Friday, April 23, 2010

 twitter始めました



こんにちは、松岡です。


既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、実は我々ジャパンファウンデーション、twitterもやってます。


(そしてこのブログを運営しているチームが、あちらでもツイートしています)








http://twitter.com/japanfoundation


@japanfoundation


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twitterはやってて面白いのが、結構いろんな方がやってるんですよね。


個人であったり、また某美術館さんであったり、それでも組織の中の誰かが意欲的に情報発信をされてるんだなーということを感じました。





現時点では、ブログ上では個々の事業を少し掘り下げたり、裏側を紹介しつつ、このtwitterはそこへの入り口になればなと思ってます。


またtwitterが多言語で受け入れられているのも利用して、できるだけ多言語で、世界中で行われてるジャパンファウンデーションの事業の案内をしたいなと思ってますので、皆様フォローしてみてください。








世界のどこかで、ジャパンファウンデーションの事業を見たり、参加したりしたかた、ぜひ一言つぶやいてみてくださいませ。





Wednesday, April 21, 2010

【その4】ベトナムの芸術界をリードする 若手精鋭10名が初来日。 



今日はベトナム4回目です。


何しろ10名いらっしゃったので、長くなってしまいましたが、あと少しの予定です。いましばらくお付き合い下さい。








♥♥♥♥♥





(今回の登場人物)






「チーさん」  チュオン ドゥック チー (Đức Trí)


プロデューサー/作曲家


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(c)Kenichi Aikawa


中学生の頃から音楽の才能を発揮し、ホーチミン市音楽院に進学。学生時代からロックバンドのメンバーとして活躍。多くのフェスティバルでの受賞歴がある。その後プロデューサーとして成功するも、アメリカ留学を決意。仕事を中断しバークリー音楽院にて作曲を学ぶ。帰国後引き続き作曲家・プロデューサーとして活躍中。












 -今回初来日とお伺いしています。感想はいかがでしたか?





 チー: 私は日本の映画も見ていましたし、日本人の友達もいるので、日本の文化のことをもっと知っていると思っていたんです。でも実際にきてみたら、実は知らなかったことのほうが多くて、少しショックを受けました。








 ベトナムはどちらかというとトップダウンで物事が進む国なんですが、日本は下から上へ、ベトナムとは逆方向で物事が進む国だなとか。








 今回の旅ではいろんな人と会って暖かく迎えてもらいました。そのどれもが作り物の気持ちではなくて、心の底からの気持ちだということが分かって、本当にハッピーです。





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 -アメリカにいらっしゃったんですよね。日本にはこれまで来ることがなかった理由ってありますか。








 チー: 機会がなかったということなんですが、ベトナム人は言葉の問題でどうしても英語が通じるアメリカに行くということがあるかもしれません。日本語が外国人にとってのバリアになっていることは確かですね。








 アメリカに居て考えたことなんですが、私たちは自分たちのルーツは変えられないけれど、西洋的なところ、例えば現実的なところとか、率直で寛大なところなんかはもっと学んで、逆にアジア的なところ、家族やコミュニティが中心になるようなところは大切にするというようにして進んでいけばいいんじゃないかなと思っています。











-最近の日本はそのアジア的な良い点がなくなっているのも事実です。大家族も少なくなっているし、隣近所コミュニティのつながりは減っていますが。





 チー: 伝統というのは厳格に守らなくても、それを知っていれば良い、というものもあります。都市で住む人が昔のようなコミュニティのつながりの中で大家族で住むなんてこと、住宅事情を考えると現実的ではないですよね。でも、例えば、両親とは離れて暮らしていても、ちゃんと感謝の気持ちを持っておくこと、そういうことが大事なんじゃないでしょうか。





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 -今回の訪日がお仕事に与える影響はありますか?



 チー: 今後作曲などをする際にすぐに何か新しいものが思い浮かぶか、というと、そういうことにはならないと思いますが、自分の内面や考え方には変化があったように思っています。これから、この経験をどう還元していくか考えていきたいと思っています。





 訪問先で会った日本の芸術分野の人々から、大変刺激を受けました。直接は仕事に関係ないかもしれないんですが、今後の自分のキャリアに影響を与えることは間違いないと思います。





♥♥♥♥♥




















 





Monday, April 19, 2010

【その3】ベトナムの芸術界をリードする 若手精鋭10名が初来日。 



こんにちはMです。


さて、ベトナムインタビュー。まだまだ続きます。。。


(今日の登場人物)






「リン」さん ファム カイン リン (Phạm Khánh Linh)


歌手


母親は歌手、父親は一弦琴奏者、兄は作曲家という音楽一家の中で育つ。15歳のとき歌手デビュー。その後国立音楽院声楽科を卒業。多くのドラマの主題歌や国家的な歌謡祭で歌っている実力派人気歌手。





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(c)Kenichi Aikawa










「ズン」さん 


「フイ」さん 


「サム」さん


 【その1】


 【その2】をご参照下さい。


 



 








  リン:


 今回の日本訪問では、文学や美術に本当に感動しました。伝統を大切にしながら発展した国の良い例を見せてもらったと思います。





 日本は、歴史的な遺産の保存方法が進んでいることに感心しました。ベトナムもこれから伝統を大切にしながら現代的な発展を進めていくところですが、日本をお手本にして、遺跡保存方法などを学ぶべきだと思います。日本との交流、特にベトナムの若い人材の育成に資するような交流が進めばいいなあと思いました。





 ベトナムには職人文化が日本ほどはないんです。日本から刺激を受けて若い人が育つとうれしいです。








 -具体的に、ベトナムに戻ってからの活動の計画ってありますか?








 リン:

 私はもともとオペラ歌手出身なんです。今はポップスも歌いますし*1、ジャンルとしては「セミクラッシック」といわれていて、一定のファンがいるんです。まず、今年はハノイ建都1000年記念の年で、アルバムを出すことになっているんですけど、今回の訪日で得たアイデアを加えて、「伝統的なポップス」ということについて考えたいと思ってます。





 -ズンさんは何か計画ありますか?








 ズン:


 リンさんのように具体的な計画はないんですが、今回の訪日は、だんだん自分の中にしみこんできてそのうち作品ができるんじゃないか、そう思ってます。


 ヨーロッパを理解したい、と思うと歴史をよく知らないと理解できないんですが、日本はそういうことなしに、すんなり自分の中に入ってきたんですよ。ベトナムにいると、いろんな企業や財団から、助成するから映画を作らないか、って言われることがあるんですけど、自分は助けてもらう前に自分自身でなんとかするのが筋だと考えてます。





 日本という国は地震があったり、戦争中に自分たちがよその国で起こしたこととか、負のイメージも持ってるんだけど、そこを乗り越えて今の日本のイメージを作ってる。それを見たときに、ベトナムも過去の痛みから立ち直って、自力で何とかするっていことが大事だと痛感しました。





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(c)Kenichi Aikawa





  -ベトナムの歴史をざっくり見ると、1000年くらいは中国の支配があって、100年はフランスの植民地、そしてそのあと分断されて、統一して今がある、そんな段階ですよね。





  ズン:


 ベトナムが、文化や芸術を促進するのは、誰かの援助があるからではなくて、そうしたい、という気持ちで外に対して門戸を開いているかどうか、そして文化的なベースを歴史的に持っていることを自分たちが認識しているのかどうか、ベトナム自身が発展したいとおもっているのかどうか、そこが大事だなと。





 日本の発展っていうのは日本人自身の「発展したい」というニーズがあって、その欲求を満たす道を捜し求めた、その結果が今の日本なんじゃないでしょうか。元々日本に来る前から思ってたことなんですが、それが間違いないと確信させるきっかけを今回の訪日は与えてくれたと思います。




 実は自分でも近々来ようと思っていたので、今回呼んでもらえたのはタイミングよかったです*2(笑)。








  -同世代の同じ国の芸術家とグループで旅行できたことはどうでしたか?別れるの寂しいんじゃないですか?(笑)








  フイ:


 もともとお互い知ってる人や仕事したことがある人もいましたけど、一緒に遊んだり、お酒飲んだりってことはしたことなかったんです。なので、こういうネットワークができたことは、本当によかったと思います。


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(c)Kenichi Aikawa


  サム:


 大学ではフイさんの作品について授業で教えたりしてたんですけど、「大御所」って印象だったんです。でも実際会って見たら、芸術家肌で若くて楽しい人で作品に対する見方も、本人を知ってからでは変わると思います。今度大学にきて貰って、学生と意見交換してもらえたらなんて話してるんです。





おお。これからも皆さんの交流は続くのですね。。このインタビューもさらに続きます・・・。




*1:このインタビューをした会合のときはベトナムの伝統的な歌を歌ってくださいました。


*2:ちょうど映画を撮り終えたところで奇跡的にバカンスが取れたとのお話でした。