Wednesday, January 30, 2008

ついにできました!2007年度JFオリジナルグッズ!!



゚・:*:・。 てぬぐい ゚・:*:・。




皆様こんにちは!事業開発戦略室*1の指揮の下、2007年度の商品開発に携わってきました、


商品開発ワーキングチームです!


<チームのメンバー>


 みかん、ヨネさま、エビちゃん、あい、neige、子羊003、





子羊003:何を隠そう私たち、全員2007年4月に入社したばかりの新人職員なんです!


neige: そしてやっと完成しました!2007年度JFオリジナル商品☆てぬぐい!!http://www.jpf.go.jp/j/goods/j-towel/





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あい: しかも945円!*2前回のオリジナル商品であるASIA5デザインTシャツhttp://www.jpf.go.jp/j/goods/t-shirt/


よりお手ごろ!


みかん: 気軽にぜひぜひ、お手にとってみてください…!!





エビちゃん:それにしても、美しい!(手前味噌ですが。)自分で使うのは勿論、ギフトにもぴったり♪


ヨネさま: そうだね~… いろいろと頭悩ませてきただけに喜びも一入(涙)





っと、詳しい裏話は次回の「ついにできました!2007年度JFオリジナルグッズ!!<後編>」にて詳しいお話をさせて頂きますので、ここではどんな使い方ができるのか、奥の深~い手ぬぐいの活用方法を紹介させて頂きたいと思います!





その1 実用的に ~てぬぐいで“運ぶ”!~


最近「地球環境に優しく」という配慮から注目を受けている「エコバッグ」。


実はてぬぐいは、短い辺の端と端を結んで側面になる長い辺をちょこっと止めるだけで、エコバッグにもなってしまいます!


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でもでもこれも序の口です☆他にも


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こんな風に半分に折った手ぬぐいを上のエコバッグと同じように止めれば、ランチバッグとして活用することもできるし、



こうして瓶状のものを持ち運ぶこともできちゃうんです!


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てぬぐいは生地がしっかりしているからこそ、「運ぶ」という目的にも活用できるんですね☆





その2 ラッピングに ~手ぬぐいで“包む”!~


「てぬぐい」というイメージから、実用的な使い方は比較的想像しやすいものかもしれませんが、何と言ってもデザイン自慢のASIA5の手ぬぐい。こんなおしゃれな活用方法もご紹介しちゃいましょう・・・



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こんな風にして、てぬぐいでラッピングをすることもできるんですね!





でも、「かわいいけど包み方が難しそうだなぁ・・・」なんて思ってしまった人もいるでしょうか?そんな方にはこのような活用方法をご紹介しましょう!



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このように、本屋さんで包むように本を包むだけで簡単にブックカバーとしても使うことができます♪





その3 インテリアに ~てぬぐいで“飾る”~


最後に、デザインを前面に押し出して活用できる方法を・・・そうです、てぬぐいをインテリアとしてお家に飾ってみてしまいましょう!


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タペストリーとしてこのようにお部屋に飾ってみてもなかなかステキでしょう?また、



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ソファーにアクセントとしてかけてみてもいかがでしょうか?使い方はこのてぬぐいを手にとって下さったあなた次第です☆





私達ワーキングチームのメンバーも、てぬぐいにこんなにたくさんの活用方法があるとは知らず、商品開発の中で、驚きと勉強の連続でした!奥深いてぬぐいの世界に、皆様も興味をますます持ってくれたでしょうか・・・!?


次回はいよいよ、てぬぐい開発までの経緯・裏話をご紹介します!お楽しみに♪




*1: 事業開発戦略室…文化事業部内の部署。企業と連携して行う国際文化交流事業の企画立案・調整や、CSR、商品開発を担当しています。商品開発事業…平成17年度より、新規事業として開始。これまでに、マグカップ、トートバッグ、Tシャツなどを開発してきました。


*2:今後美術館ショップ等で続々販売予定です。加えて、ジャパンファウンデーションの本部をはじめ、国内の各拠点では、特別価格でお求めになれます。また、JFサポーターズクラブ会員の方は割引制度があります!(http://www.jpf.go.jp/jfsc/member/amenity/





Monday, January 28, 2008

お台場にて春節、餃子の会を開きます(^^)



こんにっちは。みかんです。


日本はお正月ムードもすっかり終わり、冬らしい日が続きますね。


街ではもうすぐバレンタイン・・・?


とその前に。2月7日(木)って、みなさん何の日かご存知ですか??


答えは、旧暦のお正月。そう、中国で祝われる「春節」なのですね。





f:id:japanfoundation:20080128201139j:image←ほら、おいしそう~∵ゞ(´ε`●)





このたび、JFサポーターズクラブでは、2月のイベントとして、


中国人留学生を囲む「春節餃子の会」を開催します♪


日時: 2008年2月2日(土)14:00開始


会場: 東京国際交流館(お台場)A棟1階 料理室


最寄駅/ゆりかもめ「船の科学館駅」東口より徒歩約3分、 りんかい線 「東京テレポート」B出口より徒歩約15分


http://www.tiec.jasso.go.jp/info/map.html





サポーターズクラブ会員でなくても、どなたでも参加できます。


参加費: 会員は無料、非会員の方は200円(当日入会可)


申込み: 前日の2月1日まで受付中です。


件名を「春節」とし、Eメールjfscmember@jpf.go.jpまたはFAX03-5562-3499まで、お名前、会員の方は会員ID、連絡先を明記してください。郵送でも受け付けます。


イベント詳細はこちらをご覧下さい。





この餃子の会、昨年も好評だったイベントなのですが、東京大学、東京工業大学はじめ首都圏の国公立・私立大学の大学院で学ぶ中国人留学生と交流いただけるよい機会になっています。みんなで餃子を作りながら話が弾み、中国の方は男性も女性も料理が得意なので、餃子の包み方を指南してもらえますよっ!





一人で参加されても、すぐに友達ができちゃう、楽しいイベント。そしてなにより、出来立てあつあつの餃子をみんなでいただくのです!!寒い季節にはもってこいですねぇ~(*^ー^)


みなさんからのご連絡お待ちしておりまーす☆





Thursday, January 24, 2008

[世界からの] 日本とインドネシアも、新しい50年がいま・・・



こんにちは。三富です。




先日オレペコさんが、日本とブラジル、新しい百年がいま・・・で、日伯交流年を紹介されていましたが、2008年は、ブラジルの他にも、カナダ(日加修好80周年)、フランス(日仏交流150周年)など、日本と各国との周年事業が満載です*1





なかでも私が注目しているのは、日本インドネシア友好年


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この日本インドネシア友好年は、1958年の「日本とインドネシア共和国との間の平和条約」、「日本とインドネシア共和国との間の賠償協定」への署名・発効により、日本とインドネシアとの間に外交関係が開設されて今年で50周年を迎えることを記念し、「新たな半世紀に向けて」をテーマに両国のさらなる交流の促進を目指すものです*2





さて、なぜ私がこんなにインドネシアに注目しているかというと、、、




昨年BBCワールドサービスが27カ国2万8000人以上を対象に行った調査によると、日本に対して最も肯定的な見解をもっている国が、なんと、インドネシア(84%)だったから*3





インドネシアに次いで、カナダ(74%)、ケニア(74%)、フィリピン(70%)、チリ(69%)などがありますが、インドネシアで84%の人が日本を肯定的に捉えているというのは、意外ではありますが、非常に嬉しく、喜ばしいことですよね。





調査を企画した、国際政策指向プログラム(Program on International Policy Attitudes: PIPA)のカル代表によると、



「日本、フランス、EUといったソフトパワーを通じて世界に関わっている国々は、一般的に肯定的に見られる傾向がある」


JANJAN「好感度調査:低いイスラエル、イラン、米国」



とのこと。





先週NHKのプレミアム10『絆・被災地に生まれたこころの歌』でも紹介されていましたが、インドネシアでは五輪真弓の「心の友」が老若男女に愛される大ヒット曲だそうです。





音楽というソフト・パワーを通じた交流も、対日好感度の向上に一役買っているのかもしれませんね。





さて、この日本インドネシア友好年を機に、「心の友」といえるほどに両国の友好関係がますます深まることを目指し、国際交流基金も様々な事業を実施します。一例をご紹介すると、


・ J-POP紹介ラジオ番組「東京ビート」放送(通年)


・ 日本のおもちゃ展


・ 日本現代写真展


・ 津軽三味線コンサート


・ 現代ダンス公演


・ 日本研究ワンデーセミナー


・ 子供絵画展


・ 歌舞伎デモンストレーション

・ 日本の若手アーティスト展 などなど*4





今年は、是非インドネシアにもご注目ください!




*1:その他の主要周年・文化事業の一覧は、こちらから


*2:詳細は、こちらから。


*3:これは、英国、カナダ、中国、フランス、インド、イラン、イスラエル、日本、北朝鮮、ロシア、米国、ベネズエラ、EUの12の国と地域の影響力について、肯定的、否定的どちらと捉えるかを調査したもの。調査結果の詳細は、こちらから。


*4:その他の関連イベントについては、こちらをご参照ください。





Tuesday, January 22, 2008

 日本とブラジル、新しい百年がいま・・・



f:id:japanfoundation:20080122172923j:image:right みなさんこんにちは、オレペコです!


何気に、ねずみ年になってから初登場です・・・(・・。)ゞ テヘ


本年もどうぞよろしくお願いいたします。





さて、今日はいよいよ年明けから始まった、「日伯交流年」  のご紹介。


みなさん、ブラジルといえば何を連想するでしょう・・・?





●サッカーのカナリア軍団(そういえば、カカ選手来日時はすっごい人気でしたよね!)


コーヒー


サンバ(の大胆な衣装と腰つき?笑)


ボサノバ





・・・





普通の人がぱっと思いつく印象ってこんな感じでしょうか。


あるいは、皆さんの住んでいらっしゃる地域によっては、もしかしたらもっと豊富な知識をお持ちかもしれません。というのも、ご存知のように、ブラジルに世界最大の日系人コミュニティー(約140万人!)があるだけでなく、実は日本にいるブラジル人の数も約31万人と、とっても多くのブラジルの方が日本で生活していらっしゃるからです。





そんなブラジルと、もっともっと相互理解を深めよう!





ということで、実施されるのがこの「日伯交流年」です。

このブログでも取り上げたことがあるので*1、ずっと読んでくださっている皆さんはご存知だと思いますが、今年は最初の日本人移住者がブラジルに到着した年(1908年)からちょうど100年!ということで、日本とブラジルの双方でさまざまな記念事業が実施されるんですよ*2





日本側では、去る1月11日に、外務副大臣の主催でオープニング・レセプションが開催されました。また、ブラジル側でも1月14日~17日にかけて、オープニング・セレモニーが行われ、津軽三味線など、日本の伝統音楽がイベントに花を添えました。





そんなわけで、今年は「ブラジル」が大注目です!


年間を通じて日本・ブラジル各地で実施されるさまざまな事業の一覧が、以下のホームページにありますので、チェックしてみてください。日伯関係について知識を深めるような知的なものから、サンバ・カーニバルやコンサートまで、いろんな事業が各地で行われますよ。


⇒⇒ こちら


実は私たちジャパンファウンデーション(JF)もさまざまな事業を通じて協力しています。JF関連の事業についてはこちらのサイトをご覧ください。


⇒⇒ こちら


あと、外務省のホームページでは、「聞きたい!知りたい!外務省」の中で、実際に事務局で活躍していらっしゃる担当者の声を載せています。日伯交流年のことがよくわかりますので是非ご一読くださいませ!


⇒⇒ こちら




*1:ブラジルで実施した「カラオケキャラバン」の紹介の際にご紹介しました~。こちら


*2:ちなみに、当時日本―ブラジル間はどのくらい時間がかかっていたと思いますか?笠戸丸という船が神戸港を出発したのは1908年の4月18日で、その船がサントス港に着いたのが6月18日なので、なんと、約2ヶ月もかかっていたんですねー。100年で時代は大きく変わるものです(゚ー゚)(。_。)ウンウン





Friday, January 18, 2008

今週のおすすめイベント:アラブ映画祭を見る前に・・・



こんにちは。お久しぶりです、みかんです。

明日土曜日、ジャパンファウンデーションではアラブ映画のイベント*1を開催します!!





今秋も話題を呼んだ第20回東京国際映画祭(TIFF)。歴史の長いカンヌやベネチアをはじめ世界各地で開催される映画の祭典ですが、それらと比べても「東京」の独自性を与えていたと評価されたのが「アジアの風」部門でした。





イベントでお話しくださるのは、そのアジアの風部門プログラム・ディレクターとして各種新聞にも登場された


石坂健治さんです!








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石坂健治氏が語るアラブ映画の魅力


日時:2008年1月19日(土)14:00~16:00


会場: ジャパンファウンデーション本部 JFICコモンズ


会員: 入場無料 非会員:200円(当日入会可)





石坂 健治 氏 (プロフィール


東京国際映画祭事務局 アジアの風 プログラム・ディレクター


【申込み】詳細はこちら


→ご希望の方はどうぞお早めにご連絡下さい!


件名を「1月のイベント」とし、Eメールjfscmember@jpf.go.jpまたはFAX03-5562-3499まで、お名前、連絡先、JFサポーターズクラブの方は会員IDを明記してください。




お待ちかね2008年アラブ映画祭*2にはどんな作品が登場するの?


石坂ディレクターからのオススメやみどころは?


イラク戦争後の混沌の中で、映画製作者はどのように作品を生み出していったのか?~映画『露出不足』を通じて





など、長年映画祭に携わってこられた石坂さんならではのお話が聞けること間違いありません。


3月のアラブ映画祭についても、後日こちらのブログでお伝えしたいと思いますので、お楽しみに(*^^*)








最後にちょっと宣伝です。


ただいま当ブログでは読者の皆様への新春お年玉プレゼント応募を受付中です♪→こちらをクリック


そういえば年賀状のお年玉の当選番号どうなってるんだろう・・・、と思ったあなた!今年は2008年1月27日(日)に抽せん発表なのですって。いつもは成人式あたりだったような気がしますが、これも新年明けてからスローに葉書を出す人が増えたからかしら??Wiiが当たるといいなぁ・・・なんて。


それでは、また!




*1:ジャパンファウンデーションでは、毎月サポーターズクラブ会員イベントを実施しています。イベント無料参加のほか、各種特典のあるサポーターズクラブについてはウェブサイトをご覧下さい。


*2:昨年のアラブ映画祭についてはこちら





Saturday, January 12, 2008

ふれあい奮闘記第2話「曇り空の建設予定地にて」






皆さん、こんにちは。三富です。




ふれあいの場オープンまでの舞台裏をお届けしているふれあい奮闘記*1。第2話は、成都でのカウンターパートとの初めての打合せの場面をお送りします。プロジェクトの進行に大きく左右する重要な打合せ。準備に余念のないスタッフの緊張ぶりが伝わってきます。






翌日が中日友好会館との会議だったため、その日は打合せに向けた準備。ホテルに着いて初の現場四川料理で腹ごしらえしてからホテルで内部打合せ。会館との会議次第で今回のプロジェクトが進むか進まないかが決まる。よほど綿密に会議の準備を行っていないと後で後悔することになる。結局ホテルのロビーで深夜近くまで話し合った。





さていよいよ打合せ当日。やはり天気は曇り。午前10時スタートだったが、少し早めに現地に行って建設予定地を見たかったため早目の朝食をとり9時には現地に到着。


事前に写真で建物の外観は見ていたが、やはり実際に見る印象とは違う。思っていた以上に大きな建物だった。


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「ふれあいの場」の建設予定スペースは建物の1階の一角である。やはり多くの集客を考えた場合、建物の外観も気になるし、何よりもエントランスも気になる。正直言って建物に対する第一印象はそんなに良くはなかった。建てられてから10年という歳月が流れているが、そのわりには古さが感じられた。





更に気になったのは建物のエントランスから建設予定スペースに至る通路である。左側の壁は白だが、所々に汚れが目立ち、ひびも数箇所ある。右側はガラス張りになっているのだが、ほとんど目が当てられないほど汚れている。


建設予定スペースに向かうに連れて気分が憂鬱になってきた…。





そして建設予定スペースに。実際そこは講演会などを開くために使っていたらしく、まだ椅子が所狭しに並んでいた。でも雰囲気はつかめる。思っていた以上にスペースは広かった。


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・・・つづく






Wednesday, January 9, 2008

突撃!隣のフェロー勉強会!(フランス編)






こんにちは。再び三富です。


前回の「「突撃!隣のフェロー勉強会(ブルガリア編)」に続き、今回も、オフィスを抜け出し(といっても、ブログの取材も歴とした業務の一環ですが)、フェロー勉強会に参加してきました。




今回のフェローは、村上春樹、辻仁成、池澤夏樹などの作品を翻訳し、「春樹をめぐる冒険 ― 世界は村上春樹をどう読むか」にも参加された、翻訳家のコリーヌ・アトランさん(Corrinne ATLAN)*1





「日本現代文学はフランスでどう読まれているか」をテーマに講演してくださいました。

f:id:japanfoundation:20080107174909j:image*2






― 翻訳家の使命は、「外国文化、異邦人のことばを母国語に訳す」こと。





外国と自国の文化との距離を縮めることはできても、完全に無くすことは不可能です。「不可能であること」を認識することも、また翻訳家にとって重要なことなのです。


それはつまり、日本の文学作品をあまりにフランスの作品のように翻訳してしまうと、日本らしさが消え、誤解を生むことにもなります。ある程度の“異邦人性”を残すこと。そのことを念頭に置きながら翻訳をしています。





また、“異邦人性”を残すことに加え、翻訳する上で考慮すべき重要なポイントは、、、





キーポイント1:言語によって異なる、読者が連想するイメージ





「さくら/cerisier」という言葉から連想するイメージ。日本の場合は、春、お花見など多くの物事を連想しますが、フランスの場合は、例えば子供の頃、祖父母の家の庭で梯子に登ってさくらんぼを取った思い出が思い起こされます。


また、「蝶/papillon」については、日本の場合は、単に昆虫というイメージであったり、古くは亡き人の魂を象徴するものでありましたが、フランスの場合は、春の明るさを想起させる言葉です。


このように言語が内包する、もしくはその言語が使われる国や地域の風土を反映した、言語独自のリアリティにも注意しなくてはいけません。言葉が違うと、読者が連想するイメージが異なり、それは作品そのものにも大きく影響します。





キーポイント2:読者それぞれに異なる読み方





哲学者のポール・リクール(Paul RICOEUR)が残した言葉に、「原稿を完成させるのは読者である」というものがあります。書き手は、自分のイメージや意見を翻訳し、原稿を書きあげます。そして、読者は、その原稿を読み、自分なりの解釈や翻訳を加え、作品として完成させます。したがって、読者はそれぞれに異なる読み方をしていると言えます。





この読者独自の解釈には、もちろん各自の期待も反映されています。


例えば、フランスにおける日本文学の読者層は2種類に大別されます。1つは、日本の伝統的な考え方を知りたいと、川端康成や三島由紀夫、紫式部などに関心を持つ日本通の人。もう1つは、今の日本社会を知りたいと村上龍、村上春樹などの日本文学を読む人々。いずれにも共通しているのは、日本文学を通じて「日本」を理解しようとしていることですが、それぞれが思い描く「日本」は異なっています。





キーポイント3:意識的か?無意識的か?読み解く作家の意思


作品にあらわれる作家の意思が、意識的なものであるのか、無意識的なものであるのかを判読し、それを翻訳にどう反映させるかも注意すべき点です。





― 「翻訳は愛だ」(村上春樹)


村上春樹は「翻訳は愛だ」と言っています。


私は、翻訳における外国の文化との距離を消すことはできないというジレンマは、愛に似ていると考えます。初めは、理想としてみていたもの(人)について、愛が深まるとともにその現実を知り、しだいに愛がさめていく・・・。愛しつづけるためには、ある程度の距離を保つことで理想の状態を維持すること、つまりは冒頭の「ある程度の“異邦人性”を残すこと」は文学への愛をもちつづける上で重要な役割を果たしていると言えます。






作品を愛すればこそ、誤解を生まないよう言語独自のリアリティを考慮し、


作品を愛すればこそ、読者の期待にも配慮し、


作品を愛すればこそ、作家の意思を汲み取り、


そして、外国文化、異邦人のことばを母国語に訳す。





翻訳家とは、作品に関わる全ての人々に献身する職業なんですね。


コリーヌ・アトランさんは、1月11日に京都支部でも講演会をおこないます。お近くにお住まいの方は、是非お越しください。






ジャパンファウンデーション京都支部 2007年度第6回フェローセミナー


「日本現代文学はフランスでどう読まれているか」


日時:2008年1月11日 金曜日 18時~19時30分


会場:関西日仏学館稲畑ホール(京都市左京区吉田泉殿町8)


URL:http://www.jpf.go.jp/j/others_j/news/0712/12-03.html


※事前予約は不要ですが、満席になり次第入場を締め切ります。





*1:アトランさんが翻訳した作品の数々は、こちらから。


*2:三富からの言い訳:写真は講演会開始の10分程前の様子。この頃はやや空席が目立ちますが、講演会が始まると満席となっていました。





Monday, January 7, 2008

世界のクリスマス2007~Vol.3 フィリピンの場合






皆さん、明けましておめでとうございます。


もう“あけおめ”なんて若者ことばは恥ずかしくて使えない、三富です。




さて、昨年から引っ張りつづけている世界のクリスマス2007シリーズ。2007年末に記事をいただいておきながらも、年内の掲載が間に合わず、新年を迎えてもまだ引っ張り続けてしまいました・・・。*1


でも・でも・でも・でも、そんなのカンケーね。





さて、今回はフィリピンから。マニラ事務所のIさんにレポートをお願いしました。






12月25日を過ぎてしまいましたが、まだまだ、クリスマス気分一色のフィリピンから。


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(アラヤ通りのジプニーとクリスマス・デコレーション)





『世界一長いクリスマス』 





フィリピンの人たちは、自慢げにそう言います。


巷で言われているフィリピンのクリスマス・シーズンは、9月~翌年2月まで。(なんと6ヶ月!) 


9月になると、テレビでは、「クリスマスまであと何日」というカウントダウンが登場し、ショッピングセンターの飾りつけも、クリスマスに向けて徐々に華やかさを増します。


今日は、フィリピンのクリスマス風物詩を4つ、ご紹介します。





【風物詩1:パロール売り】


パロールは、タガログ語で「ランタン」を意味し、星型が基本。マニラから車で2時間ほど北にあるパンパンガ州などで作られています。


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(写真上:フィリピン大学ディリマン校にて、写真下:マカティ市内のパロール売り)


JFマニラ事務所のあるマカティ市内には、パロール売りが集まる有名な一角があります。パロールのほか、サンタクロースやキリスト誕生の様子など、電球で輝く、様々なデザインのクリスマスデコレーションが売られています。


きれいなので思わず買いたくなってしまうのですが、マニラは日本よりも電気代が高いため、ご注意を。





【風物詩2:シンバン・ガビ】


フィリピンは、国民の85%がカトリック教徒という、アジア随一のキリスト教国。


教会では、クリスマスから数えて4回前の日曜日の待降節から、クリスマスの聖歌が歌われるようになります。


「シンバン・ガビ(Simbang Gabi)」は、フィリピン独特の早朝のミサのこと。フィリピン全土のカトリック教会で、12月16日からクリスマス・イブまでの9日間、毎朝4時ごろから行われます。





1973年からマニラでカトリック司祭を務める西本至神父によると、「シンバン・ガビ」の起こりは、18世紀の初め。スペインから来た宣教師たちが、フィリピンにキリスト教を定着させようと思案していた時に目をとめたのが、ルソン島北部の農民達が年末に行っていた収穫祭。朝暗いうちに田畑の真ん中に「お米の神様」を祭り、その年の収穫への感謝と翌年の豊作を祈ります。





この収穫祭に、まず、ミサを、その後、キリストの誕生祭としてのクリスマスを取り入れたのが「シンバン・ガビ」の始まりだそうです。





f:id:japanfoundation:20071220211754j:image:right(写真:バクララン教会にて) フィリピン各地に広まった「シンバン・ガビ」。9日間完遂すると願いがかなうと信じられており、マニラ一の賑わいを誇るバクララン教会でも、祈りを捧げる老若男女であふれかえっていました。





【風物詩3:ペソ高】


すぐにピンと来た方は、フィリピン通です。


フィリピン政府は、海外出稼ぎ労働者(OFW:Overseas Filipino Worker)を「現代の英雄」と呼んで国策として奨励しており、約190カ国でおよそ120万人が、看護師、介護士、船員、メード、タクシードライバー、ミュージシャンなどとして働いています。実に国民の7人に一人。家族や親戚にOFWがいるのが普通なので、その悲喜劇を扱ったテレビ、映画が共感を呼びます。


クリスマスの時期には、家族に会うため、大勢のOFWが帰国。アロヨ大統領が、ニノイ・アキノ空港で「英雄」たちを出迎える姿が、毎年この時期に報道されます。クリスマスが近くなると、里帰りOFWの持ち込んだドルのペソへの換金や、海外からの送金が増えるため、ペソ高になるのです。





国連傘下の国際農業開発基金(IFDA)のまとめによると、2006年のOFWの母国への送金額は146億5,100万米ドル。フィリピンの国内総生産(GDP)のなんと12.4%。大統領が彼らのことを「英雄」と呼ぶのもうなずけます。





【風物詩4:プレゼント&パーティー】


今年一年お世話になった人への感謝の意をこめて配ったり、クリスマス・パーティーでの交換のため、たくさんプレゼントを買わなくてはいけないのも、この時期。


私の友人のある日本語教師は、一人で100個近くのプレゼントを用意したと言っていましたが、30、40個は、当たり前のようです。


「プレゼントを買う」=「お金がいる」


強盗や窃盗などが増えるのも、うれしくない風物詩(?)です。(師走に入ると、日本も同じですよね。お互い気をつけましょう。)





10月に入ると、各職場では、クリスマス・パーティーの企画がスタート。


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(ランタン・パレード フィリピン大学ディリマン校にて)





会場確保から始まり、ゲーム、出し物、ラッフル(福引)などなど、アジアのラテン系と呼ばれるお祭り好きの才能をここぞとばかり発揮。12月に入ると、職場、学校のクラス、友人同士などのグループで、毎週のようにクリスマス・パーティーが行われます。JFマニラ事務所でも、先週末開催。オフィスのチームワークを盛り上げるためには、欠かせないイベントです。





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(JFマニラ事務所クリスマス・パーティー)





2007年はお世話になりました。2008年が皆さんにとって良い年になりますように。


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(タガログ語の「Merry Christmas & Happy New Year」)





*1:よっぽどこの件が心残りだったのか、私の今年の初夢は、フィリピンに旅行する夢でしたZzz…(*´~`*)