こんにちは、松岡です。
ASEMって何?ということについては先日書きましたが、今日は当日の模様というか感想を。
日本からは、JFの3名以外にNICE(日本国際ワークキャップセンター)という特定非営利法人から2名、ジュネーブの大学院生で現地のNGOでインターンをしている人が1名参加しておりました。
土曜の夜の歓迎ディナーから始まって、日・月と各方面の実務者や学者によるレクチャーがあり、火の午前中にはいくつかのグループに分かれたワークショップがありました。
そしてなんと!!火曜の午後にはハインツ・オーストリア大統領に会いました。これ聞いてなかったんですけど、官邸(?)は非常に美しい内装の上キンキラキンでしたよ☆(写真は集合写真。僕も何とか顔だけちょっと写ってます)
個人的には、初日のマレーシアから来た大学の先生が語っていた「Multicultural and Multireligious Society」に関するレクチャーが興味深かったです。多様な人種・民族がいることを課題が増える要因としてとらえるのではなく、地域にとってのアドバンテージになるのだ(多様な人材がいるんだ)という話をオーストラリアの例を引き合いに出して説明したり、「他人と異なっていること(different)が怖いことではないのだ」ということを初等教育の段階から行なっていく必要性を訴えるなど、これからの日本社会にとっても決して他人事ではない話が続きました(この話題は、うちの出している機関誌『遠近(をちこち)』の3号(特集「変わる日本 世界に開くコミュニティ」)でも取り上げてますので、是非ご覧下さい)。
移民コミュニティーの中で若者が抱える問題や、教育の問題、雇用の問題などといったテーマについてレクチャーがあった後に、参加者同士のディスカッションもありました。いろいろと意見はありましたが、その中でも特に「たくさんの課題が散在していること自体も問題だが、そういった課題があること自体知られていないのも問題だよねー」というポイントで盛り上がり(?)ました。
やっぱどの国も同じなんだなと、この「気付き」自体も異文化理解ですね。
先日、ブログの打合せでお話した川崎さんが、ご自身のブログで以下のように語ってました。
ジャパンファウンデーションは独立行政法人であり、
- 文化芸術交流
- 海外における日本語教育
- 日本研究・知的交流
の大きな三つの活動を中心に行っているところです。
「日本を世界の人にもっと知ってもらおう。お互いに仲良くなれば世界が抱える課題の解決に共同して取り組むことがより良くできるようになるじゃないか。」ということなのかなぁと、ジャパンファウンデーションの松岡さん、中島さん、後藤さんとお話する中でちょっとだけ理解しました。
kawasakiのはてなダイアリー
私自身、たまに「もう交流やってる時代じゃないよ」ということを、いろいろな人から素でいわれることがよくあります。確かに一昔前の、一部の金持ちが趣味としてやるような「国際交流」はだいぶ時代後れだと思います。ただ一方でこの4日間、互いの違いを身をもって感じることができたり、自分では気付かなかった視点を獲得できたりしたは、まさに国際交流のおかげです。
異なる文化を体感して、交流して、対話することによってこそ解決される問題もあると思います。
皆さんどう思いますか?
「国際交流」という言葉が最も適切かどうかはわかりませんが、異文化間の交流・対話というものが、例えば貧困撲滅とか、世界平和とか、世界中の課題解決のための手段として有効なんじゃないかな、でもそのあたりって見過ごされがちじゃない?、と最近感じます。
今回のASEM Youth Dialogueも、対話の大切さを確認しあって終わりました。ここで出会ったうちの何人かとは、今後もどこかでつながっていくかもしれません。
理屈抜きでも、なんとなく世界の人とつながっているってワクワクしません?
国際交流っていう言葉には、そういう敷居の低いところから、それこそ「課題解決」といったちょっと高めなところまで、いろんな段階があるんだなと感じた4日間でした。
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