Friday, August 3, 2007

◆いよいよ明日開催! 公開セミナー「アチェ 津波と紛争からの復興」◆



今年4月、芸術による元紛争地の復興支援事業「アチェの子どもたちと創る


演劇ワークショップ」を、日本とアチェの芸術家やNGOと実施しました。


そこでの経験を日本の皆様と共有するために、アチェの芸術家やNGO関係者を


招き、公開セミナーを開催します。





アチェの話芸家アグス・ヌール・アマル氏のパフォーマンスにも注目です!!





入場無料ですので、是非ご参加ください。


日時:8月4日(土) 14:00~17:00


会場:ジャパンファウンデーション 国際会議場


http://www.jpf.go.jp/j/intel_j/news/0707/07-05.html





当事業のきっかけから実現までについて、担当職員が紹介しています。


http://www.jfsc.jp/webmember/topics_cont/fr-0708-0004





アチェのワークショップについては、こちらの記事もぜひご覧下さい。





Thursday, August 2, 2007

国際交流基金の日本語教育専門家になりたい人!この指とまれ!!



潮風です。今日は短く、でもとっても魅力的なお知らせです。ヾ(=^▽^=)ノ




これまで、このブログでもいろいろな基金の日本語教育事業を紹介してきていますが*1、意外にもあまりちゃんとお話したことがないのが、基金の日本語教育専門家の派遣事業。基金では、海外における日本語教育への取り組みとして、世界各地の中核的な日本語教育機関に日本語教育の人材を派遣しています。その数、なんと2006年度で117ポスト


f:id:japanfoundation:20060719184552j:image:w500




この派遣している人材は、その経験、年齢、資格などによって「日本語教育専門家」「ジュニア専門家」「マラヤ大学予備教育課程(AAJ)派遣日本語教育専門家」「日本語教育指導助手」という区分に分けられています。日本語教育専門家、ジュニア専門家は各国の日本語教育の現地化、自立化を促進することを目的に、教室での日本語教授、カリキュラム・教材作成に対する助言、現地教師の育成、教師間ネットワーク構築支援等を行っています。マラヤ大学予備教育課程(AAJ)派遣日本語教育専門家は、マレーシア政府がマラヤ大学に設置したマラヤ大学予備教育課程にて、高校修了生を対象に、日本の大学進学に必要な日本語能力を2年間で集中的に養成することを目的に、日本語授業担当、教材作成、カリキュラム作成、現地教師の育成を行っています。*2また、指導助手はこの日本語教育専門家の指導・支援を受けながら、海外の日本語教育機関で日本語を教えています。いわば、世界の日本語教育の最前線で活躍する人々なのです☆*3





そこで!今年、平成20(2008)年度に海外に派遣するこの日本語教育専門家、ジュニア専門家、AAJ日本語教育専門家、そして日本語教育指導助手を国際交流基金では公募します。そして中でも、専門家/ジュニア専門家を目指している方に対しては、専門家/ジュニア専門家の具体的な仕事の内容や求められる能力について担当課から直接説明するとともに、それぞれの仕事の魅力について経験者の話がきける説明会を開催いたします。


が、これがなんと東京は明日3日(金) 、関西は6日(月)!! お知らせ遅くてゴメンナサイ(>人<) 


参加には事前連絡が必要ですので、今日これを見て、ビビっときた方、すぐに連絡をっ。ヾ(゚▽゚ o)≡≡=イソゲー!!



<東京会場>


日時 平成19(2007)年8月3日 金曜日 15時から(約2時間の予定です)


場所 ジャパンファウンデーション 国際会議場 アーク森ビル20F





<関西会場>日時 平成19(2007)年8月6日 月曜日 13時30分から(約2時間の予定です)


場所 ジャパンファウンデーション 関西国際センター





<内容> ※会場によって発表者は異なります


1. 国際交流基金の日本語教育専門家派遣事業について~専門家/ジュニア専門家に求められるもの~


2. 日本語教育専門家/ジュニア専門家の業務の実際


3. 質疑応答





<連絡先>


日本語事業部 派遣・助成課


Tel:03-5562-3524 Fax:03-5562-3498 


Email:haken_joseika@jpf.go.jp





詳細はコチラ⇒http://www.jpf.go.jp/j/japan_j/news/0707/07-01.html






ってその前に、順番が逆ですが、それぞれの専門家の詳しい応募方法・条件などについては、下の要綱をよくチェックしてきてくださいね。ご応募、お待ちしていまーす☆



平成20(2008)年度海外派遣


日本語教育専門家・ジュニア専門家・マラヤ大学予備教育課程(AAJ)派遣日本語教育専門家 公募のお知らせ 


日本語教育指導助手公募のお知らせ



 




*1:ケアナビ、弁論大会、日本語能力試験・・・などなど。一覧はコチラ


*2以前このブログでインタビュー記事を紹介した、マレーシアのクアラルンプール事務所職員のハフィズさんもこのAAJを修了した生徒なんですよ!こうやって、将来マレーシアと日本の架け橋となる人材を育ててるんですねー。


*3:この日本語教育専門家やジュニア専門家の派遣先での活動や、その国の日本語教育事業については、帰国した専門家による報告会や「世界の日本語教育の現場から」というサイトを通じて紹介しています。また指導助手の活動報告(2005年度版)もあるので、ぜひご覧ください!





Wednesday, August 1, 2007

[みなさんへの]「をちこち」インド特集号発売!



人事異動後、初登場となります、西納です。入社以来慣れ親しんだ日米センターを離れて、情報センターに異動し、『をちこち』の編集担当となりました。





さて、本日は、映画の日、肺(8/1)の日、『をちこち』第18号発売の日です!今回の特集テーマは、「インドを解く-Demystifying India」。2007年が、日印交流年であることを記念して取り組みました。大国インドを、専門家や現地在住の執筆者の皆さまの手をお借りして、宗教・ビジネス・歴史等々の切り口で「解く」特集となっています。目次のライナップはこちらをご覧ください。




非凡な交渉力を有するインド人とのビジネスのやり方を紹介する記事から、インドの魅力はインドの人にあるとしてその特長を分析する記事、世界で最も貧困人口の多い国*1であるインドの影の部分を探訪する記事まで、硬軟そろった読み応えのある号となっています。ぜひ読んでみてください。*2





さてさて、今日のブログでは、少し趣旨を変えて『をちこち』の表紙についてご紹介したいと思います。





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今回の表紙は、きりりとこちらを見据える女性を中心に様々な素材が配置されたインパクトのある作品を使用させていただきました。*3アトゥル・ドディヤ(Atul Dodiya)氏によるこの作品について、芸術評論家ランジット・ホスコテ(Ranjit Hoskote)氏より、コメントをいただきましたので、この場を借りてご紹介します。*4


















アトゥル・ドディヤ氏は、1959年ボンベイに生まれたインドを代表する現代美術のアーティスト。彼はこれまでに、既成の美の概念に囚われることなく、絵画、アッサンブラージュ、写真、造形の分野で優れた作品を残している。ドディヤ氏によれば、自身の作品の特長は、観る者の経験が、暗示的で抽象的な、かつ好奇心をかき立てられるような視覚的フィクションとして再構築される場所を生み出すことにあるという。





彼は当初、写真を通して冷徹なまでのリアリズムを追求したが、その後、多彩な要素を取り入れて抽象的な表現方法を求めるようになった。ドディヤ氏は、漫画雑誌の切り抜き、宗教を題材にした有名な石版画、映画のポスター、そして彼が惹かれたインド、ヨーロッパ、アメリカの伝統的な美術作品を表現手段として使っている。彼は「ファインアート」と大衆文化の両方から画像・技術・素材を取り入れることで、両者を区別するこれまでの枠組みの概念の破壊を試みている。





ドディヤ氏は、ピエロ・デッラ・フランチェスカ(Piero della Francesca)の絵画、ベノード・ブハリ・ムケルジー(Benode Behari Mukherjee)の絵画、ルネ・マグリット(René Magritte)の謎めいた幻想的な作品、原始的な表現方法を用いたコンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brancusi)の作品、葛飾北斎がもつ詩情豊かで優美な作品、クリスチャン・ボルタンスキー(Christian Boltanski)の直感を用いた技巧的作品、ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)のアッサンブラージュに見られる哀愁を帯びた表現方法に影響を受けているほか、日本の仏教美術から恐ろしい形相をした不動明王像も取り入れている。





しかし彼の仕事は、こうした作品をただ羅列することではない。彼はこうした豊富な素材を取り入れることで、真に現代的で、既存の文化概念の枠組みを超えた彼独自の表現方法を確立している。


(原文は英語)









インド特集の表紙を彩る作品”Karuna”は、結婚と男女の関係について描かれたシリーズ”Saptapadi: Scenes from Marriage (Regardless) ”の一部です。アートや写真が重ねられて一つの作品となる過程で、その作品に込められた意味も重ねられていくそうです。ドディヤさんの作品を自分なりに解いていくのもおもしろいですね。




*1:1999年時点で、インド政府によると2億6千万人、世界銀行によると3億5千万人


*2:『をちこち』18号は、全国の主要書店やオンライン書店、そして、9月29日(土)と30日(日)に行われるナマステ・インディア2007の会場(代々木公園イベント広場)でもおもとめいただけます!


*3:Satyajit Ray監督の映画Kapurush o Mahapurush(臆病者と聖者)に登場する女優Madhabi Mukherjee。映画は残念ながら日本未公開です。


*4:ホスコテ氏は、ドディヤ氏が2001年に個展「ボンベイ:迷宮(ラビリンス)/実験室(ラボラトリー)」を日本で開催した際にキュレーターを務めました。http://www.jpf.go.jp/j/others_j/old/0105/05-02.html