Tuesday, August 12, 2008

日中韓次世代リーダーフォーラム2008






こんにちは。2年ぶりくらいに登場します、丁寧です。





ジャパンファウンデーションでは、2002年より「日中韓次世代リーダーフォーラム」という事業を実施しており、この2008年7月には第6回フォーラムを開催しました。先月フォーラム開催のため、日中韓を出張してきましたので、今回はこの事業についてご紹介したいと思います。





この事業は、日本/中国/韓国3か国における将来のリーダー同士の相互理解を深め、信頼感を醸成し、信頼関係を構築することが本事業の目的です。


この事業のスタートに際して、ジャパンファウンデーションが主導的な役割を果たしていましたが、現在は韓国国際交流財団、中華全国青年連合会と合同で事業の事務局を務めています。事務局自体は3か国の連携・協力によって成り立つことも本事業の特徴の一つです。





近年、二国間交流としてジャパンファウンデーションのみならず、いろんな団体によってさまざまな層における日中・日韓の交流事業がなされています。


また多国間交流でも日中韓の参加者が入っているケースがありますが、日中韓のみで行われる事業はまだそれほど数多くありません。日中韓において懸案・未解決事項が少なくないだけに、今後いっそう3か国の交流が重要となってきます。





て、事業の概要ですが、まずは参加者について、政治家、行政担当者(公務員)、ビジネスマン、研究者、ジャーナリスト、NGO/NPO関係者(30歳~45歳)で各国6名ずつ、計18名の構成となっています。


各分野の参加者を招くことによって、さまざまな視点から3か国の将来を捉えることがまた本事業の特徴の一つです。


(ご参考に本事業の参加条件は、他の参加者と英語で議論する意思と能力のあること、政治/経済/社会/文化等の分野で、韓国・中国との交流に関心があり、フォーラム終了後も韓国・中国の参加者と積極的な交流を継続し、ネットワークを維持・継続させていく意思があることで、ただし、必ずしも韓国・中国の専門家である必要はなく、幅広い分野で活躍している人が望ましいとなっています。)





3か国から選ばれた各界の次世代リーダー達が10日間にわたる合宿で3か国を訪問しながら主に以下の活動を行います。



1.参加者がお互いの国・社会・文化等を理解し合うための、専門家によるレクチャー受講/ディスカッション


2.参加者同士の人間関係構築を進めるためのディスカッション


3.関係機関などの視察/意見交換






今年のスケジュールは以下のように11日間で3か国の6都市を訪問するというかなりハードなものとなっています。


参加者の皆さんが3か国の風土を一緒に体験することも本事業の特徴の一つです。



・中国/上海・南通 7月10日(木)~13日(日)


・日本/東京・金沢 7月13日(日)~16日(水)


・韓国/ソウル・釜山   7月16日(水)~20日(日) 



 





2008年度の総合テーマは「Vision 2030 for Northeast Asia」でした。参加者の皆さんの至った結論は、現存の課題から目をそらさずに取り組むと同時に、より未来志向の3か国の関係構築をめざすべきということでした。歴史や領土といったセンシティブな問題において、感情的になって相手を刺激するようなことは避けながら、関係専門機関による共同研究・調査を客観的に進めていくことが必要であること、また北東アジアにおける経済協力・環境協力などを通じて、共通の利益につながるようなWin-Win関係を構築していくことも必要であることを確認しました。





なお、直前に洞爺湖サミットの開催もあって、今年の日本におけるサブテーマは「環境」でした。


外務省の環境担当大使、トヨタ自動車の環境担当理事、金沢大学の里山・里海研究者との意見交換を通じて、3か国の参加者は環境問題の重要性、3か国による協力の必要性を改めて確認しました。





本事業で構築された日中韓のネットワークが3か国のより発展的・協力的な将来に確実につながっていくと、担当者として信じており、今後ともネットワークの継続・発展に尽力していきたいと思います。





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