Tuesday, March 30, 2010

2009年度「この記事が面白かった」特集! その2



こんにちは、松岡です。


早いものでもう2009年度も終わりますね。いい機会でしたので僕も今年の記事を振り返ってみました。


このブログをやっている大きな目的の一つに、ジャパンファウンデーションのやってる活動を、チラシやホームページとは異なる切り口で伝えたい、という想いがありました。


たとえば、以下のような記事はそんな切り口を意識してます。









ウィンター・ガーデン展と、その周辺のできごと (2009-07-13)


展覧会に関してはインターネット上でも多数の方がコメントを寄せてくださってます。そういったやり取りの中に、このブログももっと入っていければと思い続けてます。


世界の日本研究者が集まると・・・。(2009-11-06)


なかなかマニアックな世界ですが、こういう事業は広報したりするのも難しいんですよねー。今回は実際に事業を担当したスタッフへのインタビューを通じて、事業の側面をご紹介してみました。


日本庭園とか盆栽とか(2009-10-13)


これは大ヒット!!なんたって在リトアニア日本大使館からもリンク貼ってもらえました。


規模としては決して大きくなく目立ちにくい事業ではあるのですが、一つ一つの案件を見てもらえればなかなか興味深いものが多いんです。そういうあたりを、もっとバシバシ出していかなくてはならい、というのが今期の反省でもあります。






これらとは別に、ジャパンファウンデーションの業務とは直接関係はないのですが、関係なくもない(!?)ような記事も、ブログの醍醐味の一つですね。


国際交流というとフワフワしててつかみにくい感じもするかもしれないのですが、こういった記事もと多少なりとも関係あるんですよ、ということで。









「WA: 現代日本のデザインと調和の精神」展 (ドイツ・エッセン)の続き・・・ (2009-09-25)


この手の記事はMさんが得意な分野でした。





文化と平和について考えること(2009-09-01)


これなんかも、文化交流という視点から考えると面白いですよね。





シトラス入り緑茶は「お茶」か否か?(前編) (2010-02-02)


シカゴの街から「どーも!」(2010-02-16)


この2件は普通に読者として楽しんでしまった・・・。


かつて1度だけブログへのアクセス数が凄まじく伸びたとき、原因を調べてみたら世界のハロウィン特集をした記事がyahooのニュースページにリンク先として載ったことがあるんですよね。おひさまさんのような記事で、そういうリンクをまた狙っていきたいなー、とも(残念ながら自分にはその文才が無く・・・)。






そして最後に。


やはりなんだかんだ言って、就職活動中の方の組織研究としてご覧いただくケースが多いと思います。通常の仕事紹介とか職員紹介では伝えきれないようなことを今回は伝えたいと思って書いた記事が、こちらです。




「表に出るのが仕事じゃない。表に出すのが仕事なんだ。」 就職活動中の皆様へ送るメッセージ その1 (2010-02-18)


全く文化交流の話が出てきませんが(笑)、でも一般に見えてくる状況というのが氷山の一角であり、その裏側の状況をできる限りお伝えできればと思ってやってみました。






また新年度からは新メンバーで始まると思いますが、これまで通りたまには記事を書き続けていこうと思っておりますので、引き続きご愛読をよろしくお願いいたします。


また、新たな動きもあるようですので(!?)そちらもお楽しみに。





Monday, March 29, 2010

「皆さん、ポポりますか」 ~日本語弁論大会出場者募集!



こんにちは、おひさまです(^^) さてあと数日で年度末!今週からラジオ・テレビも新番組が始まって、フレッシュな感じがしますね。(なのに朝から東京はすごく寒くて、桜の花が可哀想ですが。)





本日は「外国人による日本語弁論大会」の出場者募集のお知らせです☆


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第51回 外国人による日本語弁論大会http://www.jpf.go.jp/j/japanese/event/benron/


開催日時:2010年6月5日(土)@新潟市


応募締切:2010年4月13日(火)


出場資格:次の(1)~(3)の条件を同時に満たす方


(1)母語が日本語以外である


(2)大会当日の年齢が満15歳以上である


(3)過去の本大会で外務大臣賞または文部科学大臣賞を受賞していない


詳細問合:⇒こちら(財団法人国際教育振興会)



毎年100人を超える応募者の中から予選を勝ち抜いた10~12名の出場者が、様々なテーマですばらしいスピーチを行なっています。「外国人」というのは共通ですが、留学生もいれば、主婦の方も、会社員の方も。出身国も、中国、韓国や米国をはじめ、ウガンダやバングラデシュ、ルーマニアなどなど。本選出場者のスピーチ原稿がウェブサイトに掲載されていますが、日本の日常生活や日本語のふとした事を、新鮮な目でとりあげている皆さんの視点に脱帽します。ほんの少しだけ切り取って紹介すると…



………春が過ぎ、秋になりやがて冬がやってきました。初めて経験する(北海道の)冬の寒さには心底おどろきました。そして、アフリカの暖かさが恋しいのはもちろんのこと、お花見パーティーの楽しさが懐かしく思い出されました。春の魅力は厳しい冬があってこそなのだ、と知らされました。冬を知らない人は春の大切さが分からないのです。戦争の悲惨さを知らない人は平和の尊さが分からないのです。戦争の冬が終わり、平和の春が世界中に「戦後」を連れてくることを願わずにはいられません。………


「北の国で学んだ三つのこと」ドミニク バゲンダ カスッジャ(ウガンダ)


続き、他の第50回大会出場者のスピーチはこちら⇒


原稿を読むだけで、当日、スピーチを聞きに来た方々を大爆笑の渦に誘ったり、しんみり考えさせたりする様子が目に浮かぶようです。*1タイトルだけ見ていても、「歯磨きの時間から見た日本 」とか「ドラえもんの空、私の空」とか、、、ここ数年分をざっと見て、私の一押しタイトルは「皆さん、ポポりますか」(笑)個性的で思わず内容を知りたく(聞きたく)なってしまうでしょ?*2





ブログを読んでくださっている「日本語が母語」じゃない方、そんな方をご存知の皆さん、締め切りまであと半月近く時間がありますので、ぜひぜひ多くのご応募をお待ちしています ((ノ(_ _ ノ)ヨロシクオネガイシマス





PS: 過去のブログでも、関連記事を沢山取り上げています。合わせてご覧ください☆


第50回大会@札幌市


 http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20090710


 http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20090522


第49回大会@川越市


 http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20080704


 http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20080801


 http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20080704(研修生インタビュー付)


第48回大会@泉佐野市


 http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20070615


 http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20070614




*1:いや、もちろん実際に会場にお越しいただきたいし、テレビ放送も見ていただきたいですけど…汗


*2:お仕事中の方、全部クリックしないように、要注意です(笑





Friday, March 26, 2010

2009年度「この記事が面白かった」特集!



今日はうって変わってさむーい日ですね!!


さて、今日は年度末企画、ブログチームによる2009年度のお気に入り記事特集です!


今日は私mioと、おひさまさんのお気に入りをご紹介します!


まずは若輩、私のお気に入りから…どうぞ!!






■[JFICからの]インタビュー2 「十把一からげにされたくない。 横並びではなく独自性を」 by 渡邊直樹 (『をちこち』編集長) http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20091216/p1


渡辺編集長、同じセクションでお仕事をさせていただきましたが、本当にスマートでかっこよく、また鋭い指摘に、をちこちチームではないけど、思わず草葉の陰から見惚れておりました…(はぁと)





■[世界からの] 「コウカシタ」:1年3ヶ月に亘る物語が完結した夜


http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20100318/p1


ブログは一瞬で消えていく類のメディアですが、こちらは1年3ヶ月のプロジェクト。海外からのレポートに、ジーンと来ました。





■[世界からの][文化芸術からの] 裏ミッション?!


http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20100201/p1


引き続きタイからのレポート!3回連続の展覧会レポートの後に書かれた、この「裏ミッション」とは…?








■[世界からの]『カナダ研修報告』事業は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!


http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20091021/p1


2年目職員による、海外研修レポートです。普段はマッチョに財務をこなすセンパイ、カナダでの修行風景が垣間見れます。








■[文化芸術からの]Selamat datang! インドネシアの先生、学校訪問(その2)


http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20100212/p1


こちらは私の記事から。初めての国内随行。インドネシアの先生たちの、楽しく熱心な様子に、国際交流の最前線を知りました。






さてさて次は、おひさまセンパイの記事の中から、お気に入り記事を上げてもらいました!(コメントは私です)






■[知的からの] 鳩山首相から「つぶやき」いただきました!http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20100308/


日系アメリカ人の皆さんと開催したこのシンポジウム、鳩山首相につぶやきいただきましたーーーー!!!


国際会議の舞台裏での、職員の仕事ぶりも垣間見れます。





■[みなさんへの] 日本人って寛大かしら?http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20090716/


こちらも中高の先生たちへの随行レポート。アメリカの先生が残した言葉とは…??





■[文化芸術からの] 長いトンネルを抜けると、そこは・・・http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20090910/


みなさんも行きましたか?越後妻有アートトリエンナーレ報告です。


え、国際交流基金って関わりがあるの?という皆さん、答えは記事の中に~





■[世界からの] Trick or Treat!! 空港でハロウィーン体験http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20091112/


こちらは写真にびっくり!!米国出張中にせっせととりためてくださったハロウィーン特集!


この全身ツリーの方、面白すぎます。いいなぁ楽しそうだなー私も来年は仮装でも…?





■[みなさんへの] 日本のメリークリスマス☆http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20091224/


そしてこちらはクリスマス版。「世界の●●」シリーズ、結構たくさん書いているんですよね。


皆さん、ぜひクリックしてみてください。









改めてみると、一年間いろいろなことがありました…時がたつのは本当に早いですね。


次回は松岡さんとMさんのお気に入りをお届けします!





Wednesday, March 24, 2010

「一人ひとりが外交官!」ジョン・ホールデン氏シンポジウム報告!★



こんにちは。mioです。すっかり春らしくなってきたと思ったら、今日はとっても寒い日ですね。





さて今日は、3月11日に行われたジョン・ホールデン氏による講演会


「国境を越える文化の価値 ~ひとりひとりが造る「文化外交」~ 」の様子をお届けします!


きていただいた方もいらっしゃるでしょうか?


f:id:japanfoundation:20100324171425j:image(c)satoru.seki





そもそも今回の講演会、国際交流基金が海外の著名な文化人を日本にお招きする事業がきっかけでした。


文化政策がご専門のホールデンさんは、イギリスにあるシンクタンクDemosで長らく研究をされていた方ということで、


ブリティッシュカウンシル企業メセナ協議会の共催をいただき、講演会が実施できることになったそうです。








ホールデンさんがDemosで書いたエッセイは、なんとウェブサイトからどんどんダウンロードして読むことができます(「僕らがやっているのは出版産業ではなくてアイディア産業なんだ」ということで、無料で公開したところ、現在全世界で約8万部(!!)もダウンロードされて読まれているそうです。「印刷物にしていたら、せいぜい8000部だっただろうね」とお話されていましたが、まさに。








さて、会場となった国際文化会館は、ほぼ満席!今日は後半のディスカッションの様子から、気になった発言の一部をご紹介します。


f:id:japanfoundation:20100324165850j:image(c)satoru.seki


みなさんに真っ先にお伝えしたかったのは、ウェブサイトにある論考にも掲載のある「三角形」の話。三角形って…?






ホールデンさん:以前文化の価値についてエッセイを書きました(本文はDemosのウェブサイトにて公開されている)。文化を定義することはほとんど不可能に近いけれど、同僚との長い議論の末、3つの価値に集約されると考えました。





ひとつはIntrinsic(本質的)な価値。個人による、主観的な反応で、気持ちとか、精神的とか、そういった類の価値で、これは測ることができません。オペラのチケットを買って、「創造的経済に貢献できてなんて幸せだろう」と考える人はほとんどいないですよね。





二つ目はInstrumental(機能的)な価値。これは文化が何らかの目的を達成することが出来るかもしれないということで、福祉や経済においてどう文化が関われるか、ということを指します。





三つ目は、Institutional(制度的)な価値。人が集まり、交流することによる価値で、地域の中で一人ひとりがどう感じるか、ひとつの社会の中で、どうやってその一員となっていくかというようなことです。





この3つはばらばらの価値ではなく、競争関係もない。たとえば小学校で美術館を訪問したとします。子供たちは、作品を見てきれい、楽しいと感じ、宿題のレポートを書くことができ、また自分がその地域なり人々に属しているということを感じられるでしょう。


f:id:japanfoundation:20100324172023j:image(c)satoru.seki


(上記)三つの価値を示す「三角形」を背景に説明するホールデンさん。












なるほど…この後、「文化外交をするときには、この「機能的価値」というものばかりに焦点が当たってしまうけど、本当にそれでいい結果が得られるの?」という話へ発展していきましたが…コメンテーターのお二人、熊倉純子さんと渡辺 靖さんのコメント刺激的でした!





Friday, March 19, 2010

 大家好!  インターン生に即席インタビュー2 



大家好!


今天向大家介紹在人事課実習的陸同学!!




こんにちはMです。さて、今日は今人事課でインターン*1をしている留学生の陸艶(LU Yan)さんをご紹介します。


前回の留学生インターンインタビュー記事はこちら



陸さんは中国・上海出身で、来日3年目、大分の別府にある立命館アジア太平洋大学で国際マーケティングと国際戦略を勉強している学生です。国際交流基金には2010.3.3~3.19の日程でインターンに来ています。大学での勉強に加え、「教育の機会を与えてくれた学校や地元に恩返しがしたい」とボランティア活動を通して地元の人との交流もしているんだそうです。



       f:id:japanfoundation:20100317164706j:image





 --それではまず、、陸さんの好きなことについて教えてください。


 


 私は日本野球が好きです。好きなチームは日本ハム!攻撃的なチームが好きなんです。あと、地元九州のソフトバンクも応援しています。日ハムがヤフードームに来るとき年に2-3回は応援に行きます。








 --野球少女なんですねー。しかし野球って中国ではそんなに一般的じゃないイメージだけど。





 最初のきっかけは甲子園野球です。日本のことを調べたくてインターネットを見てたら甲子園野球の生放送中継があって、、それを見て野球のファンになりました。








 --日本に来て、何か文化面で変だなとか、困ったなってことありました?





 私は中国上海甘泉外国語学校出身で、学校で日本舞踊とか茶道も習ったんです。中国と日本の友好関係のために出来た学校ということもあって、中国の文化より日本の文化に触れる機会が多かったので、違和感は特にないですねー。


 


 --日本舞踊に茶道、、それはすごいね。


 


 あ、中国人は日本人がお辞儀しながら「はいっ」っていうのは丁寧すぎて面白いなって思ってるかも。(笑)YouTubeを見ていても、日本人がお辞儀をネタにしたギャグを作ってたりするんで、日本人もそう思ってるのかもしれないですけど。








 --それは、中国の人だけじゃないと思うよ(笑)。そういえば、前にNHKのお笑い系番組で、お辞儀をネタにしたコントがありました。それはそうと、今回のインターンシップは人事課を希望したんですって??


 


 はい。来年の就職活動に向けて、人事課が担当する採用活動の動き方を見たかったからです。幸いなことに、今回は、採用説明会に参加することができて、学生とは別の立場で就職活動を体験できました。そして、人事課にいればいるほど、人事のパワーが感じられます。ある社員はどの部署でどのような仕事をしているのか、どんな経験やスキルを持っているのか、そういった情報が自然とわかってきます。会社を動かすのは人、人をマネジメントするのは人事です。したがって、会社や組織全体の力と状況を把握するには、一番ふさわしい部署ではないかと思いました。


 


 --さすが、着眼点が経営学専攻らしいですね。





 人事課は直接国際文化交流にかかわらないので、地味だと思われがちかもしれないです。実際私の仕事も、文書作成や人事に関するデータ入力など事務的な仕事が多いです。しかし、第一線の活躍はこういった陰から支える人たちをなしにしては語れません。私は担当者から「国際文化交流活動を支える“人たち”を支える」という話をいただいて、「人事」という仕事のやりがいをしみじみに感じました。





 --基金の場合は、管理も事業も人事ローテーションによって交代でやっていくことになるので、部門同士が支えあうという意味合いがよその組織より強いかも。





 「第一線で活躍しよう!自分を前に出せ!大きな出来ことをして、自己実現を達成しよう!」という考え方はわれわれ若者たちの主流になってきています。人事より他の仕事をしたい人もいるかもしれません。しかし、今回のインターンを通じて、私は「人事をしている人は光栄に輝くヒーローではありません。しかし、彼らがいないとヒーローたちは輝くことができません。」ということを理解しました。だからこそ、皆さんにも、人事課の仕事の楽しさを感じていただいたら思います。







 --おおぉぉ!そのままパンフレットに使えそうなご発言*2。ありがとうございます。最後に、基金スタッフの印象は?








 比較対象があんまりないんですが、企業の人と接する機会があって、厳しいなって思ったんですけど、基金の人は皆さんやさしいと思います♥♥♥












  陸さんとお話していると、考え方がしっかりしていて本当にまだ3年生なの?!とこちらがドキドキしてしまいます。


  あと数日ですが、一杯色々吸収していってください!









 


 




*1:インターンの個人でのお申し込み、お問い合わせ、受入には応じていません。ご了承下さい。


*2:本当に陸さんが考えられていたことで、人事課から何らかの指示をしたわけではないんですが、、。





Thursday, March 18, 2010

「コウカシタ」:1年3ヶ月に亘る物語が完結した夜☆



みなさんこんにちは、オレペコです。


タイはまたもや政情不安、、、前回は黄色シャツで今度は赤シャツ。色でどっちのグループに属しているかを区別するってわかりやすいっちゃわかりやすいけれど、、、





それはさておき、今日はまず写真をご覧ください↓。1月にチェンマイとバンコクで実施した、コンテンポラリー・ダンス・日タイ共同制作作品「コウカシタ」の一場面なのですが、、、(以下、写真はすべて(c)The Japan Foundation)


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双子ちゃんが、2組も???

いえいえ、上の写真の左二人は正真正銘の双子のタイ人ダンサー、EggちゃんとOutちゃん、下の男性ふたりは、今回の作品の振付・演出をしてくださり、自らもダンサーとして踊った井手茂太さん(左)と、タイ人ダンサーのBubbleさんです*1。背丈も肉付きもよく似ていらっしゃるお二人。 「国境を超えた奇跡の双子」なんて呼び声も高く・・・笑。





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オレペコと彼らとの出会いは、実は、井手さんとフェスティバル・トーキョー(以下F/T)のスタッフさんがタイ人ダンサーのオーディションのために来タイした2008年10月にさかのぼります。当時はまだ、基金のバンコク日本文化センターに約200名収容の自前のホールがあったので、そこをワークショップ&オーディション会場として提供したのでした。




タイの演劇・ダンス関係者を通じて呼びかけたところ、予想を超える70名以上の人が集合。井手さんの口から次々飛び出すシチュエーションやリクエストにしたがっていろんな体の動きを即興で演じているタイの人たちの楽しそうな様子と、「テスト対策」的な準備だけでは絶対に化けの皮がはがれてしまいそうな課題をユーモアを交えて与え続ける井手さんのオーディション・スタイルに関心しながら、客席から眺めていたのを覚えています*2





そんな熾烈な競争を勝ち抜いて選ばれたのが、個性あふれるダンサーたち(写真前列。ちなみに皆さんが手にしているのは、タイ公演のチラシ)。


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2008年12月には、日本のダンサーたちがタイにきてクリエーションワークショップを行い、明けて2009年2月には今度、タイ人ダンサーたちが一ヶ月に亘るクリエーションのために日本へ。3月のF/Tでのプレミア公演を経て、「せっかくのコラボ作品なんだから、ぜひタイでも公演しよう!」ということで実現したのが今回のチェンマイ・バンコク公演でした。





約10ヶ月ぶりの感動の再会と、その後の当地でのお稽古の様子などは、F/Tさんのブログに詳しいのでそちらに譲るとして、、、





私がすごく印象に残ったのは、ツアーマネージャーさんが「この作品はここタイで漸く完成を見ましたね」という言葉。上記F/Tブログにもあるように、タイでの制作と公演は、決して順風満帆だったわけではありません。お決まりの「頼んでいた荷物が時間通りに届かない」「機材は届いたけど、壊れてて使えない」などなどなどなど(苦笑)、テクニカル面で大変なことは挙げればキリがないほど。けれど、自分の国で公演する緊張感からか、より一層気合の入っていたタイ人ダンサーたち、十分なクリエーション期間のおかげで細かい発展的なツメが出来たこと、、、などのおかげで、たち稽古をみた瞬間に、「これはおもしろい!」と入り込めるような、そんな舞台ができあがったのでした!


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そのパワーが伝わったのか、チェンマイは、キャパを大幅に上回る人が通路にまであふれる大盛況、バンコクもほぼ満席。そして、バンコク公演を見に来てくれた演劇評論の方が、新聞で「普通、共同制作というと、参加者同士が学びあう過程自体が最も重視され、結果としての作品の質などはあまり問われないことが多い。だが、この作品は違った!」と、作品自体が優れた出来であったことを指摘してくれ、さらには、照明やコスチューム、音響などの技術の高さにも言及してくれました。普段なかなか表に出ない、技術のかたがたの功績に触れてくれたのは、いつも裏方としてサポートしているオレペコとしてはとってもうれしかったです!記事はこちらから見られますので、ぜひ読んでみてください!





さて、バンコク公演終了後。


長い長いひとつのストーリーが完結した夜。





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いつの間にか、これまで取りためた写真をまとめて、感動的なスライドに仕立てあげていたタイ人ダンサーたち。打ち上げの場で、思わず笑いと涙が!





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ひとつの家族のような空気感。素敵な笑顔があふれていました。




*1:タイ人って本名がすごく難しいのでみんなニックネームがあるのだけど、面白い名前が多いんですよー。英語から取ったニックネームも多く、アップルのプルを使った「プン」ちゃんとか、芸術家でアートくん、なんて名前の子も・・・(^^;)


*2:ちなみに右の写真は、チェンマイ公演の会場に住み着いていた猫ちゃん。癒~☆ 





Wednesday, March 17, 2010

災害体験を乗り越える智恵の結集



花粉が飛んでも晴天が嬉しいおひさまです。通勤路にある桜並木で、つぼみが膨らんでいるのを見つけました。3月ももう後半。開花が待ち遠しいですね。





さて、1月に書いた記事「1.17震災メモリアルを迎えて」で予告していた、「世界災害語り継ぎフォーラム」がこの3連休に神戸で開かれます。


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公開シンポジウム「災害体験の語り継ぎを考える」


日時:3月20日(土)13:00-17:30


会場:よみうり神戸ホール


●主催者/来賓あいさつ (13:00-13:30)


●鼎談「災害体験の語り継ぎを考える」(13:30-15:00)


・河田惠昭(人と防災未来センター長、関西大学理事・環境都市工学部教授)


・臼井真(神戸市立明親小学校教諭、音楽による震災の語り継ぎ)


●音楽「しあわせ運べるように」 (15:00-)


●パネルディスカッション(15:30-17:30)


○モデレーター:


・林勲男 (実行委員長、国立民族学博物館准教授)


○スピーカー:


・山本健一(人と防災未来センター副センター長、神戸)


・ドナ・サイキ(太平洋津波ミュージアム、ハワイ)


・ムハンマド・サイデュール・ラーマン(バングラデシュ災害予防センター所長)


・坂戸勝(国際交流基金理事)


・フェン・ミン・カン(国連国際防災戦略事務局特別アドバイザー)



さらに21日(日)の専門家セッション@JICA兵庫では、世界各地からの報告がたくさん聞けます。ほんの一部のご紹介ですが、



○デービッド・N.サトラー「国際津波ニュージアム、タイ/カオラック」


○ラマダニ「災害体験の語り継ぎとアチェ津波ミュージアム」


○リア・ゲルク「オランダ洪水ミュージアムの活動(仮)」


○カレン・リーゼム「ハリケーンとともに生きる:カトリーナとそれを越えて-展示」


○顧林生「中国の防災教育の取り組み ―北京市防災安全を事例に―」


○ジッラリ・ベヌーアール「災害リスク軽減に向けた防災教育/訓練における災害体験の語り継ぎの活用:アルジェリアの経験」



…まだまだリストは続きます。地震だけでなく、津波、洪水、火山など、自然は恵みだけでなく試練も与えることを思い知らされます。もちろん日本からも、



○丸山篤「浜口梧陵から学ぶ心と防災」


○竹田彰「奥尻島津波館の活動発表(津波の怖さを~未来の子供たちへ)」


○河本冨士雄「雲仙岳災害の伝承と災害伝承ミュージアムとしての取組み」 



などなど。さらに「語り継ぎとメディアを考える」セッションには、テレビ・各新聞社・ラジオ局からスピーカーが集まってくださっています。先日のチリ地震で、日本各地の沿岸に津波警報が出された記憶も新しく、今回は災害報道やそれに続く語り継ぎについて熱いディスカッションがあることと思います。





詳細は↓ウェブサイトへ。


http://tellnet.jp/jp/fo2010.program.html





お申込・お問合せは↓へお願いします☆



「世界災害語り継ぎフォーラム」実行委員会事務局


Email:contact@tell-net.org


TEL:078-842-2311(天川、加藤)FAX:078-842-2203


Web:http://tellnet.jp/jp/fo2010.registration.html






Tuesday, March 16, 2010

トルクメニスタン、ウズベキスタン、アゼルバイジャン、グルジアをめぐって…。



こんにちは。今日もOB訪問で後輩とお話していたmioです。


春のような陽気ですね。





さて、今日はみなさんに参加いただけるイベントの告知です!


こちら!


http://www.jpf.go.jp/j/culture/new/1002/02-01.html





2009年11月に、中央アジア・コーカサス4カ国(公演順にトルクメニスタン、ウズベキスタン、アゼルバイジャン、グルジア)で実施したコンサートの、日本凱旋公演です!出演者は薩摩琵琶の塩高和之、奄美シマ唄の前山真吾、ギタリスト・ボーカリストの国広和毅、即興パーカッショニストのAki-ra Sunriseの4人のユニットに、ウズベキスタンから歌姫ユルドゥス・トゥルディエワ氏が特別出演!





巡回公演の様子は、動画でも見れちゃいます!


http://www.jpf.go.jp/video/culture/index.html








国際交流基金の公演に、日本で触れられる数少ないチャンス!


これは職員も(私も)行くので、もしかすると就活中の皆さんは、仕事終わりの職員に出会えるチャンスかも…??








ぜひご参加ください~









日程 2010年3月31日水曜日 19時開演 (18時30分開場)


会場 座・高円寺2 (JR高円寺北口徒歩5分)


チケット 前売り・予約 2,500円、当日3,000円 (全席自由)


予約・申し込み


お問い合わせ


Tel: 03-3589-6554



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Monday, March 15, 2010

 国際文化交流の醍醐味とは!!



こんにちは。Mです。


さて、先日ブログに書いた 「表に出るのが仕事じゃない。表に出すのが仕事なんだ。」 就職活動中の皆様へ送るメッセージ その1 - 地球を、開けよう。に関し、Akanee41さんからいただいたトラックバックへのご返答、第2弾です!!(第一弾はこちら


質問↓



国際交流分野でいうと、国際交流基金の他にも、ボランティアとしてや、市の交流センター、大学法人での留学サポートなどでも国際文化交流に触れ、人々を繋げ、異文化理解を促進していける舞台があると思います。しかし、日本で唯一の専門機関である国際交流基金で働くということは、国際文化交流分野の他の機関と比べて、どんな違った魅力があるのでしょうか?同じ国際交流の分野における他の事業に比べ、JFで働く醍醐味とはズバリどういったところにあると思われますか?






どうもありがとうございます!!







 ということで、昨日ランチ(於:ばん辛@四ツ谷荒木町)で同じ課のEちゃん先輩にJFで働く醍醐味についてインタビューしてみました。*1


M:


 ボランティアやNPOを初めとして、国際文化交流に携る機会が増えている中で、うちで働く醍醐味って何でしょうね? 





E:


 JFの仕事って、他の似たような団体と比べて何が違うのって聞かれて、よく僕が言ってるのは、うちは「専門商社」じゃなくて「総合商社」なんです、っていうことかな。基金には文化芸術も、映画とか舞台とか出版とか美術とか色々あるし、これ以外にも、日本語教育、日本研究やら、いろんなセクションがいろんなネットワークとか、ノウハウを蓄積してて、横断的に事業を組み合わせることも多いじゃない。





M:


 確かに。白紙のところに、組織が持ってるすべてのスキームやらノウハウやら、ネットワークを駆使して事業を組み立てるようなところがあって、あれは確かに面白いですよね。うまく表現できないですけど。





E:


 Mさんもそうだけど、JFに入社すると、いろんなセクションに異動するじゃない? 僕の場合、映画・テレビ関係の後、いきなり日本語教育だったし、あと、別に希望してなかったけど、総務とか、人事とか、情報システム部門も経験させられた。(笑)





M:


 私は最初は日本国内向けにアジア文化を紹介する部署で、その次が日本語研修、そして希望してなかったけどバンコクでした。(笑)





E:


 JFで仕事するなら、「これしかやりたくない」とか「この国以外は赴任したくない」とかだと、本人もつらいかもね。いろんな分野があるから。文化にかかわる、ありとあらゆる分野の人と仕事するから、浅くてもいいから、なるべく広いカバー範囲を持ってる、関心を持ってることが大事じゃないかな?


まあ、自分は、飽きっぽくて、いろんなことに関心を持っちゃう性格だから、3年くらいで、いろんな分野を経験できるっていう、JFの仕事が性にあってるだけなのかもしれないけど。


Mさんは、どう?





M:


 私もどちらかと言うといろんなことを経験したいって思うタイプです。それと、いろんな分野を経験していたほうが、事業のアイデアに幅が出るように思います。





E: 


 仕事をしていく上では、もちろん得意な分野は多ければ多いほどいいから、それを伸ばすようにしつつ、ひとつのことにこだわらないで、どんな分野のセクション、国に行っても、新しいことを学べる、また、ひとつ得意分野が増えそうって、楽しめる人があってると思う。だから、たとえば美術が専門で、それだけを通じた国際交流がやりたい人はむしろ美術館に就職したほうがいいし、映画の専門だったら、映画会社の国際営業とか国際映画祭の事務局とかを目指した方がいいかも。





何か自分のテーマに特化したところで働くのもいいと思うんだけど、うちは、文化という大きなくくりの中で、いろんなことができるところに醍醐味があると思います。





M:


 自分のテーマがある人は、それを深く追求することもできなくはないけど、どっちかといえば、広くいろんなことをやりたい人に向いている職場かもしれないですね。国際文化交流を総合的に扱う「総合商社」だっていうことがそのまま醍醐味ってことですね。





E:


 入社当時に先輩から聞いて、「なるほど」って思った言葉があるんだよね。「アームズレングスの原則(arm's length principle)」っていうの。JFみたいな公的な文化交流機関で仕事をするときの、政府との距離感。肘から手の先くらいまでの距離感を保ってるっていうのがいいっていう例えなんだけど





 文化って、つまり「人間の生き様すべて」を扱ってる訳だから、その中には、きれいなもの、美しいものだけじゃなく、暴力だとか性表現だとかも含まれてるでしょ。きわどいものも結構あって、国が直接実施する場合は、ちょっと・・という表現の芸術でも、うちみたいな公的色彩を帯びつつも国そのものと適度な距離がある団体だと、表現の方法にはとらわれずに、大事なものはちゃんと扱うことができる、というところがあると思うんだよね。





 あと、マニラに駐在していたときの話なんだけど、フィリピンでは戦時中100万人以上のフィリピンの人たちが亡くなったといわれていて、日本というと戦争の記憶抜きに語れないところもあって、国の立場だとなかなか協力することが難しそうなテーマの案件が実際あります。そういうのも、国とちょっと距離のある機関だからこそ、協力しやすいこともあるんだよね。








 日本に対してネガティブな記憶がある国で、日本の「政府」機関が協力することへの現地の人の印象は、民間団体の場合とはちょっと違っていて、何か警戒心を持たれてしまうこともある。でも実際事業をやってみると、「日本という国はこういうことにも協力してくれるんだ」っていう、好意的な反応をもらったんだ。こういうことが、長期的に広い視野で見たら日比両国の前向きな関係に確実につながっていくと思うんだよね。








M:


 なるほど。政府からは距離があることで、日本と世界との関係で考えれば大切だけど国としては扱いにくいテーマに関わることもできるけど、逆に完全な民間ではなくて「政府関係機関」だっていうことで、現地の人に違った形のインパクトを与えることもある。つまり、ちょうど国と民間の間にいる団体だからこその利点を生かして長期的には日本の対外関係や外交環境を整備していくことに貢献できるっていうことですね!





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Akanee41さん。とてもいい質問ありがとうございました。おっしゃるとおり、今は色々なところで国際文化交流に関わることができます。世界と仲良くしたい!という思いはひとつ。その中で、政府と民間の中間の立場に居るという利点を生かして、私たちは日々活動しています!




*1:Eちゃん先輩はバンコクとマニラに駐在経験があり、タイ語、フィリピノ語、英語に加え、なんとトンガ語をも操る笑顔がさわやかな体育会系男性です。(「あっ、フィリピノ語とトンガ語は、片言しかしゃべれないっす」(本人談))





Friday, March 12, 2010

Road to 国際交流基金。なぜJFなの?



おひさまです。先日の“頑張れ!就職活動生!応援トラックバック企画”(笑。勝手にネーミング)に、第一号のトラックバックが寄せられました!!id:Akanee41さん、ありがとうございます~ ;".*・;・^;・:\(o^▽^o)/:・;^・;・*.";.*



国際交流分野でいうと、国際交流基金の他にも、ボランティアとしてや、市の交流センター、大学法人での留学サポートなどでも国際文化交流に触れ、人々を繋げ、異文化理解を促進していける舞台があると思います。しかし、日本で唯一の専門機関である国際交流基金で働くということは、国際文化交流分野の他の機関と比べて、どんな違った魅力があるのでしょうか?同じ国際交流の分野における他の事業に比べ、JFで働く醍醐味とはズバリどういったところにあると思われますか?


Akanee41の日記




取り急ぎ、基金3年目になる私からパッと思いつく個人的なお答えを。





1.国際交流のプロになりたかった

id:Akanee41さんのおっしゃるとおり、国際交流って仕事にしなくても関わることができるし、今は企業でもCSRとかいっぱい取り組んでるし、「国際」っていうだけなら本当に色んな道があります。企業に勤めて、 “インターナショナルなことしていたい欲” (上手く説明がつかないのですが)については、何かNGOのお手伝いをしたり、あるいは単に海外旅行をしたりすればいいかな、とも考えました。そのほうが、国際交流を「仕事」にするよりは楽しいかもしれない、、、とも考えたのですが、やっぱり人生の大部分を捧げる「仕事」として、プロフェッショナルとして、国際交流に取り組みたい、と最終的に思うようになりました。*1





2.日本語教育と知的交流の両方ができる


日本語学校や大学の留学センターなどでは、日本語教育や学生間の国際交流、留学の橋渡しはできても、知的交流まで企画してたくさんプログラムがあるところは多くないように見えました。私は安全保障とか環境とか人権とか色んな国際問題に興味があって、自分の仕事が何かそれに絡んでいたらいいなと思っていたし、教育現場に近いところで仕事をしたい気持ちもあった。それに、学生時代、奨学金や助成金をいただいて生活・サークル活動に役立てていたので、何となくですが恩返ししたいという思いもありました。(基金は主催事業ばかりでなく、色々な助成プログラムをもっています。詳しくはこちら→http://www.jpf.go.jp/j/program/index.html





3.海外駐在のチャンスがある


これは大きいですね~。ちょうど一年間の交換留学を終えて日本に帰ってきた秋・冬から就職活動を始めたので、「もう一度海外で生活してみたい」「海外で働きたい」という気持ちは大きかったです。いきなり海外の企業に応募することも考えたけど、それにしてはキャリアが足りないし、まずは「日本で働いたことがある」経験が自分にはプラスになるんじゃないかと。留学斡旋会社や英会話学校にも就職活動したけれど、自分が海外に駐在できる可能性はそれほど大きくないように見えたし、いわゆる商社などグローバル企業に勤めて駐在を目指すにしては、1や2の気持ちが強すぎた。基金なら人事ローテーションの中で必ず海外駐在のチャンスがあるというのが魅力でした。(基金の海外拠点についてはこちら→http://www.jpf.go.jp/world/jp/




ちなみにこの間の日系人シンポジウム*2で、私がどんなお仕事をしていたかというと、



・早めに会場入りして、パネリストの方と会場のパソコンでスライドの動作確認・修正


・シンポの最中は、音響・会場照明・DVD機器の操作、発表者のスライド操作補助


・シンポが終わったら、機材の片付けとレセプションへ向かうバスに誘導


こんな感じです。その他に受付係をしていたスタッフもいるし、「残り3分!」などという札を挙げてタイムキーパーをしていたスタッフもいます。*3 これを“国際交流の舞台裏の仕事”“必ずしも華やかではない縁の下”と言ってしまえばそうなんですが、中学校・高校で学校祭実行委員会などをして、舞台裏の面白さに目覚めてしまった私(笑)には、こういう現場はご褒美に近い感覚です。

「JFで働く醍醐味」とまで言えるかどうか分かりませんが、普段はずっと机でパソコンに向かってるし、会場でパネリストや聴衆の皆さんの様子を直に見られるのが、次の仕事に向かう原動力かもしれません。*4





少しでも就職活動をする皆さんのご参考になれば幸いです。基金に限らず、まずは色んなオプションを探ってみてくださいね♪




*1:なんだか初心にかえって反省してしまいますね…汗


*2:ブログ記事はこちら→http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20100308、シンポジウム概要はこちら→http://www.jpf.go.jp/cgp/exchange/event/100303.html


*3:今回は直接の担当じゃなかったので、当日お手伝いだけだったけれど、シンポの前には会場の看板、同時通訳、カメラマン、名札(時にはコサージュ)などなど本当に細々とした手配が必要です。さらに重要なのは「誰に」「何を」話してもらうかという仕掛けの部分!ここに担当者の心意気がかかっています。単に受付係をするだけが基金のお仕事ではないですよ~


*4:今回のレセプションは米国主席公使公邸だったし、ルース米国大使もお越しくださったし、普段テレビや新聞の中で見かける方にお会いできて、例外かも知れませんがかなり・とっても華やかな経験でした☆





Thursday, March 11, 2010

JFICライブラリーおすすめ新着図書★



冬みたいに寒くなったと思ったら、春のようにあったかい今日ですね。


mioです。こんな天気のおかげで風邪を引いてしまって、しばらくげほげほしてました。





さてさて、ウェブサイトに、今月の新着お勧め図書がアップされました!


JFICライブラリには、国際文化交流に関する図書と、日本について書かれた様々な言葉の本が所蔵されています。ライブラリの活用方法は、もう読んでいただけましたか?まだの方はこちらをどうぞ!









ライブラリースタッフが選ぶ今月のおすすめ図書・映像資料


(2010年2月新着分より)





『海を渡る現代美術:欧米における展覧会史 1945~95』


本書は戦後から1995年までに欧米で開催された日本の現代美術展の内容とその反響を検証したものです。欧米による戦後日本美術への評価の在り方とその変遷を分析しながら、日本側の対応、ひいては日本現代美術アイデンティティの問題を考察しているものです。


ヴェネツィア・ビエンナーレ、ジャパン・アート・フェスティバル展について、さらに現代美術の海外展を推進している国際交流基金の役割を検証しつつ、現代日本美術の本質を解き明かそうと試みています。



海を渡る日本現代美術―欧米における展覧会史1945~95

海を渡る日本現代美術―欧米における展覧会史1945~95










『松本重治伝:最後のリベラリスト』


財団法人国際文化会館の創立者として、そして民間レベルの国際交流に生涯をささげた松本重治氏について、その生涯を描いた図書。少年時代の生活から、米国留学時代の様子、そして同盟通信時代に上海特派員として西安事件をスクープし、日中和平運動を行うなど、戦前・戦中の激動の時代に活躍し、日米関係の絆を深め戦後の国際交流を推進してきた同氏の考え、生き様が細やかに描かれています。



松本重治伝 最後のリベラリスト

松本重治伝 最後のリベラリスト







【視聴覚資料】


『日本アニメクラシックコレクション』


1928年から1950年までに制作された日本の古典短編アニメ56作品を4枚のディスクに収録したものです。日本のアニメ史に関心のある方には戦前から戦後にかけて日本のアニメの状況がわかる貴重な資料といえるでしょう。








新着図書のバックナンバーはこちらからご覧いただけます。








ライブラリでは現在、貴重な「ちりめん本」の展示も行なっていますので、こちらも見にぜひ遊びに来てくださいね。





もうすぐはーるですねー





Wednesday, March 10, 2010

はてなブログでご紹介いただきました!



こんにちは、松岡です。

先日の記事でトラックバックがなかなか来ない・・・と悲しんでたところ*1、なんと久々のトラックバックが*2!!


と、思ったら、id:hatenaprさんからでした。


なんとはてなの公式サイトで、当ブログをご紹介いただいてしまいました。


ありがとうございますー。






「地球を、開けよう」国際交流基金


by 国際交流基金


文化交流事業を専門に行なっている公的機関、ジャパンファウンデーションの若手社員が情報発信をするブログ。国内外を舞台とするイベント情報や各種レポートを通して、国際交流の楽しさがブログから伝わってきます。


はてなで企業ブログをスタートしませんか?



今でこそ多くの公的機関がブログを通じてさまざまなレベルでの情報発信や交流を行ってると思いますが、その中でもうちはかなり早い時期からはじめてるのではないかなー*3、と自負しております。


そもそも、当時対応をしてくださった方から、「公的機関という堅そうなところがブログをやってしまうというギャップが面白い!」と後押ししてくださって始めたのを思い出します。。。








インターネットの世界の進みは早いもので、今ではただやるだけではなかなか面白みが出ませんよねー。


今後はさらに面白みのあるブログを目指していきたいと思ってますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。




*1:やはりコメント書き込みと違って、自分のブログに質問書いてトラックバック打つというのは敷居が高かったかな・・・でも数年前に色々と企画した際には、それなりにトラックバックで感想寄せてくれたり(→)、プレゼント企画に応募してくれたりしたんですけど。最近ではコミュニケーション手法としてはブログよりもtwitterとか違う媒体に皆さん移られてるのでしょうかね・・・?


*2:当ブログでは、開始当初からトラックバックを通じた読者とのコミュニケーションを積極的に押してるんです。


*3:最初に始めたかどうかは調べきれていないのでわからないのですが、当時調べたときにはほかにはありませんでした。





Tuesday, March 9, 2010

アジア15カ国の次世代リーダーによるワークショップ開催!



昨日に続いて登場のおひさまです。今日の東京は寒い寒い雨空で、おひさまの名前が泣いてしまいそうですね。。





さて今週末13日(土)、お時間のある方はいらっしゃいませんか?





この間、日本人参加者の募集のお知らせもあって、ブログでもよく登場するJENESYSプログラム。今ちょうど来日中のグループは、「アジア・大洋州地域の青年が担う包括的平和構築:文化、教育の可能性」をテーマにしています。(概要はこちら→





13日には、その成果発表の一環として公開ワークショップが開かれるのですが、その参加者を大・大募集中です!!


f:id:japanfoundation:20100309175654j:image:left






日時:3月13日(土)13:45~15:45(13:30受付開始)


会場:新宿ワシントンホテル 新館3F「高尾1」


参加費:無料






「映像とメディア」「アート」「教育と研究」の3つのテーマで、アジア15カ国からいらっしゃった次世代のリーダーらが開催するワークショップです。それぞれのテーマを担当する予定の方はこちら↓





●映像とメディア●


Probe Media Foundation(フィリピン)、Kontras(インドネシア:暴力被害者及び行方不明者支援委員会)、Borneo Bulletin (ブルネイ)、人権弁護士(インド)、NZ教育省(ニュージーランド)、Catholic Relief Services(ベトナム)、Myanmar Women Entreprenurs Association (ミャンマー) 等


●アート●


Makhampon Foundation(タイ:演劇と紛争解決)、Dunamis Youth Service (オーストラリア:アボリジニダンスと若者支援)、東京造形大学大学院生(日本:アートと社会貢献)等


●教育と研究●


Action Training and Research Institute (インドネシア)、University of Malaya大学院生(マレーシア)、Rural Research and Development Training Center(ラオス)、スポーツ青年教育省(カンボジア)、Cooperation and Participation in Overseas NGOs(韓国)等





ちょっと興味あるな~、もう少し内容を知りたいな~と思った方は、ぜひ下記にお問合せください。たくさんのご応募お待ちしています♪



お問合:TEL(03-5369-6070)


日本研究・知的交流部アジア大洋州チーム/JENESYS公開ワークショップ事務局


お申込:件名を「3月13日JENESYSワークショップ」として、氏名、所属、職業、電話番号、ご希望のワークショップの順位を明記の上、FAX(03-5369-6041)までお申し込みください。(―受付は終了しました―)






Monday, March 8, 2010

鳩山首相から「つぶやき」いただきました!



こんにちは、おひさまです。何だか暖かかったり寒かったり、調子を崩しやすい時期ですね。皆さん、お元気ですか?





先週こちらで告知した「日系アメリカ人リーダーシップ・シンポジウム」、無事に終了しました。


f:id:japanfoundation:20100308165659j:image


会場となった国際文化会館のお庭はこんな感じです。ちらっと見えるのは、取材を受けたり写真を撮ったりする日系人の方々。


f:id:japanfoundation:20100308165748j:image


シンポジウム開始5分前の会場の様子。





シンポジウムでは、3人の日系人の方がご家族の写真を紹介しながら、ご自身のモットーやお仕事(キャリア)、コミュニティへの貢献活動などについてお話をされました。特に印象に残っているのは、モニ・ミヤシタ氏が幼い頃から教えられたという「Respect(礼)」「Excellence(秀)」「Integrity(誠)」の3つ。それから、村瀬治男氏がアメリカ生活で得た教訓として披露された「Be Fair(公平・公正であれ)」という言葉です。慌しく日常を過ごしていると忘れがちですが、自分の生活についても振り返りのきっかけになりました。

それから、このシンポジウム終了後、招へい者の皆さん*1は鳩山首相のところへ表敬に。それが首相のツイッターでつぶやかれました!!



「アメリカの様々な分野で活躍されている日系人の方々にお会いしました。日米の「架け橋」になりたいとの熱い思いを語っていただきました。嬉しいですね。日系人の皆さまが日米関係を豊かにしていると実感しました。」


http://twitter.com/hatoyamayukio/status/9920205606



ちょっと写真が入手できてないんですが、一行が首相官邸を出るバスに乗り込むと、首相自ら外で両手を振って見送ってくださったそうです!!





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そしてその後は、ズムワルト在日米国大使館主席公使*2&カンバラ東京アメリカンセンター館長ご夫妻の公邸にてレセプション。↑の写真は会場の入口にあった重厚なゲストブックです。色々な方がここで名前を書かれているんだな~と、ちょっと一番最初のページを見てみたいミーハー気分を抑えるのが大変でした(笑)


ちなみに在日米国大使館のツイッターでも紹介していただきました♪



「国際交流基金日米センター(CGP)とは、共同で数多くのイベントやミーティングを行っています。昨日もCGP主催の「日系アメリカ人リーダーシップ・シンポジウム」があり、その後レセプションが開かれました。」


http://twitter.com/USConnect/status/9959597124






さて皆さん、本日は何の日かご存知ですか?今日は「世界女性デー」なんだそうです。今回のシンポジウムでも、登壇した6人のうちなんと4名が女性!モデレーターの道傳愛子氏をはじめ、招へい者の皆さんはそれぞれの場で大活躍される憧れの「スーパーウーマン」なのに、移動中やレセプションでは、おひさまや他の若手スタッフとも、とっても気さくにお話しくださって、感動しきりでした。


「リーダーシップとは何か」というタイトルではありましたが、仕事や人生におけるバリュー(規範・価値観)について、色々と感じた一日でした。


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追記:リンクでご紹介したズムワルト主席公使のブログでも、レセプションの様子が取り上げられました♪


http://tokyo.usembassy.gov/zblog/j/zblog-j20100316a.html




*1:ちょっと分かりにくいですが、日系アメリカ人リーダー訪日招へいプログラムという一週間程の事業があって、招へいされた10人強の日系人の中から、毎年数名がパネリストとなってシンポジウムを開催しています。ブログでも過去にこちらなどで取り上げました。


*2:主席公使もブログを持っていらっしゃいます。今ちょうど「国際女性の日」にちなんだゲストブロガーの記事や、日本の女性起業家に会われたときの記事などがありますよ☆





Friday, March 5, 2010

 こんなところでも日韓交流、日韓連携で文化交流を



こんにちは。大変ご無沙汰しております。


ロサンゼルスの潮風です。




ロサンゼルスではいよいよアカデミー賞授賞式が1週間後に迫りました*1。映画の都・ハリウッドの近くの住民として、潮風もこの1ヶ月、ノミネートされている作品をせっせと観ています。中には、メジャーな映画館では既に上映が終了している作品もありますが、さすが映画大国アメリカ。古い映画を上映してくれる映画館もちゃんとあって、なんと週末行ったところは格安の3ドル25セント(≒300円)。いや~ありがたい*2


さて、そんなハリウッドと並ぶ、日本人にとってのLA観光地の1つが「リトル・トーキョー」ですね。そこで今回は、このLAを代表するキーワード、「映画」と「リトル・トーキョー」を盛り込んで2月はじめに開催された、とっておきのイベントを紹介します。


その名も!!『Little Tokyo Korea Japan Festival』


f:id:japanfoundation:20100226231506j:image








ん?





Korea??








と思ったあなた。


ココの意外性が今回のイベントのミソです。





アメリカは言わずと知れた「人種のるつぼ」ですね。そして日韓は、最近はだいぶ近くなったような気はしますが「近くて遠い国」なんて言われています。そんな中、リトル・トーキョーは古くは日系人が多く住み、作り上げた街ですが、最近では日系人以外の多くの文化的背景をもつ人々で賑わっていて、韓国系の住民も増えているんです。





そんな現代のリトル・トーキョーで、いろいろな文化的背景をもつ人たちが集い、アメリカにおける日本の文化、韓国の文化を楽しむ場を作れないか・・・?両国の文化を知って、理解することで、アメリカにおけるこの「米」×「日」×「韓」の連携ケミストリーがより盛り上がるのではないか・・・?


この期待から、今回のイベントの企画が始まりました。




主催者の構成を見ても、この“「米」×「日」×「韓」ケミストリー”は満載です。今回は、日本のカウンターパートとしての国際交流基金とともに、韓国のカウンターパートとして韓国文化院LAオフィス、米国側カウンターパートとしては日米文化会館とJapan Korea Societyが主催者となってイベントが実現しました*3


幾度となく重ねた主催者合同ミーティング。お互いの事業のやり方、魅せ方を勉強することでより洗練されたものに、そしてお互いのコネクションを活用してより盛大で効果的に・・・事前のメディア露出は他のJF事業に比べて類を見ない多さになり、連携の醍醐味が存分に発揮されたイベントになったと思います。




イベント自体は、映画、パフォーマンス、食、そしてリトル・トーキョーのドキュメンタリー・フィルムの4本立て。韓国映画「Rough Cut (邦題:映画は映画だ)」、日本映画「椿三十郎」(主演:織田裕二)、それぞれの国の太鼓演奏、リトル・トーキョーの歴史を振り返るドキュメンタリー・フィルムと盛りだくさんでした。さらに、総合司会を務めていただいたのは、ハリウッドで活躍する日韓のスター、ジェームズ・カイソン・リーさんと田村英理子さん*4!!


まさにリトル・トーキョーはFestivalと呼ぶにふさわしく、日韓の文化を楽しむアメリカの人たちで賑わいました。








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開場前に列を作る人たち





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太鼓パフォーマンス (前方:韓国、後方:日本)





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会場前の広場に集まる人々





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素晴らしい司会者





また、今回交流を楽しんでいたのは、実はお客さんだけではありませんでした。当日、100名近いボランティアの人たちが協力してくれましたが、彼らは主催者がそれぞれ集めた人たち。よって、日頃はそれぞれ主催者がつくるコミュニティでの付き合いが中心って人たちが多かったんですよね。それが今回のイベントで、「日系」や「韓国系」、もっと広くアジア系に興味を持つ、同年代のアメリカ人の仲間たちとめぐり合う機会になったようです。実際に話した何人かも、「カラオケに行く仲間が増えた~☆」「Facebookで早速お互いを探した!」なんて、楽しそうに言ってくれました。








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ボランティア同士の交流


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お客さんへの配付物を準備するボランティア





普段はバリバリの日本を紹介している国際交流基金ですが、ロサンゼルスの特性を活かした、このような国と国とで連携する事業も、今後もやっていけたらいいですね。




*1:授賞式は3月7日です。


*2:普通の映画館は大人12ドルくらいするので、実は日本と大差ありません。でもこうやって選択肢があるのはいいですよね。


*3:韓国文化院は東京本部もお隣で、何回かこのブログでも紹介されてますね。LAにもオフィスがあり、2006年度にもアニメフェスティバルとして共催事業を行ないました。そのときのタッグが再び実現したわけですが、米国側のカウンターパートを入れたのは今回が初の試みです!


*4:日本でも人気のNBCドラマ「HEROES」への出演はじめ、お二人ともテレビ・映画で活躍中!





Thursday, March 4, 2010

 「表に出るのが仕事じゃない。表に出すのが仕事なんだ。」 就職活動中の皆様へ送るメッセージ その3



M:


その1その2と2回に分けてこないだのインタビューをブログにあげてきましたが、最後にわれわれで簡単に振り返ってみましょうか。松岡くんはやってみてどんな感想持ちましたか??





松岡:


そうですねー。僕も若手のつもりでいたんですがいつの間にかもう6年目でして。毎年新人で入ってくる人々を眺めてますけど、意外とみんな、似たような考えを持ってる人が多いんじゃないかなーと思いましたね。つまり、管理部門なんてやりたくないー、って言うよりも、事業も管理部門も経験することで、海外赴任したときに困らないようにしたい、というような考えを比較的明確に持ってる人が多いような。





M:


そうですね。わたしは松岡さんより長くいるので、松岡さんのいうようなことはより強く感じますね。


最近は「キャリア」ということをすごく言われて、たぶん世の中の就職活動をしてる皆さんが昔に比べてはるかに意識してるんだろうなあ、とも思いました。


私の頃は就職氷河期で仕事があればそれで満足して、配置が自分のキャリアにとってどうかなんて、あまり考える余裕はなかったような気がするな。「会社に育ててもらって退職するまで一つの会社」っていう時代からの転換ということがここのとこずっと言われてきた、それとも関係するかもね。


昔はもっと適当で、流れに任せようって感じだった気がしますよ。流れていればなんとかなるし、面白いというか(笑)。





松岡:


なるほど、その話おもしろいかも。


同じ管理部門にしても、「キャリア上有効」と認識するか「流れに任せてやってみる。やってみたら面白い場合もある」と違う理由で意義を感じてるってとこでしょうか。





M:


そうですね。実際にキャリア上有効なのかどうかという問題以前に、何事もプラス方向の発想を持てる人は、もともとどの部署にいようが仕事も面白くできるだろうし、やりがいはもてるんじゃないかな、という感じは持ってます。


しかし、今回の企画はなかなか面白かった気がするけど、どうかな?





松岡:


そうですねー。うちの組織に対する、よくありがちイメージとして持たれがちな「華やかな国際交流の現場」の話は一切出てきてませんが(笑)。


まあでもこれもまた現実だし、むしろこういう業務の積み重ねで一つ一つの事業が実現されているというのは現実ですからね。





M:


あのさ、いっそのことこれを機会に、ちょうど就職活動の時期でもあるし、就職活動中の皆さんからの質問をトラックバックで受け付けたりしてみない?





松岡:


お、それいいですねー。最近トラックバック企画ぜんぜんやってなかったし。


あまりきわどい質問はノーコメント、というか僕らの権限を逸脱してて答えられなそうですけど、ざっくばらんにコミュニケーションとる機会としてはいいかも。


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ということで突然ですが、就職活動中の皆さんへ送る質問受付企画を行いたいと思います!!


国際交流基金を志望されるに当たって、何か聞いてみたいことがありましたら、是非皆さんのブログからトラックバックを送信して質問をぶつけてください。


なお、大量に来た場合や回答に窮するような質問は答えられないかもしれませんが、その点はご了承ください。








就職活動中の皆様の質問をお待ちしております!





Wednesday, March 3, 2010

 ただいま募集中です!!



こんにちは、松岡です。


二つほど募集のお知らせです。





JENESYS Programme 次世代リーダープログラム日本人参加者募集 (締切:3月8日 月曜日)



これは、東アジアコミュニティ(東南アジア10カ国、日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドの計16カ国)の異なる国・地域の若者が一堂に会し、寝食を共にしながら言語、宗教、文化的背景などの差異を越えて、地域に共通の課題について話し合い、思索する訪日研修を実施し、その成果をグループ発表するプログラムです。



詳しくはこちらをご覧ください。








もう一つあります。


文化事業部 造形美術チーム 嘱託 募集(締切:3月11日 木曜日)





この度、文化事業部造形美術チームにおいて、主として海外巡回展*1の実施に係る一般事務を担当する嘱託を募集します。



詳細情報はこちらをご覧ください。





いずれも締め切り間近ですが、ご関心のある方は是非!!




*1:大規模美術館や専用の展示スペースのない国や地域を含む諸外国で、広く一般の観客を対象に日本の美術・文化を紹介する事業。





Tuesday, March 2, 2010

リーダーシップとは何か?&国境を越える文化の価値とは?



こんにちは!おひさまです。暦が3月になった朝から目がカユイ、何とも敏感な身体をしております(笑)





本日は2つ、シンポジウムのお知らせです。





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日系アメリカ人リーダーシップ・シンポジウム


『リーダーシップとは何か:キャリア、コミュニティ、そして文化への価値観を語る』



日時:2010年3月3日(水)17:00~19:00(16:30開場)


会場:国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール


申込:3月2日(火)までにこちらからEmailなどで


※入場無料・日英同時通訳



米国のビジネス・政府・メディア界においてキャリアを築き、リーダーシップを発揮しながら、他方でコミュニティ活動など様々な形で社会貢献を行なっている日系アメリカ人パネリスト3名を迎え、モデレーターの道傳愛子氏(NHK)、特別コメンテーターの村瀬治男氏(キヤノンマーケティングジャパン株式会社代表取締役会長)とともに、21世紀に求められるリーダー像のあり方を考えます。


お申込・詳細はこちら⇒ http://www.jpf.go.jp/cgp/exchange/event/100303.html





もう一つは


『国境を越える文化の価値 ~ひとりひとりが造る「文化外交」~』



日時:2010年3月11日(木)18:00~20:30(17:30開場)


会場:国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール


申込:3月8日(月)までにこちらからEmailで


※入場無料・日英同時通訳



今般、英国の代表的シンクタンクDEMOSにて長らく文化部長を務められ、文化政策や文化外交に関する著作も多いジョン・ホールデン氏の来日の機会を捉えて、同氏よりお話を伺い、熊倉純子氏(東京藝術大学准教授)・渡辺靖氏(慶應義塾大学教授)とともに、文化外交とは今後誰がどのように(そして何のために)推し進めていけばよいのかについてご議論いただきます。


お申込・詳細はこちら⇒ http://www.jpf.go.jp/j/intel/new/1002/02-01.html





さて、皆さんこの2つのシンポジウムの共通点にお気づきでしょうか??両方とも「文化」「価値」が絡んでいる。日英同時通訳付き。。

それもそうですが、会場が国際文化会館の同じホールなんです!!全くの偶然らしいですが、この国際文化会館、よくシンポジウムやフェローの来日などでお世話になっています。お仕事以外に、大学のOB会でお邪魔したことも。私はなぜか冬にしか行ったことがないのですが、大きな窓から見える優美なお庭にうっとりしました。*1


まだ桜には早いですが、今回は平日とは言えちょっと遅めの時間にスタートするシンポジウム。ぜひ多くの皆様のご参加をお待ちしています!


(*'ω')o/~~~熱烈歓迎~~~\o('ω'*)




*1:昨年はカルガモブログまでありました!今年も来るといいな♪





Monday, March 1, 2010

 「表に出るのが仕事じゃない。表に出すのが仕事なんだ。」 就職活動中の皆様へ送るメッセージ その2



<前回までのあらすじ>


就職活動シーズンを迎えて、ブログチームからも少し違った角度から職員紹介を試みようと、若者4名に集まってもらいました。


彼らさまざまなバックグラウンドを経て基金へやってきました。大学で勉強してきた分野も、関心のある地域も異なるのですが、唯一の共通点がありました。


それは、「入って早々に管理部門に配属された」ということ。


今回は、「そもそも管理部門って何するところ?」とか、「そこで具体的に何やってるの?」などといったことを聞きながら、彼らの人柄に迫りたいと思います。


(前回の記事はこちらをご覧ください。)





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松岡:


大豆さんはずっと体育会でサッカーをやってたとのことなのですが、基金では体育会系出身の人はかなりレアですよね。





大豆


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そうみたいですね。やはり文化交流というくらいだからあまりいませんよね。ただ、基金の仕事を見ているとサッカーで経験してきたことがまったく関係ないとは思わないんですよね。





M:


へー、例えば?





大豆


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基金の仕事って、自分ひとりで目的を達成できる仕事ってほとんど無いと思うんです。外部の専門家と一緒に組んだり、外国の研究機関と共同で何かをやったり。一つの目的のために複数の関係者が協力して初めて目的が達成できるというのは、サッカーのゲームと似てる気がします。みんながいっせいにゴールを入れようとしたら点が入らないじゃないですか*1


それぞれ役割を果たしゲームを作るから、勝つことができるように、基金の仕事でも日本と世界に貢献するという大きな目標があって、そこにつながる仕事がしたいと思っているます。





松岡:


なるほど。


じゃあ、例えば大豆さんはいま会計課にいますけど・・・





大豆


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はい、会計課と聞くと事業を実際にやる部署ではないのでモチベーションが下がるのではないかとかよく言われるんですけど、自分の場合は先ほど言ったような考え方で仕事してるので、あまりそういうのはありませんね。





M:

基金の職員は、原則誰もが海外事務所勤務を経験しますけど*2、そこでは自分ひとりで会計処理や備品の管理や広報などもしないといけませんからね。実際にいま経験してる業務というのは、確実に役立ちますし必要ですよ。





青汁


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僕も入ってすぐに経理部に配置されたのは良かったと思ってます。


自分はゆくゆくは事業の分野でアーティストであったり研究者、専門家を支えたいと思っていますが、そもそも実務面の能力を身につけてないと支えられる人になれないし、それでは役に立たない。


特に今はお金周りの仕事をしているので、事業で使われているお金がどういうお金であり、それが組織全体でどのように使われているかというのを経験できているのは、自分としては正しいのではないかなと思ってます。





コラーゲン


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自分の場合、管理部門で働いていく中で組織の置かれているきびしい状況とか、入る前には見えない側面も色々と見ることができました。例えば、先ほど大豆さんも言ってましたが、チームでやっている文化交流の仕事を一般の市民だけではなくて、監督官庁である外務省や時には国会議員にもきちんと説明していく必要があったりします。そういう仕事は外からみてても見えにくいものではありますが、組織全体を支える上では非常に重要な仕事だと思ってますし、自分にこそできる仕事だとも思い、やりがいを感じてます。





松岡:


皆さん、入っていきなり管理部門に配属されたことに関して、思ったよりポジティブな意見が多くて意外なんですが・・・(笑)


黒酢さん、何かないですか??





黒酢


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私の場合は、国際交流の舞台をつくりあげる、そういった枠組みを設定する、そのための裏方になりたいと思って入りました。ただ、入って最初にやってた仕事が、やれ●階のトイレの水が出ないとか、▲階の空調が動かないとか・・。自分がイメージしていた国際交流の仕事に直接つながらないように感じ、つらいなーと思ったことは正直ありました。うまく修理したとしても、直接事業とは関係ないしとか…。





松岡:

僕も以前、事業の実績管理*3をしていたときに感じたんだけど、こういった管理業務は出来て当たり前と思われるのもつらいですよね。何か問題があると呼ばれるけど、何も無ければ呼ばれないだけで。だから、何か不具合があったときに文句を言われることはあっても、「何も問題ない、すばらしい!」とか言われて褒められるってのは、普通無いですしね。


このつらさをどうやって乗り越えました?あるいはまだ乗り越え中?





黒酢


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1年経って、自分の仕事が基金の中でどうどのように必要とされているのかがわかってきました。うまく簡単には言えないのですが、事業をやるための環境を整え、うまくみんなが通り抜けることができるようにすることが、みんなのいい仕事につながるんだなと思えるようになってきましたね。これもまた先ほどのチームプレイの話につながるかもしれません。





M:


国際文化交流という分野を専門に扱う組織の職員ですから、地域であったり分野であったり言語であったり、それぞれの職員がそれぞれの専門性をもつことの必要性はあると思いますが、他方チームプレイで仕事をするときに、ときにはフォワードになったり、時にはディフェンスに入ったりそういったさまざまなポジションをこなせる人ででないといけないということですよね。





松岡:


皆さんの話を聞いていると、ハイ・パフォーマンスな職員になるためにも、まずは国内でしっかりと力をつけることも大事なんだなというのを再認識しますね。





コラーゲン


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若いうちに組織を俯瞰して眺められるというのは強みだと思ってます。うちは日本語事業から日本研究・知的交流事業、文化事業等多種多様な事業を展開してますが、個々の事業がどういうプロセスで行われているかが見れるので、今後自分が事業をする側のなったときも役に立ちますし、何よりも個々の事業が組織全体でどういう位置づけにあるのかとか、そのあたりがわかるのは大きいと思います。





青汁


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基金職員としての業務で事務作業のない仕事は無いですからね。こればかりはどこかで経験を重ねる必要がありますし、そうやって積み重ねる時期は絶対必要だと思います。





黒酢


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総務部という仕事がら、各部署の作成した企画書や内部文書をしょっちゅう見てるんですが、いい事業を実施するには、事業内容もさることながら守るべき内外のルールや会計上の手続きをきちんとクリアしないと、事業が成り立たないことが良くわかって勉強になります。改めて、事務などの実務面での能力も、企画を立案して実行するという事業に必要なんだなと感じてます。











大豆


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基金内に知り合いがたくさんできるので(笑)、いろんな人に覚えてもらって顔を知っているから色々頼みやすいというのもあります。


また、俯瞰できるというのは、後ろからゲームを組み立てて効率よくゴールできるかどうか見るということだと思う。管理部門を経験してることで得られる視点があって、有利なゲームの進め方が分かるんじゃないかと思うんですよね。


これは、どこかの高校サッカーの監督が言ってた言葉なんですが、「表に出るのが仕事じゃない。表に出すのが仕事なんだ。」というのが印象に残ってます。まさに基金の仕事のことじゃないかと。





松岡:


なるほど。なんとなく日本人の美意識にもつながる気がしますね。





M:


ところで皆さん、休みの日は何してるの?





大豆


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走ってます。


あとスペイン語をやってましたが今はやめてしまいました。





青汁


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青汁:今のうちに会計の勉強をしたいと思っていて、資格も取りました。現場にいったら時間がなくなるから今のうちに身につけられることはやっておきたいと思っています





コラーゲン


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私は文化芸術関係の知識があまり無いので、舞踏、能、コンサートなどを積極的に見るようにしたりしてますね。





黒酢


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最近は基金でやってるフットサルにはまってます。楽しいですよ。





松岡:


はい、じゃあこのへんで。


皆さんありがとうございましたー。





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インタビューはこれで終わりですが、次回はインタビューをやってみた感想と、ちょっとしたお知らせをお届けしますー。


お楽しみに。




*1:彼は大学4年間、ずっとサッカーをやってた生粋の体育会出身です。そんな人もいるんです。やはり組織の強みは人材の多様性ということでしょうか。


*2:人事ローテーション上、職員は国内の経験をつんだ後、皆さん海外事務所も経験します。赴任期間は人にもよると思いますが平均3年くらいでしょうか。


*3:過去の事業実績をまとめて統計作ったり・・