ブログ初登場、関西国際センターの「ぶーちゃん」です。
関西といえば、皆さんまず何を思い浮かべるでしょう?たこ焼き、お好み焼き、関西弁etc. 色々あるとは思いますが、その中でも外せないのはやはり、吉本興業に代表される「笑いの文化」でしょう。笑いの文化の中心、ここ関西は、落語においても上方落語としての根強い伝統を誇っていますが、昨年2006年に寄席専門の劇場「天満天神繁昌亭」がオープンしたことで、落語・寄席ブームはさらに高まりつつあります。
ところで、「落語」と「寄席」って何がどう違うの?こう思った方も多いかもしれません。一言でいうなら、落語は座布団の上での話芸、対する寄席は演芸入りということ。落語そのものももちろん面白いのですが、それ以上に、お囃子、南京玉すだれ等の小道具、果てには獅子舞や和傘なんかまで出てきたりする寄席になると、聞いても楽しく見ても楽しい、ともかくもうお楽しみてんこ盛り(^0^)♪ 今日のブログの主役、桂かい枝(かつらかいし)さんは、そんな関西の落語・寄席ワールドでも最近特に人気のある噺家のお一人です。
この桂かい枝さん、実はちょっとユニークな活動をされている方なのですが、それは何かというと★英語落語★。文字通り、日本の笑いの伝統文化である落語を英語で行って、世界中の人に笑ってもらっちゃおうじゃないの!というチャレンジ精神で始まったこの活動、今では世界11カ国28都市で200回を越える落語公演を成功させるまでになっています。*1
さて、かい枝さんの英語落語グループは、今年も9月から米国ニューヨークで寄席公演を行うそうです。これまで幾度となく海外で落語を公演されてきたかい枝さんですが、海外での本格的な「寄席公演」は実は初めてなんですよ~。当然ながら落語演芸とも、通訳を介さず全て演者が自分の言葉で、しかも英語で行うんです。そうそう、かのブロードウェイで日本の寄席が英語で行われるのも、ブロードウェイの歴史が始まって初めてのこととか(☆o☆)
そしてこの8月6日、かい枝さんをはじめとする全部で6名のグループが、海外公演に先立ちなんとナント!関西国際センターで日本語を学んでいる外国人研修生の前で、海外公演と同じ内容で英語寄席を披露して下さったのです。プログラムも、
1 獅子舞(豊来家玉之助)
2 落語の解説(桂かい枝、北川千穂)
3 落語(桂あさ吉)
4 三味線漫談「おんな道楽」(内海英華)
5 マジカル落語(笑福亭智之介)
6 大神楽(豊来家玉之助)
7 落語(桂かい枝)
とまあこのように「てんこ盛り」状態(カッコ内は演者です)。こんな沢山ご馳走になっちゃって胃にもたれちゃうんじゃないかと思いきや、満席になる位に観に詰めかけてくれた各国の外国人研修生は胃もたれどころか、腹を抱えて笑っている有様・・・(^0^)(^0^)(^0^)
獅子のお頭をかぶった人が舞い踊る「獅子舞」。獅子に頭を噛まれると寿命が延びる、と聞いた外国人研修生は面白がって頭を差し出していました。↓↓
さあ、一緒に落語の動きをやってみましょう!おうどんはこうやって持ってズズズ~~~っと(「落語の解説」より)↓↓
三味線漫談。三味線の音というのは、外国人研修生にとっても、「日本」を感じさせるものなんでしょうね~。↓↓
落語と手品を混ぜた「マジカル落語」↓↓
「笑い」は世界の共通語↓↓
大神楽。和傘をクルクル回してその上で枡やリング等をクルクル回すのが最もポピュラーですが、ダルマを使ったこんな芸も披露して下さいました。外国人研修生、拍手喝采。 ↓↓
かい枝さん、熱演!↓↓
公演終了後の外国人研修生とのミニパーティー。いい感じでしたよ~↓↓
公演終了後、観に来てくれた外国人研修生に簡単なアンケートを行ったところ、「very good!」「とてもおもしろくて、楽しめました」「日本の伝統的な舞台芸術への目を開くきっかけを与えてくれました」etc. アンケートの結果にも笑顔があふれ返っているようでした( ^3^)/~★*2
「笑いの効用」というキーワードでネット検索すると実に1,500件以上がヒットしますし、世界には「笑うヨガ」というものすらあるとか。とまあこれほどまでに「笑い」というのは健康にも良く、気持ちを幸せにするものなんですねぇ。落語のラの時も知らなかった(であろう)外国人が、日本の笑いの伝統文化に触れ一緒に笑ってくれたその時、ぶーちゃんが感じたこと・・・
笑いは世界を丸くする(^-^)
さて、笑いのパワーでインターナショナルに幸せを振りまいてくれたかい枝さん、この9月の米国公演を終えた後、年明け以降も文化庁の「文化交流使」として米国に滞在し、我が日本のRAKUGOを広めるための活動をさらに積極的に行ってゆくおつもりだとか。そんなかい枝さんの活躍ぶり、ますます目が離せません!o(^-^)o
*1:桂かい枝さん率いる英語落語グループの公式HP「笑いは世界の共通語」では、英語落語公演についての詳しい情報を見ることができます。
*2:桂かい枝さん、関西国際センター設立十周年記念事業として行われた「第48回 外国人による日本語弁論大会」でも、観客の皆さんを相手に落語を披露して下さっています。その時の模様は、かい枝さんのブログ(※5月27日分)、そして、この「地球を、開けよう。」ブログ(※6月14日分)で見ることが出来ます。
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