Wednesday, May 31, 2006

当選者のご紹介(ご応募ありがとうございました☆)



皆さんこんにちは、松岡です。

ご報告が遅れましたが、5/22付記事でのプレゼント企画ですが、3名の方がそれぞれの視点での「アートと都市」に関する記事を書いてくださいました。
ありがとうございます*1!!

3名の皆様ご当選ということで、まずは皆様の記事をご紹介させていただこうかと思います。

まずは、id:aisyuno_3rdclaさんです。


< 
��前略)
 そんな中で「オリジナリティ」って言うものを考えてみると、やっぱり「その地域に存在するリソース」って言うもんを大事にして行かないとならないのではないの?って言う所に収斂するんですわ。ただ、問題はそんな「リソース」を誰が見つけるのか?なんですよね。少なくとも、地元の空気にどっぷりと漬かった人間にはなかなか見えてこない(完全に見えない、という訳ではありません)訳ですし、往々にして「外部でどんな事例があるのか」って言う事ばっかり追いかけてしまう。果たして、それでいいのかなぁ?などと思う訳で。結局、それをどうやって乗り越えていくのか?って考えたときには「外部の視点をどうやって内在化させるのか?」が重要になってくると思うんですよね。
��中略)
 そんな中でアートとの関連を持たせるって言うのは一つの方法であって、決して「創造都市=アートによる都市or地域づくり」じゃないって思うんですよね。「自分のまちを外部から見た場合どう見えるのか?」って言う視点を内在化している人が、「自分のまちを好きで好きでたまらない」って言う想いを抱くようになったとき、それが「創造都市or地域」の始まりだと思うんです。

「aisyuno_3rdclaさん」
aisyuno_3rdclaさんの、地域を創造することとはどういうことなのか、についてですが、おっしゃるとおりで「創造地域」=アートでは決してないですね。一方、「外部の視点を内在化する」ための手段としては、芸術活動は比較的有効な気もします。というのも、既存の枠組みとか既成概念を壊していく中で地域を創造していけるとするならば、そういった手段として文化芸術活動というのは、それ自身が持っている「遊び感覚」のようなものが効果的なのではないだろうかと思うからなんですが、いかがでしょう?

あと、「問題はそんな『リソース』を誰が見つけるのか?」というところですが、実は今回ご紹介した書籍とは別ですがジャパンファウンデーションが出している国際交流専門誌『遠近(をちこち)』の3号で、類似のテーマに関する記事が載っております。
特に冒頭の対談「文化力こそ地域力」では*2、まさにaisyuno_3rdclaさんがおっしゃっていた「外部の視点を取り込む」、という目的のための、文化交流・国際交流を取り上げておりました。つまり、地域に住む人にとってはあたりまえの風景が、外部の方の視線が入ることでその価値が認識されるようになって、例えばですけど地域の「売り」になっていく、とか。まさに浜松の事例のようなことですよね。




××××××××××

続いて、

id:ebishuuさん。なんとebishuuさん、この企画応募のためにブログ作ってくださいました!!

どうもありがとうございます。 m(_ _)m


< 
 たとえば、最近できた
 「表参道ヒルズ」→「  」→ 「  」
 あなたならかっこに何をいれますか?

「ebishuuさん」
僕はこれまで2回ほど行きました。全てが高いので何も買えませんでしたが・・・。

そうですねー、今の僕の気分ではこうなりました。

「表参道ヒルズ」→「飛行場」→「行き交う人々/交差する人々」

いや、特に理由はないんですけど、最近表参道一帯でイベントやってて、その中で「昔、表参道から原宿にかけての道は滑走路だったんだ」みたいな話を聞きまして、たまたまそれを覚えてました。

飛行場って独特の雰囲気があって好きです。表参道なんかも、週末になったら東京以外からもたくさん人が来るし、日本のファッションやプロダクトに関心のある人も海外からきっとここに集まってきたり、そういう交差する場という意味では非常に似ていたのかもしれません。


(前略)

           都市 と 文化 と アート と 人   

                  

                   って、

 相互に密接に影響しあって、ひとつの文化空間ないしはアート空間を作るものだと思うんですよね。

(中略)

そういった意味では、一人一人が、街づくりにその都市づくりに参加できちゃったりすると思うんです。

(中略)

 この場所ならこんな感じの服でいきないなぁって休みの時に考えながら、遊びに行ったりして、そしたらそこであなた自身もその都市の新しい「文化」の創造に貢献しちゃってるわけですね。


面白いですね。建物を洋服などとならべて「シェルター」と捉える建築家の見方みたいに、例えば街並みの構成要素としての個人の服飾であったり、その服を何にするかという選択行為と、建物の雰囲気とか樹木の種類とかが相互に影響しあっているというのは、視点を変えれば個人がまちづくりへ参画しているある種の活動ですよね。なるほど。




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すいません、だいぶ長くなってきてしまいました。 3番目のdzd12061さんへのお返事はまた明日以降、書かせていただきます(すいません・・・)。

もうしばらくお待ちくださいませ。




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あと、プレゼントすることばかり考えてましたが、その方法を考えるのを忘れておりました(苦笑)。

どうやってお届けするのか、これもちょっと考えますので、当選されたお三方、しばしお待ちくださいませ。



*1:ほんと誰もこなかったらどうしようとも思いましたが・・・

*2:2004年11月に実施した、東京大学の御厨教授と慶応大学の上山教授の対談です




Thursday, May 25, 2006

オーストラリア食事情



体はマンガ文化で出来ている*1中島です。久々の2連続投稿です。





昨日、ワンダーバスジャパンにボランティアとして参加された林さんのブログ記事をアップした直後、もう一人の参加者である高嶋幸太さんからもブログ原稿を頂きました!


高嶋さんは今、大学で日本語教育を学んでいらっしゃる方で、将来は海外で日本語教育に関わりたいと考えていらっしゃるそうです。


では、どうぞ!



オーストラリアは多文化共生社会なので、市街に行けば色んな国の食べ物が食べられます。


しかし、やはり朝からカリカリベーコンにソーセージ、エッグという風にカロリーが高い物が多いので、豪州に行って体重が増えた、という人が後をたたないようです。





今回特出するのは2品。





まずは「ベジマイト」。


f:id:japanfoundation:20060524140445j:image


これは野菜や麦芽を発酵させて作ったチョコレート色のペーストで、食パンやサンドウィッチに塗って食べます。


独特の臭いがし、若干しょっぱいので、我々日本人の舌には合わないと思います。


でもオージーはコレが大好き!!日本で言う「納豆」みたいなものです。





2つ目は「ティムタム」。


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これはチョコレートをビスケットで覆い、更にその上にもう一度チョコでコーティングしたお菓子。


日本の輸入菓子屋でも売っていて、非常に美味しいです。





豪州に行った際は、以上のものを食べてみては?



高嶋さん、ご寄稿ありがとうございました!




うーん、私はオーストラリアに行ったことがないせいか、どちらも知りませんでしたが、2つ目のティムタムは5月20日のJFSCのイベントでもお茶菓子として出されていたそうです。ぐっ、食べ逃した・・・。*2




*1:無限の多様性 unlimited kaleido works なんてどう?
ま、こんなのも単なる洒落 unlimited charade works なんですが。


*2:決裁も潔斎もせずに、かつての積木のように勝手に追記ー。JFが入居しているアーク森ビル(アークヒルズ)の中には小さなコンビニ≒売店があるのですが、ここにTimTamがアターヨ。輸入菓子店になら多分在ると思われ。





JFSCの新☆入会パンフ



そーいえば!


今回お二人をオーストラリアに派遣したJFSCですが、そのJFSC入会パンフレットが新しくなりました


こんなの


f:id:japanfoundation:20060524181128j:image


から


こんな風にっ


f:id:japanfoundation:20060524181129j:image


前のものよりもシンプルな感じがするかもしれませんが、実はこの「一緒に、開けよう。」と書いてある紫色の帯を外すと別の絵柄が現れてくるのです!


その絵柄とは・・・ぜひ実際のパンフレットをご覧になってくださいね。





そして、JFと一緒に、地球を開けませんか?


目の前の扉を開く鍵、それを持っているのはあなただけかもしれませんから。





トラックバック、ありがとうございます♪



昨日、記事を書いてから3名の方からトラックバックを頂きましたっ!ありがとうございます!


ご応募をお考えでまだトラックバックをなさってない方は、5月29日(月)の15:00までトラックバックを受け付けておりますので、どんどん記事を書いてみてくださいねっ。





Wednesday, May 24, 2006

『アート戦略都市―EU・日本のクリエイティブシティ』のプレゼント、TBをまだまだお待ちしております!!



まだどなたからもTBを頂いてません・・・ ;y=ー(゚д゚)・∵. ターン

どしどしご応募くださいね。*1




「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん」ですよ!*2




*1:私も以前の記事で少し触れたのですが、個人的にも関心がある分野なのです(もちろん私は応募できませんから尼ゾーンで注文しました)。
今までTB下さった中では、一番関心を持っていらっしゃいそうな三番蔵さん、いかがですか?


*2:「ねえさん、事件です」と聞いてホテルとエウレカセブンのどっちを思い浮かべますか?え、スクランですか?





ワンダーバスジャパンへのボランティア派遣、速報!



おっす、オラ中島!2ヶ月ぶりだな。みんな、元気だったか?・・・







・・・はっ?!


いやー、あまりのベタっぷりに思わず現実逃避を。

ブログ記事は2ヶ月ぶり、オタネタは3ヶ月ぶりで、どうにもまだカンが戻ってきません*1




さて、このブログでも2度、2006年1月10日の記事4月26日の記事で触れましたが、日本文化を紹介するためにオーストラリア中を走るラブワゴンワンダーバスジャパン*2


このワンダーバスジャパンにボランティアとして参加するため、5月12日から17日までJFSCを通じて、林真樹子さんと高嶋幸太さんにご参加いただきました。

既にお二人のボランティア速報がJFSCのサイトに掲載されていますが、林さんから今回、ブログのために特別にご寄稿を頂きましたのでご覧下さい*3






オーストラリアワンダーパスジャパンにサポーターズクラブから参加しました林真樹子です。


東部クイーンズランド州のケアンズとモスマンでの、書道のワークショップや会場設営に携わりました。





ケアンズ市での公演は、2006年の日豪交流年の一環である「Japan Festival 2006」の中で行われました。


日本という国がクローズアップされる中、オーストラリアに住む日本人たちにとっても、久々に祖国を感じるお祭りとなっていました。ワーホリ中の人、仕事で一時的に住んでいる人、外国人と結婚して永住している人・・。


f:id:japanfoundation:20060513140605j:image





そしてこの日は5月14日、母の日でした。オーストラリアでも母の日です。


「お母さんありがとう、って書いて」という子や、「心」と書いてお母さんに渡す子もいました。


子どもたちがたくさん集まるこの日のJapan Festival、母子にとって特別な日になったようです。








よく晴れた芝生の会場。


「懐かし~い!10年ぶり~!書いてもいいですか?」と書道コーナーに寄ってくる日本人学生もいる。子どもたちがわいわいと列を作る中、ちょっと遠巻きに見物している老夫婦もいる。


f:id:japanfoundation:20060513150315j:image








そんな中、赤ちゃんを抱えながら静かに佇んでいる女性がいた。


「あの、この子、○○、いや、日本名で『愛佳』っていうんですけど、よかったら名前書いてもらえませんか・・。」


書道コーナーでは、半紙の左側に私たちがカタカナで名前や好きな言葉を書き、右側に練習してもらう、というやり方をとっていた。ハーフの顔立ちの女の子が浴衣を着て、じっと私の目を見ていた。


「はい、もちろんです、おかけになってください。・・漢字でいいですか?」


彼女は、静かに、私の筆の運びを見ていた。精一杯心を込めて、ゆっくりと、書いた。


"This is your Japanese name."


不思議そうにうなずいた。白地にピンクの模様の浴衣が、日焼けした肌にとてもよく似合っている。


後ろで結んだ帯も、金魚みたいでかわいい。


初めて見る漢字の自分の名前だろう。


それに、普段呼ばれることのない日本名・・。


お母さんに教えてもらって、彼女は、とても繊細に、丁寧に、そっくりそのまま、きれいに、「愛佳」と書いた。


「うわぁ、うまいね、きれいに書けたね! Your name in Japanese, OK? 」


つぶらな瞳で私の方を見、嬉しそうに、こくりとうなずいた。


右側に、お行儀よくふたつの文字がならんだ。






あの広大な熱帯の大地に暮らし、普段感じることのない日本。二つの国籍の間に生まれた彼女にとって、この一枚の半紙が、自分を知る、一枚の切符になるかもしれない。



林さん、ご寄稿ありがとうございました!




もうお一人の参加者である高嶋さんからは、去る5月20日に行われたJFSCのイベント「僕と日本とジャパンファウンデーション」で、写真とあわせてご報告いただきました*4

お二人の詳細なレポートについては、5月29日にJFSCのサイトに掲載され、7月15日に行われる帰国報告会*5では皆さんの前でお知らせする予定です。*6


この次もサービスサービスぅ!




*1:不適切な表現がございましたことをお詫び申し上げます。


*2ブラジルでのカラオケキャラバンのバンの方がもっとラブワゴンっぽいと思います。


*3:林さんは以前のブログ記事でご紹介した会社訪問会にいらっしゃってて、会が終わってから個別に質疑応答をなさる際、その近くにブログ記事を書くためにカメラを手にして私がたまたまご質問をお伺いしたのでした。


*4:高嶋さんにもブログにご登場いただきたいなー、と画策しています。


*5JFICコモンズで行われます。


*6:5月24日19:04 ブログ記事のアップロードに前後して、帰国報告会の日程が6月から7月に変更されることが決まったと聞き、本文中の日程を変更しました。宜しくご了承下さい。





JFからの大切なお知らせとお願い



 インターナショナルなJF式国際文化交流事業には世界を開く可能性があります。


 日頃は、弊基金製品をご愛用いただきまして、誠にありがとうございます。





 本年3月3日ブログ記事 にて新規職員採用試験等の実施に関わるお知らせとお願いをさせていただいておりますが、日本語国際センター専任講師において新たな募集が発生いたしました。


 専任講師にご応募になりますと、履歴書と業績資料と志望理由書を含む提出書類が審査され、場合によっては採用に至る可能性があります。


ご使用のJF式国際文化交流事業の品番をご確認いただき、ご応募のお客様は、直ちに提出書類にご記入いただき、国際交流基金日本語国際センター総務課 専任講師公募係までご連絡ください。締め切りは6月23日(金)必着です。


 加えてこのたび新たな募集が発生しました。募集品は文化企画運営補助を行うJFボランティアとして、フィリピンとエジプトに派遣されるものです。これを受けて、提出書類(応募用紙、履歴書、職務経歴書、小論文)を受付させていただきます。締め切りは6月9日(金)必着です。

 ご愛用の皆様には、大変ご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます*1




*1:元ネタは・・・分かりますよね?ローゼンメイデンのバージョンでやろうかと思ったのですが、それはやりすぎかなあ、と。





Monday, May 22, 2006

『アート戦略都市―EU・日本のクリエイティブシティ』を3名の読者にプレゼントします!!






こんにちは、松岡です。


今日はジャパンファウンデーションから新刊本のお知らせです。





アート戦略都市 EU・日本のクリエイティブシティ


吉本光宏監修、国際交流基金編 『アート戦略都市―EU・日本のクリエイティブシティ』(鹿島出版会、2006.5)


目次はこちらへ。


本書は、「EU・日本創造都市交流2005」として昨年1年間にわたり様々なプログラムを日本とEU6カ国の文化機関、行政・NPO関係者が協働して実施してきた、その経緯を一冊の本にまとめたものです。日本からは横浜市と直島の2事例が、EUからは、19世紀に炭鉱として栄え、現在ではSANNAが設計するアートスクールが計画されるなど、まさに歴史遺産を活用した新たなコミュニティー作りを目指しているドイツ・エッセンの事例などデザインやアートを活用した6つの都市や地域の再生事例が紹介されています。





「アート」と「都市戦略」。この2つのキーワードの組み合わせについて、本書の中では以下のように述べています。



政策に行き詰まった世界中の都市が、まるで呪文を唱えるように「クリエイティブシティ」を標榜しているという。


・・・(中略)・・・


創造性がもっとも厳しく問われ、革新的なコンセプトを提示しうるのが“アート”であり、それこそがクリエイティブシティ実現に向けた戦略の中枢を担う



文化と一言でいってもその内容は多様ではありますが、様々な政策の付属品として捉えるのではなく、むしろ「都市戦略の中枢を担う」ことによって、新たな都市像が描けるのではないか、そんな予見を感じさせるものが、本書からは伝わります。





また、実際に本書の編集を担当した菅野からメッセージをもらいました。






「都市を生き返させるキノコたち」


 21世紀の社会を切り拓くキーワードは、人間や地域が培ってきた智恵や歴史を超えて生み出す「創造力」、すなわち新たなアイディアや価値を生み出す能力なのではないでしょうか。そして、人間が創造力、技術力、そして英知を最も体現してきたのが「アート」であり「文化」であったと思います。


 たとえば、現代のアーティストたちは、地域をフィールドにしてその地域の歴史や記憶をアート作品として表現し、新たな観点を提示しています。さらに、「日当たりの悪いところ」「廃墟」となって誰も見向きもしない地域にこそ、新たな価値を見出し、人々が集まり交流する地域として生まれ返させる不思議な創造力を持っています。つぎつぎと刺激的な連鎖反応と交流を引き起こすアーティストたちこそが、「街のキノコ」なのです。


 この本を読むと、そんな「街のキノコ」たちが活躍する都市や地域再生の秘訣がわかります。是非、本書を手に取ってみてください!






さて。





いきなりですがプレゼント企画です。





今回、このブログの読者の皆さんの中から3名の方に本書をプレゼントいたします(何とか3冊確保しました★)。





ご希望の方は、ご自身のブログで「アート戦略都市」に関連した記事をお書きの上、このブログにトラックバックをしてください!!


・アートとまちづくり


・アーティスト イン レジデンス


・アーティストとしての私


何でもいいです。ほんとに。





希望者多数の場合は、こちらで内容を見せていただきまして、真に勝手ながらプレゼントさせていただきますので、ご了承ください。





〆切はですね、どのくらい応募があるのか予測がつかないのですが(誰もこなかったらどうしよう・・・)、とりあえず





来週5/29(月)の15:00まで





とさせてください。








みなさま、ぜひご応募くださいませ!!





Friday, May 19, 2006

ASEMユース・セミナー






7カ月ぶりにブログに登場します、日米センター(CGP)の西納由紀です。今日は、先週5月9日~12日にブルネイダルサラームで行われた、ASEMユース・セミナー(ASEM Youth Seminar)について報告します。


ASEM(Asia-Europe Meeting/アジア欧州会合)は、1996年に発足したアジア欧州間のパートナシップ強化や対話の促進をめざす外交上の枠組みです。現在は、EU加盟国、ASEAN加盟国、日中韓、欧州委員会が参加しています。


今回のセミナーは、ASEM対象地域のユース(青少年)が一堂に集い、親善と友情を培うことをテーマに行われました(テーマは"Strengthen Good Will and Friendship Among Europe and Asian Youth")。セミナーには、10カ国から80名以上の若者が集い、うち日本からは、私を含めて3名のジャパンファウンデーション職員が参加しました。





f:id:japanfoundation:20060519123447j:image


ディスカッションのまとめを発表する参加者





みなさんは、ブルネイに行ったことがありますか? 今回、わたしたち3人は全員初めてブルネイの地を踏みました。サイズは三重県くらい、人口35万人の小さな国で、マレーシアボルネオ島北部に位置します。熱帯雨林気候のブルネイ。今の時期、日中の気温は30度を越え、湿度は90%前後、基本的に晴れていてたまに降るとバケツをひっくり返したようなスコール(!)というお天気です。


石油や天然ガスといった豊かな資源に恵まれ、街や通りはきれいで快適。デザイン性にとんだ中高層ビルがあれば、大変ゴージャスなモスクがあり、街中から少し出ると青々と熱帯の森林が広がり、川沿いには水上集落が立ち並ぶ、そんなところです。





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カンポンアイール(水上集落)にある学校





今回のセミナーは、ブルネイで青少年活動の促進に取り組むブルネイ・ユース・カウンシル(Brunei Youth Council)と、ブルネイ青少年スポーツ庁(とでも訳しましょうか、Youth and Sports Department Brunei Darussalam)によってオーガナイズ(企画・運営)されていました。オーガナイザーの皆さん、そして地元からの参加者の皆さんは、ホスピタリティに溢れていて、とても心温まる歓迎を受けました。


セミナーでは、有識者6人のレクチャーを聞き、それを踏まえて参加者全員で議論を行いました。各国・各地域における青少年を取り巻く環境、青少年の社会的役割、グローバリゼーションの長所・短所、グローバリゼーションが青少年の役割に与える影響、などが議題となりました。その結果を最終的にはセミナー全体の「提言」として一本の書簡に取りまとした。


もともと4日間のセミナーですので「オン」の時間は限られたものでしたが、「オフ」の時間も参加者は皆一緒にいて、室内/屋外で、遊びながら、食事をしながら、まじめな信仰の話しから、冗談の掛け合いまで、延々と話し続けました。娯楽施設が極端に少ない禁酒国ブルネイながら、‥だからでしょうか、毎日毎晩の皆のテンションの高さ、盛り上がりぶりは、すごかったです。


国を知るのも、文化を知るのも、「人」を知ることから始まると思います。その意味では、多くの同世代と寝食を共にして、友情を築けたことは、かけがえのない体験となりました。今後も連絡をとったり相互訪問をしたりして関係を続けたいと思っています。


また普段、職員としては、オーガナイザー側で走り回ったり「縁の下の力持ち」的仕事をしたり、というのが主なのですが、今回純粋に参加者として出席したことで、迎えてくださった現地の皆さんの尽力がよく分かると共に、普段のオーガナイザーとしての自分のあり方を再考する機会となったのも、貴重なことでした。


普段の仕事からの解放感と、腹を割ったコミュニケーションを楽しむ開放感とに満たされて、「国際交流」を思い切り満喫した一週間でした。





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「Say ブルネーイ!」





Wednesday, May 10, 2006

しろうさぎは見た、「サイエンス・ダイアログ」☆



今日もこんにちは。連続登場、しろうさぎです。





高校時代の多感なときに、もっと異文化に触れてみませんか?




という試みをはじめてるのが、JSPS(じぇーえすぴーえす=(独)日本学術振興会)さんです。ジャパンファウンデーションと同じく、ドッポウ(=独立行政法人)です。*1





あなたの学校に、外国から来たサイエンティストを呼びませんか!?というこの企画。JSPSの招きで日本で研究している世界の科学者の人たちが、高校生向けにレクチャーしてくれます。





しろうさぎの高校は、東京の都心だったけど、学校内にいたのは英会話の歌をよく歌ってくれる、アメリカ人の先生だけだったなぁ。。周りに外国人の人たち(お金持ちそうな人たち)は住んでいたみたいだったけど。社会も、化学も、生物も、みんな日本人の先生から習うのが当たり前だった。こういう科目について、もし外国の先生の講義を聞けていたら、「大学生先取り!?」みたいに盛り上がって、やる気が沸いてきそう。英語の聞き取りの練習にもなるしね(ってそんな使い方しないでほしいとJSPSさんにおこられちゃいそうですが)。





実際に、この企画で外国人のレクチャーを受けた生徒さんからは、






「英語が分かるようになりたいと強く思った。」


「科学者へのイメージが変わり、科学にもたくさんの種類の仕事があることが分かった。」


「外国人から英語による講演を聞く機会は少ないので、良い経験になった。」


「外国人研究者から最先端の研究の話や日常生活の話を聞けて、将来の参考になった。」






なんていう感想が寄せられてるらしいです。





詳しくは、  ★「サイエンス・ダイアログ」のページ★ をご覧ください!


(個人的には、「サイエンス・ダイアログ」事業、って書いてあるこの「事業」に、ドッポウらしさを感じて親近感を感じてしまったりして。笑)





あ、あと、この記事を見てJSPSに問い合わせる方は、  「しろうさぎに勧められて・・・」  って言ってみてください。特に何かいいことがあるわけではなくてしろうさぎとしても嬉しいだけなのですが。。





(注:この記事は、しろうさぎが知り合いのJSPSのある知り合いにサイエンス・ダイアログを宣伝したいんだけど・・・と相談されたものではありますが(ぶっちゃけ・・)、しろうさぎ個人としても、おもしろいんじゃない!?と思って、こうして紹介したわけです。記事書いたからニンジン1年分もらえる、とかいうわけではないんです・・・)




*1:今回はジャパンファウンデーションの事業ではなく、別のドッポウさんの事業を紹介させてもらうことにしました。よく、政府系の団体は「縦割り」で「横のつながりがない!」って言われるんですが、現場レベルではこういう情報のやりとりって、なさそうで実は、あるんですよね。ブログというツールを使って、そんな現場がもってる情報も皆さんに公開したい、としろうさぎは思いました。





Tuesday, May 9, 2006

新コーナー「しろうさぎによる異文化交流論」




突然ですが、こんにちは、しろうさぎです。


本当に突然ですが、今回、松岡さんはじめ、ブログチーム(&決裁する情報センター部長)の承諾をもらって、この「地球を、開けよう。」ブログに書かせてもらうことになりました!やりました~。嬉しいです~。





わたしのプロフィールは以下のとおりです。


 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


《しろうさぎプロフィール》


名前  :しろうさぎ


職業  :ジャパンファウンデーション


生息地 :港区赤坂アーク森ビル20&21F


関心ごと:(ここはやはり)異文化交流、多文化共生、生物多様性、無添加食品、etc


性格  :いたって温和。内向的だが、興味は多岐にわたる。おいしい野菜を求め出歩


く。小難しい話題も好む。


性別  :不明


年齢  :不明(某放送局の「うさじい」よりは若い)


その他 :実は阪神ファン





 ブログでの役割&皆さんにひとこと:ジャパンファウンデーション内に生息する1匹のうさぎの視点から、自由に異文化交流やジャパンファウンデーションのオフィスの様子などをレポートします♪(似顔絵のアスキーアートとか作ってくれる人、大募集です!)





PS 世界で愛される「ミッフィー」の別名って「うさこちゃん」ですが、あれは日本に輸入されたころ、日本人には「ミッフィー」の発音が難しすぎたから、和名をつけたらしいです。coffeeは、厳密に言えばたぶん「コーフィー」ですが、これも発音しづらいから「コーヒー」。「ミッフィー」が「ミッヒー」だとなんだか貧相な感じがするのはわたしだけ??和名をもらえてよかったですよね、うさこちゃん!


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というわけで、いったい、何??と思われる方も多いと思いますが、個性派ぞろいのジャパンファウンデーション。今後のブログの展開にご期待ください! m(_ _)m






Tuesday, May 2, 2006

「日本の知覚」展に行ってきました






こんにちは、松岡です。

日本はGWの谷間ですが、普通に働いてます*1





週末には少しでも休日気分を味わおうと、岡本太郎美術館で開催中の「日本の知覚」展を見てきました。


この展覧会は、ジャパンファウンデーションが2005年にヨーロッパ(オーストリア・スペイン)で実施してきた巡回展の帰国展です。






1952(昭和27)年、岡本太郎(1911-1996)が博物館の中で縄文土器を「発見」しました。それまで考古学の資料にすぎなかった縄文土器を日本の始源的な美術であると提言しました。


縄文土器の持つ原初的な造形感覚と、岡本が「四次元」とよんだ呪術的感覚を出発点に、日本の70年代以降の美術作品の中でそれらの知覚がどのように受け継がれてきたか、岡本太郎を含め15名のアーティストたちの作品で展観します。


本展示は、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)により、2005年6月からオーストリア(クンストハウスグラーツ)において、同年10月にスペイン(ビーゴ現代美術館)において開催されたEU市民交流年事業 "CHIKAKU:Time and Memory in Japan" 「日本の知覚」展をもとに、日本における帰国展として開催いたします。






個人的に、小田急線はあまり利用したことが無かったので、ちょっとした小旅行気分でしたが、この岡本太郎美術館がある一帯は、生田緑地という、川崎市が計画的に緑地化している区域の中にあります。


小雨が降った後でもあって、緑の匂いが充満した木立の散策は大変心地よく、少し奥まったところにある美術館までの道のりもまた、かなりお勧めです。





展示は、常設展ゾーンを経て企画展ゾーンへと至るアプローチなのですが、これがまた「~岡本太郎から始まる日本の現代美術~」というサブタイトルと合っていて、常設展コーナーでは子供の頃にみたヒーローモノに出ていたような気がするキャラや、最近の人気漫画の世界観に近いような気がするドローイングや立体物があり、チクリと好奇心を刺激されるポイント満載でした。





展示を見ながら「日本の知覚」ってなんだろう?、と思いましたが答えは出ず。


行かれた方は、ぜひご感想をお寄せください。





まだGWの予定が決まっていない方、知覚展を見に行きましょう。

美術館も良いですが、それと同じくらい緑地の環境も抜群ですよ*2




*1:といいますのも、私事で恐縮ですが、このたびトリエンナーレ準備室という部署に異動となりまして、さすがに辞令交付初日に休むというのはね・・・・、ということもありまして。電車はガラガラで通勤は楽なんですけどね。


*2:ちなみに中には民家園もあります