ、ということも納得できる歌の力を感じさせられるのです。*11実はあまりミュージカルを観るのが得意ではなかった私も、マニラ・クアラルンプールと立て続けに、それも言葉が判らないけれど完成度の高いミュージカルを観て、ちょっと価値観が変わった感じです。





この公演は20時半に開演して、1度の休憩を挟み、終演がちょうど0時!国立劇場なのに夜遅くまで・・・おつかれさまです。


ホテルに戻ったら1時前。やっぱりすぐに就寝。zzz





翌22日、短いマレーシア滞在を終え、次の目的地バンコクへ2時間余り。クアラルンプールとは1時間、日本とは2時間の時差です。


そして、バンコクの空港に着き、今回の出張のために買ったスーツケースを受け取ってみるとなんと・・・





f:id:japanfoundation:20060306225141j:imagef:id:japanfoundation:20060307190854j:imageぐちゃぐちゃに?!Σ(゚д゚lll)





第3弾に続きます。




*1:あと、前回は触れませんでしたが、そのショッピングモール内のシネマコンプレックスで、日本映画祭もやっていたのです。会場設営の準備に行った際に少し時間が空いたので、大阪に暮らす小中学生の淡い恋心と成長を描いた作品「ごめん」の一部を観ました。梅田や海遊館でのシーンもあり、ふと自分が小中学生であった頃の記憶と重なって切なくなりました。


*2:ひねりなさい、ひねりなさい、と頭の中に嘉門達夫の声が響きます。
・・・さきほどの映画の影響で気持ちが15年前に戻っているせいか、ちょっと発想が古いようです(苦笑)。


*3:この少し前、少し席を離れたのですが、あまりの盛況で映画館内に入れず声しか聞こえなかったのです・・・。ちなみに、コスプレは「ギルティギア」や「キングダムハーツ」のキャラクターなどなど、総勢10名ほどが舞台に上がったそうです。うう、ここを写真でお伝えできないのが残念です。


*4:外国語が得手ではないんですよね、私・・・。そんな人間でも受け入れられる、それがジャパンファウンデーション(笑)。


*5:こまばアゴラ劇場のような感じ。


*6:ここでいう「オカマ」は、いわゆる男性のゲイ。戯画化されてはいるけれど。


*7:と、こう書くと、ガンパレード・マーチの速水厚志みたいやね。


*8:こちらのワークショップはJFが助成しています。


*9:spasticは脳性麻痺の意


*10:というのも、この作品はマレーシアに語り継がれる伝説が題材になっていて、数年前に映画化されたのですが、その映画の主演女優が今回のミュージカルでも同じ役を演じるということが話題になっているのだとか。


*11:終演後、KLの職員全員がこのミュージカルのサントラCDを購入したのでした。
ちなみに、劇場の天井近くに英語字幕装置が付いていて、そっちを読んでいたら首は痛いわ舞台上を見逃してしまうわ・・・ということで、結局私はマレー語のセリフがさっぱりわからないままずっと舞台上を見ていたのでした。