Wednesday, October 3, 2007

2007年度国際交流基金賞






アルパカ×越後妻有×星条旗×寅次郎・・・注目の今年度受賞者の顔ぶれは?!





本日、2007年度国際交流基金賞および国際交流奨励賞の授賞式が行われます。





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本年度の基金賞は・・・・・





源氏物語の翻訳で知られる


ロイヤル・タイラー(ROYALL TYLER)氏が受賞されます。




















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各分野での活躍を称える国際交流奨励賞は、


【芸術交流賞】


数々の先駆的な展覧会、アートプロジェクトを成功させている


北川フラム氏、














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【日本語賞】


「万葉集」の優れた英訳や、


日本語による小説の執筆活動で知られる


リービ英雄氏、


(写真提供 朝日新聞社)








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【日本研究賞】


トルコと日本の学術・知的交流を推進してきた


アイシェ・セルチュク・エセンベル氏です。











各受賞者のプロフィールはこちら。











受賞を記念して、タイラー教授とエセンベル教授の講演会が東京と京都で開催されます。


゚☆。+゚*。+みなさまのご来場をお待ちしております。+゚*。+゚☆





2007年10月5日 金曜日 16時から17時30分 (開場15時30分) 東京大学本郷キャンパス


ロイヤル・タイラー教授: 「源氏物語」とThe Tale of Genji~英語圏での受容について~





2007年10月5日 金曜日 14時40分から16時10分 立命館大学衣笠キャンパス


アイシェ・セルチュク・エセンベル教授: 世界史から見た日本とトルコの関係


2007年10月9日 火曜日 16時00分から17時30分 法政大学市ヶ谷キャンパス


アイシェ・セルチュク・エセンベル教授: アジアのムスリム・ネットワークと日本





※講演会の詳細とお申込方法は、リンク先をクリックしてお進み下さい。


※満員の場合、入場をお断りする場合がございます。予めご了承下さい。





Tuesday, October 2, 2007

そろそろ就活シーズン開幕・・・?



電車ではリクルートスーツの大学生をチラホラ見かける季節となりました。そんな就職活動中の皆さんにも読んでいただきたい「インターン座談会」パート2*1



“学生の目から見たジャパンファウンデーションって、どうなの?”


某日、わいわいと行われたインターン皆さんの声をお届けします。


それではさっそく、自己紹介から~~^O^





小林日米センター)です。大学院で公共政策、文化経済学を勉強しています。横浜トリエンナーレや映画祭のイベントで国際交流基金を知りました。


中川(文化企画課)です。マネージメント学部というところで、国際文化交流を勉強しています。私は大学の授業の中で国際交流基金の名前を聞きました。


奥村(情報センター)です。法学部法学科です。高校のときにアメリカに行ったことがきっかけで、日本に興味を持ち、日本を紹介したいと思うようになりました。私と加藤さんは同じ大学の授業の一環でインターンに参りました。


加藤(総務課)です。国際関係企業法学科で学んでいます。国際交流基金を知ったのは、高円宮杯という英語の弁論大会に遡ります。中学校3年のときに大会に参加した際、高円宮殿下が基金の職員だったことを知りました。その後、この弁論大会の運営にも携わるようになりました。

中村(日米センター)です。国際教養学部というところに所属しています。私は中学、高校とタイで過ごしました。タイのYMCAでボランティアをしたとき、現地の人たちから日本語教育を行っている「バンコク日本文化センター」*2という場所があると聞いたんです。そのとき初めて、海外の地で自分の国、日本が好きだ!と言ってくれる人に出会ったことがとても嬉しかったのを覚えています。





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司会:皆さん、それぞれの関心からジャパンファウンデーションでのインターンを志望くださったのですね。ところで、インターンに来る前と今では、思い描いていたことと違うこともあったのではないでしょうか?イメージと実際のギャップはありませんでしたか?



加藤:国際交流基金というくらいなので、英語の電話がたくさんかかってきて・・・というイメージがありましたが、そうでもなかったです。「国際交流」というと、とても華やかなイメージがあると思うのですが、実際には地道な仕事の上に成り立っているのだな、と感じました。






司会:そうですね。海外の事務所ではたしかに色々な舞台公演をやったり、展覧会をやったり、おそらく皆さんが思い描くような事業の現場がありますが、特に加藤さんがおられる総務課などは、いわゆる縁の下の力持ちのような存在ですよね。



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奥村:私は女性が多い職場で驚きました。今インターンをしている情報センターは、部長さんも次長さんも女性です。きっと女性にとっても働きやすい職場なのではないかな、と思いました。


加藤:そういえば、このインターン座談会でも“黒一点”ですね(笑








小林:私も女性が多いことに驚きました。インターンをする前は、官僚的、公務員的な…「県庁の星」(!)みたいなイメージがあったのですが、実際は違いました。私が今いるのは日米センターというところなのですが、皆さんがすごくフランクに誘ってくださったりして、嬉しいです。他の企業でインターンしている友人に、事前に様子を聞いてみたら、「自分から主張しないととダメ」とか「社員の人とあまり交流ないよ」とか聞いていたけれど、そんなことはありませんでした。また、同行させていただいたレセプションでは、皆さん基本的に英語がペラペラで、やっぱり英語はマストだな、と感じました。






司会:インターン期間中に職員によるいくつかのレクチャーに参加いただいていますよね。特に面白かった話や印象に残っていることはありますか?



加藤事業開発戦略室の富岡室長のお話が面白かったです。日本人としての心配りや気づかいについて話してくださいました。「国際交流」というと、なにかすごく大きなヴィジョンのように響きますが、実際にはそのような基礎的な部分、あるいは自分の中にあるものが大事だということに気づかされました。


奥村:外に出て初めてわかる日本、ってあると思います。例えば、外国のファーストフード店に行ったら、無愛想な大きなおばさんの店員にムスッとした応対をされたことがあります。それに比べると、日本のサービス精神は素晴らしいですよね。世界に誇れる、発信できるものだと感じます。


レクチャーの中では、CSRの話が印象に残りました。ジャパンファウンデーションと企業が連携していることを知ることができました。


中川:私はレクチャーも難しくて内容を理解するのでいっぱいだったのですが、自分では入り込むのに難しい分野に入るきっかけを与えていただいたように思います。もっと新聞を読めば理解できるようになるんじゃないか、と感じたり・・・新しい世界が開けた気がします。


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中村:日米センター事務局長の小川さんの話が興味深かったです。私は、大学での課外活動として、留学生とのイベントやお祭りを企画しています。これまで考えていた国際交流は、たとえば留学生と「一緒に踊らない?」とか「桜を見に行こう!」というサークルレベル、個人レベルのものだったのですが、インターンをしてみて、政策として、あるいは国レベルでの国際交流に気づかされました。日米関係に関する会議に連れて行っていただいたときも、通常では会えないような方々が沢山いらっしゃっていました。






司会:中村さんが携わっているような、「草の根」レベルの交流もとてもとても大切ですが、ジャパンファウンデーションという組織だからこそ、できることもたくさんありますね。また、個人レベルではお話することなどできないような各界のトップレベルの方たちの出会いは、職員にとっても非常に刺激的です。


さて、実は最後に、ブログチームから皆さんに、ぜひ聞いてみたい質問があるんです。・・・あ、怖がらず、気軽に応えて下さいね。


「JFを色にたとえるとしたら何色でしょうか??」






中川:はじめはロゴマークに使われている紫が浮かびましたが・・・でも色に染まらないような気がします。パレット的な感じ。


中村:私もはじめに紫を考えました。次に青かなと思ったんです。青は空や海の色で、世界とつながっているものだから。それか虹色かな、一色だったら緑かもしれません。あたたかいイメージがあるんです。は森や木の色で、自然はすごく安心するものです。森は昔から神様が宿っている場所だったり、人が集まってくるような場所だったりしますよね。だから緑かな。


加藤:私も暖色系だなと思いました。オレンジとか黄色とか・・・。北海道の花畑みたいなイメージです。もしくは花束かもしれません。花には束ねられた根、つまり基礎になる土台がありますよね。それがあって初めて、色とりどりの国際交流が花開く、そんな感じです。


小林:私も寒色系ではないと思います。白でもなく・・・シャボン玉みたいなイメージでしょうか。






司会:なんだか、すごくイマジネーションにあふれる回答ですね!お答えから、インターンの皆さんが、短い間にも関わらず、それぞれ違った刺激を受けている様子が伝わってきました。


人と人との触れ合いあっての国際交流ですから、ジャパンファウンデーションも、インターンの皆さんが感じたような色とりどりのイメージ、温かいイメージを発展させていけたらと思います!





さて、次回は第3弾。いよいよインターン特集も大詰めですので、お楽しみに!





*1前回の記事もぜひご覧くださいませ。


*2:世界18ヵ国に広がるジャパンファウンデーションの海外ネットワークについては、こちらのポータルサイトでご覧いただけます。





Monday, October 1, 2007

~ハリケーン・カトリーナの災害から2年を経て~



こんにっちは(^o^) みかんです。


日に日に寒くなってきましたが、皆さん風邪などひいていませんか。


さてさて秋といえば食欲の秋、スポーツの秋・・・国際交流の秋?!


10月6、7日は日比谷公園で会いましょう(^_^)


著名なタレントさんも登場する日本最大の国際交流フェスタ、グローバルフェスタJAPAN2007が開催されます。


ジャパンファウンデーションも昨年に続き、ブースを出展します。皆さん、遊びにぜひ来てください♪


注目は、6日15:30よりJFが主催するワークショップ『災害の経験と未来への教訓~ハリケーン・カトリーナ被災地における神戸の語り部たち』です。





人間の安全保障ってなに?


ボランティアで海外と関わるようなことできないかなぁ…。


国際交流の現場で活躍する人の話が聞いてみたい!

そんなあなたに是非ともおすすめ。今回のワークショップでご紹介するプロジェクトを、昨年より舞台裏で支えるKさんに、語っていただきました*1


 *** * *** * *** * *** * *** * *** *


ハリケーン・カトリーナ。それは2年前の8月にアメリカのルイジアナ州を襲い、ジャズ発祥の美しい町ニューオリンズ市を浸水させ、大きな爪あとを残した恐ろしい自然災害です。昨年10月、日米センターでは、ニューオリンズの復興関係者8名を日本に招き、阪神・淡路大震災を経験した神戸市の復興の過程をその目で見ていただきました。日本の市民、専門家との対話を通じて、ニューオリンズの復興に活かしてもらいたい、との思いからでした。





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プロジェクト終了後、日米双方の参加者から「このまま終わらせてしまうのはもったいない。防災、災害復興分野の交流を継続してほしい」との要望を頂きました。そして、プロジェクトの発案者でもあった在ニューオリンズ日本総領事館から、再び新しいアイデアが寄せられました。神戸の関係者が行っている「災害の語り継ぎ」とその意義をニューオリンズ市民に広く知ってもらうとともに、国際的な「災害の語り継ぎ」ネットワークの確立を模索してはどうか、と。早速、神戸の語り部の方々をニューオリンズに派遣することになりました。





「災害の語り継ぎ」は、災害の記憶を風化させることなく、次の世代、離れた地域の人々に継承していくために欠かせない取組みです。でも、それだけではありません。災害復興の歩みは長く、重いのです。住まいが再建され職場が再開しようと、人々の心には、苦難の記憶、親しい人との別離の痛み、失われたものへの悔いが澱のように残ります。被災者自らが悲惨な記憶を語り継ぎ、心の痛手を癒していく。語り部自身の精神的な傷を癒す「心の復興」も災害復興には欠かせません。そこで、ニューオリンズの市民に日本の災害語り継ぎのための取組み事例を紹介し、被災者が自身の体験と教訓を語り継ぐことの意義や効果等を伝えたいと思いました。





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今回、9月5日から10日まで、神戸の語り部ら5人をニューオリンズに派遣しました。派遣団の団長は、神戸山手大学の小林郁雄先生にお願いしました。小林先生は、阪神・淡路大震災の際に復興市民まちづくりのためのネットワークを立ち上げるなど活躍され、現在は「世界災害語り継ぎネットワーク」TeLL-Netの事務局長も務めておられます。子供の視点から震災体験を語れる方にもメンバーに加わってほしいという希望を伝えると、ぴったりの大学生を推薦くださるなど、あっという間に派遣団5名が決まりました。準備の過程を通じて、震災からの復興の源であった、関係者のネットワークと「人」のパワーを私たちも実感することができました。





10月6日、日比谷公園でのグローバルフェスタには、小林郁雄団長と荒井勣さんのお二人に登場していただきます。小林先生にはニューオリンズでの市民団体との交流や語り継ぎをテーマに実施したシンポジウムの模様を報告いただくとともに、今後のネットワーク形成についての展望を語っていただきます。荒井さんは、阪神・淡路大震災記念-人と防災未来センターの語り部のお一人です。ひまわりおじさんの愛称で知られ、災害で被災された方たちを元気づけるために、「良いボランティアは先手、先手と打たなければならない」と考え、今も全国各地でボランティア活動を続けています。荒井さんには、ニューオリンズの人々にも披露した阪神・淡路大震災の語り継ぎをしていただきます。





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国際交流基金に日米センターが設立されてから16年が経過しました。国際情勢が大きく変化する中、日米センターならではの取組みとは何か、模索しています。その一つが「人間の安全保障」です。人間の安全保障は、飢餓、疾病、抑圧など、恒常的な脅威からの安全の確保と、日常生活から突然断絶されることからの保護を主な内容とするものですが、地震やハリケーンなどの大規模災害も、対象とすべき脅威の一つです。文化的なアプローチにより「人間の安全保障」に貢献しようとしたのが今回の交流事業でした。


グローバルフェスタで、この日米センターの新しい取組みについて是非聞いていただきたく思います。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。




*1:日米センターのホームページには、語り部の団長を務められた小林郁雄氏の報告レポートを掲載しています。ごらんください→こちら