Wednesday, May 30, 2007

 気になる答えは、コチラ!



昨日突然出題した映画「しゃべれども しゃべれども」と基金の意外な関係に関するクイズ。皆さん、答えはお分かりになりましたか?





今週末26日(土)より、いよいよ公開の映画しゃべれども しゃべれども」(平山秀幸監督作品、国分太一主演)に、国際交流基金とヒジョーに関係の深い○○が登場しています!!!!

さて、それは何でしょうか?

あの話題の映画に、国際交流基金の○○が!!





さて、予告編をジックリご覧いただくと・・・

http://www.shaberedomo.com/




そう、予告編開始の13秒あたりから・・・







えっつ!?まだ分からない!?







ほら、女優・香里奈さんの右後ろあたりに・・・ねっ?ねっ?




キタ━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━!!!







f:id:japanfoundation:20070524140610j:image






答えは、「CHIKAKU:四次元との対話-岡本太郎から始まる日本の現代美術」のポスターでした*1



DoCoMo2.0につづけ*2、とばかりに、記事の内容についてもリニューアル中の私たちブログチームです。

第2期ブログチームの反撃に乞うご期待!!





Tuesday, May 29, 2007

 あの話題の映画に、国際交流基金の○○が!!






皆さんこんにちは。三富です。





先週末26日(土)より、大絶賛公開中の映画しゃべれども しゃべれども」(平山秀幸監督作品、国分太一主演)に、国際交流基金とヒジョーに関係の深い○○が登場しています!!!!





キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャー





予告編でも、チラッとその姿がぁぁぁ・・・


http://www.shaberedomo.com/





よく目を凝らして見てください。


1回目で気づいたアナタ、かなりの国際交流基金ツウですねぇ ( ^ー゜)b





さてさて、気になる答えは、また明日!


お楽しみにー!





Monday, May 28, 2007

アチェ:子供向け芸術交流事業を通じた元紛争地の復興支援事業(第一弾!)




突然ですが、「アチェ」と聞いて、地図がぱっと頭に浮かぶ方はどのくらいいらっしゃるでしょうか (゚ペ)?



「確か、インドネシアだったよね?」


「スマトラ沖地震のときに、大きな被害を受けたところだよね??ってことは、タイとかの近く??」



そう、そうなんです。

改めて地図を開いてみると、インドネシアのアチェは、スマトラ島の最北端にある地域*1。リゾートとして人気の高いバリ島などとは、首都ジャカルタをはさんで反対側、しかも、かなり北に位置するので、マレーシアやタイに近いんですね。


f:id:japanfoundation:20070523162506j:image


さて、場所がしっかり確認できたところで本題です。


ご存知の方も多いと思いますが、アチェは、2002年に独立した東ティモールなどと並んでインドネシアの中でも独立要求の強い地域。かねてから、国軍と武装派ゲリラとの衝突が絶えず、特に中央政府との緊張関係が高まった80年代後半以降、一般市民にも多くの犠牲が出た地域です。





幸か不幸か、2004年末のスマトラ沖地震・津波の発生をきっかけに、「被災地」としてのアチェには日本を含めた世界各国から支援の手が差しのべられていますが、一方で、「元紛争地」としてのアチェへの支援~特に、肉親を失ったり、拷問現場を目撃してしまったりして心に深い傷を負った子供たちへのケア~は十分に行われていないとの報告があります。





f:id:japanfoundation:20070415120959j:image:leftそんな中、「元紛争地」のひとびと、中でも、将来を担う子供たちの「精神的復興」のプロセスに「文化・芸術交流」を通じて積極的に関与していけないだろうか、との視点から企画・実施に至ったのが





 「アチェの子供たちと創る演劇ワークショップ~子供向け芸術事業を通じた元紛争地の復興支援」 




事業 です*2。先日、その内部報告会 が行われ、職員の間で熱心な意見交換が繰り広げられました*3。今日はそのご報告(第一弾)です。





紛争自体を「直接的に」語ったかどうかは、さして問題でない。敵対関係にある親を持つ子供同士*4が交流したということ自体が大きな意味がある






報告会で私が特に印象に残った言葉です。


プロジェクト実施後の反省会で、共催相手の「コミュニタス・ティカール・パンダン」の方たちが語った言葉だそうです。





なぜこれが印象に残ったか。


あるエピソードを紹介しましょう。

実は、事業実施後、JF職員の側にはあることが「反省点」あるいは「課題」として気にかかっていました。というのも、プログラムの二日目くらいから、特に紛争被害のひどかった地域の子供たちが「早く帰りたい」「自分の意見を発表したくない」と言い始めて部屋から出てこなくなってしまうというハプニングがあり、彼女たちの状況を見て、プログラム後半でグループに分かれて行う演劇作品づくりにおいて直接「紛争」や「平和」を取り上げるのは難しいと判断。その前段階として「それぞれに異なるバックグラウンドを持つ3地域の子供たちの間のコミュニケーションをよくすること」に主眼を置く方向に転換を余儀なくされたからだそうです*5





この事実をどう判断するのか。。。


たしかに、ある意味、それは当初の事業目的を達成しきれなかった、という判断にもなるのかもしれません。職員の質疑応答の中でも、「“子供の文化活動を通じた地域の活性化”も重要であるが、やはりもっと“元紛争地域”ということに焦点をあて、トラウマ・ヒーリングという観点を強く意識すべきではないか。また、いかに対立を乗り越えるか、いかに互いを受容できるか、さらには、そのプロセスに文化・芸術交流はどのように貢献できるか・できないのかについてきっちりと報告をまとめられるレベルにまでもっていくことを期待したい」といった意見も出ました。




ですが、足場のないアチェの地で*6、カウンターパート探しから手探りではじめた第一回目の試みであることを考えるとき、上で引用した言葉に加え、



「一部の子供たちが早く帰りたいと言って部屋に閉じこもってしまった」、そのことに既に複雑な紛争の歴史が浮き彫りになっているのであり、それを乗り越えて、最後は全員が自信に満ちた顔で発表会を行うことができただけでも十分な成果ではないか」



という共催団体の方の言葉は非常に示唆的ではないでしょうか。




f:id:japanfoundation:20070415173759j:image:right「JFのこの事業がなければ交わることのなかった子供たちに交流の機会を与えられたこと」、「子供たちがたった一週間ほどの交流を通じて目の輝きが変わるほどに生き生きとした表情にかわっていったこと」、「今でも事務局宛に連絡があり、3地域合同の文化祭をやりたい等のアイデアが出ていること」・・・それらの一つ一つが貴重な第一歩だったのではないかなーと、ビデオ映像の中で楽しそうに伝統舞踊を踊る子供たちの笑顔を見ながらぼんやりと考えました*7





・・・なーんて、オレペコの報告は置いておいて(しかも、ながっ!!(--;))、みなさんがきっと気になっているのは、事業を担当した職員の生の声ですよね!ご安心ください。実際に現地に赴いて子供たちとかかわった方ならではのコメントをいただく予定です。参加した子供たちはどんな子たちだったのか、その子たちが具体的にどんな風に変化していったのか・・・こちらは改めて掲載しますのでお楽しみにー!


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*1:地図中、赤の斑点で示したあたりです。なお、今回の事業はその中でも最北に位置するバンダ・アチェの郊外で実施しました。


*2:この事業は、ブログでも何度かご紹介している「先駆的・創造的事業」枠(=社内の新規事業コンペ)で実施された事業です。この仕組みのおかげで、東京本部に戻っても、海外事務所での経験を活かし、ある国や地域の事業にかかわっていける可能性が広がりました。ちなみに、これまでご紹介したコンペでの採用案件には、「動画スクウェア」、「カラオケ日本語学習キャラバンinブラジル」などがあります!


*3:このように、内部での勉強会・報告会を実施することにより、ある職員の経験が他の職員にも共有されますし、事業がさらによりよい方向に展開するような助言を得ることもできるのでとても貴重な機会です。特にオレペコのように、まだ海外事務所で勤務したことがない職員にとっては、現場での成功談・失敗談を共有できるまたとない機会となります。もちろん、外部の方向けの報告会はしかるべき時期に実施予定ですのでご心配なく!


*4:国軍兵士を親に持つ子供、ゲリラ兵士を親に持つ子供、兵士に肉親を殺害されてしまった子供・・・あるいは、親インドネシア政府の親を持つ子供、独立支持の親を持つ子供等々。


*5:参加する子供たちは、共催相手の協力を得て、アチェ内の三つの地域からそれぞれ10名ずつ、計30名を選びました。


*6:ジャパンファウンデーションはジャカルタに事務所を持っていますが、不安定な社会情勢などの影響もあり、これまで、アチェ地方での事業の実績は多くはありません。


*7:もちろん、事業の担当職員たちは、内部報告会で出たさまざまな意見を非常に真摯にとらえています。というのも、実はこの事業、一回きりで終わる事業ではなく、今後、インドネシア側の関係者を日本に呼んでの検討会や、第二回交流事業(2008年の早い時期を予定)、さらには交流の模様を描いたドキュメンタリーフィルムの作成などなど、今後もさまざまな展開を予定している事業だからです。





Thursday, May 24, 2007

「国際漫画賞」の創設について その1 ~今、「犬夜叉」もポーランド語になっていると思いますから。



今度はらき☆すたOPを練習している中島*1です。以前の記事から4ヶ月ぶりですね。ご無沙汰しております。


今日も暑くて、クールビズが待ち遠しいのです。夏服がいいのです←キャ?ワ!イイv





さて、すでに各所の報道外務省のプレスリリースでも詳細が報じられておりますが、このたび海外で活躍する漫画家を表彰する「国際漫画賞」(International MANGA Award)が創設されることとなりました。


screenshot

そして、ジャパンファウンデーション(国際交流基金)が国際漫画賞を色々とお手伝い! ドモヽ(´Д` ) ( ´Д`)ノドモ*2


授賞式にあわせて、受賞者の方をジャパンファウンデーションが招聘し、日本のマンガ家や出版社との交流を図ることになっています。




この国際漫画賞、「ローゼン閣下」*3こと麻生太郎外務大臣が、平成18年4月28日のスピーチ「文化外交の新発想―みなさんの力を求めています」で仰ったアイデアが具体化されたものなんですねー。




最近では海外のマンガ家が日本で連載している事例も、日本のマンガが海外で人気になる事例*4も数多くありますが、まだ紹介されていない面白いマンガもたくさんあると思います。


国際漫画賞ではどんなマンガ家が表彰されるのか楽しみですね。








というわけで、今日はここまで!

引き続き、国際漫画賞についてはお知らせしますので、「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの名において命ずるっ、国際漫画賞の動向を全力で見逃すな!」*5




*1:なんや、また忘れたんかいな~orz
2年ほど前、初登場時にこんな記事を書いてたヤツです。他の記事を読みたい方は左のメニューバーの検索ボックスから「中島」を検索しる!


*2:いや、私個人はニュースを見て初めて知ったんですが(苦笑)


*3メカビVol.02編集室Blog: 麻生大臣キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!にも書かれておりますが、「ローゼンメイデン」の読者である(らしい)ことにちなんで付けられた愛称です。
しかし、当の作品については「連載終了」だとか?!今後どうなるんでしょうかね・・・心配です。


*4:そういえば、イブニングに連載されている「喰いタン」で先日、作者の方からJF職員へのメッセージを頂きました。ありがとうございます!


*5:再び脚注で別の話題。「遠近」13号に寄稿して下さいました竹熊健太郎さんのブログで興味深い記事が書かれています。
たけくまメモ : 【著作権】とんでもない法案が審議されている
立場上、この記事の内容及びその中で言及されている法案の是非については触れませんが、著作権のあり方について一度考える機会としていただければ幸いです。
あ、あと、著作権関係では、著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラムの活動も興味深いですね。





Monday, May 21, 2007

 浦和で!関西で!付属機関も大賑わい☆



みなさん、こんにちは!潮風です。


この週末は5月のJFサポーターズクラブイベントが開催されました。f:id:japanfoundation:20070521142052j:image:right

今回は日本語国際センター*1での日本語教育研修。クラブ会員の方々に、研修生が利用する施設に宿泊し、彼らの生活を体験しながら、センターの経験豊富な専任講師による研修を受けていただきました。


イベントの報告は近々サポーターズクラブHPにアップされますが、早速参加者のお一人が感想をブログに書いてくださっているようです。



アフガニスタン人、エリトリア人の生活支援をしていて、日本語を勉強する機会が全くないまま遠い国へ難民として来てしまった人たちに、何とか早く日本語を覚えて欲しいと切実に感じるので、ちゃんとした指導法を全く知らないままではなんとも歯がゆい思いをすることが多いのでこのイヴェントに参加したのですが、とてもためになりました。


日本語教育に長く携わっている人たちの実際の話も聞けたし、さまざまな教材の紹介も具体的で大変ためになりました。


大変立派な施設で、インドネシアをはじめいろいろな国から来ている研修生(ジャパンファンデーションが全ての費用を持つのだそう)とも食堂で一緒になったり、エレベーターで話しかけたりと十分雰囲気も楽しめました。


図書館も日本語教育に関する教材などが日本国内で出版されているものばかりでなく、外国で出版されているものもほとんどそろっているという充実振り。売店では教材を10%引きで買えるそうなので、是非近いうちに出直そうと思います。


ことしゃんのページ



ことしゃんさん、ご参加ありがとうございました!ことしゃんさんにとって有益な時間を提供できたのは嬉しい限りです。


ちなみに言及されている図書館は、潮風も外部の方々に紹介したりするのですが、皆さんよく感嘆の声 o(*'o'*)o オオォォォォ!! をあげてくださいます。

さすがの専門図書館*2、ほんと、いろんながそろっていて面白いですよ。外国で出版された本については、図書館でそろえているのも以外にも、世界各国からくる研修生が実際自分たちが使っている本をお土産にプレゼントしてくれたりもしているそうです。日本語教育関係者でなくとも、一般にも広く公開しているので、ぜひ足を運んでみてください。


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さて、さらにここで今回は、ジャパンファウンデーションのもうひとつの付属機関であります関西国際センター*3関連のイベントもご紹介!f:id:japanfoundation:20070521143010j:image:left


昨年もこのブログでご紹介した『外国人による日本語弁論大会』が、今年は関西国際センター設立10周年を記念して、今週末大阪府泉佐野市で開催されます。


ヽ(*゚▽゚)ノ~▽▼▽[祝]▼▽▼~ヾ(゚▽゚*)ノ

当日は国内外からの応募者111名の中から選ばれた12名*4が、多様なテーマでスピーチを繰り広げてくれる予定です。


潮風は予選審査にも参加したのですが、日本のこと世界のこと、異文化理解のこと、人生のこと・・・外国人の方からのメッセージは絶対心を打つものがあります。ぜひ近隣の皆様、出場者たちの生の表情、生の声を会場で味わってください☆また、関西国際センターの研修生による外国紹介ブースや、桂かい枝さんによる落語、佐野踊り保存会による伝統芸能の公演も予定されていますので、お楽しみにぃ!!



第48回外国人による日本語弁論大会


日時: 2007年5月26日土曜日  13時 開始 (12時開門、12時30分開場)


会場: 泉佐野市立文化会館 「泉の森ホール」

   (大阪府泉佐野市市場東1丁目295-1) *5


入場: 無料/申し込み不要


   *4人以上で申し込みされる場合は事前予約を受け付けます。


    関西国際センター総務課までお名前を添えてお申し込みください。


お問い合わせ: 関西国際センター 総務課


         TEL 072-490-2601 FAX 072-490-2801


       日本語事業部 企画調整課


         TEL 03-5562-3525 FAX 03-5562-3498





*1:すでに何回かこのブログでも業務等を紹介していますが、ジャパンファウンデーションの附属機関で、海外の日本語教師を招聘しての研修や、日本語教材の開発、日本語教育に関する研究、日本語教育専門図書館の運営などを行っています。http://www.jpf.go.jp/j/urawa/index.html


*2:収集しているのは日本語教科書・教材をはじめ日本語教育、日本語、言語学、日本事情、外国語教育に関する資料や情報です。


*3:外交官や公務員、研究者などの専門家への日本語教育支援や、海外の日本語学習の継続を奨励するため、各国の成績優秀者、大学生、高校生の研修を行っています。http://www.jpf.go.jp/j/kansai/index.html


*4出場者のスピーチ題目や出身国の詳細はHPにありますので、要チェック!


*5:写真は関西国際センターの外観です。会場は異なりますのでご注意!





Friday, May 18, 2007

日本映画、国内外発信中!






こんにちは。三富です(*´∀`*)ノ





まっちゃんこと、ダウンタウンの松本人志の初監督作品『大日本人』が“監督週間”に正式招待されるなど、日本でも大きな盛り上がりをみせている世界三大映画祭の一つ、カンヌ映画祭(5/16~27)ですが、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)では、大規模な映画祭のみならず海外において開催される国際映画祭への出品や参加協力を行うほか、諸外国の映画専門機関との共催で日本映画特集上映会を実施しています。





例えば、










そんな基金の活動にご注目いただいている(?!)id:Tezuka-Comaneciさんからは、こんなご意見が・・・



1990年代、国際映画祭を舞台にした日本映画の海外進出が盛んになった。すでに黒澤明や小津安二郎は国際的にも認められていたが、このとき、中心となったのは大手制作会社によらないインディペンデント系作品であった。1980年代末から続々と誕生した新人監督が活躍の場を求めて海外へ進出し、新しい感覚の日本映画が映画祭に歓迎されたこと、国際交流基金や川喜多記念映画文化財団の支援によって海外進出が容易になったことが大きな理由である。こうして、塚本晋也、岩井俊二、是枝裕和などが国際映画祭で活躍した。


北野武/ビートたけし研究所(仮)






Tezuka-Comaneciさん、ありがとうございます!





海外へ向けた発信が中心である印象をもたれがちな国際交流基金事業ですが、私たち国際交流基金では海外への発信とあわせて、国内でも、日本在住の外国の方々にも日本映画の豊かさに触れて頂く一端として、日本映画の名作に接していただくため、英語字幕付き日本映画の上映会を開催しています。




第7回「進化する日本映画」*1につづき、5月25日より第8回「日本クラシック、海外発信中!」が開催されます。






日本クラシック、海外発信中!Rediscovery of Japanese Cinema


会期:5月25日(日)~5月27日(日)


会場:赤坂区民センターホール


入場料金:当日券600円(1作品につき) ※JFサポーターズクラブ会員は500円。


ホームページ:http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/movie/fsp-8.html






今回は、吉村公三郎、木下恵介、五所平之助、溝口健二、川島雄三といった日本映画の巨匠たちの代表作を揃えました。


5月27日(日)には映画史研究家の平野共余子さんによる講演会も行われますので、皆さんお誘いあわせのうえ、是非ご参加ください。




*1:担当者による見所の紹介、ご来場いただいた方々の反応については、こちらをご覧ください。『どろろ』の監督に会える!?~Evolving Japanese Cinema(1月30日)、進化する日本映画~現代の最前線を担う監督たち~:コメントご紹介(2月11日)。





Wednesday, May 16, 2007

南アジア巡回セミナー ~パキスタンでサイン攻めの巻き~



こんにちはー!


先週末、久々にあった高校時代の友人に「キャリアウーマンとしてバリバリ活躍してるのかと思ったら、生活に疲れた主婦みたい」と言われ、今週からは気合入れなおして頑張ろうと、心に誓った三富ですっ σ(TεT;)





そんな先週までは疲れた主婦オーラを醸し出していた私とは対照的に、何とも爽やかなアジア・大洋州課のケロリンさんから、南アジア巡回セミナーの報告記事が届きましたので、ご紹介いたしま~す。





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みなさま始めまして アッサラームアレイクム!*1


国際交流基金の日本研究・知的交流部アジア・大洋州課(長い部署名ですね)で南アジアを担当しておりますケロリンです (* ゚ー゚)ノ





南アジアと聞いて皆さんは何を連想されますか??  え??  そもそも南アジアってどこ?って?





(* ^ー゚)σ えー地域の分け方には色々あるのですが、私たち国際交流基金では南アジアをインド、バングラデシュ、パキスタン、スリランカ、ネパール、ブータン、モルディブの7カ国として事業を行なっています。残念ながら南アジア地域には基金事務所はインドのニューデリー にしかなく、それ以外の国での事業は現地の大使館や総領事館の文化担当官の方々にご協力いただきながら実施しています。





回はそんな南アジアの二ヶ国(パキスタン、スリランカ)を回って、各地で日本の戦後復興についての講演会をしつつ、学生や現地の知識人との交流を深めることを目的として実施した南アジア日本研究巡回セミナーについてご紹介いたします♪





回は、経済学を専門とされているO先生と教育学がご専門のK先生、それにケロリンの三人で、2週間弱をかけてパキスタンスリランカの二カ国を回りました。講演のテーマは、O先生が〔日本の戦後経済復興と技術革新〕、K先生が〔日本の教育制度の近代化と教育推進〕でした。これらは、ケロリンが事前出張をした際に、現地の大学や有識者にヒアリングを行い、興味があるテーマとして提示されたもので、二つの講演の内容がうまくつながるよう先生方がうまくアレンジをしてくださいました!





ず最初に訪れたのはパキスタンのカラチ。パキスタン第一の経済都市であり港湾都市でもあります。


在留邦人があまり多くないこともあって、私たち一行はどこへ行っても注目の的!


2人の先生方の講演会にも多くの教員、学生の方々が集まってくださいました。講演を真剣に聞いてくださるまなざしもとても印象的だったのですが、一番驚いたのはQ&Aセッション。日本では考えられないくらい積極的に学生さんや先生がたが質問をしてくださいます。しかも、面白いのは、4つの大学を回ったのですが、その全てで同じ質問が出ること!!


その質問とは、、、






日本では高等教育も全て日本語で行なわれていて、英語を解す人口が少ないのになぜ発展できたのか、また、英語で教育を行なうことは検討されてこなかったのか



というもの。





f:id:japanfoundation:20070517102419j:image:left


キスタンでは、植民地時代の影響もあって高等教育は全て英語でなされています。よって英語を解する人口は日本の比ではなく、大学の先生はもちろん大学生もネイティブレベルの英語を話します。パキスタンにとっては英語が話せることがエリートの条件であったりもしますので、英語を話す人がほとんどいない日本、しかも第二次世界大戦での敗戦を経験した日本がどうして世界に誇る経済力を築くことができたのかというのはすごく興味深かったようです。


教育学をご専門とされるK先生からは、日本には長く培われてきた翻訳の文化があり、時間差なく最新の情報を得ることはそれほど難しくないという環境と、そして現在日本で議論されている初等教育レベルでの英語教育導入の是非をめぐる経緯や論争をご紹介いただきました。


講演会の後は、学生さんや先生方とゆっくりお話をし、交流する時間を設けたのですが、なんと私たちにサインを求める学生さん達に取り囲まれるという貴重な体験をすることに( ̄□ ̄;)!!!!





まりに囲まれすぎて、カメラを出す余裕さえなく、写真を撮っていなかったのが残念至極なのですが、とにかく男子学生も女子学生も、ノートを持ってきてサインを求めてくるのです。もちろん学生さんたちの目的はお2人の先生なのですが、ついでに隣にいたケロリンのサインもお情けで(?)求めていただき、クレジットカードの支払い以外で初めてサインをさせていただきました。しかも、今日来ていない友達にもあげたいから2箇所にお願い!とかメッセージもつけてね!○○さんへ、って入れてね!など、本当に私なんかのサインでいいんだろうか、、、と思うほどの熱意。途中で、あまりの学生たちの量に業を煮やした先生方が、もう終わりにしなさい!と学生をなだめる一幕も。





本当に純粋な瞳で、日本、そして多分日本人に対しても興味を持っていただけたことがすごく嬉しく、基金で仕事をしていて、この事業をパキスタンで実施できて本当に良かったなあとしみじみ実感したのでした。


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サイン攻めのパキスタンから、O先生、K先生そしてケロリンさんの3人は一路スリランカへ。


巡回セミナー・スリランカ編は、また後日お送りしますので、お楽しみに!!




*1:ムスリムの挨拶で こんにちは という意味です。パキスタンでこの言葉で挨拶すればあなたも一躍人気者!





Tuesday, May 15, 2007

「さて、そろそろ反撃してもいいですか」って一体?






みなさんこんにちは、オレペコです。


先週の木曜日あたりから、真っ赤な印に白抜きでDoCoMo2.0という文字が躍り、「さて、そろそろ反撃してもいいですか?」という挑発的な言葉が並ぶポスターを、あちこちで見かけませんか?




ちなみにこのCMが打ち出された先週木曜日は、くしくも私たち「地球を、開けよう」ブログチームが、今後のブログのあり方について「はてな」の川崎さん*1にご相談に行った日。記事のバラエティを増やしてみたり、投稿回数を増やしてみたり。でも、新しい読者層をつかんでいくには、まだまだ何かが足りないなーーー、という悩みを携えて。そんな私たちだから、このポスターには全員が即座に反応。




「うわあ。ついにDoCoMoもWEB2.0*2を打ち出していくんだーーー。何やるんだろう?」





と興味津々で語っていたのですが、その日、自宅でテレビを見ていると、CMもバンバン流れ始めていました。過去に別の会社のケータイCMに出ていた人気俳優もどんどん使って。





何だろう。


何が始まるんだろう。





どきどき、わくわくします。


この感じ。こういうわくわく感を、少しずつでもいいからみなさんにお伝えしていけたら。川崎さんからも新しい視点をたくさんいただいて帰ってきたのですが、読者である皆様からのご意見もお待ちしています!「まだまだお堅いよなあ。」「なんか、手前味噌すぎない?」「こういうネタがあればもっとおもしろいのに。」等々、なんでも結構です。ご自身のブログに書いて、ぜひTBくださいね。





読み手からのインプットが、コンテンツに影響力を持っていく。。。これこそ、2.0の始まりではないですかっ!


ご意見お待ちしております(^▽^)/




*1:JFのブログ開設当初からいろいろとアドバイスをいただいています。一度、このブログにもメッセージを下さっているんですよ!詳しくはこちら


*2:WEB2.0については、以前このブログでもちょこっととりあげたことがありますがこちらのIT用語辞典に簡潔にまとめられているので見てみてください。簡単にいうと、一方的な情報提供ではなく、ユーザーがコンテンツの構築やサービスの提供に主体的にかかわっていく仕組みのことです。





Friday, May 11, 2007

 思わずニヤリとしてしまう。「藤森建築と路上観察」展 










◆ニッポン的オヤジ同好会の空気感(harukomatsumotoさん)


◇普通に建てたらヒューマンな概観を、ちょっとキテレツに仕上げるあたりが素敵(kita_niwaさん)


◆なにげない風景を、面白いもの。 芸術だとすら、思わせてしまう(ちぃさん)


◇藁のいいにおいがして親密な感じに満ちている。(junさん)


◆会場にいる人がみんなうかれてるように見えるのは気のせい(笑)?(73さん)

◇おっさんになってもこの展示のような事を真剣にやって話し合って笑い合ってるって、結構かっこいいんじゃないか*1。(linkleさん)


◆何かぬくもりを感じる。そして、スローなイメージがある。(タイチさん)


◇この家、昔の猫のすみかに似ているような気がしました。籠風で流線型です。(kikimayugeさん)


◆まるでナウシカの世界のような自然がむき出しの建築はなかなか面白く、展覧会としても楽しめるものだった (yoshimiradikornさん)


◇子どもの頃、友達と森の中で作った秘密基地みたいにすごいワクワクしてしまう。(hana-junさん) 


◆壮大な夏休みの工作のような、あるいは屈託のない文化祭のような、脳天気──と言うのは、きっと、スコーンと抜けるような青空からピーカンの陽射しが降り注ぐような、脳が喜んじゃってシゴトどころじゃないお天気のことだ──なヴァイブが、オペラシティのアートギャラリーを満たしていた。夏休みのようなにおいがする。(benvenuti さん)


◇漆喰・泥・焼杉・銅板など、素人の集団「縄文建築団」が手がける仕上げには手仕事ならではの体温がある。(テツさん)


◆どれも画一的に整えられきれず、時代の変化から取り残されてしまった歴史の遺物のようなものや、住んでいる人のユニークな感覚がうまく表現されているものなど、ちょっと「飛び出ちゃった」結果、目に付いたものが多くて、思わず、自分が街を歩く時も、何か、見つけたくなっちゃうような、そんな気持ちにさせられました。(salut_kyokoさん)






・゚☆:*:・゚☆:*:・゚☆:*:・゚☆:*:・゚☆





今日は、突然みなさんの生き生きしたコメントから入ってみました、オレペコです。


(^-^*)/


ちなみにこれ、なんの感想だと思いますか?


正解は、、、








そう、先日新たに仲間に加わった みかんちゃん がレポートしていた





 「藤森建築と路上観察」展 





に足を運んだ方のコメントです(って、タイトルからばれてますよね・苦笑)。

実はこれでもまだほんの一部。というのも、私たちブログチームは、ジャパンファウンデーション(JF)が主催したり、お手伝いした事業に足を運んでくださったみなさんがどんな感想をもってくださっているのか、ということを探るため、くもはさん*2とともに毎日いろんな情報を集めているのですが、この藤森建築展について書いてくださっている人の多いこと、多いこと!しかも、みなさん、まるで 藤森マジック にかかったかのように、文章も、思い思いに載せている写真も、本当に楽しそう。こりゃあ、載せないわけにはいかないでしょう!ということでいくつか拾ってみたのが冒頭のことばたちです*3




「わくわく」「懐かしい感じ」*4「にやにや」って言葉を使っている人たちはほかにもたくさんいらっしゃいました。


宮崎アニメから受ける印象との類似点を挙げている方も何人かいらっしゃいました。




建築の知識があろうとなかろうと、昔の日本の生活を知っていようといまいと、若かろうと年配であろうと・・・とにかくなんだかほっとする、そんな展示のようです*5。恥ずかしながら、オレペコはまだ見にいっていないのですが、みなさんの楽しそうな文章を見ているだけでムズムズしてきました。




会期は7月1日(日)まで*6


普段見逃してしまっている「ちょっと面白いこと」を発見してみたい方、開放的な気分になって大笑いしてみたい方、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう?そしてその感想をご自身のブログに書かれたら、このJFブログにもトラックバックを打っていただけるとうれしいなあ、なんて。さらにいえば、建築展の公式HPの左下にあるちっちゃなチョウチョマークにも気がついていただければもっともっとうれしいなあ、なんて(笑)。





おススメです!




*1yuhoさんは、同じような感覚を「いくつになっても「少年」みたいな男たち。素敵なことだ。」と、また、ziei65さんは「ばかばかしいことを一生懸命にやれる大人も良いものだと思います」と表現されています!


*2:以前、JFのウェブマスターとしてこのブログにも登場していただきました→こちら


*3:オレペコがぴんときた表現を恣意的に抜き出しているので、もしかしたら文章全体の流れからするとここだけ抜き出すのはちょっと、、、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。その点はご容赦ください。。。


*4:たとえば、yellowbluebirdlandさんは「見たこともない形であるのに、どこか懐かしい気がしてしまうのです」と表現してらっしゃいます。


*5KINさんが「藤森さんの思いは、とにかく、居心地の良い、自分がそこに居たいと思う、そんな空間を作ること、なのではないか?やっぱり、これって、原点ですよね。」って書いてらっしゃいます。そうかあ、原点だからほっとするんですね!


*6:今後も「トークセッション」「ワークショップ」など関連企画がいくつかありますので、そちらも大注目です!





Wednesday, May 9, 2007

藤森建築展にいってきました。



はじめまして、新しくブログチームに加わったミカンです。


この4月、国際交流基金にはわたしを含め11人の新人が加わりました!


今日は、その新人職員たちが潜入した、「藤森建築と路上観察」展オープニングの模様をミニレポートでお伝えします。





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7月1日まで、初台にある東京オペラシティアートギャラリーで開催中の「藤森建築と路上観察」展は、第10回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展の帰国展として開かれています。もうすでにご覧になった方もいらっしゃるでしょうか?





展覧会オープニングには、たくさんの人が集まり、会場は大変なにぎわいを見せていました。さて、数ある展示作品の中でわたしたちに好評だったのは・・・「焼杉」、「タンポポハウス」、そし「路上観察学会」メンバーのスライド写真!まだ展覧会を見ていない方々のために、ちょこっとその魅力をダイジェストでご案内してしまいましょう。





建築展というと、通常は、建築の空間を、模型や図面、写真、ときには実物大のモデルなどで示すことが多いですよね。その点、藤森展は、少し違った様相を呈していて、木材や工具のような、いわば建築のパーツが展示されているのです。「焼杉」というのもその一つで、文字通り、真っ黒に焼かれた杉の木材です。藤森さんは、それを建築の壁面に使ったりするのですが、この焼杉、妙にどっしりとして不思議と心が落ち着きます。ああ、こんな柱が我が家にあったら馴染みそう、と思うくらい。





もちろん、実際に会場を訪れていただくのが一番なのですが、藤森建築の特徴をことばでお伝えするなら、それは、いかにも近代的なガラスやコンクリートの打ちっぱなし、ジャパニーズモダンというような流行の建築スタイルではなくて、自然に優しい、どちらかといえば素朴なスタイルの建築、といえそうです。





そんな藤森建築の中でもわたしが気に入ったのは、その名も「タンポポハウス」!何かって、家の壁に生えているんです、タンポポが!!都会のオアシス、西洋風の屋上庭園も確かにいいけれど、屋根を突き破って木がニョキッと生えてたり、タンポポがひょっこり顔を覗かせていたり、そんな家だったら住んでみたいなぁ、と思うような和みの家なのです。雨漏りしないの?冬は枯れちゃうの?!とメンテナンスも気になるところですが。





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右の写真に写っている、カゴのように編まれたシアタードーム、実はお客さんは靴を脱いで床に座り、スライドを楽しめるんです。今回の展示室内の隠れリラックス空間ですので、ぜひ体験を!





上映されているスライドは、「路上観察学会」のメンバー、藤森照信氏、赤瀬川原平氏、南伸坊氏、松田哲夫氏、林丈二氏が、道ばたで発見した日常の風景。彼らは思わず笑ってしまうような面白さを路上で観察するプロなのです!ヴェネチアの路地に干されたある家族の洗濯物や、まるで寄り添っているような二本の路上の白線とか、どう考えても実用性のない場所にある宙ぶらりんなドアとか・・・。











ヴェネチア・ビエンナーレは、世界各国が自国のアーティストを紹介する祭典。――そこで紹介された藤森建築は、きっとまた一つ、新しい日本のイメージを世界に発信したのだろうなぁ、と実感した新人職員一同でした。流行りもの好きで、次から次へと作っては壊すだけではない日本、自然と共生する日本の姿の一例は、ヴェネチアを訪れた人々にどう映ったのでしょう?気になるところですね!








さて、「藤森建築展」レポートはお楽しみいただけたでしょうか。


日本ではこの帰国展が盛り上がりを見せる一方、いよいよ6月には、本家イタリアで第52回ヴェネチア・ビエンナーレが開幕となります!今年の日本館は、港千尋コミッショナーによる岡部昌生氏の展示がすでに注目を浴びています。そちらの情報も、当ブログで取り上げていきたいと思っていますので、乞うご期待ください!!





Thursday, May 3, 2007

日韓文化交流の最前線を見た



こんにちは。三富です。ゴールデンウィークも終盤戦、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。





先日お知らせしたJFサポーターズクラブ4月のイベント「国際文化交流最前線の舞台裏 ― 海外事務所の一日 韓国編」が4月21日に行われました。





国際交流基金についてJFサポーターズクラブ会員の方々と職員とが一緒になって考えていくことを目的に開催されるJFSCイベント「国際文化交流最前線の舞台裏シリーズ」ですが、好評だった第1回の「ジャカルタ日本文化センターの一日」に続き、第2回目となる韓国編では、本田さん、一寸木(ちょっき)さん、町田さんの3名がそれぞれの波乱万丈の韓国駐在経験をもとに、日韓の文化交流事情について語ってくださいました。





韓国といえば、日本文化開放以前は公に日本映画や言葉などが規制の対象とされ、また日韓関係が大きく改善した2002年の日韓ワールドカップ共催、それに続く2005年の日韓友情交流年以降も竹島問題や歴史教科書問題などで度々両国関係が困難な状況になった経緯は皆さんもご存知のとおり。





メディア上では韓国における上記の問題に関する抗議運動の様子などを目にすることもしばしばですが、日本においても、内閣府による外交に関する世論調査から、日本国民の対韓国感情の劇的な変化が見て取れます。


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内閣府大臣官房政府広報室『外交に関する世論調査』





国際交流基金の第19番目の海外事務所として2002年にソウル日本文化センターが設立された前後は、まさに日韓関係が大きく変化したときでもありました。





1997年~2001年にかけて、在韓国日本大使館に出向し文化交流全般を担当していた一寸木さん。


2001年~2004年までソウル日本文化センターに駐在した本田さん。


2002年9月~2005年8月まで、ソウル日本文化センターで専門調査員として勤務された町田さん。





それぞれが見た、そして体験した、日韓交流とは・・・ 


3名のお話の中で特に印象的であった一言で綴ります。









一寸木さん:


(韓国駐在中の思い出深いエピソードとして、ある韓国人教授の言葉を引用して)


「日本語に一生を捧げることを決め、大学院などで日本語を専攻する学生は、歴史教科書問題などが起こると大学のキャンパス内で非常に肩身が狭い思いをしている。教員として、学生が日本語を専攻することに誇りをもてるような環境にしてやりたい。」との先生の言葉に、日本人として考えさせられた。




本田さん:


相変わらずの日韓関係の不安定さを乗り越えるには、どれだけ個別の信頼関係を築き上げていくことができるかが重要。




町田さん:


(自分の担当した事業「料理と漫画で本格的日韓食文化に親しむ」が、その後も漫画家同士の交流や韓国における漫画のイメージを変えるなど大きく発展していく様子をみて、)


自分と他のスタッフの撒いたタネが大きく育つ歓びを実感した。






日韓両国の間に横たわる根の深い問題を乗り越えようと行動する人々の間に築き上げられる個別の信頼関係。その1つ1つが、他の人を巻き込みながら、大きく成長することで日韓関係が着実により良い方向にすすんでいくのでしょう。


厳しくデリケートな日韓関係の歴史的経緯を伺いながらも、3名の言葉から、将来にむけた決して小さくはない希望を感じました。





さて、当日イベントに参加された方からは、こんな声が聞かれました。






2001年の後半に留学した際には、竹島問題の影響などを直接経験することはなかった。日韓関係の変化について知ることができて大変興味深かった。




韓国に留学した経験があり、国際交流基金の仕事にも関心があった。


日韓関係が比較的良好な時に留学を経験したため、私自身はそれほど苦労することはなかったが、今回のお話を伺って、こういう方々の陰の努力があったからこそ今日の日韓関係があるのだということを強く感じた。






普段は舞台裏で黒子に徹している国際交流基金の職員ですが、国際文化交流最前線の舞台裏で活躍する職員が語る、黒子だからこそ見えるスポットライトを浴びていない影の部分についてのお話は、大変興味深く、また強く胸に響きました。





Tuesday, May 1, 2007

 金の豚 or 紅の豚?






f:id:japanfoundation:20070501120143j:image:leftみなさんこんにちは、オレペコです。


世間は黄金週間真っ只中!ということで、今日は、以前ご紹介した、「金の豚」についてソウルの十河職員からの報告をお届けしましょう。





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f:id:japanfoundation:20070501155121j:image:rightもうご存知の方も多いというか、既に旬を過ぎてしまった話題で恐縮ですが、今年は韓国でも中国でも「黄金のブタ年」、大騒ぎでした。




この年に生まれるとお金に困らないとか、出世するとかで、わざわざこの年に子供を生んだりする人が続出、まだ続いているのかしら。関連グッズもあれこれと売っていて、うちの近所の雑貨屋さんには、まだ売れ残っている(?)黄金の豚が並んでいました。いつまで置いておくつもりなのか・・・・・・*1





日本では「イノシシ年」ですが、韓国や中国では「ブタ年」。中国語や韓国語では「猪」という字が、もとから「ブタ」のことだったのに、日本ではいつのまにか「イノシシ」の意味に変わってしまったから、「ブタ年」が「イノシシ年」になったのだと思いますが、このあたりは詳しい方もいらっしゃると思います。訂正してくださいね。




f:id:japanfoundation:20070501122146j:image:leftで、今年は十干十二支(干支:かんし)*2であらわすと 丁亥年 、安倍清明で有名になった陰陽道(おんみょうどう)の元、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)というのがあって、これによれば十干のうち「丁」と「丙」は「火=紅」を意味することになるんだそうです。「亥」は「猪」に当てるので、  「丁亥年=赤いブタ年」 である*3、60年に一度回ってくる*4丁亥年の中でも、今年は600年に一度の「黄金のブタ!」ということらしいのです。ふーむ。




でも、「赤いブタ」なのであって、「黄金のブタ」じゃあない。実際、うちの近所には赤いブタも売っていました。じゃあ、陰陽五行説の「金」が絡んだ「辛亥年」なら本物の「黄金のブタ」になるのかっていえば、この「金」は「gold」ではなくて「metal」の意味だから、これも関係ないし・・・・・・*5





結局、あれこれ考えてもよくわからない。・゚゚・(>_<;)・゚゚・

21世紀に突然出現したベビーブームにソウルに居合わせながら、入試競争率が前後数年間で一番高かった年に大学受験した私は、「大学受験とか、就職活動とか、きっと大変だろうなあ」と、しみじみ感じています。そして、道端で1,000ウォン*6で買ってきた「黄金のブタ君」を床に叩きつけてみるのでした(写真)。今年生まれた皆さんは、きっとこのブタ君のように、叩かれてもすぐに元の形に戻る、元気な人たちになるんでしょうね。


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<たたきつけると、ぺしゃんこになりますが・・・>  <見事に元通り!>


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十河さん、どうもありがとうございましたー。


個人的には、一口に「金の豚」といっても、いろんな形、表情のものがあるのが面白い!これまで見たいくつかの写真では、「ほっぺたがぷっくり」が共通項かなあと思っていたのですが、十河さんが送ってくれた最後の写真を見ると、そうでもないようですねえ。・・・というか、この一匹だけがかなり異質であるような。タイムボカンシリーズに出てくる豚(知らない人はこちら。あー、年齢ばれそうだ・笑)に表情が似ていると思ったのは私だけ???




*1:オレペコより:写真の豚さんたち、ちょっと怖い・・・こんなに雑然と置いちゃって、ご利益は逃げちゃわないのでしょうか ( ̄Д ̄;; 


*2:オレペコより:十二支はわかるけど。「十干」って何?という方へ:海上保安庁のFAQにこんな解説がありました!


*3:ちなみに、「丙亥」という組み合わせはありません。ご注意!


*4:十干十二支では、(10と12の最小公倍数なので)60年後に元の干支になります。だから60歳になったら「還暦」(暦が還る)というわけです。v(*'-^*)-☆


*5:オレペコより:さきほどの海上保安庁のサイトをもう一度見てみると、、、なるほど、「辛」と「庚」が「金」に分類されていますね。


*6:オレペコより:日本円だと、大体130円くらいですね!