Monday, March 27, 2006

 春樹をめぐる冒険



M:こんにちは、松岡です。


あっという間の3月で、もう来週からは新学期、新年度の4月ですね。


オフィスのあるアーク森ビル近辺は、ちょっとした桜の名所です。


今日、通勤途中で見てきましたが、かなり咲いていましたよ。





f:id:japanfoundation:20060327085739j:image




僕の予想によると、明日、明後日あたりが最も見頃ではないかとにらんでいます。*1





この週末は、例の中島さんと一緒に「春樹をめぐる冒険 ― 世界は村上文学をどう読むか」のお手伝いに、東大・駒場キャンパスに行ってきました。


かなりの数の来場者でしたよね、中島さん。







N:せやねえ。私と松岡さんは入り口前に立って会場案内をしていたんですが、一般の読者・研究者・学生・編集者・記者などなどいろんな人が来場なさっていて、500人入れる講堂が2階席までほぼ満員になってました。テレビカメラもかなり来てたしね。*2


で、松岡さんはシンポジウムを聴いてみて、どないやったん?








M:出たり入ったりで全ては見られなかったのだけど、僕は一番最初のセッションでの会場からの質問が、ひとつ印象に残ってますね。確か、村上春樹の作品では毎回「少女(あるいは若い女性)」が何らかの形で出てくるが、英訳を読むとそのこの「セクシャリティー」が強調されてしまっているような気がする、といった内容でした。


この「少女性」というのは、海外でうけている現代日本文化の一つの特徴なのでしょうかね。


確かに宮崎駿さんの作品ではヒロインが登場するし、また2004年のベネチア・ビエンナーレ建築展の日本館では「OTAKU」文化をテーマにした展示で、そこでも「少女」が多数登場していましたね。


実は2000年の同建築展では、磯崎新さんが「少女都市」というテーマで日本館の展示をしていたんですよね(過去の日本館展示内容はこちら)。








N:へえー、「少女」ってのはオモロイ観点やね。現代美術やマンガ・アニメ、舞台芸術の世界なんかでも、「少女性」はここ何年間か一つのキィタームになってるらしいし。

実は私はほとんど外にいたもんやから、ネットでいくつかシンポジウムの様子がわかるブログを探してたのよー。*3




id:kane_katu:20060325さん*4id:QueSera:20060325さん*5bananafish@another spaceさん*6northern lightsさん*7イート・イン・サム・ブックスさん*8などなど・・・皆さんの記事を興味深く拝見しました。


最初のリチャード・パワーズさんの講演もちょっと長めだったようだけれど、その分、いろんな注目要素が盛り込まれてたみたいやねー。








M:東京プログラムはこの週末でしたが、村上さんの母校の神戸高校での神戸プログラムと、作品とのゆかりもある北海道プログラムは3月29日(水)ですね。どうやら東京プログラムの模様は、3月26日の毎日新聞他でも色々と取り上げられているようですね。


皆様ぜひご確認を。




*1:君の予想かいな?!と密かに突っ込んでみるテスト。


*2:近日、ニュース23で観客へのインタヴューなどが放映される予定です。また、NHKBSではシンポジウムの内容が一つの番組になるそうです。


*3:ちなみに、リチャード・パワーズさんの基調講演の内容は来月号の『新潮』に掲載されるんだとか。これも読んでみるつもりです。


*4:kane_katuさんの記事はかなり網羅的で、拝見していて1日目の様子の全体がよく判りました!途中のパネルディスカッションについて書いてくださってるのもとても嬉しかったです。


*5:QueSeraさんの記事は参加者(海外の翻訳者)や観客の方々の様子に目が行き届いていて、開場の雰囲気がどことなく伝わってくる不思議な感じがしました。確かにあの面子の飲み会なら、私も徹夜してもいいかも・・・。


*6:bananafishさんは文芸翻訳家だそうです!翻訳家の方の視点からあのシンポジウムはどう見ていらっしゃったのか、詳細なレポートを後日UPしてくださるとのことなので、大変楽しみにしています!


*7:northern lightさんは修士論文でパワーズさんの作品を取り扱ったのだそうです。(前のQueSeraさんの記事でも同じように感じたのですが)ニューロサイエンスと村上文学、とか、「作品の構造自体に意味がある」という辺りは個人的にも関心のあるポイントなので、仕事をウッチャリしてでも詳しく聞いておけばよかったなー、と反省しきりです・・・。


*8:1日目はいらっしゃることができなかったのですね。申し訳ありません。2日目の翻訳論についてのワークショップのお話、興味深く拝見しました。1日目の「表紙カバー」のセッションでも翻訳者の方々それぞれの想いが止められなくて、皆さん話しすぎてしまいそうになっていらっしゃいました(笑)。しかし、その様子を見て、村上作品やその翻訳に込める翻訳者の方々の想いや苦労話に非常に魅力を感じていたので、記事を拝見してその一端を知ることができました。ありがとうございました。





Thursday, March 23, 2006

JFへの会社訪問会(第4回)




こんにちは。


中島裕介です。


舞台を引退して、ジャパンファウンデーションの職員となって今年で3年目。


あいかわらず、ブログを触れ回る生活を送っています。


と、最初から人のネタ*1を借りる中島です。*2




さて、3月6日にスタートしたJFへの会社訪問会*3ですが、今日(3月17日)で第4回目(すでに東京会場で2回、大阪会場で1回行っているので)となりました。


今日の訪問会の事前登録者(参加予定人数)はなんと120人!ところが今、JR常磐線・中央線・地下鉄千代田線が止まってしまっていて、まだ到着していない方が結構いらっしゃるようなので、10分、スタートを遅らせることになりました。


今?今、実はこの記事を会議場で書きながら、訪問会が始まるのをみなさんと一緒に待っているのです。f:id:japanfoundation:20060317110311j:image


あ、少し人が増えてきましたね。座席が9割方埋まってきたようです。およそ10分遅らせてのスタートです。





会社訪問会は




  • 会社説明ビデオの上映(10分)

  • 採用についての説明(10分)

  • 若手職員への質問コーナー(20分)

  • 質疑応答(20分)


の4つのパートからなっています。





会社説明ビデオについては、日本各地の国際交流イベントにブースを出しているときにはそこで上映しているので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。今日、皆さんにご覧いただいたのはそのショートヴァージョンです。f:id:japanfoundation:20060320224902j:image


ここで紹介されている内容は




  • ジャパンファウンデーションについての説明

  • 北京日本学研究センター*4や日本語教育と、北京日本文化センター*5

  • 宮本亜門さん演出の「太平洋序曲」やそれに絡めたトークイベントと、ニューヨーク事務所

  • イラン・テヘランにて行われた山下泰裕さんによる柔道のレクチャーや知的交流のシンポジウムと、中東派遣ミッション


といった事業について。





加えて、人事課の野田さんからJFと採用についての補足説明を行います。f:id:japanfoundation:20060320224903j:image


例えば、「時期的な都合上、応募書類に添付していただく証明書が大学等から発行されない場合には、その旨を別途記載していただき、発行され次第JFへ送ってください」というような補足ですね。





そして、若手職員への質問コーナー。こちらは文化芸術、日本語、日本研究・知的交流の3つの事業部門から1人ずつ、総務や経理などの管理部門から1人、合計4人が登場します。


今回登場するのは、




  • 松岡さん 管理部門(情報センター)

  • 西納さん 日本研究・知的交流

  • 藤居さん 日本語

  • 服部さん 文化芸術


の4名で、最初は、皆さんから予め頂いていた質問に答えていくのです。その内容はというと・・・



Q.何にやりがいを感じますか?


A.(西納)地理的にスケールが大きく、様々な分野の専門家と付き合いができるようになってくるのは嬉しいです。


若いうちから重要な仕事を任せてもらえるし、より高いレベルの仕事を目指して自己研鑽を積みたいと思える仕事です。





Q.なぜJFを就職先に選びましたか?


A.(服部)前は現代音楽の音楽事務所で働いていたのですが、マンパワーも予算も限られた中で、採算性も扱っていくことに難しさを感じていました。


その点、JFでは「政策」や「公益性」という視点で事業に関わっていくことができる点で魅力を感じています。


ちなみに、JFでは収益や集客ではなく「事業評価」で事業のよしあしを図っていきます。


他の事業部門や管理部門に異動になることもありますが、広い視点から文化に関わっていけることが面白いです。


(野田)その話に絡めて、JFの扱う文化が非常に多岐にわたることに加えて、海外事務所では少人数で一つの事務所を運営していくことがよくあるので、事業部門と管理部門のどちらの能力も必要です。だいたい、3~4年のサイクルで部門や事務所を異動しながら、職員としての経験を積んでいくことになります。





Q.入社前後でJFに対するイメージがどう変わりましたか?


A.(藤居)新人は、入社後しばらくは先輩職員の補助業務をこなしながら仕事を覚えていくのかと思っていたのですが、JFは、入社後の数日の研修のあと、すぐにいくつもの大きな責任ある仕事を担当として任されることに驚きました。


現在もまだ3年目ですが、担当するプロジェクトに自分の考えや判断をどんどん反映させることができ、とてもやりがいを感じています。





Q.将来どんな仕事がしたいですか?


A.(松岡)最近は日々の業務に追われて、新しい仕事が出来ていないけれど、これからもっと自己研鑽を積んだり研修を受けて、海外のことや日本のことについて伝えて、お互いに知らない者同士をつなぐような仕事がしたいと思います。

(野田)研修というワードが出ましたが、JFでは何種類もの研修があります。例えば、採用直後に10日~2週間、各部署の事業の概要や基本的な仕事の進め方を学ぶ新人研修や、自主的に外国語を学ぶ職員に補助を出す自主外国語研修、海外の大学院に留学して特定の研究テーマについて研究させる制度*6などがあります。



といった感じ。f:id:japanfoundation:20060320224901j:image





そして、その後は訪問会の会場から若手職員への、直接の質疑応答です。



Q.JFの事業は公益性を求められるわけですが、それを仕事とすることで自分のものの見方・考え方がどう変わりましたか?


A.(服部)文化というものを扱っているので長期的な視点でないと成果が見えにくい場合もありますが、だからといって集客や収益という即時的な成果を無視してよいというわけではありません。その分、具体的な目標設定は難しく、一口に「公益性」といってもどのような事業が実際に求められているのか、バランスの取れた幅広い視野から考えることが必要だと感じるようになりました。


(西納)「公的機関だからこそできて、一般企業にはできないこと」、「文化を育んでいく上で、重要だけれど見過ごされてきたニッチ」、そういうものを探すように意識するようになりました。





Q.中途採用であったことに不安はありませんでしたか?


A.(服部)中途採用で入社している人や大学院を出てから入社した人もたくさんいるので、不安になったり困ったりしたことはありません。





Q.仕事の中で「壁にぶつかってるな」と思うことはありましたか?また、それはどんなことでしたか?


A.(松岡)私は入社してからずっとJFの年報を担当しているのですが、JFがどんな事業をやっているのか知らないので、何をどう聞いていけばいいのかよくわからなかったんです。


それで、忙しい管理職の方に、事業の内容についてメールで聞いたら、直接呼び出されて怒られたこともありました(笑)。それ以来、できる限り直接担当者のところに足を運んで、直接話すようにしています。


でも、そういう経験をしたから社会人として必要な気遣いも知ることができたし、職場のみんなに顔を覚えてもらって、仕事がスムーズに進むようになったと思います。





Q.仕事を進める上で心がけていることはなんですか?


A.(藤居)自分の担当業務をきちんと遂行するためには、その分野の専門知識が必要になることが多々あるので、関わっている事業分野について勉強することをいつも意識しています。


また、語学については必須ですので、さきほど説明された、自主的に外国語を学ぶ制度を利用して勉強するようにしています。


(野田)あとは、どこの企業でも必ず言われる「報告・連絡・相談」の「ほうれんそう」ですかね。これはJFでも大事です。






これで訪問会は一通りオシマイです・・・が!閉会してもそれぞれの職員に直接質問したい方々が並んでいますっ。f:id:japanfoundation:20060320224900j:image


まだまだみなさんの質問も尽きないようですし、その他にいただいた質問にもこちらのブログでできる限り答えていきたいと思います。




*1:最近、はてなに公式ブログができたあのお方です。まあ、名字が似ているというだけなんですが・・・。


*2:出張から帰ってきて1ヶ月が経ちそうですね。近いうちに続き(想定では、次の第3弾を完結編に、そして、目標は番外編として各地のサブカル事情を)を書きたいと思います。
あと、どうでもいいことですが、JFICってJ○ICみたいですね。


*3:OB訪問でもないし、「会社」の古い意味は「同じ志をもって行動する集団」というものなので、とりあえず会社訪問会と呼んでいます。


*4:既に記事にしましたが、北京日本学研究センターはJFが中国の教育部(日本でいうと文部科学省)と共同で運営している、日本研究や日本語教育のための研究・教育機構です。


*5:こちらは北京日本学研究センターとは違う、中国にあるJFの拠点です。図書館やホールを併設しています。


*6:こちらは年1名ほどなんですが・・・・。





Wednesday, March 22, 2006

国際交流基金情報センター(JFIC)がまもなくオープンします



こんにちは、松岡です*1




本日は、4月3日にジャパンファウンデーション本部(東京・赤坂)にオープンする、「国際交流基金情報センター(The Japan Foundation Information Center, JFIC)のご紹介をします*2





ジャパンファウンデーションは2003年5月に、組織発足して以来初といっていいほどの大規模な機構改革を行ないました。その際、今僕が所属している部署「情報センター」ができたのですが、その設置の心は、





「ジャパンファウンデーションが実施してきている様々な活動情報の発信や組織自体の紹介、さらには国際交流にかかわる様々な情報提供機能を強化しよう」




というところにありました。ということで、以前登場した麦谷さんが担当している『遠近(をちこち)』という機関誌の発行やホームページ・メルマガの発信などといった活動をしているわけです*3


こうした経緯の中で、ある意味「ジャパンファウンデーション本部の玄関口になるような場所」という意味もこめて、4月3日にオープンするのが





JFIC





なわけです。


今回の計画では、今まで「国際交流基金図書館」があった場所にラウンジ部分等を加えたフロア1/4強のスペースが対象となりました。


従来の図書館機能は維持しつつ、新たにジャパンファウンデーションの活動情報提供や国際交流に関心のある方々が交流できるスペースなども新たに加え、より情報提供・交流機能を強化していこうと考えてます。


具体的には、






・JFサポーターズクラブ会員向けの定期的なイベントや会員同士が交流できる場づくり


・ジャパンファウンデーションの活動概要がわかる、事業報告ファイルの提供、AV視聴コーナー


・国際文化交流に関連する図書の閲覧






などができる、場所になる予定です。




営業時間も、平日は19時頃までオープンし、加えて第三土曜日も開館する予定です*4





詳細はまた後日語らせていただきますが、まずは4月3日オープンのお知らせでした。




*1:1週間も間が空いてしまいましてすいません m(。-_-。)m 年度末ということで、いつも以上に色々とありまして記事が書けませんでした。しかし、昨日の休みの間ネタを考えてきたので、これからは当分書けそうですので。


*2:JFICと書いて、「ジェイフィック」。


*3:そしてこのブログもその一環。


*4:これまでは平日の17時まででしたが、これで日中働いている方等も来やすくなるかと思います。





Tuesday, March 14, 2006

引越ししました、ハンガリー・ブダペスト事務所






ブダペスト事務所の河井です。3月になったのに今日も雪が降りました。

さて、先月末のことになりますが、ブダペスト事務所は移転しました。ブダペスト事務所にとって、三回目の事務所移転(よって四番目の事務所)となります。これまでにペシュト→ペシュト→ブダ*1と移転しましたが、今回はペシュトに移転しました*2




これまでは割と静かな通りに事務所があったのですが、今度はかなり中心地かつ地下鉄(一号線=黄色)とトラム(四番、六番)のOktogon(オクトゴン)駅から歩いてすぐのところに移転しました。事務所には図書館も併設していまして、よりアクセスしやすくなったのではと思います*3





と!





ハンガリー在住の ballade4fmollさんが図書館をご利用になり記事を書かれていました。早速ご来館いただきありがとうございます。

新事務所は窓の数が多いので明るく*4、さらにこれまでは壁面や形状の都合上書架を分散しなければならなかったのですが、今回はより「図書館らしく」配置することができました。本を探すのにも便利ですし、広めの閲覧スペースもできました。まだ配置が定まらない家具もありますので、もう少し使いやすくできると思っています。

また、セミナー室もより広くなっています*5。現在は月-木までの日本語講座で利用しているほか、講演会なども実施する予定です。その講演会第一弾として、





3/24(金)の17:30から、梅村裕子先生(エォトヴェシュ・ロラーンド大学)による講演「知られざるエピソードで綴る日本・ハンガリー関係史」を行います(参加無料。申し込みは事務所までどうぞ)。

梅村先生は、博士論文「今岡十一郎の業績と日洪関係の発展」(原題は省略します)が『A Japan-tengertol a Duna-partig -Imaoka Dzsuicsiro eletpalyaja a magyar-japan kapcsolatok tukreben』(日本海からドナウ河畔へ-日本・ハンガリー関係に投影された今岡十一郎の業績)として今月出版されたばかりです*6。書籍は来週から当方の図書館でお読みいただけます(書籍はハンガリー語です)。





これからもより便利になるように努力していく所存ですが、現在試験的に、これまで17:00までだった開館時間を18:00まで延長中です。お勤め、学校帰りにもどうぞご利用下さい。





ところで、お褒めいただいた受付の学生諸君です。




現在数名でローテーションを組んでいますが、この中に2005年の日本語弁論大会*7大学以上の部チャンピオンがおります。


しっかりした学生さんに手伝ってもらって、私としては安心この上ない今日この頃なのであります。


いつでも日本語の宿題手伝ってあげるからね(うそだよ)。





国際交流基金ブダペスト事務所の新住所はこちらです。


1062 Budapest Aradi u. 8-10. (Oktogon Haz 2F)




*1:ハンガリー語では「S」はエシュと発音されます。「Sz」がエスという発音です。よってハンガリー語ではPestはペシュトと発音されます。でもって、ドナウ川左岸(西側)がブダ、右岸(東側)がペシュトです。


*2:私はペシュト側に住んでいます。毎朝毎晩、ブダ側へと続く橋を渡るトラムからドナウ川を見るのが心休まるひとときだったのですが、川を見なくなって二週間。不安です。今日は川の水位はどのくらいなの?今夜も国会議事堂はきれいに川面に映っているかしら?王宮の丘の木々はもう芽吹いたのか?すっかり森番のおじいさん気取りですが、ほんとうに、疲労困憊していてもあの景色を眺めると落ち着くのです。


*3:しかし当然のことながら、ご来館の皆様すべてに便利とは言えません。逆に不便になった方もいらっしゃるかと思います。その点はどうぞご容赦下さい。


*4:そして窓が開くのです!ああ新鮮な空気よ!


*5:広くなってばかりのように思えますが、狭くなっているところがあります。その1所長室。その2倉庫。とくに倉庫はかなりの縮小で、ものがあふれています。「ゼツボー的に狭いよ・・・」とスタッフから訴えられましたが、快適に使ってもらえるのだもの、倉庫が狭くたって図書館を広くしてよかったでしょう?


*6:ジャパンファウンデーションは本書の出版に協力しています。日本文化紹介に意義・効果が高いと判断される図書を、出版社と共同で翻訳、出版をおこなう「出版・翻訳協力プログラム」によるものです。


*7:弁論大会は毎年11月頃に開催されており、2005年で13回を数えます。高校以下の部と大学生以上の部にわかれています。





Friday, March 10, 2006

日本語教育スタンダード



みなさんこんにちは、松岡です。


今日はジャパンファウンデーションが行なっている、日本語教育関係のおはなしをさせてください。




ここ数年、「日本語ブーム」が盛り上がりを見せていますよね。日本語関連の出版物がテレビや雑誌などでもよく取り上げられています。この盛り上がりに比べ、まだまだ「海外で日本語教育普及を進めているジャパンファウンデーション」というのは知られていない感があります*1


ジャパンファウンデーションは、1972年の設立時からずっと、この事業に携わってきています。海外に日本語の先生を派遣したり、逆に日本に招いてスキルアップしてもらったり、教材作ったり・・・。また、「海外での日本語能力試験」はジャパンファウンデーションが実施しています。知ってました??




この「日本語」という言語に関してですが、外国語教育における先進国である欧米やオーストラリアではコミュニケーションと異文化理解に重点をおいた、いわゆる「ナショナル・カリキュラム」や「ナショナル・スタンダード」が策定されています。スタンダードは、カリキュラム策定にも能力評定にも不可欠の指針となるものですが、日本語教育では残念ながら整備されていないのが現状です*2


そうした経緯で始まったのが「日本語教育スタンダードの構築を目指す国際ラウンドテーブル」。昨年の5月から開催してまいりました。


そして今月の25日(日)、津田ホールで第3回目のラウンドテーブルが開催されます。計3回の予定で進められてきましたラウンドテーブルの最終回になります。








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第二部では、ドイツ(Profile Deutsch)、フランス(DELF/DALF)、そしてアメリカ(National Standard)といった各国の言語政策スタンダードに関してのお話しがあります。なかなか各国の言語政策というのは聞く機会がないですよね。今作成途中にある、日本語教育のスタンダードに関しても、これらの先行事例をもとにして議論がなされます。





申込締切が3月17日(土)となっておりますので、ご関心のある方はぜひお越しください!!




*1:知っている人は知っているのですが、まだまだ一般の方には知られていないのかな、というのが僕の印象です


*2:「世界中で共通に通用する日本語スタンダード」は整備されておりませんが、国または地域によっては日本語のスタンダーズが既に存在している所もあります





Thursday, March 9, 2006

開高健記念アジア作家講演会があります



こんにちは、松岡です。

今日は、市民青少年交流課の平野さんより、開高健記念アジア作家講演会*1に関してメッセージを頂きましたので、そちらを皆様にぜひ。





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こんにちは平野です。


多分、生きているうちに、行こうとも行くとも思っていなかったバングラデシュに、昨年の9月に講演会のコーディネーターの方と準備出張に行って来ました。


 そもそも、タイより向こうには行ったことがない(職員としてはちょっと恥じ入るべきかもしれませんが)、南の方にはあまり行かない(これも・・・)私としては、「バングラデシュを知るための60章」なぞ図書館からお借りし、JICAの赴任情報やらをパラパラとめくりつつ、「こりゃあ(私的には)大変なところに行こうとしているかも知れん・・・」とビクビクしつつ、バンコクから飛行機に乗ったのでした。


 空港に着いてみたら、長蛇の列の割には簡単な審査に拍子抜けし、空港出口の柵に群がる人達にちょっとびびり、でも大変ご親切にしていただいた大使館の方のお陰で、無事、元誰かの豪邸風のホテルに到着。期待?に反し、雨期が終わっていないにも関わらず、雨が全く降らず(ホテルで見た天気予報の衛星画像では、焼けたお餅がぷぅーと膨らんだ形を逆にしたように、ダッカ周辺だけが雲がないという不思議な絵でした)、順調に作家・詩人の方々5名のインタビューを終える(実はインタビューはベンガル語で進んだので、私は何を話しているのかさっぱりわからず、最初の方と最後の方でちょっと質問をしていた位なのですが)ことができました。


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お話を伺った作家や詩人の方々は皆さん親切で、「おもてなしの心」を持った人達なのだな、と強く感じました(決してその都度出される数々のお菓子やお茶がおいしかったから、という訳ではありません・・・)。


インタビューについてはこちらをどうぞ。


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強い日差しの下での男女の鮮やかな色の服装や、逞しい村の若者達の姿等、貧しさ・洪水などという、バングラデシュに対して一般的に持つようなイメージとは相容れないものも多く、多面的に捉えることの大切さ、難しさを改めて知りました。特にイスラム教国というと中東(それも具体的にどこのことか、と言われると危ういのですが)のモスクのイメージをすぐに思い浮かべるような私としては、ここでもまとまらないイメージの束に囲まれるような、でもちょっとうれしいような感じがしたのを覚えています。


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もちろん、バングラデシュでイスラムは大きなイシューであることが前掲のインタビューからもわかりますが、今回お招きしたイムダドゥル・ホク・ミロンさんの講演原稿(まだ微調整中です)からも、その苦悩が伺えます。南アジアのイスラム国の現状を知ることは、いろいろなものの狭間に日々を生きる私たちにとって、訴える力が強くあると思います。


その辺の解説はパンフレットにあります(こちらあります)。


短篇の翻訳もできました。(これはうちのウェブサイトには載りません。見本はあります)。


今回は部数を絞ったので、会場にお出でいただければお渡しできるかと思います。ちょっと覗いてみたい、という方はぜひご連絡ください。


余談ですが、1971年のパキスタンとの独立戦争は誰しもが鮮明に記憶しています。湾岸戦争のようなテレビゲーム型でなかった戦争ですから(戦争記念館の展示からも、叫び声が聞こえてきそうな、おどろおどろしい印象を持ちました。広島・長崎に対して強い共感を持っていただいているのは、そのせいかもしれません)。





お忙しいとは思いますが、是非お運びください。


担当者一同、手間暇かけて作った事業です。


お待ちしております。




*1:毎年、アジアの国を1つ選んで、作家や詩人等を日本にお招きして日本各地で講演会をしていただくのが開高健記念アジア作家講演会シリーズです。昨年度は韓国、来年度はシンガポールからお招きします。





Wednesday, March 8, 2006

現代アラブ音楽界の至宝 ロトフィ・ブシュナーク日本公演



こんにちは、松岡です。


3月2日のブログでご紹介した「アラブ映画祭2006」ですが、以前この場にも登場しましたインターン生が観てきたとのこと。


「すごーく感動した」


というメールをもらったので、どのあたりが??と突っ込んで聞いてみました・・・・






イスマエル・フェルーキ監督のモロッコ・フランス映画「長い旅」を見てきました。


お客さんの年齢層はとても幅広く、人数もなかなかの大入りでした。


これは、南フランスに住むモロッコ移民の父子が、車でメッカ大巡礼に行く道中を描いた物語です。熱心なムスリムの父に無理やり連れてこられた、あまりそういうことに興味のない若者の息子。この二人の価値観の違いは、旅の中で幾度となくいさかいを起します。そんな旅の中で、だんだんと二人は心を通わせていくが・・


というようなお話なのですが、シンプルな内容の中に、宗教とは、移民のアイデンティティとは、親子とは・・と、様々なテーマが盛り込まれているように感じました。


価値観の違いでいさかいを起す現代社会を、小さな車内に凝縮して表そうとしているようにも見えました。ラストはとても衝撃的で、私なんかは泣いてしまったりしたのですが・・


とにかく、全体を通して、色々考えさせられる内容で、同時に心が温かくなるような場面も多く、とても心に響くお話でした。


なかなか目にすることのできないアラブの映画は、あまりなじみのない風景や習慣を目にすることができるのも大きな魅力だと思います。「長い旅」は今回のアラブ映画祭ではもう上映されないようですが、他の作品も見てみたいと思いました。


本の中ではわからないような、生きているアラブ世界を見ることができる機会は、貴重だと思います!!



確かに読書には読書の魅力がありますが、同様に映画でなければ感じることができない魅力がありますよね。最近ではレンタルDVDがすぐ出たりするのでそれを観たりしていることも多々ありますが、むしょうに映画が観たくなる瞬間ってありますよね。


西川さんが泣いてしまうほどの衝撃のラストが凄く気になりました。








また、同時期にこちらも普段はなかなか見ることができないアラブ音楽を紹介するプロジェクトもあります。地中海アラブ音楽シリーズ第2回「ロトフィ・ブシュナーク日本公演」です。


昨年から始まりました地中海アラブ音楽シリーズ、第1回の昨年はイラクよりナスィール・シャンマさんをお招きし、東京・広島・長崎と公演を実施、各方面から様々な反響を頂きました。2回目の今回はチュニジアの歌手ロトフィ・ブシュナークさんをお招きして、東京・岐阜・京都・大阪の4都市でコンサートを行ないます。


アラブ音楽と聞いても、普段から関心を持っている人で無いとすぐ何かをイメージするのはちょっと難しいですよね。僕もパッと何かをイメージすることはできないのですが、昨年やったナスィール・シャンマの公演を聞いたときには、彼の奏でるウード(oud)とそれを取り巻くバイオリンとかチェロ等のほかの楽器から生まれる音と、さらに背後の光(かすかな記憶なのですが、光の演出もあったような気が・・・・)とが合わさって、非日常的な雰囲気がホール内に充満していたのを記憶しております。





日本でこのような音楽公演を聞く機会はなかなか無いのではないかと思いますが、ぜひ皆様も「非日常」を味わいにロトフィ・ブシュナークの音楽を聞きに行きませんか??





Tuesday, March 7, 2006

マニラ2日目から



こんにちは、中島です。


この記事はマニラ・クアラルンプール・バンコクを経て、出張の最終目的地・ジャカルタへ向かっている飛行機の機内で書きました。


海外出張シリーズ第2弾、2日目以降についてお送りしますね。


 ★


2月18日、マニラのショッピングモールで行われた「日本語フィエスタ」。

ショッピングモールの開店と同時に、日本の文化についてのワークショップやプレゼンテーションが行われ*1、お昼過ぎからメインイベントである日本語スピーチコンテストが始まりました。f:id:japanfoundation:20060218150503j:image




日本語スピーチコンテストはその名の通り、日本語によるスピーチのコンテスト*2。ビギナーズ部門と、オープン部門の2部門があり、フィリピンで日本語を学ぶ学生や社会人から70件以上の応募があり、そのうちビギナーズ5名、オープン7名が今回の舞台に上ることになったのです。


そして、会場である映画館の600席以上が超満員!さらに、会場に入りきらなかった100名以上の方々にはスタッフも泣く泣くお引取りいただかざるを得なかった・・・という予想以上の盛況振り!!


ビギナーズ部門はスピーチの発表のみ、オープン部門は発表のあとに、審査員からスピーチの内容について質問をされ、その受け答えも審査の対象となります。その内容は、フィリピンと日本の関係の持ついろんな側面や歴史、日常生活の中で感じる日本的な感覚など、聞く側も考えさせられるようなものが多く、興味深かったのです。




スピーチが終わり、審査の集計が行われるまでの間は、第2部として日本とフィリピンの音楽に合わせてのモダンダンスや日本舞踊・伝統舞踊が演じられたり、日本語の音楽でののど自慢コンテスト、日本のアニメに関するコスプレの披露やクイズ大会*3が行われたのでした。





そして、審査の集計が終わり、再度ショッピングモール2Fの吹き抜けに作られたステージへ移動。ここで結果が発表されるのです。各部門の優勝者は日本での1週間の研修旅行が贈られます。f:id:japanfoundation:20060218193230j:image




これを機会に、コンテスト参加者のみなさんには日本文化や日本語をより深く学んでいただき、観客の方々にとっても「へー、日本語や日本文化も面白いやん」と感じてもらい、フィリピンと日本の関係がよりよくなるといいですよね。ああ、私もまずは英語から・・・*4


 ★

翌19日フィリピン国立文化センター(CCP)の小ホール*5へミュージカル「Zsa Zsa Zaturnah」を観に。オカマ*6のスーパーマンのお話。


オカマの美容師Adaは、とある薬を飲むことで、女性のスーパーマンZsa Zsa Zaturnahに変身することができるようになり、街に突然現れた怪人や怪獣と戦い、一躍街のヒロイン(間違いではない)*7に。しかし、戦いの途中で元の男性の姿に戻ってしまうことも。そんな中、彼女(彼)に嫉妬するグループとの戦いに巻き込まれてゆく・・・



というもの。何をやっても観客にはバカ受けだし、俳優の技量は高いし、観ているだけで面白いんだけれど・・・フィリピン語(タガログ語)が分かるともっと面白いんだろうなあー。




ちなみに、この作品を1時間に縮めたバージョンのものを、日本の舞台照明家がフィリピンで行う劇場技術ワークショップ*8で、例題(? 練習用の具体的な題材)として用いるんだそうです。


加えて、今回出演した俳優のうち何人かは、3月下旬に日本で上演される、燐光群の「フィリピンベッドタイムストーリーズ2」にも出演するんだとか。うーん、世界は狭いというか、広いというか。





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20日(月)の夕方から夜にかけて、マニラを後にして、クアラルンプールへ約4時間。フィリピンとマレーシアの時差は無く、日本とは1時間の時差。




翌朝、クアラルンプール日本文化センターの島田さんと合流して、郊外にあるスパスティックセンター*9へ。今日から劇団態変のメソッドを用いたワークショップが行われるのです。


このワークショップの様子は既に態変のブログにも書かれていますが、今回見に行ったのがワークショップの一回目。以前、態変の金満里さんらから指導を受けたコーディネイターと5名のパフォーマー黒子が再度集まって、来年度の公演を目指しているのだそうです。


f:id:japanfoundation:20060221130933j:image


今回のワークショップは、今回初参加のパフォーマーを交えていることもあり、身体のリラックスと可動域を探る練習の途中で終わってしまいましたが、真剣な、特に以前に指導を受けた5名の様子には心惹かれるところがありました。それに触発されて「私も身体を動かそうかなー」とは思うのですが、ちゃんと見届けてお知らせすることも仕事ですから・・・とガマン。


f:id:japanfoundation:20060306225329j:image(態変のブログに載っている写真を撮っている島田職員)





その後、お昼から夜まではクアラルンプール日本文化センターに戻ってお仕事です。


クアラルンプール日本文化センターはPutraLRTという列車に乗ってAmpangPark駅で下車してから、徒歩で数分行ったビルの30階にあります。


受付f:id:japanfoundation:20060221145828j:imageから右手の方には日本語教育用の教室と、その奥には図書館。f:id:japanfoundation:20060306225143j:image(と、ちらりと写る歳森職員。)


受付すぐの左手には和室f:id:japanfoundation:20060221145824j:imageがあって、その奥に事務スペース。f:id:japanfoundation:20060306230034j:image





夜からはマレーシア国立文化センターにて、ミュージカル「Puteri Gunung Ledang」を観劇。

1,200人以上が入るホール、3週間にわたる公演期間と、マレーシアでは異例な規模であるにも関わらずすべてのチケットが完売してしまっているというくらい破格の大人気ミュージカルなのだそうです。*10



ジャワのお姫様Puteriと、マラッカの王様は政略結婚をする予定があり、王様はマラッカで一番の戦士Hang Tuahをジャワへ迎えに行かせます。しかし、Hang TuahとPuteriは一目惚れしてしまい、Hang Tuahの心はPuteriへの恋心と王様への忠誠心の間で揺れ動いて・・・



というこの作品のストーリーは「トゥーランドット」や「竹取物語」、ギリシャ神話のカッサンドラのようなものだし、よくある神話や伝説じゃない?と切り捨ててしまうことも出来るかもしれません。英語の字幕はあるし、パンフレットには大まかなストーリーが載っています。

しかし、マレー語のセリフを歌へと転化することで雰囲気やある種の甘美さが劇場内に広がっていて、マレーシアで前例が無いくらい大人気だ、ということも納得できる歌の力を感じさせられるのです。*11実はあまりミュージカルを観るのが得意ではなかった私も、マニラ・クアラルンプールと立て続けに、それも言葉が判らないけれど完成度の高いミュージカルを観て、ちょっと価値観が変わった感じです。





この公演は20時半に開演して、1度の休憩を挟み、終演がちょうど0時!国立劇場なのに夜遅くまで・・・おつかれさまです。


ホテルに戻ったら1時前。やっぱりすぐに就寝。zzz





翌22日、短いマレーシア滞在を終え、次の目的地バンコクへ2時間余り。クアラルンプールとは1時間、日本とは2時間の時差です。


そして、バンコクの空港に着き、今回の出張のために買ったスーツケースを受け取ってみるとなんと・・・





f:id:japanfoundation:20060306225141j:imagef:id:japanfoundation:20060307190854j:imageぐちゃぐちゃに?!Σ(゚д゚lll)





第3弾に続きます。




*1:あと、前回は触れませんでしたが、そのショッピングモール内のシネマコンプレックスで、日本映画祭もやっていたのです。会場設営の準備に行った際に少し時間が空いたので、大阪に暮らす小中学生の淡い恋心と成長を描いた作品「ごめん」の一部を観ました。梅田や海遊館でのシーンもあり、ふと自分が小中学生であった頃の記憶と重なって切なくなりました。


*2:ひねりなさい、ひねりなさい、と頭の中に嘉門達夫の声が響きます。
・・・さきほどの映画の影響で気持ちが15年前に戻っているせいか、ちょっと発想が古いようです(苦笑)。


*3:この少し前、少し席を離れたのですが、あまりの盛況で映画館内に入れず声しか聞こえなかったのです・・・。ちなみに、コスプレは「ギルティギア」や「キングダムハーツ」のキャラクターなどなど、総勢10名ほどが舞台に上がったそうです。うう、ここを写真でお伝えできないのが残念です。


*4:外国語が得手ではないんですよね、私・・・。そんな人間でも受け入れられる、それがジャパンファウンデーション(笑)。


*5:こまばアゴラ劇場のような感じ。


*6:ここでいう「オカマ」は、いわゆる男性のゲイ。戯画化されてはいるけれど。


*7:と、こう書くと、ガンパレード・マーチの速水厚志みたいやね。


*8:こちらのワークショップはJFが助成しています。


*9:spasticは脳性麻痺の意


*10:というのも、この作品はマレーシアに語り継がれる伝説が題材になっていて、数年前に映画化されたのですが、その映画の主演女優が今回のミュージカルでも同じ役を演じるということが話題になっているのだとか。


*11:終演後、KLの職員全員がこのミュージカルのサントラCDを購入したのでした。
ちなみに、劇場の天井近くに英語字幕装置が付いていて、そっちを読んでいたら首は痛いわ舞台上を見逃してしまうわ・・・ということで、結局私はマレー語のセリフがさっぱりわからないままずっと舞台上を見ていたのでした。





Friday, March 3, 2006

こんなときこそ改めて「おねがい☆人事課長」



出張から戻ってきた中島です。出張報告第2弾を、近日中にお送りしたいと思っています。




さて、既に松岡さんから紹介があった職員採用ですが、人事課員が職員採用について書かないで何を書くというのか!*1ということで、ここで簡単にその内容に触れておきたいと思います。





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JFの採用は4年制大学卒業以上で、採用時30歳まで。しかも、外国語能力や専門知識、社会人としての実務経験によって、採用時35歳まで応募を受けつけることがあります。*2。大学新卒22歳以降の成長も、社会人経験のある30歳以上の方の可能性も、どちらも受け入れる。開かれた、ジャパンファウンデーション。

必要書類を書いたら、4月3日(月)必着!でお送り下さい。*3




書類選考通過者の方には、4月23日(日)に筆記試験を受けていただきます。内容は一般教養・事務適性検査・小論文・外国語*4

筆記試験の通過者の方は5月25・26日の面接(どちらか一日)と、さらに6月5・6日(どちらか一日)の面接を通過すれば、あなたもJF職員にっ!*5





採用試験の前には会社訪問会があり、東京の本部では3月6・9・17・22日に、大阪の関西国際センターでは3月13日に行います。内容は




  • 会社説明(10分程度)

  • 採用選考のQ&A(10分程度)

  • 職員に直接、質疑応答(40分程度)


となっています。





この質疑応答では、JFの若手職員が来場者の皆さんの質問に答えます。このブログに登場した職員では、




にそれぞれ質疑応答のコーナーに登場します。


会社訪問会へのお申し込みは実施日の3日前までとなっていますが、まだ空席がありますのでお気軽にご参加ください。

3月6日実施分については、今日がその「3日前」ということもあり、6日の会社訪問会当日まで申込期限を延長いたします!*6会場でお会いしましょうっ。





また、




もございますので、ご興味のある方は奮ってご応募ください。





ちなみに、職員の募集についてはリクナビ毎日就職ナビ、嘱託職員の募集についてはリクナビNextでもご覧いただけます。





皆様からのご応募を心よりお待ちしております!




*1:ま、実際はそれ以外のことしか書いてなかったわけですが


*2:採用時30歳を超える方については、語学レベルの客観評価データや職務経歴書等(A4用紙1枚程度に簡潔に纏めたもの)を添付してくださいね。


*3:締め切りに間に合わねーYo!。・゚・(ノД`)ヽ(゚ω゚=)
という場合でも、インターネットや直接の持参はご遠慮ください。


*4:マークシート方式の英語試験と、記述式の選択外国語試験です。応募後に選択外国語を変更することはできませんので、十分注意してくださいね。


*5:なお、過去の問題やそのレベル、採用試験の結果などについては一切公表しておりません。悪しからずご了承ください。


*6:ご来場前に予め人事課採用担当(Tel:03-5562-3488)へご連絡をいただければ幸いです。





Thursday, March 2, 2006

アラブ映画祭2006



皆さんこんにちは。


松岡です。





今日はまず、最近頂いたトラックバックに対するお礼から。





id:ecochemさんは、「こども省」というブログではてなの社長の近藤さんが書かれた本に言及されていて、それにくっついて何故かうちのブログが「クールBlog」ということでリストに加えていただいておりました!


ありがとうございます!






さて,p.92~の『50%の完成度でサービスをリリースする』には,


1つには,ウェブサービスはなるべく早くリリースした方が有利だからです。


とあり,将来入学してくれる学生のためにもいい大学を作りたいという思いで始めた私の別ブログ「新潟県短ブログ」を続けていく上でも,我が意を得たりという思いで大変な励みになった。



なるほど。僕はまだこちらの本を拝読していないのですが、『50%の完成度でサービスをリリースする』というスピード感というのは、特にブログの場合大切ですよね。最近思います。



なお,私が読んでいるブログにも「はてな」利用者が多いことは前から気付いていたが,以下にリンク集から列挙しておこう(近藤さんと梅田さんのは除いて)。みなさんが,どんな理由で「はてな」を選んだのか聞いてみたい。



まさに上であげられていた「スピード感」は、ブログを始めた一つの理由だと思います。


「はてな」でやっている理由は色々とありますが、何よりもキーワードでつながっていく機能かなー。


たまに「松岡」というキーワードつながりでこのページ見てくれている人もいるんですよ(笑)。





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さらにもう一件。ETHNOMANIAさんのブログです。


ETHNOMANIAさんは以前、国際交流基金フォーラムで開催された「アラビアン大博覧会」に関しても言及してくださいました(ありがとうございます!)。






<その後、当記事へのアクセス数が飛躍的に伸びたので、とてもありがたいことだと思っています。マニアックな記事から、とっつきやすい食べ物関連の記事までいろいろ書いてますが、こういう硬派な記事が多くの方の目に触れるのは嬉しい限りです。この場を借りて、担当の方にお礼を申し上げたい次第です。ありがとうございました。


ETHNOMANIA




いえいえ、そんなお礼を頂くほどのことは全然してない、というか出来ていないですよ・・・。


ブログはこうやって何らかのキーワード、あるいは情報が「橋」のような役割を果たしてつながっていくところが面白いですね。


うちのブログはまだまだアクセス数は多くないので、たまにアクセス数が大きなブログからトラックバックをもらうと、ありがたいことにアクセス数が急増したりします。


基金の場合は本当に幅広い事業を行なっているので、個別の地域とか分野(舞台芸術もあれば日本語教育もやってますし、学術的な交流事業もやってます)に詳しい方のブログなどと、共通するテーマごとでトラックバックをしたり/されたりしながら、つながっていければと思っております。


きっとそのようにした方が、ユーザーの皆さん(つまり情報が欲しい人)にとっても便利ですしね。





で、ETHNOMANIAさんは「アラブ映画祭2006」他、いくつか最新のジャパンファウンデーション事業を紹介してくださってました。ありがとうございます。


先ほど「スピード重視!」と言っておきながら、みなさんへお知らせするのが遅れてしまいましたね・・・。すいません。


今回のアラブ映画祭は、2005年4月の「アラブ映画祭2005」に続いての第2弾です。


近年アラブ諸国で製作された作品や、ハリウッドで活躍したシリア人監督ムスタファ・アッカドについての追悼講演会などがございます。

具体的には、当方のページ(こちら)をご確認いただきたいのですが*1、普段はなかなか見る機会の少ない映画ばかりですので、映画好きの方もアラブ好きなかたも是非この機会にご覧ください!




今の時期、ジャパンファウンデーションではいくつもの事業が目白押しなのですが、例えばETHNOMANIAさんがご紹介してくださっている「中東理解講座」とか*2、他にも


・地中海アラブ音楽シリーズ第2回「ロトフィ・ブシュナーク日本公演」(→詳細はこちら

・スレイマン・アルバッサーム・シアター『カリラ・ワ・ディムナ―王子たちの鏡』*3(→詳細はこちら


などといった、中東関連事業があります。

詳細はまた後日ご紹介しますので、どうぞお楽しみに*4




*1:実は今朝のJ-WAVEのジョン・カビラさんの番組「J-Wave Good Morning Tokyo」でも紹介されてました。お聞きになった方はいらっしゃいますかね?


*2:すいません、こちらはすでに今行なわれているのですが。また来年度以降もこのような講座はありますので、ご関心のある方はぜひご覧ください。


*3:東京芸術祭+バービカン・センター(U.K.)+イスラーム美術館(クェート)国際共同製作


*4:ただし、申し込みはお早めに~





TB、ありがとうございます!



先日の記事を見た上司からツンデレについて質問され、説明すればするほど失笑を招いた中島です。





id:june_t:20060207さん、脚注へのトラックバックとコメント、ありがとうございます!


うほっ、いい知的交流!


もう「福助」の記事から1ヶ月近くが経ってしまったのですね。海外出張があったとはいえ、相変わらずお返事が遅くなってしまってごめんなさい・・・。




「内部から抗う」というとカッコよさそうですが、実際のところ「公共広告や地方自治体の広報にマンガキャラを用いる」「公オタ(「公的機関のオタ」の略)で同人誌を作る」というくらいしか手段が思いつきません(苦笑)*1


それはさておき、こういったカルチャーについても多様な誤解を解き理解者を増やすこと、それに必要な様式を「公的機関だからこそ」その内部にも外部にも、模索し作り出すべきである、と思うのです。




そのためにも、june_tさんのお知恵を、そして、みなさんのお力お借りしたく、今後ともどうぞ宜しくお願い致します!*2




*1:ただ、論説型の同人誌というものも出ていますし、同人誌というレベルだけであれば不必要かもしれません。


*2:そのためにも、
国際文化交流 や ら な い か