Thursday, February 2, 2006

アラビアンナイト大博覧会






こんにちは、松岡です。





おとといの1/31(火)、国際交流基金フォーラムで開催されていたアラビアンナイト大博覧会に行ってきました。





さんざん行こう行こうと思っておきながら、行ってみたら休館だったり、すでに閉まっていたりで不運続きでしたが、その日で最終日でしたので見られてよかったです。





たくさんの方が、ブログでアラビアンナイト大博覧会について感想をくださっていました。





どうもありがとうございました m(_ _)m





「あ、もうおわっちゃったの!!」


という方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、そんな方はこちらのellyさんのブログ「ETHNOMANIA」を是非!


すーーさまじく、詳しく書いてありますので(僕も、フムフムと読んでしまいました)。






<この展覧会のコンセプトは、誰もが知っているアリババ、アラジン、シンドバードの物語が収録された『千一夜物語』の描く世界が、我々が現実のアラブ世界に対して持っているイメージに大きく影響しているということ。そして、現在在る『千一夜物語』が成り立っていった経緯を含めて多くの文献資料を提示すると共に、具体的なアラブ世界の事物を紹介することで、「説話と現実」の違いを見せようというものでした。(多分;)


ETHNOMANIA

「アラビアンナイト」という言葉は、多くの方が聞いたことはあると思うんですが、その中身についてまで詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか?


僕もその一人でした。


ellyさんがおっしゃる通り、この展覧会を見て「『千一夜物語』の描く世界が、我々が現実のアラブ世界に対して持っているイメージに大きく影響している」ことを実感しました。








アラビアンナイトの歴史から、その物語を取り巻く衣服や住居など、本当にたくさんの展示があったのですが、中でも一番印象的だったのが「アラビア文字の書道」でした。





これもまた私の勉強不足でもあるのですが、書道というのは漢字文化圏特有のものなのだろうと(それこそ中国とか韓国とか日本とか・・・)、無意識に思っていたもので。


アラビア文字の書道には、漢字の書道とはまた違う、力強さとやわらかさみたいなものを感じました。美しいベリーダンスのように。





会場にお越しくださった「いづつや」さんが、ブログでこのアラビア書道について触れてました。






<アラビア書道のもつ高い芸術性が世界的な関心を呼んでいるそうだ。で、ネットで
いろいろ調べてみた。日本におけるアラビア書道の第一人者、本田孝一さん(大東
文化大学教授、1946年生)の作品が昨年、大英博物館に買い上げられたという。
“神の顔”と題する三部作は鮮やかな赤、青、緑の地の上にアラビア文字が左右
対称に配置されている。堂本尚郎の“宇宙Ⅰ”連想させるような新しいアート感覚の
書である。


いづつやの文化記号



日本人の「アラビア書道」の作品が大英博物館に買い上げられたんですか*1

なるほどー*2


同様に、きっと日本の書道も決して日本人だけのものではなくて、多くの方に愛されて広まっていくんでしょうか(あるいはすでに・・?)。

将棋の羽生さんも、著書の中で「将棋を世界に」と熱く語られておりましたし*3





そういえば、この会場でベリーダンスも見れる日があったらしく、後で知りました。


ベリーダンスって、皆さん見たことありますか?





erawanさんがブログで触れていましたが、






<会場内にはこのほか、アラブ民族衣装で再現された「花嫁の部屋」、パレスチナの民族衣装、楽器、ベリーダンスの衣装やビデオなどのコーナーもあってとても充実した内容になっている。


妖しい亜熱泰

そうなんです。


ベリーダンス・ダンサーの一日の生活がわかる映像視聴コーナーもありました(残念ながらもう終わってしまいましたが・・・)。








他にもたくさんの方が、ブログで言及してくれてました。


ありがとうございます。





また今度は会期中に、こういう形で語れればと思います!




*1:いやだなー、『遠近』第5号(2005年6月発売)の表紙の作品ですよー by うちの部長。すいません・・・灯台もと暗し・・・


*2:それにしても、いづつやさんのブログは凄い!!かなりの情報量(特に絵画)です。びっくりしましたー


*3:羽生善治『決断力』です





Wednesday, February 1, 2006

『遠近』第9号を30倍楽しむための読書&WEB案内(その1)






ごぶさたしています、2カ月に1回登場する麦谷です。





偶数月の1日と言えば、ジャパンファウンデーションが出している雑誌『遠近』(をちこち)の発行日です。





今号は、「日中交流の歴史を歩む人たち」と題して、日本と中国の交流で活躍した人物を追いました。目次はこちらです。







トップを飾るのは、テレビ朝日系「報道ステーション」コメンテーターでもおなじみの朝日新聞編集委員、加藤千洋さんのエッセイです。その他にも、さまざまな方にご寄稿いただきましたが、今回は、『遠近』を30倍*1楽しむために、記事や執筆くださった方に関連した読書&WEB案内をお届けします。





まずは特集「日中交流の歴史を歩む人たち」に関連するものからご紹介します。





◆加藤千洋さんのエッセイで紹介された名訳


『余秋雨の文化苦旅―古代から現代の中国を思考する』余 秋雨(著)、楊 晶(翻訳)


余秋雨の文化苦旅―古代から現代の中国を思考する





◆興梠一郎先生お勧め! 石橋湛山入門


『石橋湛山-リベラリストの真髄』 増田 弘(著)


石橋湛山―リベラリストの真髄 (中公新書)





◆林出賢次郎についてもっと知りたい方に-中田整一先生近著


『満州国皇帝の秘録―ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎』


満州国皇帝の秘録―ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎





◆王衆一さんが編集長を務める『人民中国』『人民中国』2005年6月号には、加藤千洋さんが紹介した『パイプのけむり』の中国語翻訳を終えての楊晶さんのエッセイも掲載されています。


宇宙を飛翔する小惑星-『パイプのけむり』の翻訳を終えて





◆内藤湖南についてさらに詳しく連載中(粕谷一希先生)季刊東北学 東北文化研究センター(編)





◆天津市視覚障害者日本語訓練学校についての詳しいレポート


『日本語教育通信』第51号(2005年1月発行)夢のお手伝い 視覚障害者と健常者が共に学ぶ天津市視覚障害者日本語訓練学校


◆北京日本学研究センターへのジャパンファウンデーションの取り組み対中国特別事業 北京日本学研究センター





その他、今号執筆者の近著です。


王 敏 先生『中国人の愛国心 日本人とは違う5つの思考回路』


中国人の愛国心 日本人とは違う5つの思考回路 (PHP新書)





沙 柚 先生『憤青 中国の若者たちの本音』


憤青 中国の若者たちの本音





執筆くださった方々も皆さん、「日中交流の歴史を歩む人」でらっしゃることがよく分かると思います。是非、より深く『遠近』をお楽しみください。




*1:いや、もっとかな。





『遠近』第9号を30倍楽しむための読書&WEB案内(その2)



『遠近』では特集の他にも、毎号、国際文化交流に関連する様々な連載や、ジャパンファウンデーション事業をハイライトでお伝えする記事を載せています。それらについても、読書&WEB案内をお届けします。





◆文化による都市創造-後藤和子先生近著


『文化と都市の公共政策―創造的産業と新しい都市政策の構想』


文化と都市の公共政策―創造的産業と新しい都市政策の構想





◆ 2005年の開高健ノンフィクション賞を受賞-藤原章生さん近著


『絵はがきにされた少年』


メキシコでのセルバンティーノ芸術祭についてのレポートを寄せてくださった藤原章生さん(毎日新聞メキシコ市支局長)が、以前の赴任地、南アフリカでの経験をまとめています。


絵はがきにされた少年





◆ 安達以乍牟さんの浮世絵を現代に活かす取り組みを知る


財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団


素敵な版画を購入することもできます。





◆ 国際交流基金地球市民賞~受賞した団体・個人の活動をより詳しく『クロスボーダー宣言 国際交流を担う地球市民たち』 国際交流基金(編)


これまでの受賞者の活動を紹介しています。国際交流活動の参考となる数多くのヒントを得てください。


特定非営利活動法人チェルノブイリへのかけはし-2005年国際交流基金地球市民賞受賞





◆ 嘉本伊都子先生がアルゼンチンで講義した日本人の国際結婚とは?


『国際結婚の誕生―「文明国日本」への道』


国際結婚の誕生―「文明国日本」への道

国際結婚といえば、今号でのお勧めの記事は、これまでは20組に1組というのが通説だった日本人の国際結婚は、実はもっと割合が多くて、15組に1組にもなっている*1! という衝撃的な李節子先生(東京女子医科大学助教授)からの寄稿です。日本人がより多様化している様子が、さまざまなデータを駆使して分析されています。





ということで、今号の『遠近』第9号も盛りだくさんの内容でお届けしています。是非、ご愛読ください。


次回の4月発行の第10号は、「世界で愛される日本食」(仮題)の特集を予定しています。お楽しみに!




*1:これについては、昨年の12月31日付の朝日新聞にも掲載されていました。